つや消しの水性ウレタンニスの塗り方は?ニスの種類/重ね塗り/乾燥時間
更新:2019.06.21
ニスの種類のひとつであるつや消し水性ウレタンニス。水性ウレタンニスを知らない方や塗り方が分からないという方も多いですよね。重ね塗りって必要?との粉って何?などの疑問の解決やメーカーの和信ペイントまでご紹介していきます。水性ウレタンニスを使ってDIYの幅を広げましょう!
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INDEX
ニスの種類
①水性ニス
ニスの種類1つ目は水性ニスです。水性ニスはアクリル樹脂でできたニスです。家の中で飾るものの塗装に向いています。ちょっとした塗装や小さいものはこの水性ニスで充分でしょう。プラスチックの塗装にも使えます。塗るタイプのほかにスプレータイプのものがあります。つや出しとつや消しのものがあります。
長所は水で薄まること、塗りやすいことです。また、水性なので伸びが良くきれいに塗れます。使ったハケも水洗いできれいになります。短所は水に弱いものが多く、乾燥に時間がかかることです。経年劣化があり、水がかかるものの塗装はできません。画像はダイソーの水性ニスです。100均で手軽に買えるので人気があります。
②水性ウレタンニス
ニスの種類2つ目は水性ウレタンニスです。水性ウレタンニスは水性ニスと油性ニスを足して2で割ったようなニスです。メリットは水性なので水で薄められ、使った用具を水で洗えます。塗ったあとの膜が厚く油性ニスに近い頑丈さがあり、室内の家具の塗装に向いた塗料です。つや出しとつや消しのものがあります。
デメリットは水性ニスより乾燥時間が長いこと、値段が高いことがあります。また、ウレタンの性質上プラスチックの塗装には向いていません。木材オンリーの塗装になります。家具に塗る際には油性ニスより扱いが楽なのでおすすめです。画像は和信ペイントの水性ウレタンニスですが、他にWOODLOVEのものがあります。
③油性ニス
ニスの種類3つ目は油性ニスです。屋外で使うものや屋内の家具を塗装するのに向いています。水性のものより乾燥が早く、頑丈なので塗ったあと傷がつきにくいこと、油性なので水に強いのがメリットです。値段も安めです。プラスチックやブリキの缶にも塗装できます。
一方、塗装する際にはシンナーが含まれるうすめ液で薄めなければならないため、換気に気を付けなくてはなりません。うすめ液を買わなくてはならず、その文のコストと手間がかかるのも難点です。ハケなどの用具もうすめ液で洗う必要があります。油性なのでニスに粘度があり、水性ニスよりも塗りにくいという難点もあります。
画像は和信ペイントの油性ニスです。他のメーカーにはアサヒペンがあります。水性ニスと同じく100均でも取り扱いがあるので身近なニスです。つや出しとつや消しのものがあります。
水性ウレタンニスを塗るときに必要な道具は?
下準備のための道具:四角いもの・マスク・タオル・紙やすり
材料にニスを塗る前に表面を平らにするため、四角いもの、マスク、タオル、紙やすりが必要です。四角いものは紙やすりをくるんで使用します。木材の端やスポンジを利用しましょう。コストがかかりますが、やすりホルダーという商品もあります。よくやすりがけをするという方は買っても損はないかもしれません。
やすりがけをしている最中に木の粉が飛んでくることがあるので、心配な方はマスクをしましょう。タオルはやすりがけが終わった後に使用します。
やすりには紙やすりのほかに布、スポンジタイプがありますが、一番安価で目地の種類もあるので紙やすりを使いましょう。100均でも取り扱いがあるので手に入れやすいです。100均の紙やすりは以下の記事に詳しく種類が載っているので参考にしてください。
水性ウレタンニスを塗るための道具:器・ハケ
塗装する際に必要なのは塗料を入れる器、ハケです。器はニスに付いていることもありますが、たくさん塗るときには空のペットボトルや植木鉢の受け皿があると便利です。ローラーはニスを塗るとムラができやすいので向いていません。ハケは材料の大きさや用途によってサイズを選びましょう。
ハケの小さいものは細かい所まで塗ることができますし、大きいものは一度に塗る面積が大きいので時間を短縮できます。コテハケというハンドル付きの塗りが楽になるハケもあります。ハケは塗る塗料分用意しましょう。同じハケで違う塗料を塗ると前の塗料が混じる危険があります。
水性ウレタンニスを塗る補助の道具:マスキングテープ・手袋・布
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ニスが必要以外の場所に付くのを防ぐためにマスキングテープがあると便利です。手袋をして塗料が手につかないようにしましょう。水性ウレタンニスは水で落ちるので楽ですが、付くと何度も手を洗う羽目になります。手袋は手にピッタリしたものを選ぶと作業しやすいです。塗料を落とすために布が必要なので用意しましょう。
ハケ、ゴム手袋や軍手、マスキングテープは100均で買えますが、ハケはお金をかけると水性ニス用や油性ニス用のものが手に入ります。塗りやすさを取るならホームセンターかネット通販で買うことをすすめます。ちなみに100均で手に入るゴム手袋はこちらの記事で紹介されています。消耗品は100均で調達しましょう。
水性ウレタンニスの塗り方は?
①やすりがけ
水性ウレタンニスを塗る前に、下準備をしておきます。この準備をさぼると水性ウレタンニスをきれいに塗ることができないので注意しましょう。
まず、木材にやすりがけをします。目の荒い紙やすりからかけて、ある程度なめらかになったら目の細かいやすりに変えます。やすりがけが終わったら濡れタオルで拭きます。こうすると表面に残った木の粉を取り除けるので、塗るときにハケに付いて色ムラになるのを防ぐことができます。
やすりがけをしないと塗料が入っていかないのでしっかりと作業しましょう。表面にオイルなどの付着物がある場合があります。大事な作業です。初めてハケを使う場合、ハケにやすりをかけておくと扱いが楽になります。
②との粉の塗り方
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次に、木目を平らにしたいのなら目止めという作業をしましょう。そこでとの粉の出番です。との粉は石を粉末にしたものです。との粉の塗り方は、水で1:1に薄めてハケで塗ります。塗り終わったら乾かない内に布でなじませ、余分な液を拭き取ります。との粉は重ね塗りの必要はありません。その後乾燥させてから磨きます。
目止めをしない場合、木目が浮き出たような荒い仕上がりになります。表面に凹みがあるため塗料を塗りにくいという難点もありますが、木目を活かしたごつごつした雰囲気も味があるものです。必要がないならこの作業は飛ばしてもかまいません。との粉は和信ペイントから販売されています。
との粉は赤、白、黄色の種類があります。色は木材の色味と仕上げの色と合わせて選びましょう。ボアーステインという着色剤と混ぜることもできるので、目止めをするならこちらも混ぜると工程がひとつ飛ぶので楽になります。より木目の出るステイン剤なので、との粉と合わせて使うと美しい木目を活かした塗装になります。
③水性ステインを重ね塗りする
それから、水性ステインを塗っていきます。水性ステインは木材に着色するための塗料です。塗り方は、水で薄めてハケで塗ります。色ムラをなくすために液をしっかりと混ぜてから塗るようにしましょう。きれいな塗り方のポイントは木目に沿って塗ることです。液の付けすぎには注意してください。
水性ステインは原液のままでも塗れますが、薄く塗った方が失敗が少ないので薄めましょう。色は透明のものからあります。色が薄い場合は重ね塗りをしましょう。30分置いてから重ね塗りができます。理想の色になったら乾燥させます。
水性ステインは和信ペイントでは水性オイルステインという名前で販売されています。臭いはきつくないとされていますが、作業の際には換気をしましょう。ここまでが下準備になります。水性ステインの作業はきれいに色を出すためのものです。飛ばしても問題はありませんが、できれば塗っておいた方が完成度が上がります。
④つや消し水性ウレタンニスを重ね塗りする
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いよいよ水性ウレタンニスを塗ります。塗り方は、水で薄めてハケで塗っていきます。塗る前に試し塗りをすると色の失敗がなくなります。塗りたくない箇所がある場合はマスキングテープを貼っておきましょう。こちらもしっかりと液を混ぜて、木目に沿って塗ります。
この水性ウレタンニスも原液のまま塗れますが、薄めて重ね塗りをしましょう。水性ウレタンニスの塗り方のコツは薄く塗り重ねることです。40分ほどで乾きます。手で触って確認すると安心です。塗り終わったら布でなじませて乾燥させます。重ね塗りをする前に紙やすりで削るのを繰り返すと色がきれいに出ます。
水性ウレタンニスも臭いが少ない塗料ですが、作業の際は換気をしたほうがいいでしょう。乾燥するのも早くなります。水性ウレタンニスは100均での取り扱いはないので、ホームセンターかネット通販で手に入れましょう。種類も豊富にあるので、どういったものが必要なのかある程度絞ると迷わずにすみます。
POINT
水性サンディングシーラー
水性ステインを塗ったあと、できればこの水性サンディングシーラーを塗りましょう。表面を平らにし、ボリュームを出してくれます。これを塗った後、色つきのニスで仕上げると色を落ち着かせてくれます。塗り方は水性ステインと同じです。使うときはよく混ぜないと、成分が沈んでいるのでムラになるので注意しましょう。メーカーは和信ペイントが有名です。
④やすりがけをして仕上げ
塗装が終わったら仕上げにやすりがけをします。塗料でデコボコになった部分をフラットにする作業になります。番号が500以上のやすりを低い順番からかけて、最終的には1000番くらいのものをかけていきます。500,750、1000と3段階くらい踏むと充分きれいになります。表面がなめらかになったら完成です。
きちんとやすりをかけるのとかけないのでは見栄えが全然違ってきます。面倒な作業ですが、手をかければ売り物のような仕上がりになりますので頑張りましょう。
水性ウレタンニスの塗り方と全体の流れを文字と画像でお伝えしてきましたが、分かりにくい方はこちらの動画をご覧ください。水性ステインからの流れが説明されています。
水性ウレタンニスを塗るときのポイントは?
①乾燥時間に注意する
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ポイント1つ目は乾燥時間です。重ね塗りをする際には気を付けましょう。完全に乾かないうちに塗るとダマや塗りムラのもとになります。夏と冬では乾燥時間が倍になります。できれば気温の高い夏に塗装するのが望ましいですが、冬なら日中に作業しましょう。日光にあてるとより早く乾燥します。
②色つきのつや消し水性ウレタンニスを使う
ポイント2つ目は色つきのつや消しウレタンニスを使うことです。様々な種類のものがありますが、色塗りの手間が省けるので色つきのものを選ぶと便利です。色は木材の色のものやブラック、ホワイトなどの色味があるものまで種類があります。画像はけやきとエボニーを重ね塗りして比較したものです。
つや消しは文字通りつやを消すための塗料です。つやが出ないので表面はマットな感じになります。仕上げにだけ、つや消しのものを使うという方法もあります。その場合はつや消し透明クリアーのものを選びましょう。いい具合に反射を抑えてくれます。
つや消しを使うとアンティーク風に落ち着いた印象になります。また、光が反射しないので写真がきれいに写ります。一方、つや出しのもののほうがほこりが付きにくくなります。長所と短所を比べて用途に合ったものを選んで使いましょう。
③和信ペイントのものを使う
ポイント3つ目は和信ペイントのものを使うことです。和信ペイントの水性ウレタンニスは唯一食品衛生法をクリアしています。テーブルなど、食べ物をこぼしたりする家具にはもってこいの塗料です。お子さんがいる家庭でも安心ですね。他に食器やはしの口に入るものにも塗ることができます。
和信ペイントはニスと塗料のメーカーです。ホームセンターで取り扱いのない店舗はほぼないでしょう。老舗だけあって種類も豊富ですし、品質も信頼できます。これから女性や初心者向けのウッドアトリエというシリーズが販売されるそうです。詳細は和信ペイントのホームページをご覧ください。塗料の塗り方も載っています。
和信ペイントHP水性ウレタンニスでDIYを充実させよう!
水性ウレタンニスは使い勝手の良い塗料ですが、他の塗料を塗ったり事前の作業がとても大事です。時間のかかる作業が多いですが、他のニスの作業と比べると手軽にできるようになりました。水性ウレタンニスで便利にDIYを楽しみましょう!
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