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ブラックユーモア・ブラックジョークの意味とは?

皮肉と似ている?ブラックユーモアとジョーク

「ブラックユーモア」とは、陰湿で気味のわるいユーモアや、道徳やタブーにわざわざ触れるようなユーモアのことを指します。「ユーモア」とは、そもそも、人の心を和ませるようなおかしみ、上品で相手の笑いを誘ってくるような洒落のことを言います。「ジョーク」の方も、冗談や洒落といった意味を持ちます。

一方、「ブラック」という名詞および形容動詞には、「腹黒い」、「よこしまな」、また「陰鬱な」といった意味があります。例文として「あの人、ブラックな性格だよね」といったような使い方もたびたびされますね。また、近年では、「ブラック企業」の略称として「ブラック」という言葉が使われたりもしています。

もともとが、人を笑わせたり、明るくさせたりするような性質をもつのが「ユーモア」や「ジョーク」という言葉ですから、どちらかと言うとネガティブなニュアンスを持つ「ブラック」と言う単語とは、相反する言葉が組み合わさったワードとも取れます。

皮肉とブラックユーモア・ジョークの意味の違いはここ!

ブラックユーモア、ブラックジョークの意味は以上の通りですが、「皮肉」は、遠まわしに意地悪く相手を非難することやその様子、当てこすりの事を指します。文例としては、「辛辣な皮肉を言う」や、「皮肉な口調」等があげられます。つまり、皮肉には、ブラックユーモア、ブラックジョークと違い、笑いの要素がないのです。

皮肉は英語で「アイロニー」と言いますが、その心は相手を非難したり批評したりすることで、遠回しに相手の弱点などをつくことが目的と言えます。「ブラックジョーク」や「ブラックユーモア」が場を盛り上げるため、曲がりなりにも笑いを誘うのを目的として発される一方、「皮肉」は相手を貶めるために発せられるのです。

しかしながら、発言時の文脈や場の雰囲気、あるいは相手の気性によって、「皮肉」として発せられた言葉が、「ブラックジョーク」や「ブラックユーモア」として受け取られてしまう場合もたびたびあります。また、その逆になってしまうことも珍しくはありません。

ブラックユーモア・ブラックジョークは時と場合に気を付けよう

「ブラック」と「ユーモア」という二つの言葉の意味を踏まえて考えると、「ブラックジョーク」や「ブラックユーモア」などは、人を傷つけるか付けないかの、ぎりぎりのところで笑いを誘うものが多いといえます。つまり、「ブラックジョーク」や「ブラックユーモア」は、決して万人受けする笑いとは言えません。

ブラックユーモア・ジョークは多くの国で親しまれますが、開祖と見なされるジョナサン・スウィフトがアイルランド人であるように、特にイギリス周辺で好まれ、優れたブラックユーモア・ジョーク小説や戯曲が育まれてきました。文化背景を考えると、ブラックジョークやユーモアは必ずしも万人に通用するとは云えません。

米国人文学者マイケル・ピーターセンは、「日本に来て間もない頃、岡山の小さな村の飲み屋で『なぜ東京から来たか』と訊かれ、『サツがうるさくて、しばらく町を出ようと思って…』とふざけた所、辺りがシンとした、とブラックジョーク失敗談を明かしています。ピーターセンと岡山の村人の文化背景の差異が原因でしょう。

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おもしろブラックユーモア・ブラックジョーク集

1.母へのプレゼント

離れて暮らしている母親に、3人の息子がそれぞれ誕生日の贈り物をした。長男の一郎は自慢する。「僕は12LDKの豪邸をプレゼントしたんだ」。次男の二郎は対抗する。「僕は運転手付きのベンツだ」。そして末っ子の三郎は言った。「僕は話すオウムだ。聖書から六法全書まで暗記して、歌も歌えて話し相手にもなる」。

三郎の贈物は、豪邸とベンツを合わせても足りないほど高かった。しばらくして、母親から三兄弟に手紙が来た。「一郎、豪邸を有難う。でも母さんは、1人であんなに大きな家には住めません。掃除が大変よ。二郎は、ベンツを有難う。でも母さんは、健康のためいつも歩くようにしています。しかもあの運転手とは合わないわ。」

「そして最後に三郎。母さん、三郎のプレゼントが一番うれしかったです。三郎は母さんのこと、本当によく分かってくれていますね。とても美味しい鶏でした。ごちそうさまでした」。

2.ホットドッグ店にて

ある男が、ホットドッグを買おうとホットドッグ店まで行った。店員からホットドッグを買って、まさに食べ始めようとしたそのとき、店の前で銃撃戦が始まった。すると、男は店員に向かって云った、「おいマスター、これで当分、ケチャップ買わなくてすみそうだな。」血をケチャップに見立てた、ブラックユーモア炸裂の笑い!

3.酒場にて

酒場にて二人の男が会話している。Aが尋ねる。「どうしたんだい?急に呼び出したりして」。Bは答える。「女房の母親が急に訪ねてきてな…」。それを受けてA、「それで何だい、銃の使い方の相談っていうのかい?」。義母との関係性を皮肉ったブラックジョークです。日常会話に銃が出て来るのもアメリカらしい笑いですね。

4.大きくなったら

小さな孫と年老いた祖母が会話をしている。孫が尋ねる。「ねえおばあちゃん、ぼくは大きくなったらパイロットになりたいな。おばあちゃんは、なにになりたい?」。祖母は答える。「うーん、おばあちゃんはもう年寄りだから、なんにもなりたくないねえ…」。それを受けて孫、「ふうん…じゃあ、どんな死に方したい?」。

大きくなったらなりたいものがないのだったら、どんな死に際がいいのかを聞く…。子どもの純粋さを逆手にとった、乾いた笑いを誘うブラックジョークですね。

5.マジシャンのパパ

友達同士の会話。Aが聞く。「君んちのパパってマジシャンなんだって?」。Bは答える。「うん。こないだも新しいマジックに挑戦してたよ」。興味津々なAが尋ねる。「へえー、どんなやつ?」。

Bは自慢げに答える。「身体をチェーンでグルグル巻きにして、そのまま海に飛び込むんだ」。感銘を受けたA、「凄いじゃん!それで、その後どうなったの?」。Bは答える。「うん、今はママが代わりにマジシャンやってる」。

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意味が分かると面白い!おすすめブラックユーモア・ブラックジョーク漫画

ブラックジョーク満載!「笑ウせぇるすまん」

藤子不二雄A作の漫画「笑ウせぇるすまん」。日本の漫画界における、ブラックユーモア作品の先駆け的存在と言われています。日本のブラックジョーク文化は、この漫画から始まったと言っても過言ではないという声もあります。



藤子作品では珍しく、青年漫画誌に連載された作品であり、連載時には比較的マイナーな扱いをされていた「笑ウせぇるすまん」。しかし、1989年にテレビアニメ化されたのを皮切りに、ゲーム化や実写化など、様々なメディアへの展開が行われたことで、一般に広く知られることとなりました。

「ドラえもん」を始め、藤子作品はそれまで子ども向けだと思われていましたが、「笑ウせぇるすまん」により、彼の作品に別の面があることも認知されるようになりました。作品の本質は単なるブラックジョークではなく、寓話的な意味合いも兼ねており、人間のいい加減さ、愚かさ、醜さ、弱さが描かれた物語となっています。

皮肉な主人公に二ヤリ「さよなら絶望先生」

久米田康治による漫画「さよなら絶望先生」。最近では比較的珍しい、ブラックジョークを中心とした漫画作品の一つです。漫画作品ということもあって読みやすいのはもちろん、ブラックジョークとして作中で使用されているネタも比較的新しいので、ブラックユーモア初心者におすすめしたい作品の一つです。

ストーリーは、希望に胸を膨らませた「何事もポジティブにしかとれない少女」風浦可符香が、桜の木で首をくくる「何事もネガティブにしかとれない男」糸色望と出会うところから始まります。後に判明する2人の関係性は、なんと生徒と教師。構成的には1話完結の形で読み易く、時事ネタやパロディを多く含むのが特徴です。

題名からしてブラックジョーク!な「ブラック・ジョーク」

「バトル・ロワイヤル」で有名な漫画家・田口雅之による漫画「ブラック・ジョーク」。舞台は、アメリカ合衆国の一州となってしまった日本。その東京市・ネオン島では、マフィアたちが夜な夜なブラックジョークを競い合っています。

恐怖、壮絶、そしてタイトル通りの圧倒的なブラックジョークが読者を惹きつける「ブラック・ジョーク」。予測不可能なブラックジョークに耐えられるか、ぜひご一読を。殺人の仕方が残酷な方法であったりするなど、かなりグロテスクな描写も少なくないため、そういった描写が苦手な方はご注意ください。

ドラマ化もしたブラックジョーク作品!「弁護士のくず」

豊川悦司さん主演でドラマ化もした、井浦秀夫氏による漫画作品「弁護士のくず」。メディアで描かれる一般的な弁護士像と言うと、正義感に溢れて、悪と戦う正義の味方が多いように思います。しかし、「弁護士のくず」の主人公である「くず」は、よくある子ども向けのヒーロー像ではありません。

彼は時にブラックユーモアを交え、時に人を突き放すという、人間らしい弁護士像です。それは時として間違っているようにも見えますが、それと同時に、最善の策を選んでいるようにもまた見えるのです。くずのブラックジョークにも、くすりと出来る一作です。

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【海外編】おすすめブラックユーモア・ブラックジョーク小説

「悪魔の辞典」

1911年にアメリカで出版された、アンブローズ・ビアス著の「悪魔の辞典」。体裁的には通常の辞典そのものであり、様々な単語の定義が載っているのも、別段不思議な点はありません。しかしながら、その定義が痛烈な皮肉やブラックユーモアに満ち溢れており、辞書パロディの元祖的な存在とされている一作です。

著者のアンブローズ・ビアスはもともと、ビジネスマンをターゲットにした真面目な週刊経済誌「ニューズレター」のコラムニストでした。同誌上には、「タウンクライアー」という風刺を売りとするコーナーがあり、このコーナーに採用されたビアスはその情け容赦のない風刺により人気を博し、同作の出版へつながったのでした。

ロアルド・ダール氏による作品

児童文学ではありますが、ロアルド・ダール氏の本はブラック入ったユーモア系が多いです。ジョニー・デップ主演で映画化もされた「チャーリーとチョコレート工場」などを著した作家さんなので、名前だけは知っている!という方も多いのではないでしょうか。

映画「ファンタスティック・ミスター・フォックス」も、ロアルド・ダールの「すばらしき父さん狐」を原作としています。この原作本も子供向けであるため、大人ならさらりと読める事と思います。内容は映画よりかなり短いですが、他のロアルド・ダール作品と同じく、ブラックユーモアが随所にちりばめられていて面白いです。

【国内編】おすすめブラックユーモア・ブラックジョーク小説

田中啓文氏による作品

作家・田中啓文の作品も、日本のブラックユーモア、ブラックジョーク文芸を語るには外せません。「銀河帝国の弘法も筆の誤り」や「蹴りたい田中」と言った彼の作品群は、タイトル通りに、パロディを始めとするブラックユーモア満載のなかなかにぶっ飛んだ内容となっており、楽しめで読めることと思います。

田中啓文氏は、日本SF史において、「脱力系ダジャレ・ファンタジー」というジャンルを確立したことでも知られます。彼の作品では、たった一つのダジャレのために、綿密にストーリーを構築するような事はありません。ナンセンスな彼の作風は、好き嫌いも分かれると思いますが、ブラックユーモア好きなら楽しめるはずです。

ブラックユーモアで彩られた「毒笑小説」

人気作家であり、自身の多くの作品が次々とドラマ化、映画化されている東野圭吾氏。彼が意外にもブラックユーモア満載の作品を発表しています。「毒笑小説」という作品です。東野圭吾笑いシリーズの第2弾として発表された、12話の短編集となっており、収録作はブラックジョークを軸とした毒のある笑いが詰まっています。

東野圭吾笑いシリーズにはほかに、「怪笑小説」、「歪笑小説」、まさにブラックジョークな「黒笑小説」が名を連ねており、いずれもブラックな笑い満載の短編集となっています。どれをとっても短編ばかりで読み易いのですが、さすが人気作家である東野氏だけに、読み応えは十分です!

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ブラックユーモアとブラックジョークでワンランク上の会話を!

相手に辛辣な皮肉ととらえられないよう、ぎりぎりのところですくい取った笑いである「ブラックユーモア」ないしは「ブラックジョーク」。まだまだ、日本の文化圏ではなかなか用いられることが少ないユーモアやジョークですが、上手く使えれば会話の幅が広がり、相手との雰囲気も良くなります。

また、ブラックジョークがさらっと繰り出せるようになれば、日本国内はもちろん海外の人との会話でも役立つはずです。これからの時代、語学力のみならず、様々な文化背景に応じてバラエティーに富んだブラックジョークがちりばめられれば、一目置かれること間違いなしです。

様々な人との会話を楽しむ中で、ブラックユーモア、ブラックジョークをさらりと会話にちりばめ、周りの人たちからくすっとした笑いを誘うことのできる、スマートな大人を目指したいものですね。ただし、決して人を傷つけることがない様、くれぐれも注意すること。それさえ押さえれば、あなたもブラックジョーク上級者です!

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