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言われたの敬語表現は?指示された時の使い方と申し付かるがNGな理由も

更新:2021.04.19

「言われた」の敬語表現には、「~に言われる」「~が言われていました」「~と言われました」など、場合や相手によって違う敬語の使い方をしますね。日本語特有の目的語や主語を省略した場合の言葉の敬語には、マナーとしての注意が必要です。また、「申し付かる」が敬語としてNGな理由など、一緒に調べてみましょう!

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「言われた」の敬語表現は?

「言われた」の敬語表現①誤解を防ぐ

会話

「言われた」の敬語表現①は、尊敬語としての意味を持つ場合です。「言われた」という言葉は、「言う」(動詞)という言葉の未然形と「れる」(助動詞・尊敬の意味)が合わさった言葉です。助動詞の尊敬の意味を含んだ言葉では、主語(相手)が自分よりも立場が上の時(敬語が必要な場合)に使われます。

しかし、「言う」という言葉を敬語として使う場合は、相手と自分の立場の違いによって、「おっしゃる」(尊敬)や「申す」(謙譲)などの言葉に言い換えて使われることが一般的です。これは、「言われる」という言葉の意味が、尊敬なのか受け身なのかが誤解されないようにするためです。

「言われた」の敬語表現②受け身は良くない

会話

「言われた」の敬語表現②は、受け身の過去形としての意味を持つ場合です。主語(相手)から「言う」の過去形であり、この場合の主語(相手)と自分の立場は不明です。上司なのか、同僚なのか、部下なのかによって、「言われた」という言葉を使い分ける必要があります。

相手の立場が、自分と同等や同等以下の場合は「言われた」という言葉を使っても、あまり問題ないでしょう。しかし、相手の立場が自分よりも上の場合には、正しい敬語(尊敬語や謙譲語)として変換する必要があります。受け身の言葉では、正しい敬語表現と言い難く、印象も悪くなりがちです。

「言われる」の敬語表現①二つの意味を含む

あ

「言われる」の敬語表現①は、「言う」(動詞)と「れる」(助動詞)という言葉から、尊敬の意味を持ちます。また、「れる」(助動詞)には、受け身の意味も持ちます。同じ言葉ですが、意味が違うのです。

「言われる」の敬語表現②誤解を防ぐ

あ

「言われる」の敬語表現②は、「言われる」という言葉が、尊敬の意味なのか、受け身の意味なのかを正しく判断しなければなりません。大切な相手に誤解されることがないように、適切な言葉を使いましょう。

「言われていました」の敬語表現とは

「言われていました」の敬語表現①尊敬の意味

疑問

「言われていました」の敬語表現①は、「言われていました」という言葉は、「言う」(動詞)と「れる」(助動詞)、「ました」(助動詞)の丁寧・過去形が合わさった言葉です。「れる」(助動詞)にも、尊敬の意味がありますので、より丁寧な言葉になります。


「言われていました」の敬語表現②受け身は良くない

あ

「言われていました」の敬語表現②は、「言われていました」という言葉は、受け身の丁寧・過去形の意味の言葉でもあります。受け身の場合は、「言われていました」という言葉は、敬語として相応しくないと考えられるので、「言われていました」という言葉自体を違う言葉に言い換えた敬語にしてみましょう。

「言われました」の敬語表現①二つの意味を含む

注意

「言われました」の敬語表現①は、「言われました」という言葉は、「言う」(動詞)と「れる」(助動詞)、「ました」(助動詞)の尊敬語の意味や過去形の表現、受け身の丁寧・過去形の表現した言葉になります。

ここでも注意が必要なのは、「言われました」という言葉が、受け身という場合です。敬語表現で大切な相手を敬うことにおいて、相手に合わせた受け身の形では失礼になってしまいます。

「言われました」の敬語表現②誤解を防ぐ

上司

「言われました」の敬語表現②は、「言われました」という言葉は、指示・指摘・依頼など多くの意味を持つ場合があり、相手に誤解を招かない的確な言葉や言葉遣いが大切になってきます。つまり、「言われました」という言葉以外の言葉を使うことが好ましいといえます。

下記に、「言う」の(ワ行)五段活用、「れる」の意味と活用形をまとめました。「言われる」という言葉の敬語表現の仕方や工夫の役立ててみてくださいね。そして、敬語つながりで、「ご担当者様」は正しい敬語?についての関連記事もご紹介いたします。

「言う」(動詞)の五段活用(ワ行)

未然形 ワ・オ
連用形
終止形
連体形
仮定形
命令形

「れる」(助動詞)の意味

  • ①受け身
  • ②可能
  • ③自発
  • ④尊敬

「れる」(助動詞)の活用

未然形
連用形
終止形 レル
連体形 レル
仮定形 レレ
命令形 レロ・レヨ

「言われた」の敬語としての使い方や例文は?

「言われた」の敬語としての使い方

変換

「言われた」の敬語としての使い方は、「言われた」という言葉を違う言葉に置き換えることで、敬語とすることができます。「言われた」の意味が、命令や指摘、依頼、話していたなど多くの意味の言葉が「言われた」という一言で済んでしまいます。

また、「言われた」の受け身では、命令された、指摘された、依頼されたとなり、これらを敬語にすることは、できません。敬語で相手を悩ますことや誤解を招くことを防ぐためにも、的確な言葉を選び正しい敬語表現を心がけましょう。

「言われた」の敬語としての例文①話した

店員

「言われた」の敬語としての例文①は、「言われた」に「話した」という意味を持つ場合の敬語表現です。相手との立場の違いなどで、同じ意味の言葉が尊敬語や謙譲語に変化します。

話した

  • ・お客様がおっしゃった商品は、こちらでございます。(おっしゃる・尊敬)
  • ・先日申し上げた試作品を持参いたしました。(申す・謙譲)

「言われた」の敬語としての例文②聞いた

聞く

「言われた」の敬語としての例文②は、「言われた」ということは「聞いた」と言葉をかえることもできます。この場合は、主に自分がへりくだった形の謙譲語として使われます。

聞いた

  • ・伺っていた変更点を修正させていただきました。(伺う・謙譲)
  • ・ご意見を承って、再考させていただきました。(承る・謙譲)

「言われた」の敬語としての例文③命令された

上司

「言われた」の敬語としての例文③は、「言われた」に「命じる」という意味を持つ場合の敬語表現です。この場合は、尊敬語や謙譲語として使うことができます。「仰せつかる」とは、上の立場から命じられ敬う言葉です。

命じる

  • ・この度、社長から大役を仰せつかった〇〇でございます。(仰せつかる・尊敬)
  • ・いつでも、お申し付けください。(申し付ける・謙譲)

「言われた」の敬語としての例文④依頼された

お願い

「言われた」の敬語としての例文④は、「言われた」に「依頼された」の意味を持つ場合の敬語表現です。「ご」や「いただく」という言葉で丁寧語となります。

依頼された

  • ・ご依頼いただいた商品が入荷いたしました。(依頼された・丁寧)
  • ・ご要望いただいたように修正いたしました。(要望された・丁寧)

「言われた」の敬語としての例文⑤指示された

注意

「言われた」の敬語としての例文⑤は、「言われた」に「指示された」という意味を持つ場合の敬語表現です。「指示された」という言葉は、受け身になってしまうので敬語としては不向きです。「言われた」とは、違う言葉での敬語表現です。

注意された

  • ・上司から「数字が合わない」とご指摘いただきました。(指摘・丁寧)
  • ・専門家からご教示されている範囲で計画予定でございます。(教示・丁寧)

敬語の中で謙譲語とは

学び

敬語は、相手と自分との立場の上下関係が大切です。敬語の中には、大きく分けて尊敬語・謙譲語・丁寧語があります。尊敬語は、相手を上、自分は下という立場での言葉や言葉遣いを表します。

謙譲語は、少し複雑ですが、自分を下げることで相手の立場が上になるという言葉や言葉遣いです。へりくだる意味の独特の言葉や言葉遣いがあります。

丁寧語は、どの立場の相手に対しても失礼にならないような丁寧な言葉や言葉遣いです。一般的に、語尾を「です・ます」や「ございます」を付け加えることで、丁寧語となる場合が多いです。また、名詞に「お」や「ご」をつける美化語も含まれます。

受け身と敬語について

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受け身と敬語については、敬語の本来の目的を考えると分かりやすいです。敬語は、相手を敬うための言葉や言葉遣いですね。相手からの作用に対しての受け身では、敬うことができません。敬語では、自主的な姿勢や積極性の表れとして表現することができます。受け身の言葉は、相手に消極的と受け取られることがあります。

自信をもって敬語が使えるようになるには、どうすれば良いのでしょうか。社会人にとって大切と言われるホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)の中で、「連絡」についての関連記事をご紹介いたします。どうぞ、ご覧くださいね。

「申し付かる」が使われない理由は?

「申し付かる」が使われない理由①新しい言葉である

あ

「申し付かる」が使われない理由①は、言葉の違いにあります。「申し付かる」という言葉は、「申し付ける」という言葉と「仰せつかる」という言葉が合わさった言葉だと考えられます。「申し付かる」という言葉は、新しい独自の言葉や間違った言葉(敬語)として判断されてしまいます。

「申し付かる」が使われない理由②既存の敬語が好ましい

あ

「申し付かる」が使われない理由②は、「申し付ける」という言葉の意味が命令することで、「お申し付けください」という言葉遣いは、敬語の謙譲語として使われる正しいフレーズがあります。これらは、相手に「命じてください」と自分がへりくだった(謙譲)正しいとされる敬語表現だからです。

「仰せつかる」という言葉の意味も、命令することです。「大役を仰せつかる」という言葉遣いは、敬語の尊敬語として使われる正しいフレーズです。命じる相手を敬う(尊敬)の敬語表現です。

「申し付かっております」が使われない理由①新しい言葉である

あ

「申し付かっております」が使われない理由①は、前述しましたように「申し付ける」と「仰せつかる」の言葉を合わせた「申し付かる」という言葉は、命令する意味で使われるようです。今後は分かりませんが、現在は辞書にも載っていない「申し付かる」という言葉を大切な相手や敬語として使えないということです。

「申し付かっております」が使われない理由②敬語として好ましくない

あ

「申し付かっております」が使われない理由②は、「申し」や「おります」という言葉は、敬語や謙譲語として頻繁に使われます。ただ、「申し付ける」や「仰せつかる」という正しい言葉ではなく、「申し付かる」という新しい言葉を敬語として使うのが問題なのです。

「言付かっております」の場合は:好ましい敬語

あ

「言付かっております」の場合は、正しい敬語表現です。「言付かる」という言葉は、「いいつかる」と「ことづかる」と読むことができます。読み方の違いで、言葉の持つ意味も大きく違いますので、文字の場合には注意が必要です。

「いいつかる」と読む場合は、命じられることを意味します。「言(い)付かっております」とは、「上の人から命じられています」という意味になります。「おります」をつけることで、敬語の謙譲語となります。

「ことづかる」と読む場合は、伝言や品物などを託されるという意味を持ちます。「おります」(謙譲)をつけることで、敬語表現になります。

敬語表現において、正しいのは果たしてどれなのか、と悩む場面もあるのではないでしょうか。下記には、敬語で「ご容赦」についての関連記事をご紹介します。どうぞ、ご覧くださいね。

「言われた」の敬語のバリエーションを増やしましょう!

あ

「言われた」の敬語表現について調べてみましたが、いかがでしたか?多くの外国語には、必ず存在する主語や目的語が、日本語では独特のニュアンスや言葉遣いで省略しても話が通じることが、良いときもあれば、難しいときもあります。「言われた」では、尊敬なのか、受け身なのかで印象が変わってしまうことが分かりました。

日本語や言葉、敬語などを掘り下げていくと、とても奥深さを感じます。敬語を使う場面では、相手に失礼にならない言葉や言葉遣いと共に、誤解を招かないことも大切です。「言う」という言葉を相手や場面に合わせて、違う言葉で敬語表現できると素敵ですね。バリエーションを増やして、自信をもって話していきましょう。

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