Large thumb shutterstock 604430852

アンガス牛の特徴とは?種や地方など国産牛肉との違いと美味しい食べ方も

更新:2021.05.12

アンガス牛という牛肉が売られているのを見たことがあるでしょうか。牛肉の種の一つでビーフステーキに最適な、黒い毛並みが特徴のブラックアンガス牛ステーキとして最近人気の牛肉です。そこでオーストラリア地方のアンガス牛は国産牛と比べてどのような特徴があるのか、美味しい食べ方などについてまとめました。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



アンガス牛とは?

アンガス牛とは牛の品種のひとつ

アンガス牛とは、スコットランド東部のアバディーンシャー地方とアンガス地方が原産の食肉用の牛で、別名ブラックビーフとも呼ばれています。現在では世界中で飼育されていて、日本では大正時代に輸入してきたのが最初であるとされています。その飼育は一度絶えたものの、昭和になってから再度アメリカから輸入されました。

日本人は昔よりビーフステーキを食べるようになり、牛肉の消費量は現代にかけて少しずつ増えて来ています。その一方で、牛を飼育する農家は徐々に減ってきています。すると自然と国産牛の頭数が減るため、国産牛の値段が上がります。そこでアメリカやオーストラリアからのビーフステーキ用輸入肉の需要が高まってきました。

日本に輸入されるブラックビーフステーキ用のアンガス牛は、大きく分けてアメリカ産とオーストラリア産のものがあります。国産牛との違いは、与える飼料にあります。日本で飼育される国産牛は穀物飼料で育てられますが、オーストラリア等海外の主な牛は牧草飼料であるため、和牛とは肉の香りや硬さが異なります。

日本でも飼育されているブラックアンガス牛

輸入されたアンガス牛は、北海道と岩手や青森などの北部で飼育され、頭数を増やしてきました。アンガス牛は丈夫で育てやすい牛です。日本で飼育されると同時に、輸入肉としての売り上げも伸ばしています。日本産のアンガス牛は、昔輸入されて交配されたものです。

コストコのような業務スーパーでは大容量の輸入牛肉が安価で購入できるようになりました。どのような牛肉が売られているのかをまとめた記事がありますので、こちらも参考にしてみてくださいね。

アンガス牛の特徴は?

オーストラリア地方の黒く角のない牛

アンガス牛は正式名称をアバディーン・アンガスといいます。黒単色の毛並みで、ずんぐりと太った体が特徴です。角はありません。成長が早く粗飼料でもよく育つため、家畜として優秀です。トウモロコシなどを食べて育つため、よく太り体も大きくなります。


日本にブラックビーフステーキ用として輸入されている肉は、オーストラリア地方からのアンガス牛が多いようです。ステーキ肉といえばオージービーフというのが定着しつつあります。

アンガス牛の柔らかい牛肉の特徴はステーキ向き

アンガス牛は赤身が多いことが特徴です。赤身の肉は硬いと思われがちですが、アンガス牛はとても柔らかくジューシーで、牛肉の赤身が硬いというイメージを覆しました。また、赤身が多いということは、脂身が少ないということですのでダイエット中にも食べることが出来ます。

最近は「熟成肉」がブームとなっているので、店頭で見かける事もあるかと思います。この熟成肉ブームも、アンガス牛人気に一役かっていますね。熟成肉とはその名の通り何日も寝かせた肉のことです。寝かせる事で微生物の力によって旨味成分が何倍も増えて美味しくなるのです。

熟成させた肉が柔らかくなるのは、肉の繊維がほぐれるためです。そのため、熟成肉は輸入肉が硬いという欠点を補い、柔らかく美味しくなった熟成アンガス牛は人気なのです。脂っこくないので、お年寄りや女性にも好まれます。

アンガス牛と和牛との違いは?

牛の品種・生産地方の違い

アンガス牛と和牛の違いですが、品種が大きく異なります。アンガス牛は外来種で、和牛を代表する黒毛和牛は明治時代に輸入されたブラウンスイス種やエアシャー種やシンメンタール種を改良に改良を重ね、昭和12年に「黒毛和種」として認定された品種です。

日本で飼育されている和牛は170万頭にもなりますが、そのほとんどが黒毛和種です。日本全国で飼育されており、肉の断面は綺麗な霜降りとなっています。体格が大きく赤い毛並みが特徴の「褐毛和種」や、アンガス牛と元来和牛を掛け合わせて誕生した「無角和種」に「短角種」という牛がいます。

この4種類同士の交配で生まれた牛のみ「和牛」と表示して良いことになっています。そのため、アンガス牛は例え日本で飼育された牛だったとしても、和牛とはなりません。3か月以上日本で育てば外来種でも「国産牛」と言って良いので、国産牛のアンガス牛という売られ方もありますが、黒毛和牛とは別物なのです。

肉質の特徴の違い


アンガス牛の大きな特徴は、脂身が少なく主に赤身肉である点です。一方和牛はというと、黒毛和牛を代表するように、霜降り肉が特徴ですね。日本人が牛肉を食べる時はすき焼きや煮物・牛丼など、脂身が多い霜降り肉の方が美味しく調理できるメニューが多いですね。

外食文化の影響でビーフステーキも食べるようになりましたが、ステーキだと霜降り肉・赤身肉それぞれ良いところがあります。霜降りたっぷりのサーロインステーキも美味しいのは確かですが、脂身が多く女性には食べきれない場合もあります。その点赤身肉だと、脂のしつこさがないのでたくさん食べても胸焼けしないでしょう。

アンガス牛のおすすめの食べ方は?

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ①下処理をしっかりする

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ一つ目は、牛肉の下処理をしっかりすることです。まず牛肉は冷蔵か冷凍で購入しているかと思いますが、常温にしばらく置いて室温と同じ温度になるようにします。これは火の通りをよくするためです。

次に牛肉のスジを包丁で丁寧に取り除きます。そしてフォークで肉を数回刺して穴をあけます。赤身肉が柔らかくなるコツです。また、こうすることでソースにもよく絡むようになります。

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ②シンプルな調味料で下味

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ二つ目は、シンプルな調味料で下味をつける事です。あら塩を高い位置から全体にパラパラと振りかけ、あらびきコショウも同様に振りかけます。この時、肉の厚さが1センチ程度なら片面に、2センチ以上の厚さの場合は肉の両面に塩コショウをします。

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ③弱火で焼いてメイラード反応を起こす

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ三つ目は、弱火で焼く事です。肉の細胞は70度を超えるとたんぱく質の変性によって肉が硬くなってしまいます。そうなると美味しくないですよね。メイラード反応の原理を使って、牛肉もじっくり焼くことで旨味がアップするのです。玉ねぎを飴色に炒めると旨味が増すのと同じ原理です。

また、ステーキ肉の美味しい焼き方・食べ方についてまとめた記事がありますので、こちらも参考にしてみてくださいね。こうしてみると、いろいろな方法で美味しく調理が出来ることが分かります。


アンガス牛おすすめの食べ方・コツ④醤油ベースのステーキソース

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ四つ目は、ステーキソースを工夫することです。塩と胡椒だけの味付けで、牛の素材そのものの美味しさを味わうのも良いですが、ソースを工夫することでいろいろな味で楽しむことが出来ます。まずはシンプルに肉の味を楽しめる醤油ベースのステーキソースのレシピをご紹介します。

醤油とニンニクのソース作り方

  1. 薄口醤油を用意します。
  2. チューブのニンニクか、ニンニクのすりおろしを加えます。
  3. レモン汁を数滴垂らして出来上がりです。

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ⑤玉ねぎのステーキソース

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ五つ目は、おろし玉ねぎベースのステーキソースで食べることです。玉ねぎの旨味とアンガス牛の赤身肉の相性は抜群です。また、玉ねぎには肉を柔らかくする効果があるので、いっそうビーフステーキを柔らかく美味しく調理することが出来るのです。

玉ねぎソース作り方

  1. 玉ねぎ半玉を下ろします。
  2. チューブのニンニクか、ニンニクのすりおろしを加えます。
  3. 酒・醤油・砂糖を大さじ1杯ずつ加えます。
  4. 酢を大さじ半分足して玉ねぎによく絡めて出来上がりです。

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ⑥赤ワインのステーキソース

アンガス牛おすすめの食べ方・コツ六つ目は、赤ワインのステーキソースで食べることです。ソースに赤ワインを使うと、一気に洋風レストランで出されるビーフステーキのようになりますね。手が込んでいるように見えて、作り方は簡単です。ソースに使った残りのワインは、ステーキと一緒にいただきましょう。

赤ワインソース作り方

  1. 赤ワインを200㏄鍋に入れます。
  2. 玉ねぎ半玉分をすり下ろして煮詰めます。
  3. 煮詰まって水分が半分ほどに減ったら、醤油を大さじ2杯加えます。
  4. 塩コショウで味を調えて出来上がりです。

アンガス牛のステーキ以外の美味しい食べ方

アンガス牛のステーキ以外の食べ方①ローストビーフ

アンガス牛のステーキ以外の美味しい食べ方一つ目は、ローストビーフです。厚切りのブラックビーフステーキとして豪快に食べるのも良いですが、薄切りローストビーフにしてお洒落な前菜にしてみるのも美味しい食べ方です。自宅で簡単に作れるレシピをご紹介します。

ローストビーフ作り方

  1. アンガス牛を冷蔵庫から出して常温に戻します。
  2. 肉に塩コショウをすり込みます。
  3. 肉をブロックのままフライパンで焼き色がつくように炒めます。
  4. 焼き色がついたらラップで包みます。
  5. ラップごとジップロックに入れて、沸騰した鍋に入れます。
  6. 2、3分煮たら火をとめて予熱で20分ほど放置します。
  7. ジップロックから出して、肉を薄くカットして出来上がりです。

アンガス牛のステーキ以外の食べ方①ローストビーフアボカドのせ

アンガス牛のステーキ以外の美味しい食べ方二つ目は、ローストビーフアボカドのせです。さきほどご紹介した、自作のローストビーフにひと手間加えて緑いっぱいのサラダ前菜にします。お肉と濃厚なアボカドの組みあわせに、カイワレのぴりっとした辛さが味を引き締めます。

アボカドのせ作り方

  1. さきほどと同じ方法でローストビーフを作っておきます。
  2. アボカドを薄くスライスします。
  3. 平たいお皿に、ローストビーフとスライスしたアボカドを並べます。
  4. 上に生のカイワレをトッピングします。
  5. ワサビ醤油を全体にかけて出来上がりです。

アンガス牛のステーキ以外の食べ方③ビーフサンドイッチ

アンガス牛のステーキ以外の美味しい食べ方三つ目は、ブラックビーフステーキサンドイッチです。ステーキ用に買ったアンガス牛を贅沢にもパンに挟んでサンドイッチにするレシピをご紹介します。豪華なランチにぴったりですね。

ビーフサンドイッチ作り方

  1. サンドイッチ用食パンを焼きます。
  2. 食べやすいようにアンガス牛を一口サイズに切ります。
  3. 肉を塩コショウで焼きます。
  4. 卵焼きも焼きます。
  5. パンに挟んでマヨネーズで味付けして出来上がりです。

最近話題のアンガス牛は美味しい赤身肉でレシピも豊富

アンガス牛とは、ブラックビーフステーキを代表する美味しい牛肉の一種でしたね。柔らかくジューシーなアンガス牛がスーパーに並ぶことで、輸入肉は硬いという偏見を覆しました。和牛と比べて安価でたくさん購入出来るのも良いところです。

ステーキを身近なメニューとして楽しむことが出来ます。また、アンガス牛の健康的な赤身肉はステーキだけではなくいろいろな牛肉レシピで応用出来ますよね。美味しい食べ方をぜひ試してみてくださいね。

●商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。