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ドイツの民族衣装について!男性・女性の伝統衣装は?着用シーンも

更新:2022.03.05

日本の伝統衣装が着物であるように、ドイツにも民族衣装が存在します。女性と男性、それぞれのドイツの伝統衣装についてまとめています。ドイツの民族衣装は色が明るくてデザインがとても可愛いものが多いです。地方ごとの特色もあって奥が深いので、知ったらきっと着てみたくなること間違いナシです。

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ドイツはどんな国?

ドイツとは|ドイツの基本

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まずドイツの基本的なことについてお伝えします。ドイツの面積は大体35.7万平方キロメートルで、日本(37.8万平方キロメートル)よりも少しだけ小さい国です。また人口は欧州連合(EU)の中では最も人口が多く、約8200万人となっています。

ドイツの正式名称はBundesrepublik Deutschland、ドイツ連邦共和国といい最大の首都ベルリンが首都に設定されています。16の州からなる連邦制を実施しているので、地方ごとに休日や法律、方言が異なるといった特徴があります。

ドイツとは|ドイツの強み

次に、ドイツの強みをお伝えします。ドイツは欧米の中でも経済力が高く、特に自動車産業が強い国です。また科学技術においては優れているだけではなく再生可能エネルギーやごみの分別システムにおいても先進国の一つです。学問分野にも強く、世界大学ランキングの上位100校の中にはドイツ語圏の大学が8校も含まれます。

それだけではありません。ドイツはクラシック音楽の本場であり、バッハ、ベートーヴェン、ブラームス、その他数えきれないほどの有名な音楽家を輩出してきました。強いのは文化面だけかと思いきや、スポーツでも2014年のサッカーワールドカップの優勝国はドイツです。まさに文武両道な国だと言えます。

素晴らしい国ドイツですが、実は国民性や国が安全であること等日本と似た部分が多いとも言われています。上記の内容の中でもいくつか日本にも当てはまる部分がありました。親近感を持ってドイツを調べると、また違った面が出てくるので面白さを感じます。

ドイツの女性用の民族衣装・伝統衣装5選

ドイツの女性用の民族衣装①ダーンドル(Dirndl)

ドイツの女性用の民族衣装1つ目は、ダーンドル(Dirndl)です。発音によっては「ディアンドル」と言われることもあります。これはドイツの南の地方のバイエルン州からオーストリアのチロル地方まで広く切られている伝統衣装です。ダーンドルには「娘さん」「お嬢さん」という意味をもちます。

伝統的にはくるぶしまでの長さのスカート、襟ぐりがあいたノースリーブタイプの胴衣、こちらも襟を深くあけたブラウス、そしてエプロンによって構成されています。最近では伝統にそこまでこだわらず、スカートの丈やデザインも様々なものがあります。おとぎ話で良く見る衣装も、ダーンドルであることが多いです。


ドイツの民族衣装の中でも一番有名なのはこのダーンドルだと思います。ダーンドル(ディアンドル)について詳しく紹介している記事があるので、もっと知りたい!という方は是非ご覧ください。

ドイツの女性用の民族衣装②ボレンフット(Bollenhut)

ドイツの女性用の民族衣装2つめはボレンフット(Bollenhut)です。hutは帽子という意味ですからボレン帽子ですね。こちらはドイツのシュヴァルツヴァルト、グータッハ地方、キルンバッハ地方、そしてライヘンバッハ地方の伝統衣装です。これは麦わら帽子に毛糸で作った大きなボンボンを縫い付けて作成します。

未婚の女性であれば大きくて赤いポンポンのついた帽子をかぶり、既婚になると黒くて上品で控えめなボレンフットを着用します。このポンポンはなんと、場合によっては2kgを超えることもあるとか。伝統衣装を身に着けるのも楽ではありません。

1700年代くらいから使用されていて、時代に応じてポンポンの数が14個から11個に減ったり、配置がランダムから十字になったりと若干変化しながら親しまれています。

ドイツの女性用の民族衣装③シェペル(Schäppel)

ドイツの女性用の民族衣装3つめはシェペル(Schäppel)です。これは冠を意味していて、Brautkrone、花嫁の王冠と言われることもあります。地方によって特徴が異なるのですが、スパンコールやガラスビーズと色とりどりのリボンを編み込んだものとなっています。時には本物の宝石や鏡が組みこまれます。

このシェペルは特別なお祭りや結婚式の時に未婚の女性が身に着ける伝統衣装でした。作成にとても手間がかかるので、その豪華さによって家のステータスを示してきたという歴史もあります。現在でも、ガラスビーズは重いので樹脂ビーズに変更するなど形態が変わりながらも伝統衣装として使用されています。

現代のイメージでいうと、結婚式のティアラや花輪と同じ役割を果たしていました。最も古いブライダルジュエリーの一つだと言われています。今まで私たちが知っていた「冠」のイメージを変えるような民族衣装です。

ドイツの女性用の民族衣装④シュプレーヴァルト地方の伝統衣装


ドイツの女性用の民族衣装4つめはシュプレーヴァルト(Spreewald)の伝統衣装です。シュプレーヴァルトはドイツのベルリンから南東へ約100kmの、ポーランドとの国境沿いに広がる地方です。この地方にはスラブ系少数民族のソルブ人が暮らしていて、とても可愛い民族衣装が発展しています。

この地域は300もの川が流れているので自然が豊かでユネスコ生物圏保護区にも指定されています。その豊かな自然から着想を得たと思われるシュプレーヴァルトの伝統衣装は、細かくかわいらしい詩集模様や鮮やかなスカートの色などにソルブ人の文化を感じることができます。

ドイツの女性用の民族衣装⑤シャウムブルガー・トラハト

ドイツの女性用の民族衣装5つ目はシャウムブルガー・トラハト(Schaumburger Tracht)です。シャウムブルグ地方で愛用されてきた民族衣装で、1800年ごろから使用されてきたようですが、ドイツで最も色鮮やかと言われている真っ赤なスカートと、黒い頭巾が他の民族衣装とは異なる点です。

シャウムブルガー・トラハトの頭巾にはいくつかパターンがありますが、特に目立つものはフリューゲ(翼)と言われる黒い装飾と、後ろに布を垂れ下げる形の頭巾です。前から見ても後ろから見てもそれだとわかります。フリューゲは肩幅ほどありとても目立つためです。

円柱の形の頭巾のパターンもあり、その場合は顎の下でリボン結びにして頭巾を固定します。どのパターンでも頭巾は黒であることが鉄則です。円錐形のものは頂点の平たい部分に石やビーズを使用した装飾があることもあります。簡単には見えない部分に装飾があるのもおしゃれですね。

ドイツの男性用の民族衣装・伝統衣装2選

ドイツの男性用の伝統衣装①レーダーホーゼン(Lederhosen)

ドイツの男性用の伝統衣装はレーダーホーゼン(Lederhosen)です。これはダーンドルと同じ地方のドイツの南の地方のバイエルン州からオーストリアのチロル地方にかけて男性に着用される半ズボンです。明るくてコミカルな雰囲気があります。

レーダーホーゼンは皮でできたハーフパンツで、肩紐と胸部分に装飾がついています。現在でも結婚式やお祭りでよく見かける伝統衣装です。胸部分の装飾には地方それぞれの特色を表した刺繍などが施されます。女性の物とは違い、男性の民族衣装は比較的シンプルです。

ドイツの男性用の伝統衣装②ガムスバート(Gamsbärte)


ドイツの男性用の伝統衣装2つめはガムスバート(Gamsbärte)です。ガムスバートは「毛の房」のことなのですが、この装飾が帽子に施されることで伝統衣装となります。根元で毛が束ねられ外に向かって広がる形になっています。伝統的には毛先ほど明るく、根本ほど暗い色の毛が選択されます。

ガムスバートの大きさや直径によって、着用している男性の人間性や誇りを示します。これは、狩猟を行っていた時代にこのガムスバートがトロフィーとして利用されていたことから、そのような意味合いを持つとされているのです。

以前は男性用の帽子の装飾としてのみ使用されていたガムスバートですが、時代の流れに沿ってお土産物の装飾や女性の民族衣装の飾りに使われたりと、幅広く展開しているようです。どことなく愛嬌のある装飾なので広く愛されているのだろうと思います。

ドイツの民族衣装・伝統衣装の着用シーン

ドイツの民族衣装の着用シーン①オクトーバーフェスト

ドイツの民族衣装を着てほしいシーン1つ目は、オクトーバーフェストです。最近日本でも話題になっているこのイベント、民族衣装を着ていくのは鉄板です。オクトーバーフェストとは、19世紀から始まった毎年600万人が参加する世界最大規模のお祭りで、バイエルン州の州都ミュンヘンで開催されます。

ドイツでは9月末から10月の第一週目の日曜日までの16日間開催され、ビールや食事、そして人との交流を楽しむイベントです。日本ではもっと短期間ですが、ビールを楽しく飲む機会として近年急速に広まっています。伝統的なお祭りでもあるので本場のドイツではもちろん日本でも、ダーンドルを着て参加してみてください。

ダーンドルをオクトーバーフェストで着るときに気を配ってほしいのはリボンの位置です。自分から見て前の右側にリボンを結べば「恋人募集中」、前の左側にリボンを結ぶと「恋人がいます・結婚しています」という意味になります。日本では気づいてくれる人が少ないかもしれませんが、せっかくなのでお試しください。

ドイツの民族衣装の着用シーン②結婚式

ドイツの民族衣装を着てほしいシーン2つ目は結婚式です。ドイツに縁のある方の結婚式であれば、招待される側でも自分が結婚式をあげる側でも着用いただけます。最近では真っ白な民族衣装もあってウェディングドレスとして着ることができるようになっています。

結婚式はこれ以上ない正式な式典ですから、ドイツに関係する人であれば男性も女性も伝統衣装を着るのにまさにピッタリなタイミングです。招待される側の時は周りの人の様子も伺って、どのような柄や素材が適切なのか判断しましょう。民族衣装は歴史があるものなので、失礼の無いように心がけるのは礼儀の一つです。

ドイツの民族衣装の着用シーン③ドイツのお祭りや式典

ドイツの民族衣装を着てほしいシーン3つ目はドイツのお祭りや式典です。基本的には真冬以外のお祭りや、冬でもドイツの室内で行われるもので着用してほしいと思います。ドイツに住んでいると、地元のお祭りや式典で気軽に民族衣装を着るタイミングが見つかるはずです。真冬をおすすめしない理由は単純に寒いためです。

例えば5月にはローテンブルク歴史祭やサラダ祭といったお祭りがあり、6月にはルターの結婚式、7月にはディンケルスビュールの子供祭りと春夏の期間はお祭りも目白押しです。ドイツは音楽も活発なので音楽祭も頻繁に開催されています。お祭りや式典の際では参加者も民族衣装を着ることが多いので、目にも楽しめます。

ドイツの周りにある国々の民族衣装についてまとめた記事もありますから、参考にしてください。少し離れるだけでも全く違う民族衣装があり興味を惹かれます。

ドイツの民族衣装の着用シーン④日本のハロウィン

ドイツの民族衣装の着用シーン4つめは日本のハロウィンです。女性ならドイツの民族衣装を着て血まみれメイクしても良いですし、帽子やマントを付けて魔女風にするのも素敵ですね。ドイツの民族衣装の良いところは色や素材をうまく選択すれば、豪華にもシックにもなるところです。

男性がドイツの民族衣装をハロウィンで着る場合は、それがドイツの民族衣装であることがはっきり分かるようにシャツや靴下、靴にもこだわっていただきたいところです。カップルでペアで仮装をしたら、誰から見てもお似合いに映るでしょう。

今回は日本のハロウィンを紹介していますが、今住んでいる国・地域でハロウィンのイベントが盛り上がっているところならどこでも、ドイツの民族衣装を着ても問題ありません。仮装の一つとして可愛くもセクシーにも着ることができるドイツの民族衣装を着こなしちゃってください。

ドイツの民族衣装・伝統衣装を楽しみましょう!

ドイツの民族衣装は女性用も男性用もとっても可愛いこと、うまく伝わったでしょうか。一部の地域だけの民族衣装も最近では人気が出ていて、お土産として観光地で簡単に購入することができます。民族衣装は男性でも女性でも、年齢や体型を問わずに着用ができるところもありがたいメリットです。

ドイツの民族衣装は色も明るいものが多くて気分転換にもなるので、着る機会があったら迷わずチャレンジしてください。現在の流行の服も勿論素敵ですが、たまには昔から廃れずに残っている民族衣装に身を包んで、他の国の文化や歴史を考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

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