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こけし人形の名前の由来と歴史は?使い方や間違って伝わった怖い意味も

更新:2019.06.21

こけし人形の名前の由来と歴史を見ていきます。こけし人形は昨今外国人にも人気がありますが、その歴史や由来、そして語源は意外と知られていません。こけしの由来には怖い意味合いを持ったものがありますがそれが正しいのかも検証していきます。



こけし人形の由来|発祥地はどこ?

こけし人形の発祥地①伝統こけしの発祥地は宮城県を中心とした東北各地

こけし人形の発祥地の由来ですが伝統こけしにおける発祥地は宮城県を中心とした東北各地です。東北各地において根付いた伝統的な木彫り人形です。こけしと聞いて、どういったものかしっかりイメージできる人も多いと思います。最近はこけしの特集を組むテレビ番組の頻度も高くなってきておりその価値は年々高まっています。

こけしは人を象った木彫りの人形であり、独特の絵が描かれている、日本ならではの伝統工芸品です。基本的に手作りであり、仕様や大きさが違っています。中には100万円を超えるこけしも存在しています。通常は3千円くらいから高いもので1万円を超えてくるくらいの価格帯でこけしを買うことができます。

こけし人形の発祥地②伝統こけしには10種類以上の系統がある

こけし人形の発祥地における伝統こけしの種類には、10種類以上の系統があります。その系統にどんなものがありどんな特徴があるかは後述しますが、発祥地によって絵や形が大きく変わってきます。明らかに産地が違うと、素人目にも分かるくらい物が違っています。どれが好きかの好みは人それぞれ分かれるかと思います。

こけし人形の発祥地③新型こけしは京都や群馬といった東北以外で普及

こけし人形の発祥地における新型こけしは、京都や群馬といった東北以外で普及していきました。新型こけしは伝統こけしの流れを受けて、それぞれの地域で発展してきた伝統工芸品です。伝統こけしよりも歴史が新しく、今では伝統こけしや新型こけしと袂を分けた創作こけしという物を見ることもできます。

伝統こけし、新型こけし、創作こけしによってそれぞれ特徴が変わってきますし、伝統こけしの中でも産地によってその特徴は変わってきます。そして一つ一つが手作りであり、そのデザインは一つ一つが違っている、オリジナリティの高い貴重なものなのです。こけしを手に取ると、作り手の思いが伝わってくるようです。

こけし人形の発祥地(番外編)|外国人受けする現代のこけし人形

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こけしは完全に日本が発祥であり、外国を発祥とする説は出ていません。そのため外国ではまったく見られないデザインからこけしは近年、急激に外国人からの人気を集めています。外国の自宅がこけしの博物館と見違えるくらいに、こけしをコレクションしている外国人も稀有ではないくらいに普及してきています。

こけしはもはや日本だけの文化ではなくなってきているのです。こけしはワールドワイドな伝統工芸品として、その名を世界中に広めているのです!

こけし人形の由来|発祥地別種類と歴史は?

こけし人形の由来における発祥地別種類

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頭のベレー帽が可愛い#こけし

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伝統こけし人形の由来における発祥地別の種類は10種類です。もっと多くの種類が存在するという歴史的な説もありますが間違いではありません。新型こけし等も含めると現在では本当にたくさんのこけしが存在しています。メインになる伝統こけし10種類をまとめました。場所に県の説明がないのは宮城です。

系統 場所 特徴
土湯系 土湯温泉等福島県各地 頭部の蛇の目の輪が特徴で胴の模様が線の組み合わせになっているのが一般的
弥治郎系 白石市弥治郎 登頂のベレー帽のような絵柄と胴の太いろくろ模様が特徴で着物を着ているように見える
遠刈田系 遠刈田温泉 頭頂に描かれた赤い放射線状の飾りが特徴で胴の鮮やかな模様が目を引く
鳴子系 鳴子温泉 首を回すと音が鳴ることで有名
作並系 宮城県作並温泉および山形県山形市や米沢市など 頭頂における輪形の赤い飾りと胴のロクロ線の間に描かれた菊模様が特徴
蔵王高湯系 蔵王温泉 頭頂に描かれた赤い放射状の手柄が特徴で、黒いおかっぱ頭になっているものもある
肘折系 肘折温泉等山形県各地 頭部には赤い放射線が描かれているが黒頭のものもあり胴模様は菊や石竹模様が多い
木地山系 木地山等秋田県各地 頭部に赤い放射線状の飾りが描かれており胴の前垂れ模様が有名
南部系 盛岡や花巻温泉等岩手県各地 おしゃぶりを象った無彩のキナキナが原型で、頭がぐらぐらと動くのが特徴
津軽系 温湯温泉や大鰐温泉等青森県各地 胴に描かれたネブタ模様が特徴で青森らしさが出ている

こけし人形の発祥地別種類における特徴と歴史

伝統こけしは江戸時代に歴史を遡ります。湯治に来ていた温泉客に対して木彫りの人形を売り始めたのがきっかけだとされる説が有力です。また新型こけしの歴史に関してはそれ以降になります。その優しいデザインに心が癒されるということでどんどん東北各地に普及していった由来があるようです。

その後こけしは伝統芸能としてその製法がが各地で引き継がれていった歴史があります。その製法にはそれぞれ特殊な技術が盛り込まれているのです。

例えば首を回すと音が鳴ることで有名な鳴子のこけしは胴体と頭部を別々に作り、胴体を回転させながら頭を入れ込んでいく中で摩擦熱により気が柔らかくなる瞬間を狙って一気に押し込みます。ミリ単位の作業であり、少しでも間違うと首が折れたり胴に傷を付けたりします。こけしを完成させるには職人芸が必要なのです。

こけし人形の由来|こけしが持つ意味は?

こけし人形の由来におけるこけしが持つ意味①縁起物

こけし人形の由来におけるこけしが持つ意味合いとして縁起物である側面が挙げられます。今でもこけしの由来において、起源については諸説分かれています。一部ネガティブな意味合いの由来の説もあるのですが、基本的にこけしは縁起物とされています。それぞれの由来や歴史においてこけしはポジティブなものになっています。

同じ木製の人形で有名なものにダルマがありますが、これも縁起物として今でも様々なシーンで見ることができます。こけしも古くから購入すると居間に飾っておくことが一般的となっていますので、縁起物とする側面があるのです。居間にこけしがあるだけで、雰囲気が和むものです。

こけし人形の由来におけるこけしが持つ意味②魔除け

こけし人形の由来におけるこけしが持つ意味合いとして、魔除けである側面が挙げられます。こけしは子供を守る魔除けとして作られたとする有力な説があります。人を象ったこけしを子供に持たせることで、子供を守ってくれると言い伝えれていました。そのため昔のこけしは小型のものが多かったのです。

昔から日本だけでなく世界中で木彫りのものが魔を払ってくれるという文化はあちらこちらで散見されています。こけしにもそのような要素があるということです。土地によって顔の書かれ方が違っていますが、こけしの可愛らしい表情が子供を連想させるこけしも存在しますので、この魔除けの要素に関連していると思わます。

こけし人形の由来におけるこけしが持つ意味③子供のおもちゃ


こけし人形の由来におけるこけしが持つ意味合いとして、子供のおもちゃである側面が挙げられます。こけしは着物を着た人を象ったものであり、人形代わりに昔の子供はこけしを使って遊んでいました。小さなこけしはまさに子供向けですし、大きなこけしもそのこけしに合った遊び方をしていたとされています。

今では、こけしも大型のものだと30cmを超えるものが手に入ります。そういった大きなこけしは2つに折った座布団に挟んで遊んでいました。座布団に挟んだこけしを抱くのです。それはまるで赤ん坊を抱いているお母さんのように見えます。こけしを子供に見立てて、子供はおままごとをしていたのです。

現代におけるこけしとは

昔から様々な意味合いを持っていたこけしですが、今でもそれらの要素は継承しています。そして今ではおみやげ物としての地位をしっかり確立しています。先述しましたが外国人にも近年非常に人気が高く、年々こけし人気が上がってきているのです。この気運は最低でも東京オリンピックまでは続くことでしょう。

ちなみに伝統的なものというのはこけしに限らず世界中に素晴らしいものがあります。下記はロシアの伝統衣装についてまとめた関連記事です。見比べると伝統に関する日本とロシアの考え方の違いが分かります。こちらの記事も時間がある時に併せて読んでみてください!

こけし人形の由来|間違って伝わったこけしの怖い語源と意味は?

間違って伝わったこけしの怖い語源と意味①こけしが「子消し」とされる説

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大量のこけしたち #こけし

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間違って伝わったこけしの怖い語源に、こけしが「子消し」とされる説が挙げられます。この説は1965年頃から松永伍一が創作童話の中で提唱したものです。「子消し」や「子化身」という字を宛がって、貧困を理由に堕胎されるような子供の慰霊を目的として作られたという説を提唱し、それが広まっていきました。

これは間違って伝わったこけしの怖い伝承です。こけしに限らずこういった怖い伝承が伝わる伝統品があります。しかし、本当に悍ましい伝承がある工芸品は広く人々に愛されるということはないでしょう。こけしもポジティブな伝承が一般的であり、かつその愛らしい姿があるからこそ人々に長年愛されているのです。

また、この説に関しては伝承としては間違っているかもしれませんが、流産した子供の代わりにこけしに念を込めて大切に持っていた母親は今までにいたかもしれません。それはこけしの由来には関係なく、その個人が込めた願いの種類を示すだけです。そのため、こけしの伝承に繋げるのは間違いです。

間違って伝わったこけしの怖い語源と意味②「子消し」説に明確な根拠はない

間違って伝わったこけしの怖い語源と意味において、「子消し」説に明確な根拠はありません。この説を提唱した松永伍一は、根拠を持ってこの説を示したわけではありません。松永伍一はこけしを大切にする母親の物語を語り聞かすためだけにその話を創作しただけであり、それがこけしの由来における正しい説を示しません。

松永伍一は2008年に亡くなってしまったので、すでに本人がどのような意図でこのような怖い伝承を提唱したのか定かではありません。しかしながら物語や歴史を語る上で「古くから伝えられてる」というニュアンスを、たとえそうでなくても付け加えることでよりリアリティのある内容になることもしばしばあります。

松永伍一が詩人であり作家であったという側面から、物語にリアリティを出そうとした結果、それがさも正しい伝承として世間に受け取られてしまった可能性もあります。こけしの伝承としては、江戸時代に東北地方の温泉地を発祥として広まっていったという説が有力で、それが現在では正しい説として語り継がれています。


間違って伝わったこけしの怖い語源と意味③「子消し」説が流布された経緯

間違って伝わったこけしの怖い語源と意味には、「子消し」説が流布された経緯として、松永伍一が提唱した物語に対して世間がそれを一つの真実と受け止めたこと、また「こけし」と「子消し」が運悪く文字面が合ってしまったことが挙げられます。もしも「こけし」が他の名称で広まっていたならこの説はなかったことでしょう。

ちなみにストーリーには人それぞれの受け止め方があります。こけしの伝承に関しては、間違った伝承が一部で語り継がれるという残念な結果になってしまったのですが、本来であれば作家が意図したストーリーに添って人に感動が伝わるものなのです。そんな物語の代表例を下記記事にまとめていますので併せて読んでみましょう!

また、子供にはこのような怖い話は聞かせたくないと思うかもしれませんが、子供は感動する話も怖い話も両方聞いて成長していきます。そんな子供の成長を促す絵本をまとめた関連記事を下記に載せておきますのでこちらも是非参考にしてみてください。大人が読んでも感動できる物語ばかりですよ!

こけし人形の使い方は?

こけし人形の使い方①飾る

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Kokeshi! #こけし #museum

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こけし人形の使い方として、飾る使い方が挙げられます。こけしはその日本らしいデザイン性から、外国人にも人気があり国内外問わず居間や居室に飾られています。目が細い独特の顔つきと、黒色の紙、そして着物を連想させる胴のデザインはどのタイプのこけしも日本古来からの良い雰囲気を演出しています。

こけしが1つ部屋にあるだけで、他のインテリアが洋風だったとしても和の雰囲気が演出されます。そのため現在では外国人にも人気が出てきているのでしょう。そしてデザインやサイズも本当に多種多様な中から選ぶことができますので、こけしはこれからますますインテリアとして人気を上げていくことでしょう。

ちなみにこけしが一番似合うのはおそらく和室でしょう。洋室にあってもこけしは十分に存在感がありますが、和室にあることでその和室の雰囲気をぐっと高めますし、またこけしそのものも和室に合った方が、見栄えがします。そんな和室インテリアについての記事が下記です。参考にしてこけしに合う和室を作ってみてください!

こけし人形の使い方②首を回す(回らないこけしもあるので要注意!)

こけし人形の使い方には、首を回すことが挙げられます。こけしの中には首が回るものがあります。首が回るかどうかは購入する際にスタッフに聞いてみると良いでしょう。また、首の付け根を見た時に首と胴が別々になっているこけしは基本的に回すことができます。中には首が回らないこけしもありますので注意しましょう。

首が回るこけしや首が動くこけしは、首を動かして遊ぶことができます。こけしをコレクションしていくと、その見た目だけではなくこけしの首の回り方や首の付き方のそれぞれの違いが分かるようになります。こけしをコレクションしていくことでそういった楽しみも増えてくるのです。

首が回るこけしの代表例が鳴子のこけしです。鳴子のこけしは首を回すことでキュッキュッと音がします。その音を楽しむことができます。もちろん木をこすり合わせることで鳴る音ですので、こけしによって音の鳴り方も違います。その音を楽しみたいから鳴子のこけしだけをコレクションする人もいるくらい人気があります!

こけし人形の使い方③2つ折りにした座布団に挟む

こけし人形の使い方として、2つ折りにした座布団に挟む使い方が挙げられます。小さなこけしも大きなこけしも座布団に挟むことでまるで赤ん坊のような見た目になりますので、それを子供がおもちゃにして遊ぶのです。またこういった使い方があるからこそ、怖い由来の伝承が広まった経緯もあるかもしれません。

ちなみに昔はこけしがメインのおもちゃになるような時代もありましたが今は様々なおもちゃを子供に与えることができます。下記の記事は手作りおもちゃのアイデアをまとめたものになります。楽しいおもちゃがたくさんできますし、こけしさんのお友達になるようなものも作れるかもしれません。こちらも読んでみてください!

こけし人形の名前の由来となった別名

こけし人形の名前の由来となった歴史的な別名①きでこ(木木偶)

こけし人形の名前の由来となった別名の語源にはきでこ(木木偶)があります。きでこ(木木偶)は木でできた人形のことを意味します。木偶(でく)がなまって「でこ」と呼ばれるようになりました。木偶という言葉が使われている単語には「木偶の棒」があり、これは役立たずを意味しますので、あまりいい言葉ではありません。

また、木偶には操り人形という意味合いもあり、この言葉からは木製の工芸品が人を象ったものではあるものの、人形そのものが意思を持つものではないことを明確に示しています。また「木でこ」にはこけしの由来となった工芸品とは別に、大分県で生産されている豊臣秀吉由来の厄除けの意味を持ったものもあります。

こけし人形の名前の由来となった歴史的な別名②きぼこ(木這子)

こけし人形の名前の由来となった別名の語源にはきぼこ(木這子)があります。「這子(ほうこ)」とは、はって進むことができるようになった赤ん坊、もしくは赤ん坊の人形のことを意味する言葉です。きぼこは木でできた「這子(ほうこ)」を指す言葉ですので、その人形が赤ん坊を象って作られたことを意味します。

きぼこ(木這子)に関しては赤ん坊を象っていることを示しているものの、意思がある人間を意味していますので木偶よりも大切に扱われていることを示しています。またこけしに描かれた髪型をよく見ると、大人を意識して描かれているものと子供や赤ん坊を意識して描かれているものに分かれていることが明確です。

こけし人形の名前の由来となった歴史的な別名③こけす(木芥子)

こけし人形の名前の由来となった別名の語源にはこけす(木芥子)があります。「芥子(けし)」は植物です。「芥子(けし)」は「からし」を表す場合と「ケシ(アヘン等の麻薬の原料)」を表す場合に分かれます。こけしが何か芥子と関係があるというよりもこけす(木芥子)という表記は当て字の要素が強いものです。

また、このこけす(木芥子)は実際に「こけし」の当て字としても使われています。「木(こ)」に「芥子(けし)」を合わせた読み方になります。これらの別名がこけしという呼び名の語源の由来となり、現在は「こけし」という統一された呼び方になっています。

こけしの正しい由来を知ってこけしの魅力を堪能しよう!

こけし人形の正しい由来や歴史、そして語源をここで知ることで、こけし人形本来の魅力を存分に堪能できることでしょう。こけしにハマって、長年にわたりこけしをコレクションし続けるコレクターもたくさんいます。そんなこけしの魅力や語源等に関する歴史を、東北地方に旅行に行った際には存分に堪能してみてくださいね!

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