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日本の格差社会の現状とは?中流家庭の基準とされる年収や生活は?

更新:2019.06.21

いまだ総中流家庭意識が高いと言われる日本。でも中流家庭の基準とはいったい、どの位の年収でどのような暮らしなのでしょうか。また最近は、格差社会とか階級社会とか言われていますが、日本の現状とはどうなっているでしょうか。今回は日本の暮らしの今とこれからを考えます。

日本の格差社会の現状とは?

日本人の所得分布からわかること

日本の平均世帯年収は560万2千円と聞くと、日本の給料ってそんなに高いんだと思ってしまいますが、実は平均年収以下の世帯はなんと6割もあるのです。これは極一部の人がたくさん稼いでいるので、平均が上がってしまった結果なのです。中央値だと442万円ですので、実感に近くなりますね。

世帯年収を大きく3つに分けてみてみると、次の表のようになります。半分以上の世帯が世帯年収500万円未満なのです。元々は500万円以上の年収があった中間層の世帯の年間所得が減ってしまったまま、増えないことが原因です。

世帯年収別の割合

  • 0円~500万円未満 55.6%
  • 500万円~1000万円未満 31.7%
  • 10000万円以上 12.7%

ここでご紹介した世帯年収の調査をもっと詳しく知りたい場合は、次のリンクをご参照ください。厚生労働省の平成29年国民生活基礎調査の概況ー各種世帯の所得等の状況調査結果です。

厚生労働省 平成29年国民生活基礎調査の概況ー各種世帯の所得等の状況

日本の格差社会と階級社会とは

先進国では格差社会が進行していると言われています。アメリカなどの国では、極一部の富裕層に富が集中し格差が広がっています。日本の場合は、所得水準が下がったため貧困層が増えています。日本は先進国の中でも貧困率が高く、7人に1人が貧困ラインを下回っているのです。こんな現状では、物価上昇は夢のまた夢ですね。

さらに困った現状として貧困層、富裕層の固定化が進行しています。親の経済力が子どもの学ぶ機会の格差に繋がりやすく、貧困層の子どもは貧困層から抜け出すことが難しくなり、富裕層の子どもは学ぶ機会等に恵まれ富裕層になるので、日本が階級社会になりつつある、あるいは既に階級社会だと言われています。

日本で中流家庭の基準とされる生活は?

中流家庭の正体

実はこれが中流家庭だという基準はありません。また平均年収の家庭の暮らしのことを指しているのでもないのです。現状、中流家庭とは一般的にイメージされる普通の生活のことを指しています。具体的にはどのような暮らしぶりなのでしょうか。次の表をご覧ください。

中流家庭の暮らし

  • 車を所有している
  • 一戸建て・マンションを所有している
  • 子どもを塾や習い事に通わせている
  • 子どもを大学に進学させている
  • 年に数回家族旅行に行く
  • たまには普段とは違う贅沢をする

ドラマや小説などで一般的な家庭として登場しそうな家庭ですよね。皆さんの周りに、こういう家庭がごくありきたりに存在していますか?実は案外いないのではないでしょうか。一般的な中流家庭としてイメージされている生活は、大多数の人々の現状とはかけ離れてしまっているようです。

中流家庭の現状

高度経済成長期には、モデル的家族像の基準として中流家庭の暮らしがテレビ番組などで紹介され、その生活を実現できた時代です。会社員は、勤勉に働けば給料は右肩上がりでした。しかし現在では、日経平均株価が27年ぶりの高値を記録し、好景気で会社に利益が出ているというのに、私たちの暮らしは何も変わりません。

また中流家庭の隠れ貧困という問題があります。給料の額面は変わらなくても、税金が上がり、控除が減ったため手取り金額が下がっています。その上各種ローンと教育費が家計を圧迫します。教育費は、子どもの成長と共に、塾や学費等の負担が増えていくので、やがて家計は赤字に転落します。

赤字に転落しなかったとしても、貯金ができない状態になります。自分達の老後資金を貯める余裕が無くなるのです。子どもが大学や専門学校を卒業した後、やっと自分の老後資金を貯めることが出来るようになるのですが、そこから退職までの間にしっかり貯めないと、老後貧困になる可能性があります。

日本で中流家庭の基準とされる年収は?

中流家庭の年収の基準

年収に関しても具体的に〇万円以上、〇万円未満が中流家庭という基準があるわけではありません。中流家庭の基準とされる生活とは?でご紹介した生活ができる年収がある世帯が中流家庭となります。また年収のほかにも世帯人数や世帯構成でも変わるので、この年収というのは難しいのです。

おおざっぱにいうと、一人暮らしだと400万円から500万円位で、子ども2人の4人家族だと700万円から800万円位かと思うのですが、これでは足らないという意見もあります。ここでご紹介した金額は額面での数字でわかりずらいので、手取りだとどの位になるのかみていきましょう。

額面と手取り金額

額面とは給料の総支給額です。税金や保険や交通費が差し引かれる前の金額ですので、実際どの位なのかイメージしにくいところです。また年収が高くなるほど、差し引かれる金額が多くなるので、意外と手取り金額が低くなります。次の表は、単身者の場合の手取り金額です。

年収別手取り額

  • 年収 400万円 → 手取り 約320万円
  • 年収 500万円 → 手取り 約396万円
  • 年収 600万円 → 手取り 約469万円
  • 年収 700万円 → 手取り 約536万円
  • 年収 800万円 → 手取り 約602万円

年に2回ボーナスが2か月分出たとすると、年収400万円の場合は、月々25万円前後、800万円だと、月々39万円前後です。年収400万円だと家族を養うのは大変そうですね。年収800万円でも、子ども2人を大学までとなると贅沢はあまりできず、中流家庭の暮らしも楽にできない時期がでてくるでしょう。

この年収だとどんな生活?①500万円から600万円

年収500万円の生活とは

年収500万円の生活は、子ども2人の4人家族だと厳しめの生活となります。子どもの塾や受験等教育費が大きな負担となりますので、妻も働かないと生活は苦しいでしょう。持ち家を購入するのであれば郊外の2000万円台が目安です。旅行もあまり行けません。ご近所のレジャー施設で楽しみましょう。

また外食も控えめになります。毎日の食事は手作りが基本で、夫はお弁当持参です。スーパーの特売品などでやりくり上手になる必要があります。子どもが小さいうちは、将来の学費を貯金しましょう。受験するようになるとその余裕はなくなります。

年収600万円の生活とは

年収600万円の生活は、余裕がでてきます。年収が695万円までであれば、所得税が20%のままなので、順当に手取り金額が増えます。それ以上になると所得税が23%になるのでまた手取りが減ってしまいます。また世間では、年収600万円から勝ち組あるいはプチ勝ち組と言われます。

また年収600万円は、子どもの大学進学や住宅ローンをするのに最低必要な年収と言われています。とはいえ、子どもが2人いると生活は厳しくなります。贅沢や旅行などはあまりできません。ゆとりがあるうちに貯金をするのが必須です。子どもの学校も高校までは公立、大学は国立が選択肢となってきます。

この年収だとどんな生活?②700万円から800万円

年収700万円の生活とは

年収700万円は勝ち組と言われ、妻が専業主婦になるためには、最低この年収からと言われています。妻が専業主婦であってもこの年収であれば貯金もできるでしょう。都内在住の人は貯金をすれば、国産の新車を購入できます。地方であれば住居費が抑えらえるので、特に問題は無いと思います。

また年収700万円台だと、持ち家率は5割を超えます。ですが家族4人だとあまり贅沢はできません。子どもが私立に通うとかなり家計は厳しくなり、海外旅行はあまりいけないかもしれません。ボーナスがローンの支払いに充てられていると贅沢するのは厳しくなります。

年収800万円の生活とは

年収800万円以上の世帯は、日本の全世帯の約2割程度と聞くと中流家庭というよりは、大金持ちに思えますね。この年収だと8割の世帯が持ち家を購入しています。ローンを月々10万から15万程支払っているようです。

子ども2人が実家から離れた大学に通うため、一人暮らしをするとなると妻も仕事をしないと生活は厳しくなります。また大学も国立でないと厳しいです。日本のトップから2割の収入がある世帯でも状況によっては、余裕のある生活とは言い難い状況です。

日本で中流家庭を維持するには?

家計を見直す

これまでに見てきたように、暮らしぶりによっては高年収でもゆとりを持って生活ができるとは限りません。年収800万円台でも、貯金ができない隠れ貧困に陥っている中流家庭もあります。年収が高くなるにつれ、物や食にこだわるなど、消費がかさむ傾向がありますので、しっかりと家計を見直したほうが良さそうです。

携帯電話の料金や、保険を見直してもそんなに大きな金額ではありません。それよりも全体の収支を見直すほうが大切です。まずは抑えられる出費があるのか、どこに使いすぎていたのかを明確にしましょう。また中流家庭の暮らしはこうありたいというイメージから抜け出せないのであれば、その想いも見直しましょう。

また年収が高くなると、ローンが組みやすくなるのでローンの支払い過ぎにも気を付けなければいけません。子どもが大学に行くとき、どの位の費用がかかるのかなど前もって調べてから、ローンを組むようにします。ローンや学費が重なって家計が苦しくなってきたら、次の記事が家計の立て直しに役立つと思います。

収入源を増やす

これから先の世の中、どうなるのか誰にも予測がつきません。会社もいつまであるのかもわかりませんし、収入が下がるかもしれません。こういう時代だからこそ、収入源は複数あるのが望ましいです。自分で気づいてない自分の特技が新たな収入源になる可能性は大いにあります。

最近は副業を推奨している会社も多く、またインターネットで副業をマッチングするサービスもたくさんあり、副業を始めやすい環境が整ってきました。これからの時代、定年後も会社に再雇用されたとしても収入はずいぶん低くなる可能性がありますので、先を見越して今から複数の収入源を確保することが大切です。

次にご紹介する記事は、自宅でできる副業がまとめられています。男性でも女性でも参考になると思いますので、現状と生活基準を見直してみて、収入が足らないとなった時には、中流家庭の暮らしを維持するためにもチャレンジしてみてください。

格差社会に負けないために

ここまで様々見てきたほかにも、年収800万円台でも隠れ貧困となっている現状や、老後貧困という問題もあります。今の生活だけでなく、老後の生活まで見つめ直していかないといつ転落するかわかりません。さらに日本は格差社会、階級社会などと論じられ、生活が良くなるような話は残念ながらあまり聞こえてきません。

これから先、会社がどこまで社員を守ってくれるのかはわかりませんので、自分たちの生活は自分たちで守っていくしかありません。そこでよりよい暮らしを得るための考え方の一つをご紹介します。「必要なものは既に充分に持っている」ということに気が付くと精神的にも経済的にも楽になって前向きになれますよ。

お金のテクニックやメンタルの部分を学ぶことも大きな助けになると思います。自分たちの目指す豊かさとはどういうものなのかを考えて基準を作り、自分たちの力で実現していく力を持つことが、格差社会に負けない、力強い前向きな生き方だと思います。

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