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スウェーデンの民族衣装について!男性・女性の伝統衣装は?着用シーンも

更新:2022.03.05

みなさんはスウェーデンの民族衣装をご存知ですか?実はスウェーデンには800種類もの伝統衣装が存在しており、デザインも様々です。今回はそんなスウェーデンの民族衣装を女性用と男性用に分けてご紹介いたします。ぜひ、スウェーデンの様々な民族衣装を知ってください!

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スウェーデンってどんな国・地域・地方?

スウェーデンとは

スウェーデンは正式名称スウェーデン王国であり、北ヨーロッパのスカンディナビア半島に位置しています。北欧の国に含まれるスウェーデンはフィンランド、ノルウェー、デンマークに隣接しており、大手ショッピングメーカー『IKEA』や歌手グループ『ABBA』で有名です。

また日本に深く関わりがあるものの一つに、ジブリ作品の『魔女の宅急便』が挙げられます。魔女の宅急便は、'水の都'や'第2のベネツィア'と呼ばれるストックホルムやゴットランド島のヴィスビューがモデルになったと言われています。

スウェーデンの地方

スウェーデンはレーンやラスティングと呼ばれる地方自治体区分で20もしくは21の県に分けることができますが、ランドスカープと呼ばれる古い政治的区分によって分けられる地区を使用することが一番多いです。

ランドスカープは、文化的な特徴や地方独特の方言や歴史、また中世時代に独立した行政や司法があった単位をもとに25の地方に分けたものです。言語においては、特に南部だとデンマーク寄りのスウェーデン語になったりします。

スウェーデンの文化や習慣

スウェーデンの文化と聞いてイメージする人が多いのは、消費税の高さです。スウェーデンはハンガリーの27%に続いて25%と、消費税の高い国ランキング2位に位置しています。ただし医療福祉料、出産費用、小中高大学費用など全て無料です。消費税は高いですがその分還元されているので、国民の満足率は高いです。

またスウェーデンには、'フィーカ'と呼ばれる文化があります。フィーカは誰かと一緒にコーヒーを飲む時間のことで、仕事の間にもフィーカの時間を設けている会社もたくさんあるほど重要とされています。スウェーデン人は'ちょうどよい'という国民性があるので、仕事もし過ぎず遊び過ぎずがちょうど良いのです。

またここにスウェーデン人の特徴を男女別に挙げた記事を載せておきます。ぜひこちらも読んで、スウェーデン人の文化や特徴を掴む参考にしてみてください。

スウェーデンの民族衣装には800種類もある!

スウェーデンの民族衣装は、スウェーデンを代表するナショナル民族衣装の他に、地方に伝わる伝統衣装があります。地方と言っても小さい集落を基にしているので、約800種類もの伝統衣装が存在します。それぞれの衣装にはポイントとなる刺繍や特徴的な形をしており、どれも可愛らしくて北欧らしい民族衣装です。


スウェーデンの女性用の民族衣装・伝統衣装5選!

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装①ナショナル民族衣装

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装1つ目は、ナショナル民族衣装です。この民族衣装は、1903年にスウェーデンの共通民族衣装としてデザインされたもので、長い間定着しなかったものの、1983年6月6日のスウェーデン建国記念日にシルヴィア王妃が着用したことで、一気にスウェーデン中に広まりました。

女性用のナショナル民族衣装は、白いブラウス、青色のワンピース、黄色のエプロンで、ワンピースの胸の辺りとエプロンの裾には、どちらにも同じ白い花の刺繍が施されているのが特徴です。また、頭には白いスカーフのような被るものもあります。

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装②サーミ族のコルト

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装2つ目は、サーミ族のコルトです。サーミ族とはスカンディナビア半島北部からロシア北東部のコラ半島に住む先住民族のことで、主にトナカイを放牧捕狩して生活しています。

女性用サーミ族の民族衣装は、フェルト地で作られるコルトと呼ばれる上着を着用します。ワンピースのように長めになっており、鮮やかな赤や青の装飾が施されているのが一般的です。このコルトは女性の手によって織り上げられており、地方ごとに少しずつデザインが違うのが特徴です。

ここに北欧の民族衣装をまとめた記事を載せておきます。サーミ族はスウェーデンだけではなく、フィンランドやロシアなどにまたがっていますが、その他に国ごとには特徴のある民族衣装が存在します。ぜひこちらの記事も合わせて読んでみてください。

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装③レクサンドの伝統衣装

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装3つ目は、ダーラナ地方にあるレクサンドの伝統衣装です。レクサンドの伝統衣装は、白いブラウス、暗めのウールスカート、赤と白のストライプのエプロン、刺繍の施してある赤いベスト、そして華やかなバラ柄の刺繍が特徴的なスカーフを巻くのが一般的です。

ダーラナ地方は'スウェーデン人の心のふるさと'と言われているように、伝統的な暮らしやおとぎ話のような森や湖の集まる地方です。その中でもレクサンドは特に風景が美しいため、国外からの観光客のみならずスウェーデン人も訪れることが多く、民族衣装体験などもすることができます。

POINT

レクサンドの子供用民族衣装は黄色!

レクサンドの子供用民族衣装には、黄色のものが多いです。男の子は成人男性と同じデザインの小さいサイズを着用しますが、女の子は黄色いワンピースに成人女性用と同じストランプのエプロン、バラ柄のスカーフと帽子を身に着けます。

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装④オーシャの伝統衣装


スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装4つ目は、ダーラナ地方にあるオーシャの伝統衣装です。オーシャの伝統衣装は緑のシンプルなエプロンと、胸元まで垂れさがる付け襟のようなスカーフが特徴です。ベルトとスカーフ、頭に被るスカーフには同じ模様が施されています。

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装⑤レットヴィーク

スウェーデンの女性用民族衣装・伝統衣装5つ目は、ダーラナ地方にあるレットヴィークの伝統衣装です。レットヴィークの女性用衣装は赤を基調とした、黒、白、緑のボーダーのエプロンが特徴的です。靴下は赤を着用し、黒のパンプスを履きます。

上着は主に緑色のものを着用しますが、その代わりに緑色を基調とした花柄のベストを着用することもあります。またペイズリー柄のような赤い付け襟があり、女性はそれと同じ柄のポシェットを身に着けます。

スウェーデンの男性用の民族衣装・伝統衣装5選!

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装①ナショナル民族衣装

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装1つ目は、ナショナル民族衣装です。男性のナショナル民族衣装も女性用のものと同じく青色や黄色が使われており、白いシャツ、青色のベスト、黄色のズボンに帽子を合わせるのが一般的です。

ナショナル民族衣装に青色と黄色を使用しているのは、スウェーデンの国旗が青色と黄色でできているからであり、そのためベストなどの色は決まっていますが、小物や装飾品などは特に決まっておらず様々なバリエーションがあります。

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装②サーミ族のコルト

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装2つ目は、サーミ族のコルトです。男性用のサーミ族の民族衣装は、サーミ族の女性が手織りしたコルト、ズボン、ベルトに手袋や胸当て、帽子などを合わせるのが一般的です。

胸に付けるアクセサリーには、リスクやソルユなどと呼ばれるスカーフを留めるための装飾品があります。この装飾品はサーミ族特有のデザインで、太陽を象徴したモチーフとなっています。

またトナカイの皮を使って作られたヌツッカートと呼ばれる靴もサーミ族の伝統的な衣装の一つで、足先の部分がくるんと丸まっているのが特徴です。

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装③レクサンドの伝統衣装


スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装3つ目は、ダーラナ地方にあるレクサンドの民族衣装です。レクサンドの男性用民族衣装は、白いシャツ、黒いベスト、ベージュの7分丈ズボン、白い靴下に長めの丈のコートを合わせるのが一般的です。

コートは肩とお腹サイドに装飾が施されており、縁に赤いラインが入っているのが特徴です。また成人男性はカウボーイハットのような形をした黒い帽子を、男の子は赤いポンポンとラインがポイントの黒いベレー帽のような帽子を被ります。

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装④オーシャの伝統衣装

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装4つ目は、ダーラナ地方にあるオーシャの伝統衣装です。ダーラナ地方には古い文化がより濃く残り、民族衣装を着る習慣も多いため、様々な種類の民族衣装がありますが、その中でもオーシャの男性用民族衣装はシンプルにデザインされています。

しかしオーシャの男性用伝統衣装はズボン着用ではなく、茶色のスカートのようなものを履きます。上は白いシャツに黒色をベスト、首には黒色のリボンや白色のボンボンの飾りを付けます。

スウェーデンの男性用民族衣装・伝統衣装⑤レットヴィーク

スウェーデンの男性用民族衣装・民族衣装5つ目は、ダーラナ地方にあるレットヴィークの民族衣装です。白いシャツ、赤い縁のある黒いベスト、黒い長めのジャケットを羽織ります。レクサンドの民族衣装とあまり変わりませんが、刺繍のないシンプルなジャケットと黒い靴下を着用するのがレットヴィークの特徴です。

またダーラナ地方の民族衣装には、男性用ズボンの裾にボンボンが付けてあるものが多く、どのタイプの民族衣装でも主に赤色が使用されています。

スウェーデンの民族衣装・伝統衣装を着用するシーンは?

スウェーデンの伝統衣装着用シーン①結婚式

スウェーデンの伝統衣装着用シーン1つ目は、結婚式です。スウェーデンでもストックホルムなどの都心ではウェディングドレスやタキシードなどの洋装が主流ですが、地方へ行けば行くほど民族衣装を着用する新郎新婦が多いです。

女性の民族衣装は色鮮やかで華やかなものが多く、また男性の民族衣装は貴族のようなスタイルのものが多いので、民族衣装を結婚式に取り入れることで歴史を重んじた、また自然の中で映える結婚式になります。

スウェーデンの伝統衣装着用シーン②ミサ

スウェーデンの伝統衣装着用シーン2つ目は、ミサです。ミサとは、カトリック教会やキリスト境界における典礼儀式のことです。スウェーデンは日本同様宗教の自由が守られているので、キリスト教やイスラム教など様々な宗派があります。

その中でも、スウェーデン教会という意味を持つ'スヴェンスカ・シュル・カン'と呼ばれるルター派のキリスト教が主流で、スウェーデンの全人口約70%がこの宗派に属しています。

ミサに行く際に伝統衣装を着用する人は結婚式同様、田舎の方が割合が高く、特にダーラナ地方では日曜日のミサになると、街で見ることができます。

スウェーデンの伝統衣装着用シーン③フェスティバル

スウェーデンの伝統衣装着用シーン3つ目は、フェスティバルです。スウェーデンでは夏至祭や6月6日の建国記念日など、街をあげて祝う行事がたくさんあります。その時には同じ地方でそれぞれの民族衣装を着て集まり、みんなで一緒にお祝いします。

スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装3選

スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装①フィンスポング

スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装1つ目は、フィンスポングの伝統衣装です。赤色のストライプのスカートにストライプのエプロンが特徴的なこの衣装には、花柄の刺繍が可愛いス三角形のカーフを合わせて着用します。また、赤いベストの裾も花びらのようになっているのがポイントです。

スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装②ブーヒュースレーン

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Stolta i dräkt! #Bohusdräkt #folkdräkt

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スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装2つ目は、ブーヒュースレーンの伝統衣装です。この伝統衣装はエプロン全体が花柄と珍しく、またベストがタイトでシンプルなのが特徴です。特に胸元にスカーフを付けたりはしませんが、ブラウスの襟が花のようになっているので、まるで花の妖精のように見えます。

スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装③エルヴーダン

スウェーデンの花柄が可愛い女性用伝統衣装3つ目は、エルヴーダンの伝統衣装です。エルヴーダンの民族衣装は、赤色のスカートに赤色のベスト、赤と白のストライプのエプロンと赤色が特徴の衣装です。

それに合わせるのは落ち着いた色のボタニカル柄のスカーフで、赤い衣装に色をプラスしてくれます。またボタニカル柄でないといけないということはなく、チェック柄に花刺繍が入ったものやペイズリー柄に花模様が入ったものなど、様々な花のスカーフが取り入れられています。

スウェーデンの民族衣装・伝統衣装を楽しもう!

いかがでしたか?スウェーデンの衣装には、800種類にもなる異なった民族衣装があることを分かっていただけたのではないでしょうか。どの衣装もとても可愛らしく、まるでおとぎ話の世界にいるかのような衣装がたくさんあります。スウェーデンを訪れる際は、ぜひ地方にも足を延ばして民族衣装を発見してみてください。

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