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「ず」「づ」の使い分けは?現代仮名遣いの意味と正しい使い方の例文10選

更新:2019.06.21

「ず」と「づ」の使い分けについて詳しく説明できますか。正直なところ、大人でもなかなかわかりやすく説明するのは難しい問題です。そこでここでは「ず」と「づ」の正しい使い方や違いについて、例文を用いてご紹介します。正しい日本語を身に着けたいという人、必見です。

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「ず」と「づ」の正しい使い分けは?

「ず」と「づ」の正しい使い分け①「ズ」と発音する場合は「ず」を使う

授業をする先生

「ず」と「づ」の正しい使い分けの1つ目は「ズ」と発音する場合は「ず」をと表記するということです。これは内閣が昭和61年(1986年)に告示した現代仮名遣いのルールで「頭痛(ずつう)、いずれ、少しずつ」といった言葉がこのルールに当てはまります。

このルールが現代仮名遣いで使っている「ず」と「づ」の基本的な使い分けになります。ただし例外も多数あり、多くの人が「ず」と「づ」の使い分けを間違えたり迷ったりしてしまうのは例外の使い方を認識していないからと言えます。

「ず」と「づ」の正しい使い分け②前の字に合わせて濁点をつける

子供に勉強を教えるお母さん

「ず」と「づ」の正しい使い分けの2つ目は、前の字に合わせて濁点をつけるということです。わかりやすく言うと「つ」の後にまた「つ」がくる場合、「ズ」と発音はするけれども「づ」と表します。これは「ず」と「づ」の使い分けの中でも例外のルールですから注意が必要です。

例えば「続く(つづく)」は「つ」の後に再び「つ」がきますから、前の字「つ」に合わせて「づ」になるのです。他にも「鼓(つづみ)」や「葛籠(つづら)」等もこのルールに当てはまります。

「ず」と「づ」の正しい使い分け③二語がつながっている時は濁点をつける

男の子に勉強を教えるお母さん

「ず」と「づ」の正しい使い分けの3つ目は、二語がつながっている時は濁点をつけるということです。わかりやすく言うと、2つの意味をなす語がつながっている時、2つ目の最初に「つ」がくる時には「ず」ではなく「づ」を使うという意味です。これも「ず」と「づ」の使い分けの中でも例外のルールですから注意が必要です。

例えば「三日月」は「三日」と「月(つき)」に分けられそれぞれ意味を持つので「みかずき」ではなく「みかづき」と表します。他には「お小遣い(おこづかい)」や「小包(こづつみ)」がこのルールに当てはまります。

「ず」と「づ」の正しい使い分け④二語に分けて考えない語は「ず」を使う


指をさす女性

「ず」と「づ」の正しい使い分けの3つ目は、二語に分けて考えない語は「ず」を使うということです。わかりやすく言うと2つの意味をなす語がつながっていても1つの単語として扱う場合は2つ目の最初に「つ」がきても「づ」ではなく「ず」を使うという意味です。これも「ず」と「づ」の使い分けの中でも例外のルールです。

「ほおずき」や「みみずく」、「訪れる(おとずれる)」、「稲妻(いなずま)」などがこのルールに当てはまります。「ず」と「づ」はどちらでも間違いではないという意見もありますが、文部科学省が定めたルールとして発表されたものですので使い分けておいたほうがいいでしょう。

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いは?

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いの意味①「ず」は現代仮名遣いの基本

教える女性

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いの1つ目は「ず」は現代仮名遣いの基本ということです。「ず」と「づ」は発音がほぼ同じです。ぱっと聞いただけでは違いを聞き取るのはなかなか難しいです。そのため、基本的には「ず」と発音するものは「づ」ではなく「ず」と表します。

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いの意味②「づ」は歴史的仮名遣い

着物を着た女性

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いの2つ目は「づ」は歴史的仮名遣いで使われるということです。基本的に「ず」と表記するというルールがあるのにもかかわらず、なぜ「づ」が残っているのかというと、「づ」は歴史的仮名遣いで使われていたからです。歴史的仮名遣いで書かれた文章に「ず」はほとんど見当たりません。

歴史的仮名遣いは学生時代に古典の授業で触れた程度という人も多いのではないでしょうか。大人になって古典に触れてみると、歴史的仮名遣いの美しさに興味を持ったという人も多いです。下の記事では響きが美しい・可愛い古語をご紹介しています。ちょっと古典にふれてみたいという人におすすめです。

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いの意味③例外が存在する


びっくりする女性

「ず」と「づ」の現代仮名遣いの違いの3つ目は、「ず」が「づ」になる例外が存在するということです。基本的に「ず」と表すのが現代仮名遣いのルールではあるのですが、「づ」と表記するという例外があるのです。そのため、ルールを把握していないとどちらを使ったらよいのか迷ってしまうということが起きてしまうのです。

日本語のルールはややこしいものも多く、難しいと思われることもあります。しかし、意味を知れば知るほど、日本の奥深さを感じることができます。下の記事ではかっこいい日本語の単語について紹介しています。普段使っている日本語ですが、改めて学んでみるのも楽しいですよ。

「ず」と「づ」を正しく分けた言葉の例文10選

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文①「お小遣い(おこづかい)」

豚の貯金箱を持つ女性

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の1選目は「お小遣い(おこづかい)」です。「お小遣いをもらう」という文章があった時、「お小遣い」は「おこずかい」ではなく「おこづかい」と表すのが正しいです。基本的には「ず」を使うのが現代仮名遣いの原則ですが、お小遣いは例外の使い方の代表的な例です。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文②「鈴(すず)」

たくさんの楽器

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の2選目は「鈴(すず)」です。「鈴を鳴らす」という文章があった時、「すづ」とフリガナをふったら間違いです。「鈴」は一つの単語ですから、現代仮名遣いの原則に従って「すず」と表記するのが正しいのです。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文③「わしづかみ」

話をする女性

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の3選目は「わしづかみ」です。「人々の心をわしづかみにする」という文章があった時、「わしずかみ」と表記したら間違いです。「わしづかみ」は「鷲(わし)」と「掴み(つかみ)」が一つになった言葉ですから「掴み(つかみ)」にそのまま濁点をつけて「わしづかみ」が正解です。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文④「固唾(かたず)」

真剣にパソコンを見るカップル

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の4選目は「固唾(かたず)」です。「固唾を飲んで見守る」にするという文章があった時、「かたづ」と表記したら間違いです。「固唾(かたず)」は一つの単語ですから、現代仮名遣いの原則に従って「かたず」と表記するのが正解です。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文⑤「融通(ゆうずう)」

会議中の男性

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の5選目は「融通(ゆうずう)」です。「融通のきかない考えにとらわれる」という文章があった時、「ゆうづう」と表記したら間違いです。「通」は「つう」と読みますが、現代仮名遣いの原則に従って「づ」ではなく「ず」と表記するのです。間違いやすいので注意しましょう。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文⑥「腕ずく」

窓から身を乗り出す女性

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の6選目は「腕ずく」です。「腕ずくで連れてきた」という文章があった時、「腕づく」と表記したら間違いです。「腕ずく」は「腕」と「尽く」が合わさった言葉で「尽く」は「づく」と表記したいところですが、現代仮名遣いの原則に従い「腕ずく」と表記するのが正解です。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文⑦「頷く(うなずく)」

見つめ合う二人

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の7選目は「頷く(うなずく)」です。「先生の話に頷く」という文章があった時、「うなづく」と表記したら間違いです。「頷く(うなずく)」は一つの単語ですから、現代仮名遣いの原則に従い「うなづく」ではなく「うなずく」と表記するのが正解です。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文⑧「~づめ」

働く男性

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の8選目は「~づめ」です。「働きづめで疲れた」という文章があった時、「働きずめ」と表記したら間違いです。「働きづめ」は「働き」と「詰め(つめ)」という言葉が合わさった言葉ですから、「詰め(つめ)」にそのまま濁点をつけて「働きづめ」が正解です。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文⑨「づつ」ではなく「ずつ」

親子で歩く

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の9選目は「~ずつ」です。「少しずつ歩く」という文章があった時、「少しづつ」と表記したら間違いです。歴史的仮名遣いでは「ずつ」は「づつ」と表記されていましたが、今は現代仮名遣いの原則に従って「づ」ではなく「ず」と表記するのです。間違いやすいので注意しましょう。

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文⑩「~しづらい」

頭を抱える人

「ず」と「づ」の正しい使い方の例文の10選目は「~しづらい」です。「理解しづらい問題だ」という文章があった時、「理解しずらい」と表記したら間違いです。「理解しづらい」は「理解し」と「辛い(つらい)」が合わさった言葉なので、「辛い(つらい)」にそのまま濁点をつけて「理解しづらい」が正解です。

「ず」と「づ」は発音的にはほぼ同じなのですが、現代仮名遣いのルールでは「ず」と表記するのが基本ルールです。このルールのほかにも日本語には様々なイントネーションやアクセントが存在します。下の記事ではその違いと具体例についてご紹介していますので、参考にしてみてください。

「ず」と「づ」を正しく使いましょう!

いかがでしたか。わかっているようでわかっていないことが多いのが日本語です。母国語として使っている以上、しっかりと間違いなく使い分けたいですね。今回ご紹介した「ず」と「づ」は大人でも間違いやすい文法のひとつです。これを機に改めて理解を深めてみてはいかがでしょうか。

改めて日本語を勉強すると、意外と難しい言語なのではないかと思う人もいることでしょう。しかし、その分奥が深いのも日本語です。日本語にはたくさんの言い回しがありますから、ぜひ身に着けて大人としての品格を高めましょう。下の記事では日本語のかっこいい言い回しを紹介しています。参考にしてみてください。

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