臭いウイスキーアイラモルトとは?おすすめ7選やヨード香に合うつまみも
更新:2019.06.21
みなさんはヨード香がすると言われるアイラモルトを飲んだことがありますか?とてもクセが強く苦手な人も多いですが、味わいやすいアイラウイスキーもたくさんあります。今回はアイラモルトのヨード香とは何なのか、またおすすめの銘柄についてご紹介します。ぜひアイラモルトを知って、楽しんで飲めるようにしましょう!
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臭いと言われるアイラモルトとは?
アイラモルトとは|アイラ島のモルトウイスキー
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アイラモルトとは、スコットランド南端にあるインナー・ヘブリディーズ諸島にある'ヘブリディーズ諸島の女王'とも言われるアイラ島で作られたウイスキーのことです。アイラモルトはモルトウイスキー最大の産地であるスペイサイドと並んで'ウイスキーの聖地'と言われ、世界中の多くの人に親しまれています。
アイラ島には古くからある7つのウイスキー蒸留所、ボウモア、カリラ、ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリン、ブルイックラディ、ブナハーブンと、2000年代に新たに設立された3つの蒸留所、キルホーマン、アードナッホー、ガートブレックを加えた計10つの蒸留所があります。
アイラモルトとは|アイラモルトが臭い理由はピート(泥炭)にあった!
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アイラモルトは'薬臭いウイスキー''あれが飲めないとウイスキー通とは言えない'と言われているほど、臭くて癖の強いウイスキーです。この臭いと言われる香りは、モルトウイスキーの原料となる麦芽を乾燥させる時にピート(泥炭)を燃やして乾燥させているためにつくものです。
ピートとは、ヘザー(ヒース)と呼ばれる植物が長い年月をかけて堆積して炭化した泥炭のことで、基は粘土状ですが乾かすと硬くなり燃焼性が高く、掘れば出てくることから使われるようになりました。アイラ島はこのピートが豊富なため、燻製のように芳しいスモーキーで臭いウイスキーの代表になったのです。
アイラモルトとは|アイラモルトにはヨード香も!
アイラモルトはピートを使うためスモーキーで臭いウイスキーと言われますが、アイラモルトがピーティーと言われるのには、ヨード香も関係しています。ヨード香とはヨウ素のことで、正露丸やヨードのような薬品香があると言われており、アイラモルトを作るためのピート含まれている海藻が原因です。
またこのヨード香は、蒸留所が海辺に建てられていることからも影響を受け、蒸留所のある場所によって少しずつ違う風味をもたらします。特にラフロイグは海藻を多く含んだ比較的水分量の多いピートを使用するので、潮味のある強烈なヨード香がします。
観光にもおすすめのアイラモルトのウイスキーの蒸留所は?
おすすめアイラモルトのウイスキー蒸留所①カリラ蒸留所
観光にもおすすめアイラモルトのウイスキー蒸留所1つ目は、カリラ蒸留所です。カリラ (Caol Ila)はゲール語で'アイラ海峡'という意味があり、その名の通りアイラ島の北東部にあるジュラ島との間にある海峡に面して建てられている蒸留所です。
カリラ蒸留所には、そこでしか飲めない蒸留所限定のカスクストレングスの試飲付きツアーや、チョコレートやチーズとのマリアージュを楽しむ大人気ツアーなどがあり、見て回るだけの見学ツアーとは一味違います。
またアイラ島へ来る時には飛行機とフェリーの2通りありますが、フェリーの船着き場がカリラ蒸留所の近くなのでアクセスが良く、少ない日数でも来られるのがポイントです。ブナハーブンの蒸留所も近くにあり、ジュラ蒸留所のあるジュラ島へもフェリーで5分ほどなので、ウイスキーこだわらず広く回りたい人におすすめです。
おすすめアイラモルトのウイスキー蒸留所②ラガヴーリン蒸留所
観光にもおすすめアイラモルトのウイスキー蒸留所2つ目は、ラガヴーリン蒸留所です。ラガヴーリン (Lagavulin)とはゲール語の'Laggan Mhouillin'(谷間の水車小屋)からできた名前で、その名の通り湿度の高い湿地帯に建てられた蒸留所です。
ラガヴーリン蒸留所には、かつて麦芽作りに使われていた倉庫を改装した豪華なテイスティングルームがあり、ソファに座ってゆっくりとテイスティングをすることができるのがポイントです。外へ出ると穏やかなラガヴーリン湾が広がっており、近くにはラフロイグ蒸留所とアードベッグ蒸留所があります。
おすすめアイラモルトのウイスキー蒸留所③ボウモア蒸留所
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観光にもおすすめアイラモルトのウイスキー蒸留所3つ目は、ボウモア蒸留所です。ゲール語で'大きな岩礁'という意味のあるボウモア蒸留所は、1779年創業のスコットランドの蒸留所では2番目、アイラ島では最古の蒸留所で、現在はサントリーホールディングスの機能子会社であるビームサントリーが所有しています。
ボウモア蒸留所にあるビジターセンターでは、ゆっくりとテイスティングを楽しむことができるだけでなく、蒸溜所限定の1種類の樽からボトルに原酒を詰めるハンドフィルボトルを体験することができるので、ウイスキー好きには溜まらない蒸留所の一つです。
アイラモルトのおすすめウイスキーの銘柄7選
おすすめアイラモルトの銘柄①ブナハーブン12年
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おすすめアイラモルトの銘柄1つ目は、ブナハーブン12年です。ブナハーブン(Bunnahabhain)はゲール語で'河口'を意味しており、川の河口に位置する蒸留所で作られています。
ピートをほとんど炊かずに作られるので、アイラモルト特有のヨード香のする臭いウイスキーとは異なり、口当たり軽やかで飲みやすいのが特徴です。中でも定番のブナハーブン12年は甘い海藻の味をしており、ノンピートではあるもののピートを感じることができるので、初めてアイラモルトを飲む人におすすめです。
おすすめアイラモルトの銘柄②ラガヴ―リン16年
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おすすめアイラモルトの銘柄2つ目は、ラガヴーリン16年です。ラガヴーリンは世界中で親しまれているアイラモルトの代表で、モルト好きにはたまらないウイスキーです。一般的なスタンダードウイスキーが12年程度なのに対し、ラガヴーリンのスタンダードは16年と成熟期間が長く、芳香な樽の味を楽しむことができます。
ラガヴーリンの職人が'重厚な味を出すためには16年必要だ'と言ったとこから16年になりましたが、アイラモルトらしい上品でピーティーな香りと、他のアイラモルトでは味わえないバランスが整った安定の美味しさを生み出しています。
おすすめアイラモルトの銘柄③ボウモア15年
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おすすめアイラモルトの銘柄3つ目は。ボウモア15年です。ボウモアは日本でも親しまれているアイラモルトで、マイルドで飲みやすい味が特徴のウイスキーです。その中でもおすすめなのがボウモアのスタンダード12年を使って作られたボウモア15年で、綺麗な赤褐色が魅力的なウイスキーです。
このボウモア15年は、ボウモア12年の原酒を白ブドウ100%のオソソロ・シェリー樽で3年熟成させたもので、ボウモアのピーティーな味と香りにウッディなシェリーの甘みがマッチした飲みやすくも力強いウイスキーです。
POINT
スコッチウイスキーの樽は使い回し!
スコッチウイスキーを熟成させる際に使う樽は、実は新樽を使うところは少なく、ほぼ再利用の樽です。樽の種類にはアメリカンウイスキーであるバーボン樽やワイン樽、シェリー樽などがあり、使用している樽の種類によって大きく味や香りが異なります。
おすすめアイラモルトの銘柄④ラフロイグ『セレクト』
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おすすめアイラモルトの銘柄4つ目は、ラフロイグ『セレクト』です。ラフロイグはボウモア同様、ビームサントリーが所有しているラフロイグ蒸留所のウイスキーで、チャールズ皇太子御用達のウイスキーであり、モルトウイスキーで初めてプリンス・オブ・ウェールズ御用達の認定を受けました。
ラフロイグのウイスキーはこだわりがとても強く、熟成させる樽はバーボンを取り出したばかりのファーストフィルのみが使用され、どの種類のウイスキーにもその銘柄ならではの工夫がされていますが、中でもおすすめなのがラフロイグセレクトで、様々な樽が使われているのが特徴です。
ラフロイグセレクトはペドロヒメネス・シェリー樽、ヨーロピアンオーク・シェリー樽、バーボン樽の原液をヴァッティングし、ヴァージン・アメリカンオーク樽(新樽)でさらに熟成させたフルーティーでマイルドなウイスキーなので、臭いウイスキーが苦手な人でも好きになる可能性が高いアイラモルトです。
おすすめアイラモルトの銘柄⑤キルホーマン『マキヤーベイ』
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おすすめのアイラモルトの銘柄5つ目は、キルホーマン『マキヤ―ベイ』です。キルホーマン蒸留所は相次いで蒸留所が閉鎖されたアイラ島に、実に124年振りに誕生した2005年創立の新しい蒸留所です。
スコットランド一小さい蒸留所と言われるほど小規模ですが、麦の栽培からボトリングまで全てキルホーマンが行っているのが特徴で、100%アイル島産のウイスキーです。キルホーマンにはまだたくさん種類があるわけではありませんが、すでに世界的に認められており、中でもマキヤーベイにはファンが多いです。
マキヤ―ベイとはアイラ島で最も美しいと言われるビーチの名前のことで、ヘビーピートを使い、3年から5年熟成した原酒をヴァッティングしてあるウイスキーです。アイラモルトらしい強いピートとフレッシュフルーツのような爽やかな味が、長期熟成=価値があるということを覆してくれます。
おすすめアイラモルトの銘柄⑥ブルイックラディ『オクトモア』5年
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おすすめアイラモルトの銘柄6つ目は、ブルイックラディ『オクトモア』5年です。ブルイックラディは1994年に一度閉鎖しましたが、新オーナーによって2001年に再開されたブルイックラディ蒸留所のウイスキーです。
ブルイックラディ蒸留所には様々な種類のウイスキーがありますが、中でもおすすめなのがオクトモア5年で、世界で最もピーティーなウイスキーと呼ばれています。'ベルベット手袋の中の鉄拳'とも表現される強烈なピートと、それに伴って口に広がるシナモンやシトラス、洋梨などの風味がマッチしたウイスキーです。
おすすめアイラモルトの銘柄⑦ポートエレン
おすすめアイラモルトの銘柄7つ目は、ポートエレンです。1824年に設立されたポートエレンは蒸留所は1900年代に閉鎖と再稼働を繰り返し、1983年に封鎖して以来モルティング施設のみ稼働している蒸留所です。
ポートエレンは現在生産されておらず、熟成させているものをボトリングして販売されてはいますが、バーで飲もうとすると1ショット2000円以上します。それでもなおインターネットを使ってボトルで買ったり、ポートエレンの置いてあるバーを探したりするファンがいるほど、アイラモルトとして人気のあるウイスキーです。
POINT
ポートエレン蒸留所が復活!ブローラ蒸留所も!
実はポートエレン蒸留所と1983年に閉鎖したブローラ蒸留所を、ギネスやスミノフで有名なディアジオ社が復活させると発表しました。再開させるのは2020年の予定ですが、アイラ島の伝統的な蒸留所が一気に復活するということで、既にアイラモルト好きの間では歓喜が起こっています。
独特のヨード香がするアイラモルトに合うおつまみは?
ヨード香がするアイラモルトに合うおつまみ①スモークサーモン
View this post on Instagram自家製スモークサーモンです 野菜で包んで塩漬けして さくらのチップでスモークしてます、 秋はこれで白ワインをどうぞ。(^^) #和院 #スモークサーモン #燻製
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ヨード香がするアイラモルトに合うおつまみ1つ目は、スモークサーモンです。アイラモルトがスモーキーなので、それにスモークサーモンは合わないような気がしますが、燻製に燻製がとてもマッチして、よりアイラモルトの良さを引き出してくれます。
ヨード香がするアイラモルトに合うおつまみ②ブルーチーズ
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ヨード香がするアイラモルトに合うおつまみ2つ目は、ブルーチーズです。ブルーチーズはクセが強いので、せっかくのアイラモルトの味が薄れてしまう気がしますが、むしろブルーチーズはウイスキーのフレーバーを妨げることなく引き立ててくれるので、フレーバーの隠れたウイスキーによく合います。
ヨード香がするアイラモルトに合うおつまみ③ミルクチョコレート
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ヨード香がするアイラモルトに合うおつまみ3つ目は、ミルクチョコレートです。チョコレートとウイスキーは鉄板と言える組み合わせですが、中でも甘めのミルクチョコレートは臭いアイラモルトをまろやかにしてくれるのでおすすめです。
同じウイスキーを飲んでいると口の中が鈍ってしまったり、ウイスキーの味が分からなくなってしまったりするので、そんな時にはミルクチョコレートで味を変えるとよりアイラモルトを楽しむことができます。
臭いアイラモルトウイスキーを楽しもう!
いかがでしたか?アイラモルトが臭いと言われる理由には、アイラ島に豊富なピートが関係していることが分かって頂けたのではないでしょうか。ヨード香がして臭いと言われてしまいがちですが、初心者にも味わいやすいアイラモルトもたくさんあります。
ぜひアイラモルト特有の良さを知って、アイラモルトウイスキーを楽しめるようにしましょう!またこちらに今回ご紹介できなかったアードベッグと、スコッチウイスキーについての記事を載せておくので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
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