お加減はいかがでしょうかを使う場面は?意味や使い方・答え方も
更新:2019.10.03
「お加減はいかがでしょうか」は体や心の健康に問題が生じている相手を気遣う言葉です。敬語ではありますが、立場に関わらず使用できます。この言葉の意味や類語、使用する場面などを挙げていきます!使い方を誤ると相手に不快な思いをさせてしまうので、正しく使いましょう!
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INDEX
「お加減はいかがでしょうか?」の意味と使う場面
「お加減はいかがでしょうか?」の接頭語「お」について
加減という名詞に接頭語の「お」がつくと、主に健康状態を訪ねる意味合いになります。「お」をつけることで丁寧な表現になるため、目上の人へ使うのに適切な言葉となります。
「お加減はいかがでしょうか?」の意味と使う場面
「敬語」のひとつの「丁寧語」は、動詞に「です」「ます」を付け相手に対して敬意を表す言い方です。「体の調子はどう?」の敬語が「お加減はいかがですか?」となります。この更に丁寧な言い方に「お加減はいかがでしょうか?」があります。こちらは「尊敬語」で、相手を敬う度合いが高くなります。
目上の人に体調を尋ねる際、「お加減はいかがでしょうか?」という、尊敬語を用いるのが一般的です。同じような言い回しで「お加減はどうですか?」という表現がありますが、こちらは丁寧語ではあるものの、目上の人に使うにはやや丁寧さに欠ける表現になります。その代わり、少し気軽な相手にも使うことができます。
「〇〇さん、ご無沙汰致しております。暑い日が続いておりますが、お加減はいかがでしょうか?近いうちにお会いしたいです。」といったような使い方です。
手術の後にも使える
手術を終えた方の具合を尋ねる際に使えるのが、「術後のお加減はいかがでしょうか?」という言い回しです。例えば、「術後のお加減はいかがでしょうか?ご無理なさらず、ゆっくりとご療養ください」といった使い方です。
またビジネスシーンで使えるのが、療養後に仕事復帰した上司や取引先の方へ、「お加減はいかがでしょうか?くれぐれもお大事になさってください」といった、あまりかしこまりすぎない話し言葉です。
使い方の注意点|健康な人には使わない敬語
これらのことから判るのが、「お加減はいかがでしょうか?」という表現は、相手の体調を尋ねる場面で使われる言葉なので、健康な方に向けて使うと、失礼になってしまう場合があるので注意しましょう。
あくまで、体調を崩していたり、けがをしていたりする相手に対してのみ用います。気を付けないと、相手の体調に不具合があることを心配していると捉えられ、気分を害してしまうかもしれません。
「お加減はいかがでしょうか?」の使い方・敬語例文|手紙やメール
年賀状や手紙の場合
「お加減はいかがでしょうか?」というフレーズは手紙やメールでも用いることができます。療養している相手に、季節の挨拶などを兼ねて年賀状や暑中見舞いといったハガキを送り、短めのメッセージを付け加えると良いでしょう。
療養中の人にとっては、手紙を受け取ることは嬉しいことですが、封書だと「返事を書かなければ」といった負担を掛けてしまう可能性もあります。ですので、封書よりも気軽さがあるのハガキで相手の具合を尋ねるのがおススメです。
文例としては、「お加減はいかがでしょうか?一日も早いご回復をお祈り申し上げます。」「その後、けがのお加減はいかがでしょうか?年の改まりと共に快方へ向かわれますことを願っております。」という風に、季節の挨拶に添えてみましょう。この際は書き言葉になるので、かしこまった印象でも問題ありません。
メールの場合
休職中の上司のお見舞いに行けない時や、お見舞いに行くほど重篤な状態ではない場合などは、メールで心配の気持ちを伝えるのも良いでしょう。相手に余計な気遣いをさせる心配もありません。
できればメールの件名で、内容と差出人が判るようにしておきましょう。書き始めの文章は体調を尋ねるものにし、締めくくりは相手を思いやり、回復を願っていることを伝えましょう。
【文例】
- 件名:〇〇様 お加減はいかがでしょうか? (□□より) 宛名:〇〇様 本文:前略 その後、お加減はいかがでしょうか? ~ 暑い日が(寒い日が)続きますが、くれぐれもお体をお大事になさってくださいませ。 署名:□□
手紙やメールでの使い方のコツ
メッセージを送る際には、基本的には「心配している」という気持ちを伝えるのですが、「あまり同情的になりすぎない」「暗い・重たい印象を与えない」「元気になることを待っている」「文章を長くしすぎない」などに気を付けて内容を考えましょう。
なるべく簡潔な文章にし、相手の負担になることは書かないようにしましょう。また、返事はいらない旨も付け加えておく配慮があると、なお良いでしょう。
「お加減はいかがでしょうか?」の使い方・敬語例文|目上の人に対して
目上の人への使い方①体調を崩していた場合
病気の場合は、病状の全てを把握できないことも多く、重篤な状態もあります。使い方に気を付けて慎重に言葉を選ぶようにしましょう。
体調を崩していた場合
- 【入院の場合】〇〇様 この度はご入院されたと伺い、大変驚いております。その後、お加減はいかがでしょうか?お見舞いが遅れましたこと深謝申し上げます。これを機に、焦ることなく治療され、一日も早く全快されますことをお祈りしております。取り急ぎ書中にてお見舞い申し上げます。 △年△月△日 □□より
- 【自宅療養の場合】〇〇様 突然のご病気との報に接し、大変驚いております。その後のお加減はいかがでしょうか?どうかご無理なさいませんよう、充分ご静養なさってくださいませ。取り急ぎ、書中にてお見舞い申し上げます。 △年△月△日 □□より
目上の人への使い方②怪我の場合
けがの場合は、入院しているかどうかなどによってアレンジします。入院されている場合と自宅療養されている場合の2パターンを見てみましょう。相手の状態が軽度かどうかハッキリしない場合は、リサーチした上で文面を考えましょう。
怪我の場合
- 【入院の場合】〇〇様 突然のご入院と承り、心よりお見舞い申し上げます。骨折の経過は良好とのことですが、その後、お加減はいかがでしょうか?お仕事のことなど何かと気がかりでしょうが、どうかゆっくりとご静養くださいませ。まずは取り急ぎお見舞いまで。 △年△月△日 □□より
- 【自宅療養の場合】〇〇様 その後、お加減はいかがでしょうか?お見舞いに伺いたいと思いながら、なかなか伺えずお許しください。一日も早いご全快をお祈り申し上げております。 △年△月△日 □□より
目上の人への使い方③術後の場合
手術をされた方へは、手術の成功を祝うと同時に、手術をされた方の心情を踏まえて文章を考えましょう。おそらく、「手術は終わったけれど、これからリハビリが大変だ」「いつ仕事復帰できるだろう」などといった不安があるでしょう。全ての不安が取り除かれたわけではないというところをおさえておきましょう。
術後の場合
- 〇〇様 この度は手術が無事成功されたとの事、誠におめでとうございます。また、術後の経過も順調との事で安堵致しました。まだご不自由な部分もおありかとお察し致しますが、しばらくは治療に専念し、充分ご静養ください。一日も早く元気なお姿を拝見できますことを願っております。 △年△月△日 □□より
目上の人への使い方④症状が軽い場合
軽い風邪などで、相手と顔を合わせることがあれば、「お加減はいかがでしょうか?ご無理なさらないでくださいね。」「お体を大切になさってください。」と声をかけるのが良いでしょう。
自宅療養している場合には、ツールとしては手紙よりもメールがおススメです。もし相手がメールを扱えない場合はハガキやメッセージカードを添えてお見舞いの品を送るのも良いでしょう。なるべく簡潔に、重たい文章にならないようにしましょう。
症状が軽い場合
- 〇〇様 体調を崩されたとお聞きし、大変驚きました。その後、お加減はいかがでしょうか?一日も早くご回復されて、お目にかかれます日を楽しみにしております。 △年△月△日 □□より
「お加減はいかがでしょうか?」への答え方
答え方①お礼とお詫びの言葉を添えて
下記のように、手紙をくれたことへだけではなく、気にかけてくれたことへの感謝と、心配をかけたことへの陳謝を表したお礼の文章にしましょう。
お礼とお詫びの言葉を添えて
- □□様 先日は心のこもったお手紙を頂戴し、誠にありがとうございました。また、多大なるご心配をお掛けして申し訳ありません。お陰様で手術の不安がまぎれ、とても助かりました。取り急ぎ、お礼を申し上げたくお便り致しました。一日も早く元気な顔を見せられるように療養します。今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。 △年△月△日 〇〇より
答え方②療養中に負担を掛けたという意味を込めて
ビジネスシーンでは、療養期間があれば、多少なりとも職場のメンバーや関係先に負担をかけています。それに対して尽力してくれたことへの感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。
療養中に負担を掛けたという意味を込めて
- □□様 この度はお見舞いのメール、ありがとう。仕事の面でも負担を増やしてしまったこと、申し訳なく思っています。一日も早く仕事復帰出来るように、今は焦らずに療養させてもらおうと思います。元気になったら、またご飯でも行こう。 △年△月△日 〇〇より
返事は急がなくても大丈夫
基本的に「お加減はいかがでしょうか?」とのお見舞いの手紙やメールをいただいた場合、返事を急ぐことはありません。例えば仕事に関する質問や重要事項の伝達など急を要する連絡の場合を除いては、遅くなっても構いません。
お礼とお詫びの言葉を忘れずに
相手から体調を気遣う手紙やメールへの返事には、お礼とお詫びの言葉を添えるようにしましょう。仕事などで迷惑をかけていることや心配をかけていることへのお詫びでは、「ご丁寧にメールまでいただき、大変恐縮です」や「仕事の負担をお掛けし、誠に申し訳ございません」などが使えますよ。
また、気を遣ってくれていることへのお礼は、「ご親切にメールまでいただき、ありがとうございます」「温かいお言葉、大変感謝致します」といった言葉を使いましょう。
「お加減はいかがでしょうか?」の類語は
類語①「具合」や「体調」と同じ意味
「お加減」の類語には、「具合」や「体調」が適しています。「お体の具合はいかがですか?」「その後体調はいかがですか?」と尋ねるような使い方をします。
これらは、「お加減いかがでしょうか?」よりも砕けた印象があるため、状況に応じて使い分けましょう。ビジネスシーンで言えば、部署やチームの先輩には「お体の具合はいかがですか?」と尋ねるのは問題ないでしょう。
類語②英語での表現
「お加減はいかがでしょう?」「お体の具合はいかがですか?」を英語表現にすると「How are you feering today」が当てはまります。また、「お体の具合はよくなりましたか?」を意味する「Did you recover well?」も適しています。こちらも状況に応じて使い分けてください。
地域によった類語
「お加減はいかがでしょうか?」という表現には、地域によって変わります。例えば「のーは悪くありませんか?」や「お体はえらくないでしょうか?」というように、方言によって敬語が変わってくるので、自分の生活圏内や人間関係の中でどのような使い方があるのかを知るのも、コミュニケーションスキルアップに繋がります。
「お加減はいかがでしょうか?」という意味を知って敬語を正しく使おう!
目上の相手に体調を尋ねるシーンや、体調以外の具合を尋ねるシーンで使われる「お加減」という言葉です。「お加減はいかがでしょうか?」という風に用い、類語としては「体調」や「具合」が当てはまります。「お体の具合は?」といった砕け方もできます。
「お加減はいかがでしょうか?」は相手を気遣う言葉ですが、健康な方へは失礼にあたる言葉です。また、相手のお体の具合にもよりますので、状況に応じて使うようにしましょう。
昔とは少しずつ使い方が変ってきている敬語です。様々な場面で敬語は必須スキルとなります。他にもシーン別で使える敬語はたくさんあります。下記の記事も参考にしてみてください。
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