伺いたく存じますの使い方は?正しい敬語を使ってビジネスメールを作成!
更新:2021.07.16
ビジネス用語として、先方へ伺いたい時に「伺いたく存じます」という敬語が使われます。何かと便利なこの敬語ですが、自信をもって正しく使えている人は少ないのではないでしょうか?今回は、「伺いたく存じます」という敬語について、メールでも使える正しい使い方を例文付きで解説しているので、参考にしてみてください。
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INDEX
伺いたく存じますの使い方・例文は?
ビジネスメールにおいて多用される敬語
「伺いたく存じます」は、ビジネスシーンにおいて、こちらから先方へ出向きたい時に使われる敬語です。類語である「伺いたい」よりも、さらにへりくだった言い回しです。もっとフランクな言い方をすれば、「そちらへ行きたいと思っている」となります。強い決意ではないため、相手の様子を探る意味合いを含んでいます。
対面での会話よりも、ビジネスメールで多用されます。伺いたい、と言い切るには少し自信がない場合に「伺いたく存じます」という敬語は、とても活躍してくれます。特に、メールの文章はとても堅苦しい言葉が多いので、より見かけやすい敬語なのではないでしょうか。
「伺いたく存じます」は日常生活でも使用できる
もちろん、職場以外でも使うことは可能です。仕事に関係ない場面で例えるなら、友人や知り合いの保護者や配偶者など、あまり親しい仲ではない目上の方に伺いたい場合です。その他、人と関わることの多いアルバイトで活躍できる敬語です。学生がこの敬語を使えていたら、周囲から一目置かれることでしょう。
「伺いたく存じます」を日常生活で使う場合、久しぶりに会う知人や目上の人に対しても使えます。以下に、合わせて使えそうな敬語についての関連記事『「しばらくぶりです」は正しい敬語?意味や例文・使い方・類語も紹介!』を掲載いたしますので、参考にしてみてください。
正しい敬語の例文①「この企画についてお話を伺いたく存じます」
正しい敬語の例文の1つ目は、「この企画について、お話を伺いたく存じます」となります。会社のプレゼンテーションや、他社との取引の場面でよく使われているフレーズです。「この企画について話を聞かせて欲しい」という文章を、堅苦しく表現した言葉になりますが、ビジネスシーンにおいてはこのぐらい堅い方が自然です。
正しい敬語の例文②「できれば挨拶へ伺いたく存じます」
正しい敬語の例文の2つ目は、「できれば挨拶へ伺いたく存じます」です。「挨拶に行きたいと思っている」という文章の堅い表現です。ビジネスシーンに限らず、どの場面でも使えるフレーズです。会話やメールの両方で使える敬語なので、最初の「挨拶へ」を用途に合わせて変えることで、バリエーションが豊富になります。
正しい敬語の例文③「~の点についていくつか伺いたく存じます」
正しい敬語の例文の3つ目は、「~の点について、いくつか伺いたく存じます」となります。こちらも1つ目の例文と同様に、会社のプレゼンテーションや、取引・商談など、相手に対して質問をしたい場合に使えます。1つ目の例文との違いは、質問範囲の狭さです。企画の中のとある項目等、限定的な個所を聞く場合に使えます。
正しい敬語の例文④「貴社に伺いお話を伺いたく存じます」
正しい敬語の例文の4つ目は、「貴社に伺い、お話を伺いたく存じます」です。取引先へ会社訪問したい旨を伝えるメールの他、就活生の説明会参加希望のメールなどで使用できます。対面での会話よりメールでの使用頻度が高く、相手の都合を確認する上で欠かせない例文です。
表情や雰囲気を察するために、探りを入れるようなニュアンスで使われる敬語は多くあります。そんな場面において合わせて使える敬語「お手すき」についてまとめた記事『「お手すき」は正しい敬語?意味や例文・使い方・類語も紹介!【状況別】』を関連記事として掲載いたしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
伺いたく存じますの類語の間違った敬語の使われ方は?
間違った敬語①伺いたい旨を連絡する際の「お伺いいたします」
間違った敬語の例文の1つ目は、「お伺いいたします」です。この言い回しを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?しかし実は、「お伺い」と「いたします」が二重敬語になっているので、この使い方は間違っているのです。
こちらは「伺いたく存じます」の間違い敬語ですが、その他にも実は間違えて使ってしまっている敬語はたくさんあるかと思います。以下に掲載している『「参加させていただきます」は尊敬語?謙譲語?敬語の正しい使い方』という記事も参考にしてみてください。
間違った敬語②「ご挨拶にお伺いしたく存じます」
間違った敬語の例文の2つ目は、「ご挨拶にお伺いしたく存じます」です。1つ目の例文でも言えることなのですが、「伺う」という敬語に対して「お」をつけること自体が二重敬語となってしまいます。伺いたい、では物足りない気持ちはわかりますが、「伺いたく存じます」で十分です。
間違った敬語③「お伺いしてもよろしいでしょうか?」
間違った敬語の例文の3つ目は、「お伺いしてもよろしいでしょうか?」です。間違っている点は、言わずもがな「お伺い」の部分の二重敬語です。メールなどで先方へアポイントをとる場面にて非常によく使われる言い回しですが、実は間違った敬語だということを覚えておいて損はありません。
間違った敬語④先方へ伺いたい時の「お伺いさせていただきたいです」
間違った敬語の例文の4つ目は、「お伺いさせていただきたいです」となります。二重敬語に加え、回りくどい言い回しになっているので、相手に不快感を与えかねない文章となってしまいます。特にメールだと見づらく感じてしまいます。先方へ伺いたい時の正しい敬語は、「伺いたく存じます」です。
ビジネスの世界では、取引の関係上、多くの方と接する機会があります。自分の会社に、取引相手が来ることも頻繁にあるでしょう。そんな時に使える敬語「ご来訪」についてまとめた記事『「ご来訪」は正しい敬語?意味や例文・使い方・類語も紹介!【状況別】」を以下に載せていますので、合わせて参考にしてみてください。
間違った敬語⑤「お伺いできますでしょうか?」
間違った敬語の例文の5つ目は、「お伺いできますでしょうか?」です。二重敬語も間違いの一つですが、注目してほしい部分は、後半の「できますでしょうか?」にあります。「伺う」というのは、自分の動作を表す敬語です。自分のことを相手に質問するのは、とてもおかしいことですよね。
これが、相手にお願いするという意味合いを持って使おうとするのは、尚更やってはいけないことです。「伺う」というのは謙譲語、即ち、自分をへりくだって表現する敬語のことです。この文章をお願いする意味合いで使おうとするのは、相手に対して「私を敬いなさい」と言っているのと同じです。絶対に止めましょう。
ビジネスにおける正しい敬語の使い方が学べるおすすめの書籍は?
おすすめ書籍①メールでも大活躍!「できる大人のモノの言い方大全」
おすすめ書籍の1つ目は、「できる大人のモノの言い方大全」です。こちらは筆者が特におすすめする書籍であり、実際に筆者が持っている書籍です。ビジネス会話だけでなく、ビジネスメールや日常でも使える言い回しが豊富に書いてあります。
特におすすめな点は、「ネガティブな言葉をポジティブな言葉に言い換える」方法が豊富に書いてある点です。我慢することなく堂々と言えるので、ストレスなく人付き合いが可能となります。社会人の方も、これから社会人になる方も、できれば持っておいてほしい書籍です。
おすすめ書籍②わかりやすく学べる「シナリオ形式・敬語のケイコ」
おすすめ書籍の2つ目は、「〈シナリオ形式〉敬語のケイコ」です。シナリオ形式のCDがついているので、敬語を使う場面をより体感しやすくなっています。しかし、ただCDを聴くだけではあまり意味がありません。より印象付けて覚えるためにも、本でしっかり用法を勉強し、基礎知識をつけてからの視聴をおすすめします。
おすすめ書籍③より柔軟に学べる「強くて品のある敬語のレッスン」
おすすめ書籍3つ目は、「強くて品のある敬語のレッスン―美意識のあることばを身につける」です。こちらは、敬語に対する苦手意識を克服するのにおすすめです。使わなきゃいけない、知らなきゃいけない、という不安がある方に、ぜひこの本のテーマを知ってほしいです。
敬語はそのときの相手や場所に合わせて、アレンジすることで個性を出すこともできます。敬語は、本来しなやかに使うものであり、それが、強くて品のある美しい敬語なのだそうです。「敬語を着こなす」がテーマのこの書籍に、惹かれるものを感じたら、迷わず手に取ってみてください。
おすすめ書籍④ビジネスで活躍「敬語の使い方が面白いほど身につく本」
おすすめ書籍4つ目は、「敬語の使い方が面白いほど身につく本」です。こちらの著者は、元NHKアナウンサーであり、現在はNHK関連会社で敬語研修を手掛ける方になります。相手を不快にさせない、伝わる敬語を身に着けることができるので、ぜひ気になる方はチェックしてみてください。
おすすめ書籍⑤「知らないでは恥をかく正しい敬語の使い方」
おすすめ書籍5つ目は、「知らない、では恥をかく正しい敬語の使い方」です。人間関係を円滑にするために必要であり、不可欠な存在である敬語について、正しい使い方を学ぶことができます。文章校正が「よくある間違い→指摘→解説」となっているため、初心者でも非常にわかりやすい点がおすすめです。
先方へ伺いたい時には「伺いたく存じます」を使いましょう
「伺いたく存じます」という敬語表現は、確かにいざ使おうとすると、ハードルが高く感じてしまうかもしれません。特に「存じます」の辺りが、今風の言い回しではありません。しかし、ビジネスシーンでは、この敬語を使うことは正解なのです。多少恥ずかしくても、使ってみましょう。
敬語は、本当に多くの種類や使い方があります。敬語をたくさん覚えるのも良いことですが、同時に、使ってはいけない言い回しも覚えるようにしましょう。敬語というものは本来、相手をいい気持ちにさせるために使われる言葉のことです。回り回って相手に不快を与えることのないよう、十分に注意しましょう。
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