Large thumb shutterstock 574669327

お声がけの意味や使い方・類語・例文は?目上の人に声をかけるには?

更新:2019.06.21

ビジネスなどで「お声がけをする」という言葉を耳にしますが、正しい意味を知っていますか?文字だけを見ると単に声をかける様を示しているようですが、目上の方に対してもそのままで良いのでしょうか。敬語の形や文書にした際の漢字表記、類語など、お声がけの使い方を例文とともに紹介します。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



お声がけの意味や類語|正しい漢字は?

お声がけの漢字はお声掛け!声をかけるを丁寧に表現した言葉

会話する男女

QUOTE

こえ‐かけ〔こゑ‐〕【声掛け】の意味 声を掛けること。挨拶をしたり安否を問うたりすること。 引用元:デジタル大辞泉

お声がけは、より丁寧に相手へと言葉を投げかける意味の言葉です。そもそも「声かけ」を丁寧に表現した言葉であり、お声がけ自体の意味は見つかりませんでした。そして「声かけ」とは、文字通り他者に向けて声をかけることを意味します。「かけ」の漢字は「掛け」を使って、「お声掛け」と書くのが正しいです。

声をかけるシチュエーションは、単なる挨拶だけではありません。久しぶりに再会した人や、病気や怪我を負っており、自分が相手の容態を心配する時にも使われます。例文を挙げるなら、病気から回復して間もない相手に「不安なことがあればお声がけください」と言う使い方が良いです。

また純粋に、相手から自分へ声をかけて欲しい時に使うこともあります。相手の周囲で自分も参加したいイベントが会った時に「ぜひお声がけください!」と言うパターンですね。意味は誘ってくださいと同じですが、誘うの言葉を直接使うよりも、無理なら構わないという気持ちを込めた、謙遜した言い方になります。

お声がけの行為は目上じゃない相手にする場合もある

会話する女性たち

以降では主に敬語としてのお声がけを紹介しますが、単に声を掛けるという意味からも解るように、声を発する人と掛ける相手との間の上下関係は問いません。目上の相手に限らず、同等の相手や、自分が庇護している人に対しても使います。周囲から見た関係がどうあれ、自分が尊敬の念を抱いている相手ならなおさらです。

家族や友人に対しても敬語で話す人なら、「お声がけしてあげてね」と年若い相手に言うこともあるでしょう。例えば先生が生徒に、クラスに馴染めない転校生を誘ってあげてという意味で使われます。尊敬語というよりは、丁寧語として使われているパターンです。

お声がけの類語は「お呼び」や「御用命」など

電話で対応中の女性

お声がけの類語には、「お呼び」や「御用命」、また「お呼び立てする」などがあります。いずれも他者に用事があって声をかけるという意味で、冒頭におや御をつけて丁寧な表現にしている点でお声がけと共通しています。

使い方もお声がけと同じです。例えば目上の方にこちらの都合で訪問してもらった際、「突然お呼び立てして申し訳ありません」のような例文が考えられます。あるいは相手からお声がけされたことを人づてに聞いた場合、相手の元を訪れて「お呼びでしょうか?」と尋ねる使い方もあります。

お声がけの類語の1つである「お知らせください」に関しては、以下のページで詳細が綴られています。主にビジネスメールで使う場合の活用方法が紹介されていますから、仕事での使い方を求めているなら要チェックです。

お声掛りは受け身の意味


上司と仕事をする女性

文字が似た言葉にお声掛りがあります。これは意味が声をかけるではなく、既に声をかけられたことを示しており、上司から昇進を打診された場合などに「お声掛りがあった」などと使います。

お声掛りも声をかけるという行為に関係してはいるのですが、こちらから声をかける・あるいは相手から声をかけてもらうのを待つ「お声がけ」とはニュアンスが異なるので、類語と勘違いしないよう注意してください。

お声がけの使い方|敬語や目上の人に使うには?

ビジネスシーンでは提案の意味合いが強まる使い方になる

プレゼン中の女性

お声がけを目上の方に対して使う場合、意味は主に、「自分に任せてください」という提案です。ビジネスシーンであれば「A(仕事内容など)に関することなら自分にお声がけください。」という例文が作れて、Aという分野に関しては自分に任せて欲しい、という意味になります。

また以前断念した出来事に対して、「次回こそお願いしたい」という意味で、相手にお声がけを求めることもあります。使うタイミングは出来事が終わった後だけでなく、断る瞬間も該当。「今回は無理だけれど、次の機会があれば声をかけて欲しい」という意味でお声がけを使います。

敬語は目上の方が声をかける場合につける

会話する男女

冒頭に「お」がついているため、お声がけだけでも丁寧な言葉使いになっています。しかし文中における敬語としての使い方は、もうひと工夫必要です。上の例文でも提示しましたが、「お声がけ」に「ください」の言葉を続けることで、より丁寧な敬語となります。

これはまう「お声がけ」で、目上の方が自分に声をかけてくれる行為に対して敬称の「お」をつけています。続く「ください」は、自分はそれを求めている言い回しです。もし要望ではなく基本的な地の文で記すなら「くださる」になります。

そもそも自分が声をかける場合、相手、特に目上の方へ「こちらからお声がけしますね」とは言いません。ここで言う声は自分が発する言葉ですから、敬語にする必要がないんです。お声がけの声を発するのが自分でなく相手、なおかつ敬いたい目上の方の場合に適しています。

気心知れた目上の方なら「声をかける+ください」でも十分

仲良しカップル

しかし一方で、お声がけくださいという言葉は丁寧すぎる印象も与えます。どこか他人行儀でもあり、目上の方と言っても親しい相手には適さない使い方です。お声がけは相手の方との距離感が解らない、さほど親しくない場合に使いましょう。気心知れた関係の方には「声をかけてください」でも十分敬語として通用します。

お声がけの言い回しはまた、手段別の使い方でも適・不適があります。「お声がけください」の場合は電話や実際の会話で使う場合に適した言葉。敬語をあまりにも多用すると、文面ではともかく、音としては聞き取りづらいデメリットが生まれるためです。


意味を明確に相手に伝えつつ、敬語も添える。その意味では「お声がけください」が、単純明快な使い方です。ちなみに過去に相手から声をかけてもらった場合は「お声がけくださった」、こちらのお願いとして求める場合は「お声がけくださるよう」など語尾が変化する点に注意しましょう。

丁寧さを強調したいならお声がけに続く言葉を変える

仕事中の男女

しかしお声がけに続く言葉を「ください」で言い切る場合、こちらが相手より上であり、相手の方を見下している印象を与えることがあります。どう感じるかは人それぞれですし、こと初対面の相手では、察するのが難しいのも事実です。ゆえにより礼儀正しい、丁寧な言葉使いをしたいなら、ください以外の言葉を続けましょう。

例えば「お声がけいただければ幸いです。」のように、「いただく」を添える文があります。またくださいで続ける場合でも、さらに「お声がけくださいませ」のように、語尾に「ませ」を加えることで丁寧な言葉だと印象づけることが可能です。「お声がけください」だけでは不安な時に活用しましょう。

敬語はお声がけ以外にも様々な言葉があり、間違えやすい使い方も多いです。例えば「お気になさらないでください」の言葉は、状況によって意味が変化します。下記の記事でどんな時にどんな意味を持つのか、理解を深めておきましょう。

お声がけの使い方|接客中に声をかけるには?

お声がけはNG!自分の声に「お」は不要

接客中の女性

目上の方に対してお声がけを使う際、声の主が相手の場合のみ敬語として「お声がけください」が使えるとしました。しかし裏を返せば、接客時にこちらから声をかける場合、お声がけと表現するのはNGです。文頭の「お」には謙譲語の意味もあるのですが、尊敬語に受け取られる可能性が高く、積極的な利用はおすすめしません。

敬語としての「お」は、敬う相手の言動に使うため、例えば自分から「何かありましたらお声がけしますね。」は間違った使い方と言えます。自分の声に対しては敬語を使う必要はないため、正しくは「声をお掛けいたしますね。」です。声ではなく、相手に投げ掛ける行為に対して「お掛けする」と敬語を使いましょう。

声に敬語を用いる使い方もあり

接客中の女性

もしどうしても声のほうを敬語にしたいなら、「お知らせ」や「ご案内」に変えて伝えましょう。これらは自分だけでなく相手も知る・案内を受ける行為につながるため、冒頭に「お」や「ご」をつけることが可能です。無理にお声がけの使い方にこだわるよりも、類語に切り替えれば使い分けも容易になり、接客にも集中できます。

しかし接客と言えば、言葉よりも笑顔が大事です。いくら言葉使いを正しくしていても、仏頂面で対応するようではお客さんも良い印象は覚えません。もし接客業をしている、あるいはこれから接客業へ転職しようと思っているなら、敬語の使い方だけでなく、下記のような笑顔の作り方もマスターしておきましょう。


お声がけの使い方|メールでの例文は?

文末に再びの縁を期待する使い方

メールするサラリーマン

メールのような文面で使うなら、文のラストに再び相手が自分へ声をかけることを期待しているといったニュアンスで添える使い方がぴったりです。「今回は発注頂きありがとうございます。また機会がありましたら弊社にお声がけください。」のような例文で用います。

メールでの使い方としてはさらに、「よろしければぜひまた」の文をお声がけの前に取り入れると良いです。こちらがの真摯さを伝える、次回も本当に声をかけて欲しいという気持ちを伝えるのに役立ります。「ぜひ」の代わりに「何卒」や「どうか」を入れた使い方も可能です。

メールのラストに添えるなら、「末筆ながら」という言葉も欠かせません。もし具体的な使い方やタイミングが解らないなら、次のサイトで詳細を確認しましょう。お声がけと併せて、より高度なビジネルメールが作れます。

お声がけは身内より関係のある他者への礼儀として使う

メールチェックをするOL

目上の方に対するお声がけの使い方として、先ほど他人行儀に感じられることもある、とお話しました。これは口頭に限らず、メールで使う場合にも言えることです。ゆえにメールの相手が親しい相手であるなら、お声がけくださいと添えるのはあまりふさわしくはありません。

上の例文でも取引をしている他社の人を想定していますが、あかの他人と言うほどではないけれど、今度も関係がある人に対して、礼儀として添える使い方がベストです。社交辞令の側面があることは否めませんが、一言「お声がけください」と入っているだけで、次の取引に繋がる可能性もあります。

文章ならやや硬めの語尾による例文も作れる

感謝を伝えられた女性

より丁寧な敬語として「お声がけいただければ」を挙げましたが、メールは文字で伝えるので、もう少し形式ばった使い方も可能です。例えば「お声がけいただければ幸いに存じます」や、「お声がけいただけましたら幸甚に存じます」などがあります。

幸甚は幸いと同じ意味で、自分がより幸福を感じる場合に用います。堅苦しさを感じることがあるので身内や親しい方には使いづらいですが、初めて連絡をする相手、絶対に失礼の無いようにしたい相手にはぴったりです。

ちなみに最も丁寧な敬語表現であれば、「お声がけ賜りますれば幸甚に存じます」などの例文があります。使うタイミングはメールや手紙のような文書ならばこそです。敬語の多用は口頭で伝わりにくくなるとお話しましたが、音で「おこえがけたまわりますればこうじんにぞんじます」と聞いても、確かに解りにくいです。

お声がけに似た言葉は英語にもあるの?

英語のお声がけは「sayingsomething」など

電話をする女性

QUOTE

声かけの英語 saying something (to someone)、greeting、approaching (someone) 引用元:Weblio英和辞典・和英辞典

敬語を除いて、意味に声掛けを含む英語はいくつか存在します。主にsaying somethingやgreeting、approachingです。それぞれ何かを言う、挨拶、近寄るの意味を持っています。

approaching自体は声に関する意味ではありませんが、近寄るという直訳から転じて、相手と自分が声をかけることで接触する様子を連想すると解りやすいです。恋愛ジャンルにおいて、好きな相手にアプローチする、なんてよく耳にしますよね。

意味がお声がけと似ている英文

勉強している女性

お声がけの元である声掛けの意味はいくつかありますが、英文の場合approaching同様、単にこれらの単語を使えば良いとは限りません。例えばお声がけくださいのみ使う場合、英語は「Please let us know.」も使うことができます。直訳するなら、「どうぞ私たちに教えてください。」となります。

また「Please request A」で、「Aを要求してください」の意味になり、これもお声がけに近い言葉です。「if you need one(もし必要なら)」を添えることで、より丁寧な使い方になります。

声をかけるの英語は少し違う

勉強中の女性

ちなみに単に声をかけるの場合、英語ではcall to、ないしshout toを使います。敬語のお声がけくださいではなく、声をかけて欲しいのような、くだけた言い回しなら、call toやshout toを使う方が適当です。

もし英語でメールのやり取りをしている相手が居るなら、時には凝った言い回しを取り入れるのもおすすめです。以下のページではイギリス英語におけることわざや名言を紹介しています。英語が苦手な方はもちろん、得意な方も、今一度チェックしてみると良いですよ。

お声がけの使い方をマスターして礼節ある会話をしよう!

会話する男女

お声がけは声掛けの丁寧表現であり、意味は相手に声をかけることです。敬語は相手が声をかける場合、あるいはそれを想定した状況で使います。ただ目上の方でも親しい関係にあるなら、わざわざお声がけとしなくても、「声をかけてください」のようなややくだけた言葉でも十分です。

類語も多いので状況に応じた様々なお声がけの使い方をマスターしましょう。マナーをわきまえた人物として、周囲に好印象を与えることができますよ。

●商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。