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バオバブの日本での簡単な育て方!意味や世界一大きい木は?

更新:2019.06.21

バオバブとは、世界一大きな木として有名な、マダガスカル原産の木です。とっくりのような独特の形も人気の秘訣です。南国で育つバオバブですが、日本でも観葉植物として、お部屋でも育てることができます。バオバブの簡単な育て方をご紹介します。

バオバブの木とは?

バオバブの木とはアフリカに広く分布する有名な巨木

バオバブの木とは、アオイ目アオイ科バオバブ属の総称のことで、アフリカのサバンナ地帯に広く分布している巨木です。バオバブは、生命力がとても強く非常に長寿で、一般的なバオバブでも、高さは約30m、直径は約10mと、とても大きく成長することで有名です。

バオバブは、根っこが上にあるような独特な姿であるため、アップサイドダウンツリー(上下逆さまの木)とも呼ばれています。アフリカには、他の木よりも大きく、美味しい実を求めた強欲なバオバブの木に怒った神様が、バオバブを引っこ抜いて逆さまにしてしまったという言い伝えがあります。

バオバブは、いくつかの種類があり、バオバブの原生種は、マダガスカルに6種類、アフリカ大陸に2種類、オーストラリアに少なくとも1種類があるとされています。バオバブは、幹に多くの水を含み、実は栄養価が高く、種子からは油を採取することができるなど、古代からアフリカやオーストラリアの生活を支えてきた木です。

マダガスカルの有名なバオバブの並木道

バオバブで最も有名な国といえば、マダガスカルです。マダガスカルは、最も多くのバオバブが自生している国で、原生種も最も多く存在しています。アフリカの南部にある島国マダガスカルには、数十本の巨大なバオバブが並ぶ並木道があり、神秘的な光景が広がっています。

一般的に「バオバブ」といったときにイメージされる、すらっと長く伸びて、上部に枝が茂っている姿や、とっくりのように幹の中央部が膨らんでいるバオバブは、マダガスカルにあるバオバブです。世界最大と言われるバオバブは、マダガスカルにある種類ではなく、南アフリカやセネガルにある種類です。

6種類の主なバオバブ

バオバブは、アフリカ、マダガスカル、オーストラリアなどに原生種があり、6種類ほどがその代表です。アダンソニア・ディギタータは、アフリカが原産のバオバブで、世界一大きいバオバブは、このアダンソニア・ディギタータの種類です。マダガスカルの並木道で有名なのはアダンソニア・グランディディエリです。

マダガスカルのアダンソニア・ルブロスティパは、バオバブならではのとっくりのような幹をした種類で、同じくマダガスカルのアダンソニア・スアレゼンシスは、枝がT時のように伸びます。他アダンソニア・ザ、アダンソニア・ペリエリがマダガスカルの種類です。

アダンソニア・グレゴリーは、オーストラリアに自生する原生種で、バオバブの中では小型の種類です。バオバブは、種類によって形や見た目、育ち方や必要な温度が違います。日本でバオバブの苗を買う場合、種類と説明が違う場合があります。基本的な育て方は変わりませんが、挿し木などをする場合は、注意しましょう。

栄養満点なバオバブの実

バオバブには、15cm〜20cmほどのうり型の実がなります。バオバブが多く生えているセネガルでは、バオバブはどんな病気も治す万能薬として知られていて、病気になったらとにかく大量のバオバブの実を食べれば治ると言われています。

実際に、バオバブの実は栄養満点で、ビタミンCはオレンジの約3倍、カルシウムはほうれん草の約1.5倍、さらに赤ワインなどに含まれるポリフェノールの働きとして有名な抗酸化作用があり、人体の老化の原因の一つである活性酸素の発生を抑えてくれると言われています。

近年では、バオバブの実はヨーロッパなどでも食べられるようになっています。ヨーロッパとアフリカのバオバブの実の取引は、アフリカ全体では、250万以上の世帯収入を賄っていて、古代からアフリカの生活を支えていたバオバブは、現代でもなお、アフリカの生活の基盤を守っています。

日本で観葉植物としてバオバブを楽しむには?簡単な育て方は?

日本での観葉植物バオバブの簡単な育て方①種から育てる方法

日本での観葉植物バオバブの簡単な育て方1つ目は、種から育てる方法です。バオバブの種は、通信販売で購入することができます。バオバブの種の売上金はアフリカ等第三国の支援に使われるサイトもありますので、よく選んで購入すると良いでしょう。バオバブの種は、乾いた固い果肉に包まれた状態で届きます。

バオバブの種は、そのまま土に埋めただけでは、なかなか発芽しません。数年単位で時間がかかってしまう場合もありますので、種を蒔く前に事前に発芽を促進する処理をしておいた方が良いでしょう。バオバブの種を蒔く時期は、発芽した後でなるべく長い時間25℃以上の気温を維持できる6月ごろがよいでしょう。

バオバブの種は、水につけて周りの果肉を柔らかくして取り除き、種だけにします。種子の背側にやすりをかけ、白い部分がうっすらと見えるまで削ります。そのまま24時間ほど水につけておきます。その後、濡らした清潔なティッシュなどの上に置いておくと、3日ほどで発根します。

日本での観葉植物バオバブの簡単な育て方②発芽させる方法

日本での観葉植物バオバブの簡単な育て方2つ目は、種を蒔いたのち、発芽させる方法です。発芽促進の処理を行なった後は、清潔で、肥料を加えていない土を用い、バオバブ用の播種床に種を植えます。その際、ヤスリで削った部分が上になるようにし、土をかけないようにしておきましょう。

バオバブの発芽温度25℃〜35℃の環境にしておくと、5日〜10日程度で発芽します。バオバブの種の中には、「シイナ」と呼ばれる未熟種子が混ざっている場合があります。水に入れた時に、浮いているものはシイナで、発芽しませんので、事前によけておきましょう。

日本での観葉植物バオバブの簡単な育て方③苗を育てる方法

日本での観葉植物バオバブの簡単な育て方3つ目は、発芽させた後、さらに苗を育てる方法です。バオバブを種から発芽させたら、植木鉢などに植え替えます。日本でバオバブを観葉植物として育てる場合は、時期によって置く場所を変えられるように、植木鉢に植えておく方が良いでしょう。

バオバブの土は、水はけの良いものを選びます。ホームセンターなどに売っている観葉植物用の土で、水はけの良いものであれば問題ないでしょう。植木鉢は、苗の大きさに対して、一回り大きい程度のものが良いでしょう。大きすぎると根がつきにくくなりますので、注意しましょう。

植え替えをした後は、月に1度程度肥料を与えながら、育てます。バオバブは、肥料を吸収しやすい植物ですので、肥料の与えすぎには注意が必要です。肥料を与えた後は、2週間程度、水も与えないようにしましょう。バオバブは成長がゆっくりな種類ですので、穏やかな成長を見守りましょう。

バオバブの育て方の注意点は?適した環境や水やり頻度は?

バオバブの育て方の注意点①日当たりの良い場所で育てる

バオバブの育て方の注意点1つ目は、日当たりの良い場所で育てることです。高温で乾燥した地域を原産地とするバオバブは、日当たりの良い場所を好みます。直射日光に当てても大丈夫ですので、しっかりと日の当たる場所においてあげましょう。

環境によっては、直射日光によって葉焼けを起こす場合がありますので、その場合は、直射日光は避ける陽の当たる明るい場所に移動させてあげましょう。バオバブは、耐陰性があまりありませんので、室内や日陰では元気に育つことができませんので、春から秋の時期は、日当たりの良い屋外で育てるのが良いでしょう。

バオバブを観葉植物として育てる場合は、日当たりの良い地面に植えるのも一つの育て方ですが、そのままの状態で冬を越すのは難しいかもしれません。外で育てる場合は温室など、温度を管理する設備を用意しておく必要があります。植木鉢など、時期によって移動できる状態での育て方の方がおすすめです。

バオバブの育て方の注意点②15度以下になったら室内に

バオバブの育て方の注意点2つ目は、15℃以下になったら室内に入れてあげることです。耐陰性が低く、日光を好むバオバブは、基本的には屋外においてあげる方が好ましいですが、耐寒性も低いため、日本の冬を越すためには、寒さの対策をしてあげる必要があります。気温が15℃を下回ったら、室内に入れてあげましょう。

屋外に置いておく場合は、気温が下がらないような温室のような設備が必要です。バオバブは、乾燥状態にすることで、耐寒性をあげることができますので、冬の間は水を与えず乾燥状態を維持してあげましょう。乾燥させておくことで5℃程度までは耐えられるとされています。

日本の冬場のバオバブは、乾燥状態にしつつ、室内のなるべく暖かい日当たりの良い場所に置いておくことで、良い休眠状態を維持することができます。日本よりも暑く、乾燥した地域原産のバオバブにとって、日本の冬は厳しい環境ですが、バオバブは生命力の強い植物ですので、春にはまた新芽を出してくれるでしょう。

バオバブの育て方の注意点③水やりは気温によって変える

バオバブの育て方の注意点3つ目は、水やりは温度によって変えることです。バオバブは、高温と乾燥を好み、湿度を嫌う植物ですので、水の与えすぎはよくありません。気温が15℃以上の春から秋時期は、バオバブの成育期ですので、土が乾いてから2〜3日経ったら、水をたっぷり与えるようにします。

冬の時期は、バオバブは休眠状態になります。15℃を下回るくらいから徐々に休眠状態になっていきますので、水やりも控えていきます。土が完全に乾いてから、水を与えます。1ヶ月〜2ヶ月に1度程度で良いでしょう。特に寒い時期は、水を与えることでバオバブの耐寒性が下がってしまいますので、注意しましょう。

根に多くの水を蓄えることのできるバオバブは、乾燥状態には非常に強く、水を与えないことより水を与えすぎることの方が、バオバブの枯れる原因になってしまいます。水を与えすぎることで、根腐れを起こしてしまったり、病害虫を発生させてしまったりしますので、なるべく乾燥を心がけておいた方がよいでしょう。

バオバブの育て方の注意点④肥料の与え方

バオバブの育て方の注意点4つ目は、肥料の与え方です。バオバブは、定期的に肥料を与えることでしっかりと育てることができます。6月〜8月くらいのバオバブの成育期に、1000倍に希釈したハイポネックスなどの観葉植物用の液体肥料や化学肥料、有機肥料を与えます。与える量は、肥料の規定に従いましょう。

与える回数は、月1回程度、1回の成育期に3回程度にしておきましょう。植え替えや剪定を行う前には、2週間ほど前に肥料を与え、植え替え、剪定後は肥料を与えるのは避けましょう。バオバブの肥料としては、骨粉や油かすなどを使うことができますが、カビが生えたり、コバエが湧いたりすることがあります。

バオバブは、肥料を与えた方が良い植物ですが、非常に肥料の吸収が良い種類でもありますので、与えすぎることで、根だけが大きく成長してしまったり、バランスを崩してしまう場合がありますので、与えすぎには注意しましょう。バオバブには、効果的に肥料を与えることで、立派に育てることができるでしょう。

バオバブの増やし方のポイントや注意点は?

バオバブの増やし方のポイントや注意点①剪定をしっかり行う

バオバブの増やし方のポイントや注意点1つ目は、剪定をしっかり行うことです。バオバブは、何千年もかけて巨大に育つ種類の植物です。放っておくとまずは上に伸びていきますので、ヒョロヒョロと長い木になっていきます。バオバブらしい太い幹を作るには、しっかりと剪定をする必要があります。

バオバブを種から育てて2年目の6月〜8月ぐらいの成長期に、剪定を行います。事前に十分に肥料を与えておきます。完成像をイメージしながら、バオバブの幹の枝や葉を剪定します。剪定を行う際は、ハサミや刃物などは、しっかりと消毒したものを使いましょう。

バオバブの幹を太く育てるには、幹や根を一旦切って育てていく方法もあります。一旦幹や根を切ることで、残った幹を太く育てることができます。基本的に丈夫でゆっくりと成長するバオバブは、幹や根を切っても、その後さらに成長しますが、上手に行わないと枯れてしまうこともありますので、注意して行いましょう。

バオバブの増やし方のポイントや注意点②挿し木で増やす方法

バオバブの増やし方のポイントや注意点2つ目は、挿し木で増やす方法です。バオバブは、種から育てるのが醍醐味と言われていますが、剪定した後の枝や葉を使っても株を増やすことができます。

一口にバオバブといっても、いくつかの種類があり、挿し木や葉挿しで増やしやすい種類と難しい種類があったり、時間がかかるものもありますので、種類によっての挿し木の仕方や育て方を事前に調べてから行うと良いでしょう。挿し木を行う場合は、6月〜8月のバオバブの成育期に行いましょう。

観葉植物として育てられている鉢植えの木は、バオバブと同じく、挿し木で増やせるものが多くあります。バオバブと同じく、人気の観葉植物パキラは、挿し木で増やすことができ、苗を小さな頃から育てることで、幹を編んだり、好きな形に育てることができます。こちらの記事もチェックしてみてください。

世界一大きいバオバブの木とは?

世界一大きいバオバブの木①南アフリカにある樹齢6000年のバオバブ

世界一大きいバオバブの木1つ目は、南アフリカにある樹齢6000年のバオバブです。年輪のないバオバブは、はっきりとした樹齢を調べるのが難しいとされていますが、放射性炭素年代測定法によって、樹齢6000年と推定されています。幹の周りは約47mで、今後50mを超えるだろうと予想されています。

南アフリカのリンポポ州にある樹齢6000年のバオバブは、幹の中にできた自然の空洞を使ったバーが作られ、営業されていた時期もありました。現在はバーは営業されていませんが、バオバブの中にできた空洞の内部は、低温に保たれていますので、古代から伝統的に、貯蔵庫や水瓶の保存場所として使われていました。

世界一大きいバオバブの木②マダガスカルにある聖なるバオバブ

世界一大きいバオバブの木2つ目は、マダガスカルにある聖なるバオバブ「ツイタカクイケ」です。ツイタカクイケは、マダガスカルのアンドンビリー村にあり、神聖なる存在とされているため、ツイタカクイケを見るためには、アンドンビリー村の村長に貢物を捧げることで見せてもらうことができます。

ツイタカクイケは、幹の太さが30mを超えている超巨大な木で、マダガスカルの先祖の霊が宿っていると言い伝えられており、今でも村の人々に大切に守られています。アンドンビリー村には、ツイタカクイケの他にも、「妊婦のバオバブ」と呼ばれる巨大なバオバブなど、立派なバオバブが点在しています。

バオバブの木と星の王子様との関係は?

バオバブの木と星の王子様との関係①星を爆発させてしまう恐ろしいバオバブ

サン=テグジュペリの世界的な名作小説「星の王子様」の中にも、バオバブの木は登場しています。星の王子様の出身の「星」では、星を爆発させてしまう可能性のある恐ろしい存在として描かれています。バオバブを発見したら、すぐに摘み取らなくてはならない悪い木とされています。

「星の王子様」に登場するバオバブは、小さいうちはバラと見分けがつかないけれど、バオバブだとわかったらすぐに抜いてしまわなければいけない存在です。バオバブが大きく育ってしまうと、星の栄養分を吸い取って、たった1本でも、根っこで星に穴を開けてしまう、と表現されています。

バオバブの木と星の王子様との関係②星を脅かすバオバブが意味するもの

「星の王子様」の作中には、様々なものが象徴的に描かれています。その中にあるバオバブは、「ファシズム」や「極度の競争主義」などを意味していると言われています。また、「科学至上主義」の側面も持っていると言われています。

サン=テグジュペリが「星の王子様」を書いていた頃は、巨万の富や巨大な権力が、一部の国に集中し、覇権主義は戦争へと向かうこととなりました。バオバブの木が世界中の栄養分を吸収し、最終的には星に穴をあけてしまうというのは、そのような世界の状況を意味していると言われています。

また、「科学至上主義」が強くなり、テクノロジーがどんどん巨大化していく様は、最初は美しい花だと思われていたバオバブが、世界中の栄養分を吸い尽くしていっているということを意味しているとも言われています。サン=テグジュペリは、大局的な視点で、人類に警鐘を鳴らしていたのかもしれません。

すてきなバオバブの木を育てましょう

寿命が長く、生命力にあふれているバオバブは、環境によっては、とても巨大に育つ種類ですが、観葉植物としてちょうど良いサイズに育てることも可能です。独特のチャーミングな姿は、お部屋のインテリアとしても活躍してくれますので、バオバブの生態を知って、上手に育ててあげましょう。

高温で乾燥した地域に育つバオバブにとって、日本の、特に冬は厳しい環境ではあります。バオバブが日本の冬を越すためのポイントをしっかりと抑えて、しっかりとお世話をしてあげることで、元気に春を迎えることができますので、ポイントを抑えて、元気なバオバブを育てましょう。

バオバブは、根や幹に10トンもの水を蓄えることができるため、非常に乾燥に強い植物です。同じように、葉や根、幹に多くの水を蓄える多肉植物も、バオバブと同じようなポイントで、育てることができます。こちらの記事もチェックして、多肉植物も育ててみましょう。

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