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適宜の意味は?適宜対応など使い方・例文10選|適時・随時との違いも

更新:2019.06.21

「適宜」という言葉は「適量」の「適」と「宜」が組み合わさった言葉です。読み方が少し難しい言葉で、意味をわからず使っている人がいるかも知れません。どんな時にふさわしい言葉で、どんな使い方をしている言葉なのでしょうか。今回は「適宜」の意味や類語、例文10選などをご紹介します。

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「適宜」の意味・読み方を解説

「適宜」の読み方は「てきぎ」

間違い

「適宜」の読み方は「てきぎ」です。「適宜」の「宜」と「宣」の漢字が似ているため、「てきせん」と間違えて読んでいる人も少なくないようです。また、「適宜」の「宜」は「便宜をはかる」の「宜」であるため、両方が混ざり合ってしまい、「てきべん」と読んでいたという人もいます。

「適宜」は「適当」の「適」が含まれているため、「ふさわしい」や「あてはまる」という「適」の意味も含まれていると想像できます。

「適宜」の意味は「状況に応じて」

目的

「適宜」の意味を2つの漢字から見ると、「適」はかなう、あてはまるという意味があり、「宜」は適しているという意味があります。2つを合わせると、「その時が適している」という意味になり、「状況に応じて」という表現で使われています。

また、「適宜」は個人行動を表す言葉で、組織や団体が対象の言葉ではありません。各自がその時にあった行動をするという意味があります。「適宜」は名詞ですが、動詞や形容詞など修飾する副詞に使われることもあるようです。

「適宜」は類義語である「適切」ととても意味が似ています。「適切」は日常的に良く使われる言葉ですが、「適宜」はあまり使う人は見かけません。それは、「適宜」が少し言いづらい言葉であるため、文章内で使われることが多いからかもしれません。「適宜」は、動詞を修飾する単語で、後ろに必ず動詞がくる形で使います。

「適宜」の使われ方・例文10選

「適宜」の例文①指示するとき

塩梅

指示するとき

  • 「適宜対応して下さい。」
  • 「適宜対応しなさい。」

「適宜」は、「適宜〇〇する」という形が1番多く使われます。「適宜対応する」というような使い方で、後につける動詞を変化させて使われます。「適宜対応して下さい」という文や、「適宜対応しなさい」という命令形の文もあったり、「適宜対応するべき」などにも変化します。

「適宜」の例文②医療の場面

適当

医療の場面にて

  • 「適宜な処置をする。」
  • 「適宜に空気の入れ替えをする。」

「適宜」は、「適宜な処置をする」や「適宜に空気の入れ替えをする」など、その時に合っている」という意味でも使われます。仮に「必要な措置をする」や「適切な処置をする」の場合は、処置の内容に重視したイメージがあります。「適宜」を使うと、時間、タイミングなどを含めた全体的な判断を行うという意味があります。

「適宜」の例文③形容詞として使う


場所

形容詞として

  • 「適宜の時間」
  • 「適宜な場所」

一般的に名詞は助詞(の、な)をつけると、動詞を装飾する形容詞として使うこともできます。「適宜」を使う場合も、「適宜の時間」や「適宜な場所」というように使った場合、どちらも時間や場所に限ったタイミングだけではなく、周辺の状況なども含めたタイミングであると言えます。

「適宜」の例文④特許関係書類

達成

特許関係書類にて

  • 「適宜なし得る」
  • 「実験で適宜なし得ることであると判断した。」

「適宜なし得る」とは、少し耳慣れない言葉ですが、物事が状況によく合い、達成することが可能である という意味です。「なし得る」の意味は、達成・遂行することが可能であるという意味です。「実験で適宜なし得ることであると判断した」というような使い方をします。

「適宜なし得る」は、特許関係や法律関係の文書でよく使われる言い回しになります。一般的に使われる機会はあまりないと思われます。

「適宜」の例文⑤ビジネスでの日常会話

予定

ビジネスにて

  • 「各自適宜休憩して下さい」
  • 「適宜夏休みを取って下さい」

職場で頻繁に使われる言い回しとして、「各自適宜休憩して下さい」は、相手は「その場の状況に応じて、あなたにちょうど適している時間に食事を摂って下さい」と言っています。仕事が立て込んでいたり、今は無理でも「各自それぞれの都合で」という意味になります。

「適宜夏休みを取って下さい」での「適宜」には、自分が抱えている仕事の進捗状況や有給残数、予定などを踏まえてお休みを決めて下さいという意味が込められています。

「適宜」の例文⑥指示を仰いだときの返答

上司

ビジネスにて

  • 「適宜判断してもらって構いません、」

上司に指示を仰いだ時に、「適宜判断してもらって構いません」という返答があった場合、その言葉には「(状況に応じて)適宜行動を判断して下さい」という意味があります。けっして、自由に判断して良いという指示ではありませんので注意して下さい。

「適宜」の例文⑦ビジネスでの連絡

進捗

ビジネスにて

  • 「進捗は適宜ご連絡いたします。」

「適宜」には、「状況に応じて」「ケースバイケースで」と意味があります。相手に「進捗は適宜ご連絡いたします」と言われた時は、「状況に応じて、またはケースバイケースで対応します」というということです。ビジネスシーンなどでは、あまりあいまいな答えが出来ません。

そのような場面で、あいまいさを少しだけ残した「適宜」という言葉は、使いやすい言葉と言え相手に不快な思いをさせない言葉と言えます。

「適宜」の例文⑧ビジネス文書のルール

食事

ビジネス文書のルールにて

  • 「適宜改行したり、段落ごとに行間を空けましょう。」

ビジネス文書のルールや注意点で、「適宜改行したり、段落ごとに行間を空けましょう」というのはよく言われることです。特に新入社員は上司や先輩に指摘されがちなことかもしれません。

「適宜」の例文⑨会議や打ち合わせのとき

席に着く

会議にて

  • 「適宜席に着いて下さい。」
  • 「適宜召集」
  • 「適宜開催」

打ち合わせなどで、「適宜席に着いて下さい」と言われたら、特に指定席でなくても、適当に席を選んで座りますよね?これが、「随時席に着いて下さい」に代わると、ちょうど良い時間にという意味になります。「適宜」には、時間のことも含まれるかもしれませんが、各自の判断で行動して下さいという意味もあります。

また、「適宜召集」や「適宜開催」は開催することが決まっているが、開催日時や場所などの細かいことは、調整をしてその都度決めていきましょうということです。

「適宜」の例文⑩検討が必要なとき

検討

検討が必要なとき

  • 「適宜見直しをしていく予定」
  • 「適宜見直しを実施して いく予定である。 」

「適宜見直しをしていく予定」というような使い方をする場合があります。「適宜」は各自が状況に応じて判断し行動するという意味があるため、この文は見直しが必要であれば、時期をみて検討する予定であるという意味になります。

「適宜対応」の意味・解説

「適宜対応」の意味

状況

「適宜対応」という言葉は、「適宜」に「対応」するということです。「適宜」というのは、状況に応じてという意味があり、「適宜対応」は状況に応じて、またはケースバイケースで対応するという意味になります。


「適宜対応」の解説

対応

例えば、「その件は適宜対応していく方向」という文があるとします。「適宜対応」は、状況や必要に応じて対応しますという意味になります。また、「適宜対応」には、その時々によって対応が変わるという意味も含まれています。

「適宜対応」の類語には「臨機応変」という言葉があり、変化に応じて適切に対応するという意味があります。この二つの言葉をひとことで言うとすれば、「柔軟性」ではないでしょうか。

「適宜対応」のように、「適宜」という言葉は、様々なシチュエーションで使われる言葉です。この機会に意味を知っておくと、どこかで使う場面に遭遇するかもしれません。

「適宜対応」の使われ方・例文5選

「適宜対応」の例文①問い合わせ窓口

対応

問い合わせ窓口にて

  • 「適宜対応します。」
  • 「ご連絡を頂くことにより適宜 対応させて頂きます。」

企業の問い合わせ窓口などでは、「適宜対応します」や「適宜 対応させて頂きます」などの言葉を頻繁に使います。その時、その状況に合った対応をしますという意味で使われています。

「適宜対応」の例文②相談の返答

相談

相談の返答にて

  • 「ご相談に適宜対応いたします。」
  • 「適宜対応させていただきます。」

「ご相談に適宜対応いたします」 というように使わることがあります。個々の相談内容や状況によって対応が変わりますが、柔軟に対応しますのでご相談下さいという意味になります。

「適宜対応」の例文③指示するとき

対応

指示する場面にて

  • 「決められた範囲内で適宜対応してください。」
  • 「適宜ご対応願います。」

「決められた範囲内で適宜対応してください」と使います。この言葉からは、決められた範囲内で、状況に応じて柔軟に対応して下さいという意味になります。なお、「願います」は敬語ではありませんので、丁寧な言い方をしたい場合は、「適宜ご対応お願いします」という表現にして下さい。

「適宜対応」の例文④指示されたとき

指示された

指示された場面にて

  • 「適宜対応しましょう。」
  • 「適宜対応するように心がけましょう。」

「適宜対応しましょう」や「適宜対応するように心がけましょう」という言葉は、ビジネスではよく使われます。得意先から何か依頼や相談をされ、上司から指示をされた場面で使われる言葉です。これらの「しましょう」は、一緒にしようと相手を誘う時に使う言葉です。

「適宜対応」の例文⑤緊急時の対応

緊急

緊急時の対応にて

  • 「緊急時は適宜対応させていただきます。」
  • 「17時以降は適宜対応させていただきます。」

保育施設などで、家族のやむを得ない事情により、緊急に保育が必要になった時の対応について明らかにしています。保育施設だけでなく、医療施設などでも使われる文言です。「緊急時は適宜対応させていただきます。」というのは、緊急時は状況に応じて対応しますという意味になります。

また、「17時以降は適宜対応させていただきます。」というのは、通常の保育時間や診療時間が過ぎても、状況に応じては対応しますという意味です。

「適宜」と類語「適時」「随時」との意味の違い

「適宜」の類語①「適時」との意味の違い

時間

「適時」の意味は、それをするのにちょうどよい時間という意味です。「時」が付くことから、時間のみを重視している言葉と言えます。一方、「適宜」は、内容にもよりますが、「時間」以外に場所やその人自身で判断し、 ベストなタイミングで処理することに重点を置いている言葉です。

「適時に席を立つ」という言葉の意味は、ちょうど良いタイミングに席を立つという意味です。これが「適宜に席を立つ」という表現になると、タイミング以外の状況も加味されます。

「適宜」の類語②「随時」との意味の違い

いつでも

「随時」の意味は、好きな時いつでもとか、常にではない時々という意味の言葉です 。特に日時に制限はなく、必要な時にいつでもという意味で使われている言葉です。

求人募集で「随時募集中」というのを見かけたことがありますか?この場合は「いつでも応募ができます」という意味です。日時関係なく、必要な時に行動するという意味です。

「適宜」はビジネスで使い勝手の良い言葉!

今まで「適宜」の意味がいまいち理解できなかった人は少しでも理解していただけましたか?「適宜」の類語で、一般的に使われれている「随時」と意味を比較してみると、「適宜」の意味がより理解しやすいかと思います。「適宜」は、ビジネスで使い勝手の良い言葉です。是非、参考にして下さい。

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