インドネシアの民族衣装について!男性・女性の伝統衣装は?着用シーンも
更新:2022.03.05
インドネシアの民族衣装・伝統衣装についてご存知でしょうか。インドネシアと聞くと、南米のイメージがありますが、衣装と聞くとピンとこない人が多いと思います。今回は、知らないという人のために、インドネシアの民族衣装についてまとめてみました。男性・女性別の衣装や、地方による違いについて紹介していきます。
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INDEX
インドネシアってどんな国・地域・地方?
正式名称はインドネシア共和国
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インドネシアは、東南アジア南部にある共和制国家です。1万3,466もの大小の島々が集まって構成されており、東から西まで5,110kmと長い国家です。インドネシアの首都はジャワ島にあるジャカルタです。
インドネシアの人口は世界第4位の規模があり、その数はなんと2億3,000万人を超えます。また、イスラム教徒の人口が世界一の国家でもあります。
インドネシアはASEANの盟主
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ASEAN(東南アジア諸国連合)の盟主で、ASEANの本部がジャカルタに存在します。そのため、2009年以降は日本・中国・アメリカなどの50ヶ国ものASEAN大使がジャカルタに常駐しています。
ASEANはインドネシアの他に、マレーシアやフィリピン、カンボジア、シンガポールなどの東南アジアにある国々も加盟しています。
インドネシアの女性用の民族衣装・伝統衣装2選!
インドネシアの女性用の民族衣装・伝統衣装その①ケバヤ
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インドネシアの女性用の民族衣装・伝統衣装その1はケバヤです。ケバヤはブラウスとワンピースを組み合わせた、女性の伝統衣装です。インドネシアの他に、ブルネイ、シンガポールといった東南アジアの国々で着用されています。ケバヤはインドネシアの民族服という認識が強いですが、正確にはスンダ族やバリ人の民族服です。
元々はケンバンと呼ばれる衣服を、上流貴族である表現手段として改造したものです。そうしていた時代から数百年後、現在のように民間人も普通に着用するようになっています。
現在では伝統的なケバヤから色々なケバヤが派生しており、ジーンズなどと同様に着ることができるケバヤや、結婚式用のケバヤや、シンガポール空港の女性乗務員の制服になっているケバヤなどが作られています。
インドネシアの女性用の民族衣装・伝統衣装その②ヒジャブ
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インドネシアの女性用の民族衣装・伝統衣装その2はヒジャブです。ヒジャブはアラビア語で「覆うもの」を意味する言葉で、日本ではイスラム教徒であるムスリムの女性が体に覆っている布を指して呼ばれています。ヒジャブはインドネシアに限らず、ムスリムの女性は全員着用している伝統衣装です。
ヒジャブに対する反応はムスリムが暮らす地域によって様々です。派手な色や模様のヒジャブは地域によっては非難の対象になったり、トルコなどの国では公共の場でのヒジャブの着用を禁止しています。インドネシアのようなイスラム教を国教としている国では、血縁関係でない男性がいる場での着用を法律で義務化されています。
ヒジャブに対して厳しい目で見られる一方で、アメリカや日本では、色彩やデザインにこだわった、ファッション性のあるヒジャブが販売されている地域もあります。イランではヒジャブを2種類に分かれており、全身を覆うタイプを「チャードル」と呼び、頭巾のように覆えるスカーフを「ルーサリー」と呼ばれています。
インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装3選!
インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装その①サロン
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インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装その1はサロンです。サロンはロングスカート状の腰布の一種で、普段着として使われている民族衣装です。インドネシアの他にも、マレー半島でも着用されています。基本は男性が着用するものと捉えられますが、女性が着用する場面もあります。
リゾートホテルや空港などの観光客向けの業種では、サロンを制服として採用されているほか、結婚式などに来て行く礼装として着用されています。
サロンの多くは木綿地で、バティック染めやイヌットと呼ばれる織物などで多彩な文様を持ちます。サロンを履く際に、余った布を畳んて腰に挟むのですが、畳み方によってひだが生まれ、個性が出ます。
インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装その②サファリ
インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装その2はサファリです。サファリは男性用の上着で、寺院に行くときや、結婚式の時に正装として着用される民族衣装です。また、ガムランの演奏家が演奏する際にもサファリが着用されます
サファリは基本、オーダー制ですが、バリ島での海外挙式やツアーなどではレンタルすることも可能です。バリ島に出かけた際には一度サファリを体験してみることをお勧めします。
インドネシアの他にも、結婚式などの特別な日や神聖な場所にいく際に民族衣装・伝統衣装を着ていく国があります。その一例として中国があります。そんな中国の民族衣装・伝統衣装が気になる方は、こちらの記事もチェックしてみましょう。
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インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装その③ブスカップ
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インドネシアの男性用の民族衣装・伝統衣装その3はブスカップです。ブスカップはインドネシアにあるジャワ島のジャケットです。ブスカップとセットで、ブランコンという帽子と、カインとジャレィッという布をスタゲンと呼ばれる帯で押さえたスカート状のものを着用するのが正装です。
ブスカップは結婚式や国王の祝宴などの特別な席に出席する際に着用します。ブスカップの色や柄、種類にはジャワならではの文化や哲学が込められているため、デザインに地域差があります。
インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンは?
インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンその①結婚式
インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンその1は結婚式です。インドネシアの結婚式で着られている民族衣装は、女性はクバヤ、男性はバティック染めのシャツやサファリを着用しています。
インドネシアの結婚式は日本と比べて、自由があり、派手で多様性があるので、参加者はスーツやドレスなどを着てくることも出来ます。もし参加する機会があるなら、式場の雰囲気や新郎新婦の宗派に合わせると良いでしょう。
インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンその②日常生活
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インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンその2は日常生活です。インドネシアの伝統衣装であるヒジャブは、ムスリムの女性が日常生活で着用しています。
ムスリムの女性がヒジャブを着る理由は、イスラム教の法律で「女性が婚姻関係にない男性からの陵辱から身を守るためにヒジャブは必要である」と決められているからです。
ムスリムの人はインドネシアだけでなく、インドにも大勢います。こちらの記事はインドの男性・女性別の民族衣装・伝統衣装についてまとめられています。似ているけど違いがたくさんあるインドについて興味を持った方は、こちらの記事もチェックしてみましょう。
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インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンその③バリ舞踊
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インドネシアの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンその3はバリ舞踊です。バリ島の舞踊衣装は「パケアン・タリ・バリ」と呼ばれており、舞踊の性格によって、衣装が神聖さを象徴したシンプルなものだったり、装飾品をふんだんに装着した派手なものだったりします。バリ舞踊にはレゴン、バロン、ケチャなどがあります。
例としてレゴン舞踊の衣装を羅列すると、冠の「グルンガン」、大きな耳飾りの「スバン」、手に持つ扇子は「キパス」、首飾りの「バドゥン」、肩飾りの「シンピン」、胸を締め付ける「トゥトゥップ・ダダ」、前掛け状の「ラマック」、腰あたりに巻く「サボクニン」、腕輪である「グラン」、腰飾りの「クェール」があります。
バリ舞踊の特徴は衣装や踊りだけでなく、メイクも重要です。バリ舞踊のメイクは厚塗りが基本で、顔全体をファンデーションで地肌を隠し、チークやアイシャドウでふんだんに塗った後、眉毛を太く描き、目の周りを縁取るように描いて、赤いリップを塗った後、締めとして、額に第3の目を象徴する「チュンダ」を描きます。
インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地について
インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地その①バティック
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インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地その1はバティックです。バティックはインドネシアやマレーシアで蠟纈染め(ろうけつぞめ)で染色された布地のことです。ジャワ島で作られたものが有名なため、「ジャワ更紗」と呼ばれることもあります。
バティックは古くから伝わる伝統手法で、一枚一枚を手作業で染色されており、産地によってモチーフにしているものが異なり、主にその産地の身近にいる植物や動物をモチーフにした柄になっています。その個性的な柄と歴史ある手法から、2009年に「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
サロンやケバヤといった、インドネシアの民族衣装・伝統衣装の他にも、最近ではバッグやポーチなどの小物にも使用されており、世界中にバテッィク素材の衣装・小物が出回っています。
インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地その②イカット
インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地その2はイカットです。イカットは染められた糸を絣の手法で織り上げたインドネシアの布地のことです。
産地によってモチーフが違っており、幾何学模様や動物、神話生物などの柄が織り込まれています。織り込まれるモチーフには象徴しているものがあり、ワニは王の象徴、龍は生命を象徴しています。
インドネシアの布地の柄には個性的なものが多いですが、世界には他にも特徴的な柄を持つ布地や衣装があります。こちらの記事にはかわいい花柄が特徴のスウェーデンの民族衣装・伝統衣装がまとめられています。かわいいものに目がない・スウェーデンの衣装に興味あるという人は、こちらの記事もチェックしてみましょう。
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インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地その③ソンケット
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インドネシアの民族衣装・伝統衣装に使われる布地その3はソンケットです。ソンケットは浮き織りの手法で織り込まれたインドネシアの布地のことです。ソンケットという名前は布地だけでなく、手法の名前としても呼ばれています。
昔は絹の布地に金糸の組み合わせだけでしたが、現在では木綿や銀糸も使うようになり、最近では色糸を使用して、花や星が散りばめられたデザインにしたものや、貝殻やビーズで装飾されたものなど、個性的なソンケットがあります。
ソンケットには目をひく豪華さを持つため、衣服だけでなく「パケアン・タリ・バリ」用の布地としてよく使用されています。残った切れ端など使って、ゴージャスなコースターやクッションも作られています。
インドネシアの島について地方によって文化も違う!
インドネシア地方の島その①バリ島
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インドネシアの島その1はバリ島です。バリ島は観光客に大人気のリゾート地や、ウルワツ寺院などのバリ六大寺院があるインドネシアの島です。
昔から土地が肥えていたため、バリに住む人たちは余裕のある暮らしをしていたため、働いた後に彫刻や音楽、ダンスなどの創作活動に勤しんでいました。
ケチャやレゴン、バロンといった舞踊はバリ島の祭礼や儀礼として有名ですが、それらは観光向けに構築された踊りで、伝統文化というよりは、観光文化に近いです。
インドネシア地方の島その②ジャワ島
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インドネシアの島その2はジャワ島です。ジャワ島はインドネシアの首都「ジャカルタ」が存在し、世界第一位の人口をもつインドネシアの島です。
バリ島は舞踊文化が有名ですが、ジャワ島は「ワヤン・クリ」と呼ばれる影絵芝居が主流です。ワヤン・クリは一晩かけて上映されており、ラーマヤーナやマハーバラタなどの芝居劇があります。
ジャワ島はイスラム、ポルトガル、ヒンドゥーなどの文明が影響しあって混ざり、独自の文化を作り上げています。その文化を反映した多くの遺跡が世界遺産に認定されています。
インドネシア地方の島その③スマトラ島
インドネシアの島その3はスマトラ島です。スマトラ島は「スマトラの熱帯雨林遺産」や、東南アジア最大のカルデラ湖である「トバ湖」があるインドネシアの島です。
スマトラ島は熱帯雨林地帯にあるため、地元住民は風通しの良い木製の高床式住居で暮らしています。現在も残っている伝統的な建物も、金属は使われておらず、ほぼ木製で作られています。
インドネシアの民族衣装・伝統衣装を楽しもう!
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いがかでしたか?インドネシアの民族衣装・伝統衣装は地方によって個性が出ているのがわかりました。インドネシアに来た際には、そういった違いを確認してみると楽しめますね。
インドネシアに観光にいく際、地元の人と交流していく機会があると思います。そんな時に覚えておいて損はない日常会話・挨拶がこちらの記事にまとめてあります。こちらもぜひチェックしましょう。
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