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0時と24時の違いとは?午前や深夜など表記する時の注意点も

更新:2019.06.21

午前0時、深夜0時、24時、0時00分。12時を表現する言葉、正しい意味を理解した上で、しっかり使い分けができていますか?この記事では、12時制と24時制の基本、0時と24時の違い、使い方や表記の注意点など、時刻表現の見直しに役立つ情報をご紹介します。スマートな時刻表現のコツを身につけましょう。

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0時と24時の違いは?

0時と24時の違い①使い方(12時制・24時制での使い方)

0時と24時の違い1つ目は、「使い方」です。0時は12時制と24時制の両方で使いますが、24時は24時制でのみ使うという点が異なります。まずは、0時と24時の違いを知るのに欠かせない、12時制と24時制の特徴を確認しておきましょう。

時刻表示の基本

種類 12時制 24時制
表示方法 午前:0時~12時/午後:1時~12時 1日の始まりである00:00(午前0時)からの経過時間(00:00~23:59)

12時制では、時刻の前に午前・午後を付けて、0~12の数字で時刻を表示します。一方、24時制では、「○○(時間):○○(分)」という形式で、00:00からの経過時間を表記します。時間の部分には0~23の数字が入ります。1日の終わりを表す24:00の扱いは、用途に応じて変わります。

12時制は、明治5年に発令された太政官達第337号によって定められています。また、昔は軍事利用が一般的であった24時制ですが、現在ではISO 8601およびJIS X 0301という規格に則って、鉄道や医療など様々な分野で活用されています。

0時と24時の違い②属する日にち(何時かは基本的に同じ)

0時と24時の違い2つ目は、「属する日にち」です。先程ご紹介したように、24時制では0時(00:00)は1日の始まりの時刻、24時(24:00)は1日の終わりの時刻を表します。そして、24時は翌日の始まりの時刻でもあります。

この24時制の基本に着目すると、「1月1日0時」と「1月1日24時」は異なる日にちに属していることが明らかですよね。「1月1日0時」は年が明けた瞬間の時刻ですが、「12月31日24時」でもあります。

一方で、「1月1日24時」は1日の終わり、かつ翌日(1月2日)の始まりの時刻でもあります。つまり、1月2日0時と同時刻なのです。従って、0時は記されている日付けとその前日、24時は記されている日付とその翌日に属する時刻を表しています。

0時と24時の違い③24時00分は正式な表記ではない


0時と24時の違い3つ目は、「正式な表記か否か」です。前述した違い①でも触れましたが、24時制での時間部分には、0~23の数字が入ります。そして、24時00分は翌日の0時00分と同時刻なので、一般的に「0時」と表現するのが基本です。つまり、「24時」は正式な表記ではないという見方もできます。

しかしながら、実際は「24時」も誤りではありません。駅や空港など、「24時」表記が重宝する施設やシーンも数多くあります。

ちなみに、時刻表示を数字のみで表記した場合でも、漢字表記した場合でも読み方は同じです。00分の時は、測定時刻などを表す以外では00分と書く必要もなく、00分と読む必要もありません。

0時を使うメリットと表記する時の注意点は?

0時を使うメリット①日付の誤解がない

0時を使うメリット1つ目は、「日付の誤解がない」ことです。「0時」は12時制と24時制に共通した表現であるため、示す時刻が2つあって紛らわしいという問題はありますが、日付を誤解することはありません。

例えば、「1月1日0時」と言われた時に、「1月1日午前0時」と思う人と、「1月1日午後0時」と思う人がいます。このように、午前や午後を付け忘れてしまっても、「1月1日の中のある時刻」であることは伝わります。

会う約束や提出期限など、具体的な日時をはっきりさせる必要がある場面がある一方、曖昧な表現で十分な場面も。下の記事では、ビジネスシーンでよく用いられる「先日」という言葉の意味や使い方をご紹介。何となく習慣で使っている方も、本来の意味や使い方をチェックしておきましょう。

0時を使うメリット②12時表記の誤解を防ぐ


0時を使うメリット2つ目は、「12時表記によって生じる誤解を防げる」ことです。明治時代に発令された、12時制について定めた太政官達第337号に従うと、「正子(しょうし・真夜中の12時)=午前0時」、「正午=午前12時」です。しかし、この法律での午前・午後の区別には曖昧な部分もあります。

曖昧な部分の解釈は個人に任されているため、日常生活で、「正子=午後12時」「正午=午後12時」などの表現をしている人も少なくありません。また、公的機関では、正午を「午後1時の1時間前」として、便宜上「正午=午後0時」とする表記もよく用いられます。

24時制では、「0時=正子(真夜中の12時)」の意味しか持ちません。これを念頭に、先程ご紹介した「正午=午後0時」とみなす方法を取り入れ、12時を0時に言い換えてみましょう。すると、時刻表現がよりシンプルに、より分かりやすくなるのではないでしょうか。(言い換え例は下の表を参照)

0時を使った言い換え

時刻(24時制) 一般的な呼び方 0時を使った言い方
00:00 午前12時、午後12時、夜の12時 午前0時、深夜0時
11:00 午前11時 -
12:00 正午、午前12時、午後12時、昼の12時 午後0時
13:00 午後1時 -
23:00 午後11時 -
24:00 午後12時、午前12時、深夜12時 午前0時、深夜0時

0時と表記する時の注意点①午前・午後・深夜を付ける

0時と表記する時は、前に午前・午後・深夜を付けるのが基本です。日常生活では、12時制と24時制の表現が混在している(先程ご紹介したメリット②の内容や表を参照)ため、0時のみで時刻を正確に伝えることは難しいです。そこで、誤解を防ぐために、午前0時、午後0時と表現しましょう。

しかしながら、午前0時、午後0時も誤解される可能性があります。そのため、真夜中の12時を示す場合は、「深夜0時」とするのがおすすめです。

0時と表記する時の注意点②一般的に英語圏では0時とは言わない

一般的に、英語圏では、午前・午後にかかわらず、0時と直接言うことはありません。24時制を採用しているパソコンや電子機器の時刻表示であっても、アメリカでは「12:00 AM」が一般的です。会話や文章中でも、12時制をベースとした様々な表現が用いられます。


下のリストは、英語圏でよく使われる「午前0時」と「午後0時」の英語表現です。同じ英語圏でも、国や地域によって好まれる表現は異なります。ネイティブ同士でも、「a.m.」「p.m.」を聞き間違えることがあるので、真夜中を意味する「midnight」や、正午を意味する「noon」を積極的に使いましょう。

午前0時(深夜0時)の英語表現の例

  • midnight
  • 12 midnight
  • twelve in the evening

午後0時(正午)の英語表現の例

  • noon
  • 12 Noon
  • Midday
  • twelve o'clock
  • twelve in the morning

24時を使うメリットと表記する時の注意点は?

24時を使うメリット①夜中の12時とすぐにわかる

24時を使うメリット1つ目は、「夜中の12時とすぐにわかる」です。24時と聞けば、24時制の表現に慣れていない人でも、正午とは思いませんよね。

「24時」という言葉は、時刻を表すだけではなく、密着ドキュメンタリー番組のタイトルに付けて、1日を表現する言葉としても使われています。下の記事では、時間を有効活用する方法をご紹介しています。記事の内容を参考にして、現在の時間の使い方を見直し、1日24時間をもっと充実させましょう。

24時を使うメリット②午前・午後を付けなくて良い

24時を使うメリット2つ目は、「午前・午後を付けなくて良い」です。24時は1日に1回しかないので、午前・午後を付ける必要がありません。

24時を使うメリット②深夜の時間帯を簡潔に表記できる

24時を使うメリット3つ目は、「深夜の時間帯を簡潔に表記できる」です。テレビ欄や時刻表などでは、深夜の時間帯は前日扱いされることが多いです。24時制を採用している場合、深夜の時間帯を午前0時は24時、午前1時は25時のように、24時からの経過時間を足して表記します。

日付をまたぐ場合でも、例えば「1月5日午後11時~1月6日午前1時」であれば、「1月5日23時~25時」と表記できます。開始・終了時刻がしっかり伝わることはもちろんですが、何時間かかるのかが計算しやすいなどのメリットもあります。

24時と表記する時の注意点①日付の誤解を防ぐための表記を加える

24時と表記する時には、必ず日付の誤解を防ぐための表記を加えましょう。24時制で表記すると、1月1日24時は1月2日0時と同時刻です。つまり、実際の日付は時刻の前に書いた日付の翌日です。そのため、「1月1日24時(2日深夜0時)」のように並べて表記することで、誤解を防ぐことができます。

24時と表記する時の注意点②一般的に英語圏では24時は使わない

0時と同様に、24時も英会話の表現としては一般的ではありません。0時と表記する時の注意点②でもご説明した通り、イギリスやアメリカ、カナダなどの英語圏の国々では、日常的なコミュニケーションでは、基本的には12時制で時刻を表現しています。

会話で、24時(真夜中の12時)と言う時は、先程ご紹介した「午前0時(深夜0時)の英語表現の例」のリストにある通り、「midnight」「12 midnight」「twelve in the evening 」などとします。

メールなど書き文字なら「12:00 a.m.」でOKですが、会話で「a.m.」を使うと、聞き間違えやすいデメリットも。「夜の12時」と強調するために、会話では「midnight」を使った方が確実に伝わりますよ。

0時と24時の違いやメリットを意識して使い分けよう

0時と24時は、法令・規格上では同じ時刻(真夜中の12時)を表す言葉です。しかし、時代と共に夜間の生活スタイルが変化し、時刻表記の方法が多様化しています。このような変化が一因となって、会話や文章で時刻を伝える際に、こちらが予想していなかった誤解が生じることもあるのです。

時刻に日付や午前・午後などの言葉を補うなどの一工夫で、誤解を防ぐことができます。さらに、伝える相手に合わせて、適切かつ簡潔な表現を心がけることが大切です。今回ご紹介した0時と24時の違いやメリットを意識して、コミュニケーションスキルを磨きましょう。

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