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ハクビシンはペットとして飼育できる?タヌキとの違いや値段・飼う方法も

更新:2019.06.21

最近人気の出てきたハクビシンですが、ペットとしても飼えるとご存じでしょうか?一見すると外見は狸のようにみえますが、ハクビシンはネコ科、狸はイヌ科なので全く違います。これからペットとしても飼育出来、かわいい赤ちゃん時期から性格・値段などを詳しく見ていきましょう!

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ハクビシンとは?性格やタヌキとの違いも

ハクビシンは漢字では白鼻芯と書きネコ科の雑食動物

皆さんはハクビシンという動物をご存じですか?タヌキに似た野生動物で、昔は田舎ではたまに見ることがありましたが、街で見かけることは殆ど無い動物でした。しかし、最近では街によく下りて来て、住宅に棲み付いたり畑の作物を荒らすようになり、テレビでも度々報道されているので見たことがある方もいるでしょう。

ハクビシンは漢字で「白鼻芯」と表記される通り、額から鼻先に掛けてライン状に白く、細長い尻尾をしていて、体長は頭から尻尾の先までが約90~110cmですが、尻尾が体長の半分を占める程長く、体重は5kgほどで、ネコより大きく中型犬よりは小さい大きさの野生動物です。

主に野菜や果物を主食としていますが、雑食で卵や昆虫、ネズミや鳥等の小動物も食べてしまいます。野生の状態では母親と赤ちゃんや子どもを中心とした、いくつかの家族が集まって10~20頭ほどの群れで共同生活をしています。

ハクビシンの性格は大人しく臆病でかわいい

ハクビシンの性格は凶暴と言われていた事もありましたが、最近では大人しく臆病でペット向きのかわいい性格ということが分かってきました。元々山にいてあまり見掛けることの無かった動物ですので、野生動物は危ないという世間一般の感覚から、そう思われていたのでしょう。

ただし、危険を察知した時や発情期は、通常より気が立っていて興奮しやすい傾向にあるので、気を付けなければいけません。ハクビシンは決まった季節での発情期は無く、年間を通して出産するという見解が有力ですが、年に1度夏から秋に掛けて出産するケースが多いようです。

生後10ヵ月から妊娠適齢期とされいて、妊娠期間は短くおよそ2ヵ月で2~3頭の赤ちゃんを産みます。多くの動物がそうであるように、出産時期から産後は子どもを守る防衛本能が働き、気象が荒くなるので取り扱いには十分な注意が必要ですが、身に危険が及ばない限りとても臆病でかわいい性格をしています。

ハクビシンはほぼ全国に分布していて夜行性


ハクビシンは日本以外では、中国南部やネパール、ミャンマーやタイ、インドからパキスタン等の、インドシナ半島にかけて広く分布しています。

日本では、昭和初期には中部地方の一部の地域や四国地方でのみ分布していましたが、その後だんだんと生息地域が広くなり、現在ではほぼ全国に生息しており、都内の市街地でも出現がニュースになるなど、広く分布しています。

ハクビシンは夜行性です。基本的には太陽が出ている昼間は、他の動物が使っていた古い巣穴や、大木に出来る洞穴のような樹洞や木の上で寝ていますが、昼間に民家や田畑で目撃された例も少なくありません。

ハクビシンとタヌキの大きな違いはネコ科とイヌ科であること

ハクビシンとタヌキの見た目は一見同じに見えてしまいますが、その大きな違いは種類の違いです。ハクビシンがジャコウネコ科に対して、タヌキはイヌ科に属しています。ハクビシンは日本にいる唯一のジャコウネコ科の動物で、ネコの仲間なので木登りが得意ですが、タヌキは木に登ることは出来ません。

昔話の「ぶんぶく茶釜」では、タヌキが綱渡りをして人々の注目を浴びたという文章がありますが、タヌキは元々木登りが出来ないので、話のモデルになったのはタヌキではなくハクビシンではないかという説もあります。2匹を比べてみるとその違いは歴然です。

ハクビシンが頭から尻尾の先に掛けてスリムな体型をしているのに対し、タヌキは通常丸っこい体型をしています。しかし夏の間だけは脂肪が落ち、ハクビシンのようにスリムになる為、尻尾を見ると見分けがつけやすいと思います。また、白鼻芯の漢字の通り、鼻筋の白いラインに特徴があるので、それを見てもわかると思います。

ハクビシンのペット許可申請方法

ハクビシンはペットとして飼育出来るが審査が厳しい


ハクビシンは鳥獣保護法の対象になっている動物の為、飼育を厳しく制限されています。ペットショップで目にすることもあまりありませんよね。それは、ハクビシンが野生動物であるが故に、感染症や寄生虫による懸念が大きな原因だと言えるでしょう。

ただし、狩猟免許がある人が猟期内に捕獲したものは、都道府県の許可を取得すれば飼うことが可能です。しかしながら、一部の地域ではハクビシンが駆除の対象となっていることがあるので、飼育許可が下りないこともあります。

ハクビシンをペットとして飼うには覚悟が必要

ハクビシンの飼育許可を申請するのは各市町村の役所ですが、駆除の対象にはなっていない市町村でも、ハクビシンをペットとして申請するのはなかなか厳しいようです。ペット許可申請に伴って「生涯飼育許可」も取得しなくてはならない為、途中で飼うのが辛くなっても何があっても、生涯面倒をみる覚悟が必要でしょう。

「生涯飼育許可」を取得しないといけない背景には、一度飼育されたハクビシンは人間に慣れてしまっている為、山に返しても人里に戻って来て田畑を荒らしたりするので、農家への被害問題になるからです。人間に慣れ人を恐れない為危害を加える恐れがあり、とても危険だからです。

ハクビシンはかわいい性格で、大人しい為飼育しやすく安易に飼ってみたいと思われるかもしれませんが、ペットとして飼育する為には、許可を取るなど段階を踏まないといけませんし、途中で飼育を断念することは絶対にしてはいけないので、しっかり考えた上で飼育することをおすすめします。

ハクビシンをペットとして飼育する方法・注意事項

ハクビシンをペットとして飼育する方法①購入方法や値段


ハクビシンをペットとして飼育する方法の1つ目は、購入方法や値段の問題です。いざ飼おうと思ってもペットショップ等ではほとんど取り扱っておらず、なかなかお目にかかる機会が無いのが現状です。狩猟許可を持っていて、狩猟期間内に捕まえない限りほとんど巡り合うことはないでしょう。

その為、ハクビシンに値段を付けるのは難しいですし、怪我をして保護されたものを飼うことが多いので、値段が付かないことが多いと思われます。ハクビシンに似た動物に、アライグマがいますが、アライグマの値段が15~20万とすると、ハクビシンもそのくらいの値段になるのではないかと推測できます。

ハクビシンをペットとして飼育する方法②寝床

ハクビシンをペットとして飼育する方法の2つ目は、寝床の確保です。ハクビシンは木登りが得意で、木の上にいることも多く、都心に下りて来ると、電柱を登り電線を綱渡りの様に歩いている姿もよく目撃されているほどです。その為、すぐに高い所に登ろうとします。

家の中であれば、机やテーブルの上、タンスがあるとその上に登り、そこを棲みかにしてしまうかもしれません。そうならないようにハクビシンをペットとして飼育する場合は、ケージを用意することをおすすめします。高い所を好みますので、木材等を渡して、遊び場を作り登れるようにしてあげるといいでしょう。

ハクビシンをペットとして飼育する方法➂赤ちゃんから育てる

ハクビシンをペットとして飼育する方法の4つ目は、赤ちゃんから育てるです。山にいる野生動物なので、イヌやネコと違って人懐っこい性格では無い為、大きくなってから飼育しても懐くことはほぼないでしょう。ハクビシンをペットとして飼う場合は、かわいい赤ちゃんのうち愛情たっぷりに育ててあげるのが一番です。

人への愛着と安心感があるので懐いてくれます。また、ハクビシンはネコ科の動物ですから、赤ちゃん時期は目がクリクリでふわふわで小さくて、とてもかわいいので一石二鳥ですよね。ハクビシンもネコ科の動物なので、下記の記事も併せて参考にご覧ください。

ハクビシンをペットとして飼育する方法⑤餌

ハクビシンをペットとして飼育する方法の5つ目は、餌です。ハクビシンは雑食と紹介しましたが、本当にあげれば何でも食べてしまいます。甘い物も大好きなので、注意していないとケージから出している時に、こっそりお菓子を食べられているかもしれません。

好き嫌いなく何でも食べてくれるのは有り難いことですが、それでも折角飼ってあげるのですから、ハクビシンに合った餌を与えてあげるのが一番です。

良いものばかりを食べさせると、餌の値段も響くので、比較的安価なドックフードを主食に、柿やリンゴ、バナナやミカン等の果物や、良質なたんぱく質も摂れるように、鶏肉や卵を適度にあげると良いでしょう。その他のペットの記事もあるので併せて、ご覧ください。

ハクビシンをペットとして飼育する方法⑥躾

ハクビシンをペットとして飼育する方法の6つ目は、躾です。ハクビシンは夜行性です。その為夜寝て昼間に活動する人間とは真逆の生活ですので、飼い主の思い通りには行動してくれると思わない方が賢明でしょう。

ワンルームの一部屋しかない家で飼うと、人間が寝ている間にゴソゴソ動き出し、うるさいので寝不足になること間違いなしです。音が気にならずどんな状況でも眠れる人であれば問題ないですが、力仕事や神経を使う仕事をされている方は、眠れないと次の日しんどくなるので、飼う場合はよく考えることをおすすめします。

ネコ科の特性上、ネコよりの性格で自由気ままに生きていますので、イヌのようにしっかり躾けることは難しいと考えます。むやみやたらに叱りつけてしまうと、興奮状態になり暴れたりして手が付けられなくなる可能性があるので要注意です。

ハクビシンを飼う時はしっかり準備をしましょう!

ネコに似たかわいい顔と大人しい性格で、ペットに向いているハクビシンですが、許可をもらわないと飼うことが出来ない動物です。入手も難しいですが、赤ちゃんから飼育すると、とても懐いて可愛く癒される存在になってくれること間違いなしのハクビシンを、しっかり準備をして、家族の一員に迎えてみてはいかがでしょうか。

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