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火鉢とは?マンションでの使い方や作り方・インテリアとしての実例も

更新:2019.06.21

火鉢を生活に取り入れませんか。マンションでも使える火鉢の使い方と作り方、インテリアとしての活用法を合わせてお届けします。正しい使い方をすれば、火鉢はマンションでも杖ます。江戸時代から人々の暮らしを暖めてきた火鉢で、暖かい冬を過ごしましょう。

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火鉢とは?

火鉢とは奈良時代からある暖房器具であり調理器具でもある道具

火鉢とは、器の中に入れた灰の上で炭を燃やす暖房器具です。器には、陶磁器や木製の器、金属製の器などが使われます。炭を燃やしますので、暖をとりつつ、お湯を沸かしたり、上で食べ物を焼いたりと、調理器具としても様々な使い方がされてきました。

火鉢は、素材も種類がありますが、長火鉢、丸火鉢など、形によっても様々な種類があります。大きさも、数人がかりで動かすような大型の大名火鉢や手を暖めるくらいのサイズの手あぶり火鉢、持ち運べるタイプの手さげ火鉢などの種類があります。

火鉢は、暖房器具、簡単な調理器具の他に、インテリアとしての使われ方もされてきていますので、鮮やかな色彩で作られたり、美しい模様が描かれたり、彫金などで模様が施されたりと、様々な作り方がされてきました。

江戸時代から庶民の生活の中にも普及した火鉢

火鉢は、奈良時代あたりから生活用品として使われはじめ、薪のように煙が出ないことから貴族などに愛用されました。江戸時代になり、薪よりも火事の可能性が低く、長時間熱を保つことができることから、一般の生活にも広く普及しました。

江戸時代、急激に気温が下がった時期があったことをきっかけに、火鉢は広く庶民の生活にも普及し、インテリアとしても使われるようになりました。昭和初期まで一般的な暖房器具として日常生活で使われていた火鉢ですが、ストーブの普及と共にあまり使われなくなっていました。

火鉢の作り方は、大きな器に灰を入れ、その上で炭をたきます。器に灰を入れることで、木製の器でも燃えることがなく、陶器の器でも割れることがありません。また金属の器でも、熱くなりすぎることがなく、安全に使え、器の素材を多様にすることができています。

マンションでも使える小型の手あぶり火鉢が人気

火鉢というと、四角く木製の大きなものを想像するかもしれませんが、サイズも素材も様々にあります。最近では特に、小型の火鉢が人気です。小型の火鉢は、手を温める程度に使うものとして「手あぶり火鉢」と呼ばれていましたが、この小型の手あぶり火鉢が、マンションなどにも置きやすいとして人気になっています。

火鉢は、江戸時代の当時から、お部屋のインテリアとしても活躍していましたが、現在でも、火鉢はアンティークなインテリアとしても人気になっています。花瓶や金魚鉢の代わりなどとして使われ、お部屋に重厚感を与えてくれています。

マンションでの火鉢の使い方|必要なものは?

マンションでの火鉢の使い方に必要なもの①火鉢本体と灰

マンションでの火鉢の使い方に必要なもの1つ目は、火鉢本体と灰です。マンションで使う火鉢を選ぶ際は、部屋のサイズに合わせたものを選ぶと良いでしょう。マンションで使う場合は、あまり大きくないものの方が使い勝手が良いかもしれません。移動が容易なものを選んでおくと、便利です。


火鉢に入れる灰は、ホームセンターや通販などで購入することができます。火鉢には、木炭灰を入れますが、わからない場合は、専門のものを購入するのが良いでしょう。

火鉢に入れて使う灰は、非常に細かいため、注意していても使う際に部屋の中に飛び散ります。微量ではあるものの、口に入ったり、吸い込んだりしてしまう可能性があります。火鉢をご自宅で使う場合は、化学物質などが含まれていない、安全な灰を選ぶと良いでしょう。

マンションでの火鉢の使い方に必要なもの②炭と火起こし器と火箸

マンションでの火鉢の使い方に必要なもの2つ目は、炭と火起こし器です。火鉢で用意する炭は、ホームセンターや通販などで購入することができます。備長炭は、火を長持ちさせるのには向いていますが、ご家庭で火を起こす際に使うと、爆ぜたりして危険ですので、着火のためには別の種類を用意しておくと良いでしょう。

また、バーベキュー用の炭は、煙や臭いが出ますので、室内用の表記のあるものを使用すると良いでしょう。火起こし器は、炭を入れて火にかけ、炭に火を起こす道具です。火箸は、火のついた炭を移動させるときに使います。トングなどで代用することもできます。

そのほかには、灰の表面をならすための灰ならしがあると、火鉢をよりきれいに使うことができます。灰ならしは、火鉢の中の灰を整え、きれいに模様を描くのに使われます。灰ならしがあると、よりおしゃれな火鉢の作り方ができるでしょう。

マンションでの火鉢の使い方に必要なもの③火消し壺と炭斗り

マンションでの火鉢の使い方に必要なもの3つ目は、火消し壺です。火消し壺は、使い終わった後の炭を入れる壺です。火鉢の炭は、崩して火鉢の灰と混ぜて消火することもできますが、マンションで使う場合は燃焼時間が短い場合が多く、崩して灰に混ぜても大きな塊が残っていて火が消え切らない場合が出てきます。

また、使い終わった消し炭は、次回の火をつける炭として使えますので、取っておくと良いでしょう。使い終わった炭は火消し壺に入れ、フタをして酸素を遮断して消火することで、安全に扱うことができ、次回にも使うことができて経済的です。

使っていない炭をストックしておく炭斗りも用意しておくと良いでしょう。炭斗りは、火鉢と合わせてインテリアとしても使えます。炭は、使用期限のあるアイテムですので、しまいっ放しにしてしまうより、インテリアとして使っておく方が良いかもしれません。

マンションでの火鉢の使い方|火のつけ方は?

マンションでの火鉢の使い方の火のつけ方①火起こし器で炭に火をつける

マンションでの火鉢の使い方の火のつけ方1工程目は、火起こし器で炭に火をつける工程です。火種用の炭を、火起こし器に適量入れ、ガスの火にかけます。炭が赤くなるまで、強火にかけます。このとき、必ず換気をしながら行ってください。

注意しながら強火で加熱を続け、5分ほどで炭に火がつき、赤くなってきますので、そうなったら、炭が落ちないように気をつけながら、火鉢のところまで移動します。火起こし器で炭を加熱する際、爆発の危険があるとされていますので、卓上のカセットコンロを使用するのはやめましょう。

また、火鉢で使うための炭に火をつける際、バーベキューなどで使うバーナーや着火剤などの室内での使用は危険ですので、やめましょう。


マンションでの火鉢の使い方の火のつけ方②火をつけた炭を素早く火鉢へ

マンションでの火鉢の使い方の火のつけ方2工程目は、火をつけた炭を素早く火鉢へ移動させる工程です。赤くなるまで熱した炭を、火鉢に運び、火鉢の中の灰の上に立てるようにして並べます。炭の間に空気が通るくらいに間を開けて並べましょう。炭と炭が寄りかかるようにしておくと、より良いでしょう。

火起こし器は、炭に火をつけるためにそこに穴が空いているため、炭を運ぶ際、炭から火が飛んだり、火が落ちたりしますので、火起こし器を運ぶ際は、受け皿となるものも用意して、火の粉を落とさないように気をつけながら運ぶようにしましょう。

火鉢に火を入れたのち、火鉢の中の火が強くなりすぎる場合は、灰を少しずつかけて、火力を調節しましょう。また、炭の種類によって燃えかたが違いますので、燃えかたに合わせた使い方をすることで、火鉢の中の火を長持ちさせることができます。

マンションでの火鉢の使い方|活用方法は?

マンションでの火鉢の使い方①暖かい生活のために

マンションでの火鉢の使い方1つ目は、暖かい生活のために暖房器具としての使い方です。暖房器具としての使い方は、火鉢の最も一般的な使い方です。マンションなどで使う場合は部屋全体を温めるほどの大きいものより、手足をピンポイントで温めてくれる手あぶり火鉢が使いやすいかもしれません。

火鉢は、お部屋全体を暖めるほどの暖かさはありませんので、現代の生活では、エアコンなど他の暖房器具と併用すると良いでしょう。火鉢は、体の近くを暖めてくれますので、お部屋全体の温度を少し下げることができるでしょう。

マンションでの火鉢の使い方②お餅などを焼く

マンションでの火鉢の使い方2つ目は、火鉢を使ってお餅などを焼くことです。火鉢の上に網を乗せて、お餅やおいも、パンなどを焼くことができます。冷めてしまったピザなどを温めるのにも重宝します。また、お湯を沸かしたり、お鍋をかけておいたりと、火鉢は日常生活でも大活躍します。

火鉢の作り方として、先に五徳や網などを用意しておくことで、お湯を沸かしたり、食べ物を焼いたりと、火鉢はより日常生活で使いやすくなります。手元に火鉢があることで、なんでも軽く炙って、いつもより少し美味しく食べることができます。

火鉢を調理器具として使う場合のポイントは、魚やお肉など、煙と油が出るものは避けるということです。七輪とは違い、基本室内に置いておく火鉢は、油の出るものを焼いてしまうと、その汚れが部屋に残ることになってしまいます。煙や油の出るものは避けておくと良いでしょう。

マンションでの火鉢の使い方|注意点は?

マンションでの火鉢の使い方の注意点①換気は1時間に2〜3回


マンションでの火鉢の使い方の注意点1つ目は、換気は1時間に2〜3回を必ず行うことです。炭に限らず、物を燃やすと発生する一酸化炭素は、無色透明、無味無臭のガスです。室内で火鉢を使っている時も発生しますが、長時間部屋を密閉したままにして火鉢を使っていると、最悪人命に関わる事故に繋がる可能性があります。

火鉢を使っている際は、必ず1時間に1〜2回程度はしっかりと換気をしてください。火鉢は、換気をしっかりしていれば安全に使うことができますので、しっかりと換気を行うようにしましょう。また、換気扇を回しておく、少し窓を開けておくなど、ついうっかりを防ぐこともしておくと良いでしょう。

マンションでの火鉢の使い方の注意点②使い終わった後の処理をしっかりする

マンションでの火鉢の使い方の注意点2つ目は、使い終わった後の処理をしっかりすることです。炭火は、消したつもりでも火が残っている場合があります。火種をそのまま放置していると、気づかぬうちに火事の原因になってしまう場合がありますので、確実に消火するようにしましょう。

炭火の火が完全に消えていない状態で放置してしまうと、気づかぬうちに一酸化炭素が発生し続けてしまう場合があります。その状態で部屋を密閉していたり、気づかず外出してしまったりすると、室内に一酸化炭素が充満してしまう場合があり、思わぬ事故につながってしまう場合があります。

マンションなどの気密性の高い建物で火鉢を使う場合は、使い終わった後の火鉢からは、炭火は取り出し、火消し壺などでしっかりと消火しましょう。一度火をつけて消した炭は、消し炭と言われ次に使うときは火をつけやすい火種として使うことができます。快適に火鉢を使うためにも、炭火の扱いには最新の注意を払いましょう。

火鉢の作り方は?

火鉢の作り方①火鉢本体に灰をたっぷり入れる

火鉢の作り方1工程目は、火鉢本体に灰をたっぷり入れる工程です。火鉢に灰を入れる際は、ベランダなどに火鉢本体を置き、風のない日に灰を入れると良いでしょう。火鉢本体はさほど重いものではありませんが、炭を入れると重くなります。のちに移動させることを考えて、場所を選んで行いましょう。

灰は、火鉢の口の部分から7〜8cmくらいまで入れます。火鉢に入れた灰は、最初はふかふかですが、使っていくうちに沈んでいきます。灰を入れたら、余分な灰を払い、室内に運び込みます。

火鉢の作り方②炭を並べて火のついた炭を入れる

火鉢の作り方2工程目は、炭を並べて火のついた炭を入れる工程です。炭には燃えかたに特徴がありますので、いくつかの種類の炭が用意できる場合は、順番に並べていきます。火持ちがよくなる備長炭を一番下に並べ、さらにクヌギやナラなどの黒炭を並べて置きます。ぎっちり並べるのではなく、隙間を開けて並べましょう。

火鉢の中に炭を用意したら、火起こし用の炭を、火起こし器に入れて火をつけます。火起こし用の炭には、一度火をつけて消した消し炭などが使えます。炭に火がついたら、クヌギ、ナラの黒炭の上に、火のついた炭をのせます。この際も、炭の間に空気が通るように、隙間を開けて並べましょう。

備長炭は、長時間火を維持するのには向いていますが、急激に温度をあげると爆ぜることがありますので、火起こしには使わない方が良いでしょう。火起こしには、事前に一度火をつけて消した、消し炭が最も適していますので、一度使った炭も、取っておくと良いでしょう。

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例3選

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例3選①花瓶として

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例3選1つ目は、花瓶としての使い方です。手あぶり火鉢サイズの器でも、インテリアとして使う場合、花瓶としては大振りのものになりますので、豪華にお花を飾ることで、お部屋の雰囲気を大きく変えることができます。

火鉢は花瓶に比べると大きなサイズになりますので、お花の量が少ない場合などは、花瓶などに活けたのちに、火鉢の中に入れても良いでしょう。

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例②植木鉢として

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例3選2つ目は、植木鉢としての使い方です。小さい植木鉢を火鉢の内側に入れて使ったり、火鉢に直接土を入れて植物を植えたりと、様々な使い方できます。

火鉢を使った植木鉢の作り方は、火鉢の底に穴を開けて作る方法と、多肉植物など、あまり水を好まないタイプの植物を植える方法があります。火鉢の底に穴を開ける植木鉢の作り方は、ドリルなどを使って穴を開け、そのあとは通常の植木鉢と同じように底石、土と入れて、植物を植えます。

あまり水を好まない植物、乾燥気味に育てる植物を植える場合は、底穴を開けることなく作ることができるので便利です。底石を多めに入れ、その上に土を入れて、植物を植えます。水は少なめに与えます。水を入れすぎると、水を抜く方法がありませんので、注意しましょう。

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例3選③水槽として

火鉢をインテリアとして置いたお部屋のコーディネート実例3選3つ目は、水槽としての使い方です。美しい陶磁器の器には、金魚やメダカを飼う器としてもぴったりです。ハスや水草などを入れることで、ますます雰囲気のあるインテリアにすることができます。

火鉢を水槽の代わりとして使う場合、そこそこの大きさがありますので、水草をたくさん入れることでそのまま使うこともできます。さらに、底にドリルなどを使って穴を開けることで、パイプなどを取り付けたりと、さらに使いやすく加工することも可能です。

火鉢を使っては、ビオトープも楽しむことができます。ビオトープとは、器の中に自然の姿を作るものですが、大きな器の中にたっぷりの水や植物を入れて、自然の様子を楽しむことができます。こちらの記事もチェックしてみてください。

便利な火鉢を安全に活用しましょう

日本古来から日常生活やインテリアに使われる火鉢は、使い方をしっかりと押さえておけば、便利な道具です。部屋を温めたり、調理に使ったりと、火ならではの使い道がたくさんあります。ただし、火を使うからこそ、注意しなくてはならない点もいくつかあります。

特に注意しなくてはいけないのは、換気と火の始末ですが、この2点さえきっちりと押さえておけば、火鉢は作り方も簡単で安全に使うことができます。お鍋をかけてじっくりと煮込んだり、最後まで熱々の料理を食べたり、食べ物を軽く炙ったりと、楽しみ方はたくさんです。火鉢を使って、暖かく美味しい冬をお過ごしください。

火鉢でたくさん使う炭は、家庭でも作ることができます。火鉢に慣れてきたら、炭の作り方にも挑戦してみてはいかがでしょうか。炭は、火鉢やバーベキューだけでなく、消臭などにも使えますので、こちらの記事もチェックして自作の炭を作ってみてください。

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