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蝋引きのやり方とは?ロウを使った紙や封筒の加工や作り方も

更新:2019.06.21

最近ワックスペーパーなど蝋引きされた紙を身近で見ることができますが、ロウソクを使って自分で蝋引き加工をして作ることができることはご存知でしょうか。自宅で印刷した用紙の使い道など、この記事では蝋引き加工に必要な材料から加工の仕方、 蝋引き紙での封筒の作り方をご紹介します。

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蝋引きとは?

蝋引きとはロウをしみ込ませたもの

蝋引きとは、昔からある手法です。ロウを溶かし、紙などにしみ込ませることでロウでコーティングされ紙の天敵である水を弾くことができとても丈夫になります。見た目は普通の紙と比べると透け感があり、昔から食品を包む際に使用されてきました。

最近ではラッピングなどに使用されているおしゃれなワックスペーパーと聞いたらピンとくる方も多いと思います。触ると表面はつるつるとしていますがくしゃっと曲げたりすると白っぽく折り目が付き一気に見た目をアンティーク調にすることができます。

蝋引き加工は紙以外にも

蝋引きと聞くとワックスペーパーなどの紙を思い浮かべる方も多いと思いますが、糸にもロウをしみ込ませ蝋引き加工することで丈夫にすることができます。レザークラフトなどで作られる多くの革製品の仕立てに使用される糸にも蝋引き加工されており、耐久性を上げてあります。

蝋引き加工された紐はマクラメ編みなどの手芸にも使われます。ネックレスやブレスレットなど、蝋引き加工された紐で編まれているので普通の紐より丈夫になります。

蝋引き作りの材料や準備は?

蝋引き紙に加工する際必要なもの

蝋引き紙を作るときに必要な材料

  • 蝋引きに加工したい紙
  • アイロン
  • ろうそく
  • クッキングシート
  • 新聞紙

使用するろうそくはアロマキャンドルや100均でも手に入るお仏壇用の白いろうそくでも大丈夫です。少し色がついたろうそくでも蝋引きに加工することで味のある紙になります。

ろうそくはそのままでは溶かして使えないので細かく砕くか、削る必要があります。ロウをカッターで少しずつ削る方法もありますが上の写真のようにチャック付きの袋に入れ、小さくなるまでハンマーで砕く方法が安全で早いです。その際、ろうそくの紐の部分は混ざらないように取り除きましょう。

茶こしを使ってろうそくを細かく削る方法もあります。この方法で削ったろうそくはとても細かくなるのでまんべんなく紙に振りかけることができ、アイロンで温めるときに量を調整しやすくむらができにくくなる利点があります。

自宅で印刷した紙の使い道


蝋引きに加工する紙は厚い紙よりは薄い紙が向いています。クラフト紙やコピー用紙などは蝋引き加工にピッタリの素材です。自宅などでプリントした紙でも蝋引き紙に加工することができます。

自分で印刷した紙でなくても、お気に入りのショップでもらった紙袋などに蝋引きの加工をすることで丈夫になるのでリメイクして使うこともできます。色々な紙を蝋引き加工して楽しみましょう。

蝋引きのやり方は?

蝋引き紙のやり方

蝋引き紙の加工の仕方

  1. 用意したろうそくを溶かしやすいようにカッターで削ったり、ハンマーで砕いたりして細かくなるように準備しておきます。
  2. 万が一溶けたろうそくが付いてしまわないよう、アイロン台や机の上に新聞紙を敷きます。
  3. 蝋引きに加工したい紙をクッキングシートでゆとりをもって二つ折りにして挟みます。
  4. 紙の上にろうそくをぱらぱらと振りかけ、クッキングシートで挟みます。
  5. アイロンを弱にセットし、クッキングシートの上からゆっくりなぞります。
  6. ロウがしみ込んだ場所は色ですぐ分かるのでしみ込んでいない部分にロウを足してまたあたためる、を繰り返します。

ろうそくは少量でも温めて溶かすことで思ったより範囲が広く溶けていきます。最初のうちは紙の大きさに対して必要なろうそくの量がつかめないので少なめにして、少しずつロウが染みていない場所に足していきながらやると上手くいきます。

冷ましてみると白っぽくなってしまう個所が出てきたりする場合がありますが、ロウの量が多すぎたことが原因です。その部分に新聞紙などを挟んでその上からアイロンであたため余分なロウを新聞紙に吸い取ってもらいましょう。

作った蝋引き紙を使ってみる

作った蝋引き紙をシンプルにブックカバーにしてみませんか。汚れにも強く、水も弾くので大切な本を守ってくれます。作り方は、本に合わせて折っていくだけで出来上がりです。同じ模様の紙を使ってしおりを作っても良いかもしれませんね。

こちらはできあがりが三角になるように作ったものです。三角形の部分に空間ができるので厚みがあるクッキーなどを入れるなどの使い道があり形が崩れる心配がありません。ホッチキスなどを使うと簡単に袋の口を閉じることが出来ます。

クラフト用紙にスタンプを押してから蝋引き加工することもできるので、モノトーンでクオリティの高い蝋引き紙になります。お気に入りのスタンプを押してから作ってみましょう。

ワックスペーパーをラッピングに使ってみる

蝋引き加工をすると少し透け感がでるのを上手く取り入れて、色付きの紙と組み合わせてもおしゃれですね。またくしゃっとさせることで蝋引き加工した紙独特の折り目が残る特徴を生かせますので簡単にビンテージ加工をしたようになります。


ワックスペーパーで花束ラッピング

蝋引き加工された紙とドライフラワーとの相性は抜群に良いです。透け感がある中で独特の折り目が付き、ドライフラワーが一気にシャビーな雰囲気になります。そのままの状態で巻き付けるのではなく、あえて折り目を付けてラッピングに使う使い道もありますね。

蝋引き封筒の作り方は?

蝋引き封筒の作り方

蝋引き紙にすると水分を弾いて丈夫になるのですが、接着剤、糊やテープなども弾いてしまい、くっ付かなくなってしまいます。しかしラッピングに使用したり、封筒などに加工できたらもっと使い道が広がりますよね。普通の接着剤が弾かれて使用できなくても蝋引き紙で作る封筒の作り方は3つあります。

1つ目は市販や自分で作った封筒に蝋引き加工をする方法、2つ目は蝋引き紙専用の糊を使用して蝋引き加工された状態から封筒に組み立てる方法、3つ目は蝋引き紙をミシンで縫ってしまう方法です。

①既に出来上がっている封筒で蝋引き封筒を作る方法

蝋引き封筒の作り方1つ目は、市販や自分で作った封筒に蝋引き加工をして蝋引き封筒を作る方法です。いったん蝋引き加工してしまうと接着剤を弾いてしまいくっ付けることができません。しかし既に出来上がっている市販の封筒や、紙の状態で接着して十分に乾いてから蝋引き加工するとはがれてしまうことはありません。

最近は折り紙もいろいろな可愛い柄がでてきているので、折り紙を使って封筒を作ってから蝋引き加工すると小さな封筒が作れます。あえて色や柄の付いた面を内面にして封筒を作り、蝋引き加工することで透けて内面がうっすら見えるのもおしゃれですね。

自分で封筒に組み立ててから蝋引き封筒を作るときに注意したいのは、使うのりの種類です。スティックのりなどは良いのですがドット柄など、柄のあるテープのりなどを使用すると蝋引き加工した際にその模様が透けて見えてしまいます。

POINT

ロウが乾く前に封筒の中を開く

封筒の中の部分にあるロウが冷めてしまうと中がくっ付いてしまいます。溶かしたロウが冷めて固まる前に封筒の口を開けておきましょう。

②蝋引き紙専用の糊で蝋引き封筒を作る方法


蝋引き封筒の作り方2つ目は、蝋引き紙専用の糊で蝋引き封筒を作るやり方です。前もって接着しておくのを忘れて蝋引き加工してしまったり、好きな柄のワックスペーパーを買ったけどラッピングだけの使い道しかない、そんな時はワックスペーパー専用ののりを使用して封筒を作ってみましょう。

ワックスペーパー専用ののりが市販されています。こののりを使えば、普通は弾かれてしまう蝋引き加工された紙でもくっ付けることができるようになります。これで市販されているワックスペーパーを封筒の形に切り自分好みの形、大きさの封筒を作ることが出来ますね。

③ミシンを使って蝋引き封筒を作る方法

蝋引き封筒の作り方3つ目はミシンを使って蝋引き封筒を作る方法です。蝋引き加工をした紙は丈夫になっているのでミシンで縫うこともできるようになっています。紙をミシンで縫うときくとびっくりしますが、ハリのある紙にミシンの縫い目がとてもかっこよく、味のある仕上がりになりますので是非試してみて下さいね。

このミシンを使って縫ってしまう方法は封筒にする時だけではなく、蝋引き紙で小物を作ったり、袋を作ってちょっとしたプレゼントに使用したりすることもできます。紙をミシンで縫う方法は珍しいので驚かれるでしょう。

蝋引きの作品例6つ

ハトメと組み合わせてタグに

蝋引きの作品例1つ目は蝋引き加工された紙にハトメで穴を開けて作ったタグです。バースデープレゼントやちょっとしたお礼などの品にタグを付けるだけでテンションが上がります。蝋引き加工された紙でつくることで普通のタグよりも高級感がでます。

組み合わせる紐も、太いリボンにしてボリュームを出しても良いですし細くて華奢な紐にしても相性はバッチリです。また紙を細長くしたものに紐などを付けると、とてもおしゃれなしおりにする使い道もあります。

蝋引き紙とシーリングスタンプとの相性

蝋引きの作品例2つ目は蝋引き紙とシーリングスタンプとの組み合わせです。どちらからもアンティークな雰囲気が感じられるので相性はピッタリですね。アンティーク調なラッピングに仕上げたい場合に取り入れてみてはいかがでしょう。

結婚式のグッズDIYにも

蝋引きの作品例3つ目は結婚式のグッズにも蝋引き加工することです。一生に一度の晴れ舞台で使用するペーパークラフトの結婚式グッズにも蝋引き加工するとおしゃれです。

結婚式DIYといって新郎新婦が招待状や席次表、ウェルカムボードなどペーパークラフトで凝ったものを自らDIYし準備するのが定番になっています。せっかく手間をかけて準備するのならただの紙ではなく、蝋引き加工してみても良いですね。

植物と組み合わせてみても

蝋引きの作品例4つ目は蝋引き加工した袋にワイヤーを通してグリーンを飾る小物入れです。蝋引き加工をすることで適度なハリが生まれるのでワイヤーを通しても落ちることはありません。

しかしあまり重い物を入れるのには向かないので、多肉植物やフェイクグリーンを入れてインテリアにするほうが良いでしょう。細長い袋を蝋引き加工してワイヤーでつるして、ドライフラワーを入れてみてもアンティーク調でおしゃれなインテリアになりますね。

こちらのように鉢より少し大きい袋に蝋引き加工してから鉢植えカバーとして使用する使い道もあります。鉢植えが部屋のテイストと合っていないような場合もカバーをすることで合わせることができるようになります。好みのスタンプや絵をかいて一つだけのカバーを作ってみましょう。

お気に入りの紙袋を再利用する使い道

蝋引きの作品例5つ目は、スターバックスの紙袋を再利用して作った財布です。紙袋を蝋引き加工をして丈夫になるので針と糸を使って縫うことが出来ます。きちんとロゴの場所なども考えて制作してありますね。

こちらは複雑な作りなので制作は難しいですが、身近に使える小物になるので仕上げられるととても達成感はあります。このように好きなショップの紙袋も捨ててしまうのではなく再利用する使い道もありますね。

こちらもスターバックスの紙袋を再利用してティッシュケースにした作品です。蝋引き加工することで重厚感がでています。ティッシュの取り口がジッパーになっていてとても手の込んだ仕上がりです。

厚めの紙にロウをしみ込ませてレザーと組み合わせる

蝋引きの作品例6つ目はレザーと組み合わせて作ったクラッチバックです。少し厚めの紙に蝋引き加工することでレザーと組み合わせても違和感ない丈夫な紙になります。

紙とは思えない仕上がりで普段使いにしてもちょっとのことでは破けません。折り目の跡が残り、ヴィンテージな雰囲気が出るのでレザーと同じように使うごとに味が出てきます。

蝋引きした紙の色々な使い道

いかがでしたでしょうか、蝋引き加工に必要な材料から加工の仕方や作品例などを紹介しました。意外と身近にある材料で簡単に自分で作れることを知っていただけたのではないでしょうか。ラッピングに使ったりするとプレゼントされる側にもきっと喜んでもらえます。

紙ものが好きな方は蝋引きされた紙が自分で作れるだけでテンションが上がりますよね。また、市販されているワックスペーパーも専用ののりを使うことで封筒も作れますので是非自分好みの紙やワックスペーパーを見つけて封筒など紙小物を作ってみましょう。

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