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心技体とは?意味や語源とビジネスやスポーツでの使い方は?

更新:2019.06.21

心技体とはビジネスやスポーツ等、シーンによって意味や使い方が異なってきます。その語源や類語、またその言葉の使い方の例も含めて紹介をしていきます。身近な言葉分かっているようでありながら奥が深い言葉になりますので、必見の内容です!

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心技体とは?意味や語源や類語や英語表現は?

心技体の意味とはそれぞれの要素が満たされた状態とその理想形を指す言葉

心技体の意味とはそれぞれの要素が満たされた状態とその理想形を指す言葉

心技体の意味とは、「心」「技」「体」、それぞれの要素が満たされた状態とその理想形を指す言葉です。この言葉は大和魂や日本古来から伝わる武道にゆかりのある言葉です。心技体を鍛錬していくことで、日本人が古来から大切にしてきた精神を尊重し、仕事でも学問でもその真価を発揮できると言われています。

日本では古来から「心技体」が重要視されてきました。日本は世界のどの国よりも中庸やバランスというものを重視します。そのため、何かに突出していることを良しとするのではなく、すべてにおいて高いレベルでバランスが取れていることを良しとする慣習があるのです。そのためにこの「心技体」という言葉が重要視されます。

心技体の語源は古木源之助氏著作の「柔術独習書」が有力

心技体の語源は古木源之助氏著作の「柔術独習書」が有力

心技体の語源は、古木源之助氏著作の「柔術独習書」が有力とされています。「柔術独習書」は明治44年に発行された、柔術の指南書です。その中にはじめて「心技体」という文字が、今今使われている意味合いで登場したとされています。この本が語源とされる説が圧倒的に有力です。

心技体の類語は運鈍根

心技体の類語は運鈍根

心技体の類語は運鈍根になります。運鈍根とは「運」は「運気」、「鈍」は忍耐力、「根」は根気強さの3つが揃う理想的な状態を意味します。3つの要素が揃って初めて物事を成すという意味で、この運鈍根は心技体の類語と言えます。

またニュアンスとしては心技体や運鈍根に比べるとだいぶ軽くはなるのですが、総合力という言葉も類語に当たります。心技体はまさに自分自身の総合力を示している言葉です。しかし心技体の方が遥かに深い言葉として使用されています。

心技体の英語表現は諸訳あり

心技体の英語表現は諸訳あり

心技体の英語表現には諸訳があります。心は「mind」技は「technique」体は「technique」と英訳するのが一般的ですが、他の訳し方もあるようなので下記にまとめてみます。状況に応じて適切なものは違うかと思うので参考にしてみてください。

心技体の英語表現

  • Spirit and technique body
  • three qualities of a wrestler
  • heart,technique,physique
  • spirit, technique,physical strength

心技体の「心」が表す意味

心技体の「心」が表す意味①芯がある強いマインド

芯がある強いマインド

心技体の「心」が表す意味には、芯がある強いマインドが含まれます。まず心技体の心の基本は強い心です。強い心が前提になければ技も体も成立しないという考え方です。心の強さは思いの強さに置き換えることができます。正義感の強さや責任感の強さというものに置き換えるとより分かりやすいのではないでしょうか。

心が強い人は周囲からリスペクトを受けます。そのため、心が強いかどうかは周りに慕われている人かどうかで判断することもできます。ただし孤高を極めていて心が強い人もいますので、その場合は責任感や正義感の強さに置き換えてみてください。


心技体の「心」が表す意味②他人を思いやる心

他人を思いやる心

心技体の「心」が表す意味②には、他人を思いやる心が含まれます。心が強いだけの人は基本的に技も体も本当の意味で強くなれません。自分だけがその強さを発揮するような状況ではなく、人のためにその心の強さを発揮できる人が、真に心の強さを持っている人であり、そういう人は技も体も極めることができます。

そもそも他人をいたわる余裕がない人が、本当に強い心を持つことはできないでしょう。そのため、強い心に必要な要件として、他人を思いやる心も重要視されるのです。

心技体の「心」が表す意味③自己犠牲の精神

自己犠牲の精神

心技体の「心」が表す意味には、自己犠牲の精神も含まれます。これは思いやりの心をさらに昇華させたものであり、人のために自分の身や心を削ろうとする心です。自分が犠牲になっても人の幸せを願う人には、強い心が宿っています。そもそも自己犠牲は自分が強くなければ果たせるものではありません。

そのため、自己犠牲の精神を持っているような人は究極の技と体も極めることができる、大変強い心の持ち主だと言えるでしょう。最終的に「心」においてはこの自己犠牲の精神を目指すことになります。そして、自分自身の心の強さも併せて極めていくことで、心技体を兼ね備えた人間になれるのです。

心技体の「技」が表す意味

心技体の「技」が表す意味①他に追随を許さない専門性

他に追随を許さない専門性

心技体の「技」が表す意味には、他に追随を許さない専門性が含まれます。心技体の「技」においては、自分にしかない技術があるかどうかという部分が問われます。そのため、自分の専門領域において他の人に抜きん出ているものがあるかどうか、また他の人に真似ができない何かがあるかどうかが問われてきます。

これは「オリジナリティ」という言葉にも置き換えることができるかもしれません。自分だけの何かがある人は非情に強いものなのです。そういったものを編み出せる人は、「技」の領域において極めて優れたものを持っていると言えるでしょう。

心技体の「技」が表す意味②長年培ってきた経験と勘

長年培ってきた経験と勘

心技体の「技」が表す意味には、長年培ってきた経験と勘が含まれています。心技体の「技」においては単なるオリジナリティに限定されることはありません。長年一つの領域に特化してきた経験や、その経験を基にした勘も、優れた「技」に含まれるのです。

つまり、「技」についてはその領域にどれだけ時間をかけているかも問われてくるのです。長年の経験によって培われてきた勘は、突拍子もないオリジナリティを遥かに凌駕することも少なくありません。「技」においてはオリジナリティに加えて、どれだけ経験を積んでいるかも重要になってくるのです。

心技体の「技」が表す意味③技術を伸ばすための創意工夫

技術を伸ばすための創意工夫

心技体の「技」が表す意味として、技術を伸ばすための創意工夫が挙げられます。オリジナリティがあり、経験が長くても、それらだけを頼りに継続している人は時代の流れに置いていかれます。本当の技を持っている人はオリジナリティがあり、また長年の経験がありつつも謙虚に、時代に合わせて形を変えていくのです。


そういった気持ちを持ち合わせた人だけが、真の「技」を極めることができるのです。創意工夫を常に怠らない精神は「技」を高めていく上で極めて重要な要素になってきます。

心技体の「体」が表す意味

心技体の「体」が表す意味①強靭な肉体

強靭な肉体

心技体の「体」が表す意味として、強靭な肉体が挙げられます。シンプルに言えば、いかにパワーがあるか、いかに頑丈かということになります。こういった部分は男性の方が強い傾向にありますが、決して心技体の「体」は女性が劣るわけではありません。「体」についてもいくつかの要素によって強さが決まってくるのです。

心技体の「体」が表す意味②身体のしなやかさとバランス

身体のしなやかさとバランス

心技体の「体」が表す意味として、身体のしなやかさとバランスが挙げられます。これはいかに身体が柔軟かということになります。もちろん男性でも柔軟な身体を持つ人はたくさんいますが、この分野に関しては女性の方が優れていることが多い傾向にあります。強靭なだけでなく柔軟性とバランスが強い体には必要なのです。

心技体の「体」が表す意味③見た目にも内面そのものも健康体であること

見た目にも内面そのものも健康体であること

心技体の「体」が表す意味として、見た目にも内面そのものも健康体であることが挙げられます。どんなに体が強靭で柔軟性があってバランス感に優れていても、そもそも病気がちで健康でなければ「体」どころか「心」にも「技」のパフォーマンスにも大きく影響を及ぼします。

どのような「技」を極めているかによっては強靭な身体よりも健康の方が重要視されることが少なくありません。また、目がいいだとか歯が丈夫だという健康面の要素が極めて重要になってくる場合もあります。「体」に関しては強さとしなやかさと健康、それらを総合したものが必要になってくるのです。

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方は?

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方①総合力を表す使い方

総合力を表す使い方

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方には、総合力を表す使い方があります。そもそも「心技体」については3つの要素すべてを兼ね備えた人のことを指す言葉として使われることが多いのです。認識しておきましょう。

使用例

  • あの人は今回のプロジェクトの責任者を任されているが、心技体兼ね備えた人なので今後の活躍が期待される。
  • ◌◌選手は心技体兼ね備えた選手なので、技術の向上だけに躍起になっている△△選手よりも人望を集めているようだ。

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方②「心」に重点を置く使い方

「心」に重点を置く使い方

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方には、「心」に重点を置く使い方があります。この使い方は他も優れているけれども、特に「心」の部分にフォーカスしたい時のものです。「心技体」については基本的に「技」や「体」が先にフォーカスされて後から「心」について言及されることが少なくないのです。


使用例

  • あの政治家が打ち出す政策は斬新で現実味があって好きだが、本当に国民のことを考えた政策を打ち出している。人の心に響く演説もできるし心技体兼ね備えた人なんだと思う。
  • あのテニスプレーヤーは優勝したにも関わらず泣いている準優勝の選手のことを本当に気にかけている。心技体兼ね備えた選手とは彼女のような人を言うのだなあ。

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方③「技」に重点を置く使い方

「技」に重点を置く使い方

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方において、「技」に重点を置く使い方を紹介します。「心」よりは「技」を中心にしてこの「心技体」は言われることが多いので、文例を見てもらえば一番ピンと来る使い方だと思います。ビジネスとスポーツ、両方に使えます。

使用例

  • あの野球選手のスイングはピカ一で、ついにキャプテンの座も手に入れた。心技体兼ね備えた選手でとても心強い。
  • あの税理士については、節税に関して右に出る者はいないだろう。親身に相談にも乗ってくれるし心技体兼ね備えた人とは彼のことを言うのだろう。

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方④「体」に重点を置く使い方

「体」に重点を置く使い方

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方には「体」に重点を置く使い方がありますので紹介していきたいと思います。「体」については見た目や普段の行動を見ていると明確に分かるものなので、「心技体」においても一番シンプルな使い方になります。ビジネスやスポーツにおいてしっかり確認しておきたい使い方です。

使用例

  • あの弁護士は毎日ランニングをしているようで、心技体それぞれを磨いている人なのだろう。
  • 彼の強靭な肉体の源は柔道への熱意だ。体躯は問題ないので心も学んで心技体兼ね備えた立派な選手になって欲しい。

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方⑤人を称賛する際の使い方

人を称賛する際の使い方

心技体のビジネスやスポーツでの上手な使い方には、人を称賛する際の使い方もあるので紹介していきます。これまでに紹介した使用例の中にも人を称賛する要素は入っていますが、心技体は基本的にポジティブな言葉なので誉め言葉に使うことができます。ビジネスやスポーツにおいてどちらに対しても最高の賛辞として使えます。

使用例

  • 彼は心技体兼ね備えた素晴らしい陸上選手だ。
  • 彼女は東大を出ているだけでなく人の痛みが分かる心技体兼ね備えた女性だ。

心技体を鍛える方法

心技体を鍛える方法①剣道等の武道に勤しむ

心技体を鍛える方法として、剣道等の武道に勤しむことが挙げられます。武道に関しては剣道、柔道、合気道、様々なものがありますが、どれを選んでも肉体だけではなく、精神もしっかり鍛えられます。そしてもちろん武道の技も身に付きます。武道の技は護身術としても使えますので一石二鳥だと言えるでしょう。

武道において心技体はすべてが揃ってはじめて一人前だと言えます。どんなに技が優れていたとしても、精神や肉体が伴っていなければまだまだ修行が足りない半人前だということになります。武道においてはその心技体を伝承していくことが求められますが、心技体が揃った一人前の師範がそれを伝承していくのです。

心技体を鍛える方法②日々の研鑚やトレーニングを欠かさないこと

日々の研鑚やトレーニングを欠かさないこと

心技体を鍛える方法として、どんなジャンルにおいても日々の研鑚やトレーニングを欠かさないことが挙げらられます。心技体は日々の鍛錬によってそれらが向上していくものです。日々の研鑽やトレーニングを忘れて、既存の技術に頼り日頃の多忙に身を任せていくと心技体はどんどん廃れていくことになってしまいます。

社会人になれば日々の業務が忙しく、研鑽やトレーニングを毎日欠かさないことが難しくなってくるかもしれませんが、時間は作ろうと思えばいくらでも作れるものです。逆に作ろうとしなければ他のことでどんどん時間が埋まっていきますので、そういった時間はとれなくなります。日々時間を有効活用しましょう。

心技体を鍛える方法③新しいことにチャレンジし続けること

新しいことにチャレンジし続けること

心技体を鍛える方法には、新しいことにチャレンジし続けることが挙げられます。チャレンジ精神は心技体を鍛えることにおいて大切な要素です。今までやったことがないことに着手することには多大なエネルギーを使い、それを成功させるためには今までにない技を習得しなければなりません。

新しいことにチャレンジする過程で、心技体は鍛えられていくのです。新しいことにチャレンジし続けている人は輝いて見えることでしょう。そして、社会的に成功している人たちは新しいことにチャレンジし続けている人たちです。チャレンジし続ければそういう人たちの仲間入りも夢じゃありません。頑張りましょう!

心技体を鍛える方法④読書

読書

心技体を鍛える方法には読書があります。知識を付けることで「心」が充実しますし、また知識そのものがその道で経験を積んだ人の「技」でもあります。さらには「体」を高めていく方法が書かれた書籍を読めば、それは「体」を向上させることに繋がっていくことでしょう。読書は心技体を鍛える非常に有効な手段と言えます。

昔は心技体を鍛える上での情報を得る方法は読書しかありませんでしたが、今ではテレビやインターネットやyoutube等からも情報を入手でき、それらも読書に準ずるものになります。しかし、自分の心技体を鍛える上で役立つ情報だけを取り出すのであれば一番有効なのは読書であると言えるでしょう。

ちなみに読書をお風呂で楽しむ文化も広がりつつあります。私もぬるめの湯舟のお湯につかりながら、ゆっくり読書をすることが少なくありません。必ずしも机に向かってしっかり集中力を高めて読書をしなければならない、ということではないのです。そんなお風呂での読書についてまとめた関連記事も併せて読んでみてください!

心技体を鍛える方法⑤瞑想

瞑想

心技体を鍛える方法には瞑想があります。瞑想は身体を動かさないので「体」を鍛える効果がないと思われがちですが、「心」と「体」を良い状態で維持をする効果が見込めますし、また瞑想をして心身の状態をコントロールすること自体、どの分野においても必要な「技」となりますので、心技体を鍛える方法と言えるでしょう。

瞑想については基本的に座って目を閉じて、すべての思考をシャットアウトし呼吸を整えることになりますので、睡眠とは異なります。最初は雑念が入ったり、正しい呼吸ができなかったりすることもありますが、ポイントを押さえれば必ずできるようになります。最初は呼吸に重点を置くところから始めてみましょう。

ちなみに瞑想についてまとめた関連記事を用意してますので、こちらも読んでみてください。初心者でも簡単に瞑想ができるような行程が紹介されています。瞑想がある人生とない人生で、豊かさが大きく変わってくるでしょう。健やかな人生を送る上で瞑想は重要な要素になりますので、是非実践してみてくださいね!

心技体を意識してメンタルもフィジカルも強い人間になろう!

心技体を意識することで、メンタルもフィジカルも強い人間になれます。心技体が充実してくることで、仕事や学業が充実し、さらには人と人の輪が広がっていくことでしょう。人間としての成長に欠かせない要素が「心技体」になりますので、是非これからそれらをバランス良く鍛えることを意識してもらえたら嬉しいです!

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