
UVレジン・クリスタルレジンの気泡の抜き方5選|ドライヤー/ライター
更新:2019.06.21
レジンクラフトは、最近では気軽にチャレンジできるようになってきました。気泡(空気)が入ることで作品の質が下がっちゃった!というのを防ぐために、気泡を入りにくくする方法から気泡の抜き方と取り方、気泡がどうしても消えない時の対処法も合わせてご紹介します。
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INDEX
UVレジン・クリスタルレジンに気泡が入るのはなぜ?
気泡の原因➀レジンの品質
気泡に大きく影響するのはレジン液の粘度です。ドロッとして粘度が高いものほど、気泡を巻き込みやすく抜け辛くなるのが特徴です。
UVレジンは粘度に大きな差があります。わかりやすい所で言うと100均のUVレジンでは「ソフト」と書かれたものは粘度が高く、「ハード」と書かれたものの方が粘度が低くなっています。レジンクラフト初心者の方にはハードの使用をおすすめします。
クリスタルレジン液は粘度が高く、気泡が入ると抜くのが大変です。しかし硬化した後の透明度はかなり高く、UVレジンと比べると匂いも少なく黄変にも強い方なので、出来上がった際の透明度にこだわりたい方におすすめです。
気泡の原因②混ぜ方
レジンに着色する場合、顔料を混ぜ合わせるという工程があります。また、カラーレジン・ラメ入りレジンの中には撹拌の必要があるものも。勢いよく混ぜるとレジン液自体に気泡が入ってしまいます。混ぜ方の加減が必要になりますね。
また爪楊枝を使って混ぜる方も多いと思いますが、爪楊枝を使い込むと先が割れてきたりしますよね。それも気泡の原因となるようです。お弁当用のピックや、和菓子用の楊枝ならプラスチック製なので混ぜるのには適していますね。
POINT
混ぜる道具でも違いが
スーパーやコンビニでゼリーなどを買うともらえる紙スプーン。これで混ぜると格段に気泡ができにくいそうです。一度試してみてください。
気泡の原因➂レジン液のボトルの扱い方
ボトルの中に気泡が入ってしまうこともあります。そうなると液を出すたびに気泡の取り方を悩まなくてはなりません。レジン液は静かに、優しく扱いましょう。
下準備!UVレジン・クリスタルレジンに気泡を入りづらくする工夫3選
気泡を入りづらくする工夫➀レジン液を温める
前述したように、レジン液は粘度が増すと気泡が入りやすく抜けにくくなります。20度を下回ると粘度が増してくるので、温かい場所での作業をおすすめします。
クリスタルレジンの場合は、元々粘度が高いのと撹拌作業がある為、注入時点で高確率で気泡が発生します。撹拌作業しているときに、ドライヤーで温風を当てレジン自体の温度を上げながら行うと気泡ができにくいですよ。
気泡を入りづらくする工夫②静かに注入する
気泡はレジン液を流し込む時に入りやすくなります。UVレジンの場合は容器から出す際に本体を押したりせず、自然に垂れ出てくるのを待つと良いですね。また、高い位置から出すと空気を巻き込みやすくなるので、できるだけ低い位置、もしくは直接容器のノズルの先を流し込む場所に当てて液を出すといいですよ。
POINT
レジンの注ぎ方
シリコンモールドなどの端の細かい部分などは気泡が入りがちですよね。そんな時は、調色スティックなどの細いものにレジン液を伝わせて流し込むといいですよ。この時スティックは、流し込む場所にしっかり先端を当てた状態で液を流しましょう。
気泡を入りづらくする工夫➂パーツ封入
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凹凸のあるパーツを封入する際、気泡が入りやすくなります。入れる前に、パーツ(特に凹凸の部分)にレジン液を予め塗っておくと、気泡を予防できますよ。ドライフラワーやデザインシートはとくに注意が必要です。
UVレジン・クリスタルレジンに入った気泡の抜き方・取り方5選
気泡の抜き方➀時間をおく|UVレジン【OK】クリスタルレジン【NG】
気泡の抜き方の中で最も簡単な方法です。空気はレジン液より軽いため、時間をおくと気泡が表面に上がってきて自然に消えてくれます。あるWEBサイトによると、24時間経過時には大きな気泡が消え、48時間経過時では細かい気泡も全て消えていたそうです。完成を急がない方はこの方法がぴったりですね。
ただし、空気に触れるとレジンの酸化が進むのであまり長い時間の放置はおすすめできません。また、埃が紛れ込むと気泡の原因になるため、何かを被せておくといいですね。
また、UVレジンにおいては置いておく場所にも注意が必要です。UVレジンは少しの紫外線でも硬化が進みます。紫外線の届く場所を避け、完全に遮光した状態にしておきましょう。クリスタルレジンは、主剤と硬化剤を混ぜた時からゆっくりと硬化が進みますので、時間を置くというこの気泡の抜き方はNGです。
POINT
時間をおく際の注意点
冬などの気温が低い環境で時間を置く場合、粘度が増し気泡が抜けにくくなるので、お湯を入れた蓋つき容器の上に置くなどして冷えすぎないようにしましょう。
気泡の抜き方②振動を与える
振動を与えると、気泡が表面に浮かび上がってきて自然に消えてくれます。ケーキ作りの際、型をトントンと机にたたきつけるのと同じ要領です。ただ、この気泡の抜き方は振動の加減を間違えるとレジン液が縁からこぼれたりすることもあるので、注意して行ってください。
気泡の取り方➂空気ごとすくい取る
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爪楊枝や竹串ですくうという気泡の取り方です。大きな気泡は爪楊枝の先端で潰すだけでも気泡を除去できますが、細かい気泡はなかなか潰せず追いかけっこ状態になりやすいです。むきになってぐるぐるしているうちに新たな気泡が生まれている、なんて事も経験したことがあるのではないでしょうか。
そんな時は、あわてず騒がずゆっくりと爪楊枝で気泡を一箇所に集めておき、表面に出てきた気泡の大群を綿棒ですくってあげるという取り方がお手軽です。ティッシュペーパーで作ったこよりで気泡のまわりのレジンを吸っていると気泡が消える、という取り方もあるみたいですよ。
気泡の抜き方④温度を上げる|ドライヤー
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温めるという方法の中で、一番手軽に行えるのがドライヤーを使った気泡の抜き方です。温風を当てると、気泡の中の空気の温度が上がり膨張して消えてくれます。ただ、ドライヤーを近づけすぎると風でレジン液が溢れてしまうことがあるので、少し離した所から当てるようにしましょう。
気泡の抜き方⑤温度を上げる|エンボスヒーター
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エンボスヒーターとは、エンボス加工を行うための器具です。紙にスタンプを捺し乾かないうちにエンボスパウダーをかけ、エンボスヒーターで溶かして文字や絵をぷっくり浮き上がらせる為に使います。パウダーを飛ばさないために風量はドライヤーよりも弱くなっていますが、ドライヤーの約2倍ほどの温度の熱風が出ます。
ドライヤーよりも高い温度が出せるため、気泡の除去には最適です。この抜き方だと細かい気泡も、早く、綺麗に取り除くことができるので、作業の効率化を計りたい方には断然おすすめです。以下の動画を参考にしてみてください。プチプチと気泡が消えていく様子が、なんだかすっきりしますね。
気泡の取り方【NG編】|ライター
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レジン液の気泡をライターやチャッカマンなどで炙って消すという取り方が聞かれますが、レジンは可燃性の物なのでもちろん火気厳禁です。この気泡の取り方はとても危険なので行わないようにしましょう。
どうしても気泡が消えない時に誤魔化すアレンジ方法5選
アレンジ方法➀ラメを入れる
ラメで気泡対策を行っている方は多いと思います。気泡が気になりにくくするにはもってこいですね。ただ、レジン液をいっぱいまで入れて硬化してしまったものには適しません。レジン液を何層にも分けて入れている途中の状態でしたら、次の層にラメを入れてみるのを検討してみてください。
アレンジ方法②ストーンを入れる
ストーンを入れるときは、埋め込み型のVカットのものがおすすめです。裏が平面のものだと空気を巻き込んでしまうこともあるそうですよ。
また平面のタイプは、レジンの中に入れると表面のカットがレジンと同化してしまい、光の屈折の関係で凹凸がまるで消えてしまいただの平べったい物体が入っているようにしか見えません。平面タイプのものはレジンの表面に張り付けるように使用しましょう。
光反射の面で言えばVカットストーンが最適ですが、裏のVの部分はキラキラ輝く表とはだいぶ表情が違います。使用する際は、裏面から見えないようなデザインのほうがいいですね。
アレンジ方法➂レジンで埋める
表面に出てきた気泡には、もう一度レジンを埋めていきましょう。まずは全体に均一にレジンを塗ります。その際、気泡部分にレジンがしっかり入るよう、爪楊枝などで奥まで入れて下さい。まわりと同じ高さになるよう均しながら塗るときれいに修復できます。
ただし、仕上げ段階でできてしまった気泡は、それ以上盛るとレジンがこぼれてしまう可能性もあります。そういった時は直接レジンを塗らず、調色パレットやクッキングシートなどに一度レジン液を出しておいて、そこから取って少しずつ埋めていくと溢れにくくなります。
アレンジ方法④研磨する
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こちらも表面に上がってきている気泡に有効な手段です。気泡でできてしまった穴にレジンをぷっくりするほど盛り、硬化させます。
その後中目(180番くらい)のやすりで削っていきます。だいたい均せたら、次は細目(400番以上)のやすりを使います。やすりは数字が大きくなるにつれて細かくなります。これでだいたいはコーティングに移っても大丈夫ですが、気になる方は極細目(1000番以上)のやすりでさらに磨いてあげてもいいと思います。
やすり終わったレジンはくもりガラスのような状態になり、中の装飾はあまり見えない状態です。ただ、マット感を出したい方はこの時点で完成にしてもいいですね。元の透明感のある状態に戻したい方は、レジンやニスなどでコーティングをしましょう。
POINT
やすりをお手軽にそろえる
ネイル用のファイルなら、粗目から細目のものまでセットになったものが売ってあります。粗目、中目、細目と揃えておくと便利です。
POINT
レジンのコーティング、おすすめは?
UVカットタイプのツヤ出しニスは黄変が気になる方にとくにおすすめです。瓶タイプのものやスプレータイプの物がプラモデルなどの塗料コーナーで手に入ります。
アレンジ方法⑤空気をモチーフにする・割り切る
中の方にできてしまった気泡だと、ラメやストーンで隠せないような位置にあったりもしますよね。そんな時は、これは水中の空気の演出なのです!シャボン玉がモチーフなのです!神秘を表現しているのです!と方向性を切り替えましょう。これは「割り切る」という名の「諦め」という手段です。
また、気泡がいいアクセントになることもあります。制作過程の途中であれば、逆に次の層で気泡を追加してあげてもいいですね。気泡なんか気にしない!というのも一つの手ですよ。
気泡の取り方対処法を知れば作品は数倍も素敵になる
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今回は、レジンにできてしまった気泡の対処法についてご紹介しました。あらかじめ気泡の入りにくい方法というものを知っていれば、気泡除去に時間を取られることもなく作業効率も断然に上がります。また、硬化前であればご紹介したように気泡の抜き方の対処法はいくつもあります。自分に合った除去方法を見つけてください。
隠れていた気泡を硬化後にみつけてしまっても失敗とは思わず、隠したりすることでまた一段と素敵な作品に近づく可能性だって秘めています。最後まで諦めず作品を仕上げてみてください。素敵な作品が出来上がるといいいですね!
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