「召し上がれ」の意味・適切な使い方は?正しい尊敬語・失礼ない言葉を使おう!
更新:2021.04.19
「召し上がれ」という言葉の意味や適切な使い方をご存知ですか?ここでは「召し上がれ」という言葉の正しい尊敬語や類語についてご紹介しています。「召し上がれ」の類語の失礼な使い方についても解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください!
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INDEX
「召し上がれ」の意味とは?
「召し上がれ」は「食べてください」「飲んでください」という意味
「召し上がれ」の意味とは、「食べて下さい」あるいは「飲んで下さい」という相手に飲食を促す言葉です。「参加させていただきます」という表現についての関連記事がありますので、合わせてご覧下さい。
「召し上がれ」の語源は「飯(めし)」という意味がある!
「召し上がれ」の語源は、「飯(めし)」から来ています。今でも「飯が食べたい」など、日本人には馴染み深い炭水化物であるお米のご飯を「飯(めし)」と表現して、「めし」イコール「食事」の意味を持ちます。その「めし」が「召し」の語源となっているのです。
つまり「めし」という発音が「召し」の語源となっており、昔は「めし」は食べ物全般のことを表現し、「めし」の発音が語源となって、食べ物のことを「召しもの」と呼んでいました。そこから「食べる」「飲む」の尊敬語を「召し上がる」というようになっていったのです。
「召し上がれ」は尊敬語
「召し上がれ」は「食べて下さい」「飲んで下さい」の尊敬語です。上司や先輩など目上の人が食べたり飲んだりする行為を「召し上がる」と表現するところから来ています。
「召し上がれ」の使い方とは?
「召し上がれ」の使い方①目上の人以外にも使える
「召し上がれ」の使い方の1つ目は「召し上がれ」は目上の人間以外にも使える」です。「召し上がれ」は尊敬語ですので、基本的には上司や先輩など目上の人間に対して使いますが、歳下の人や対等な立場の人に使っても失礼にはなりません。
「召し上がれ」の使い方②自分には使えない
「召し上がれ」の使い方の2つ目は「召し上がれ」は自分には使えないことです。「召し上がれ」という言葉は尊敬語です。なので自分に対して使うことはできないのです。「召し上がる」や「召し上がれ」という言葉は、あくまでも主語が自分以外の他人でなければ使うことはできません。
「召し上がれ」の使い方③文章では使わない
「召し上がれ」の使い方の3つ目は「召し上がれ」は自分には文章では使わないということです。「召し上がれ」という表現は、目上の人や上司などに贈り物をするときに添える手紙などには使うことができません。「召し上がれ」という尊敬語は、口頭の会話だけで用いられ、手紙や文章等では原則的に使うことができません。
「召し上がれ」の丁寧語と使い方とは?
丁寧語と使い方①召し上がって下さい
「召し上がれ」の丁寧語の1つ目は「召し上がって下さい」です。「召し上がれ」は前述のように尊敬語で、充分に丁寧な表現ですが、「召し上がれ」という表現を言い換えて、より一層の丁寧語として表現します。「召し上がって下さい」は、上司や先輩に対してよりも、お客さんや取引先の相手に対してよく使う丁寧語です。
使い方としては、家の来客に対して「到来物ですが、珍しいお菓子をいただきましたので、よろしければ召し上がって下さい」といったり、取引先の相手に対して、「このサンプル飲料は、うちの会社の新製品ですが、よければ皆さんで召し上がって下さい」といったように、食べ物や飲み物を相手に勧める使い方をします。
丁寧語と使い方②お召し上がり下さい
「召し上がれ」の丁寧語の2つ目は「お召し上がり下さい」です。「召し上がる」という言葉の始めに「お」を付けることによって、「召し上がる」という言葉をより一層丁寧な表現にし、「下さい」を末尾に付けることで、目上の相手に飲食を勧める言い換えの丁寧語です。「召し上がれ」と同じように目上の相手に使う言葉です。
「お召し上がり下さい」の使い方としては、「つまらないものですが、お口汚しにおひとつお召し上がりください」とか、「外は暑かったでしょう。冷たい麦茶でも一つお召し上がりください」などが例として挙げられます。「タンブラーの用途やおすすめな使い方」についての関連記事がありますので、合わせてご覧ください。
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「召し上がれ」の謙譲語と使い方とは?
「召し上がれ」の謙譲語は「いただく」
「召し上がれ」の謙譲語は「いただく」です。「いただく」は「頂戴する」「拝領する」という意味から、「食べ物を食べる」という意味になった言葉です。「ご覧いただく」についての関連記事がありますので、合わせてご覧ください。
「いただきます」は「いただく」からきた言葉!
食前の挨拶である「いただきます」は「召し上がれ」の謙譲語である「いただく」からきた言葉です。「いただく」と同様に、食べ物を頂戴する、あるいは拝領するというところから、「食事をいただきます」という意味を込めて「いただきます」が食前の挨拶として用いられるようになったのです。
「召し上がれ」の類語と意味は?
「召し上がれ」の類語と意味①食べてください
「召し上がれ」の類語と意味の1つ目は「食べてください」です。意味は、「召し上がる」のもともとの意味である「食べる」の末尾に「ください」を付けることによって、食べることを相手に促す丁寧語ということです。
「召し上がれ」の類語と意味②おあがりください
「召し上がれ」の類語と意味の2つ目は「おあがりください」です。「おあがりください」は、物品を相手に渡すことを「あげる」と表現することが語源となっています。そこから相手に食べたり飲んだりすることを促す表現を「おあがりください」と表現するようになったのです。
「召し上がれ」の類語の言い換えは?
「召し上がれ」の類語の言い換え①どうぞおあがりください
「召し上がれ」の言い換えと類語の1つ目は「どうぞおあがりください」です。「どうぞおあがりください」は「おあがりください」の頭に「どうぞ」という言葉を付けることによって、より一層丁寧でへりくだった表現となっている言葉です。
「召し上がれ」の言い換えと類語②おあがり
「召し上がれ」の言い換えと類語の2つ目は「おあがり」です。「おあがり」は前述の「どうぞおあがりください」よりもぐっとカジュアルな表現で、尊敬語や丁寧語にはなりません。「おあがり」は目上の者が目下のものに対して使う言葉です。
「おあがり」の語源は。「どうぞおあがりください」の「おあがりください」と同じで、物品を相手に渡すことを「あげる」と表現することが語源となっています。
「召し上がれ」の言い換えと類語の2つ目は「おあがり」です。「おあがり」は前述の「どうぞおあがりください」よりもぐっとカジュアルな表現で、尊敬語や丁寧語にはなりません。「おあがり」は目上の者が目下のものに対して使う言葉です。
「召し上がれ」の言い換えと類語③お食べ
「召し上がれ」の言い換えと類語の3つ目は「お食べ」です。「お食べ」という言葉は「おあがり」と同様にカジュアルな表現なので、やはり目下のものに対して食べ物を進める場合に用いられる表現です。
「召し上がれ」の言い換えと類語④食べたまえ
「召し上がれ」の言い換えと類語の4つ目は「食べたまえ」です。「食べたまえ」は、目下のものに対して使うか、自分と同等の立場の人に対して使われる表現です。「食べたまえ」のニュアンスは、食べ物を勧めるというよりは、食べることを勧める感覚の言葉です。
「召し上がれ」の類語の失礼な使い方は?
「召し上がれ」の類語の失礼な使い方①「おあがり」は尊敬語には使えない
「召し上がれ」の類語の失礼な使い方の1つ目は「おあがり」は尊敬語には使えないということです。「おあがり」は目下のものや年下のものに対して使われるニュアンスのある言葉なので、年上の相手や上司に使うと失礼に当たります。
「召し上がれ」の類語の失礼な使い方②「お食べ」は尊敬語には使えない
「召し上がれ」の類語の失礼な使い方の2つ目は「お食べ」は尊敬語には使えないということです。「お食べ」は「おあがり」と同じように、目下のものや年下のものに対して使われるニュアンスのある言葉なので、そのままでは年上の相手や上司に対しては使うことができません。
「お食べ」を目上の人に対して使う場合には、末尾に「ください」を付けて「お食べ下さい」という形に言い換えて使います。「豚肉の臭い消しの方法」についての関連記事がありますので、合わせてご覧ください。
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「召し上がれ」の類語の失礼な使い方③「食べたまえ」は尊敬語には使えない
「召し上がれ」の類語の失礼な使い方の3つ目は「食べたまえ」は尊敬語には使えないということです。「食べたまえ」という表現は「おあがり」や「お食べ」とは違って、末尾に「ください」を付けて言い換えることはできません。「食べたまえ」という言い回しはどのように言い換えても尊敬語や丁寧語にできないのです。
「食べたまえ」という表現はあまり最近では頻繁には聞かれませんが、昔の文学などではよく会話として使われてきました。学生が友達に、あるいは社会人が同僚にというように、あくまで対等な立場の男性同士相手に食べることを促すときに用いられる表現で、女性が「食べたまえ」と他人に対して使うことはほぼない言葉です。
なので、「食べたまえ」という言葉を年上の人物や上司という立場の人に対して使うことは大変失礼です。「食べたまえ」は少し粋な感じがして面白い言葉ですが、相手を選んで使わなければいけない言葉なのです。
「召し上がれ」という言葉の意味や適切な使い方をきちんと知ろう!
「召し上がれ」という言葉は、非常に身近なようで、意外にもそんなに頻繁には使わない言葉です。「召し上がれ」は「召し上がる」という行為を相手に促す表現ですが、「いただきます」という食前の挨拶が、その「召し上がる」の謙譲語であるということを知っている人は多くはありません。
「いただきます」という言葉は、「ごちそうさまでした」という言葉と対になっている食事の挨拶であるということが一般的な認識で、「召し上がる」の謙譲語であるということを私たちは知らないで使っているのです。同時に、「召し上がる」の「召し」の語源が「飯(めし)」であるということもあまり知られてはいません。
「召し上がれ」という言葉が尊敬語であることはすぐにわかりますが、現代の日本人である私たちはその謙譲語や類語を無意識に使っています。日本語はとても奥深く、なかなか面白い語源がある言葉です。「いただきます」のように意外性のある謙譲語や、丁寧語をもっとよく知るようになることはとても興味部外ことなのです。
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