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粋な男の特徴4つ|粋な女や江戸の粋な人・粋じゃない様子とは?

更新:2020.02.09

「粋」という言葉を聞くと、江戸っ子・蕎麦屋・着物など日本特有のものをイメージすることが多いでしょう。粋の持つ意味とはなんでしょうか。ここでは、粋の意味や生き方、粋に感じることについてもふれていきます。あなたの周りで粋だなと感じる人のタイプも合わせてみてください。

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粋の意味とは?

粋の始まりは江戸

江戸っ子を連想させる「粋」の始まりは、江戸時代後期にあるとされています。深川(今の東京都江東区)で活躍した芸者(辰巳芸者)の様子から来ています。身なりや振る舞いが洗練されていて粋に感じさせたことでしょう。それは決して華美ではなくシンプルで、庶民の生活にある美意識から来たものです。

江戸っ子というと気風がよくて面倒見がよくて、まわりから頼られる存在というイメージがあります。「火事と喧嘩は江戸の華」ともいうように、やんちゃな男性も多かったことでしょう。その中でも粋な人は一目置かれる存在です。着物の着方のセンス、立ち居振る舞い、分け隔てなく接するさまは庶民の憧れでした。

女性の場合も同じですが、落ち着いた色気と粋に感じるセンスの良さはやはり男性の目を惹きました。しかし同性にねたまれることなく、むしろ頼りにされる姉御肌的な部分は、周囲に愛されたことでしょう。

粋な人の要素①媚態の意味とは

粋の要素1つ目は「媚態」です。媚態とは、男に媚びるなまめかしい女・人の機嫌をとるのに媚びへつらうさまとあります。男に媚びるとは、気に入られたいという欲望から色恋の駆け引きでもありました。そのための色気もあったことでしょう。

しかし芸者は商売ですから、どこか冷めた視点も兼ね備えています。ですから江戸時代でいう媚態の意味とは、今とは少し違って、抑制のきいた艶っぽさ・上品な色気で媚びと冷静さをあわせもつということでした。そこが江戸の庶民が粋に感じるところでした。

粋な人の要素②意気地の意味とは

粋の要素2つ目は「意気地」です。意気地とは、自分の意志を通す気力や事を成し遂げようとする気構えのことです。「武士は食わねど高楊枝」ということわざがありますが、たとえお金がなくて食べれなくても、楊枝をくわえて食べたフリという意味です。武士というスタイルを守るためにはやせ我慢も必要だったわけです。

このことから、現状を脱して頑張るぞという気構え、反骨精神を意味しています。また、男性だけではありません。江戸時代の遊郭の花魁は客に媚びる立場にありながら、自分が気に入らなければ相手をしない、つまり金だけではない人としての意気(気立て)をも見ていたのです。今でいうプライドだったのでしょう。

粋な人の要素③諦めの意味とは

粋の要素3つめは「諦め」です。諦めの意味は、希望や見込みがないので断念することです。それはとてもネガティブで、悲しさをイメージします。しかし、粋の要素としての諦めはポジティブで、次に向かうための気持ちの区切りです。仏教的観念からは、執着せずに自分の都合や状況を明らかにし、真理を悟るということです。

真理とは、どんなときも変わることのない正しい筋道とあります。粋に感じる諦めは、執着しない冷静な判断だから出来ることです。


粋じゃない様子とは?

江戸の粋じゃない様子って?

粋じゃないと感じるのは空気が読めないとき、大きなお世話だと感じたとき、行動がスマートではない、服装がセンスないなど、外見や行動に対しても感じられます。そのほか、着物をきっちり正装として着るのではなく、軽く着こなしている方を見ると、粋に感じます。

しかし着崩れしていたり装飾が華美だったりすると、粋ではなくなります。粋じゃない様子は他人から見て美しくありません。粋の中には美的観念もありますから、センスがないのは粋ではありません。

粋の反対野暮の意味

粋の反対語は「野暮」です。その意味は、わからず屋で融通がきかない・言動や趣味が洗練されていないことです。垢抜けない人を「野暮ったい」と言ったり、答えがわかりきっている質問をするとき「野暮なことを聞くな」と言ったりします。ほかにもわざと「あなたたち結婚するの?」と聞くのも野暮な人です。

二人の中ではそこまで話していないのに、あれやこれや聞きたがります。この場合は無神経で配慮に欠けるという意味での野暮です。野暮は粋じゃない様子で、日々の何気ない行動や言動にも表れます。そうならないように気をつけましょう。

江戸っ子な粋な男の特徴4つ

粋な男の特徴①気配りができる

粋な男の特徴1つ目は、気配りができるということです。出入り口で後ろの人に、開けたドアが当たらないようにとか、お年寄りや女性に席を譲るとか、さりげなく行動できる人は粋な男でしょう。また居酒屋などで、あれやこれやしてくれるのも気配りの一つですが、粋というのはあくまでもさりげなくです。

座る席順で迷ったら誘導してくれたり、お刺身の醤油を言われなくてもまわしてくれたり、そういう小さなさりげなさにも相手への配慮がうかがえます。自分のことだけでなく、まわりも心地よくいてほしいという気配りは、誰しも粋に感じることです。

粋な男の特徴②マナーを心得ている

粋な男の特徴2つ目は、マナーを心得ていることです。マナーにもいろいろとありますが、常識をわきまえて相手に不快な思いをさせない行動が大切です。電車ではヘッドフォンの音漏れやリュックのかさばりなどに気をつけ、まわりに迷惑をかけることはしません。


もう一つ大切なのが食事のマナーです。口に物をいれたまま話したり、箸やフォークを持ったままでの身振り手振りはやめましょう。汚れた箸先を振り回されると、汚れが飛ぶのではないかと気になります。粋な男の行動とはスマートで、相手に不快な思いはさせません。

粋な男の特徴③前向きである

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粋な男の特徴3つめは、前向きな姿勢でいることです。仕事やプライベートでリスクを抱えることもありますが、粋な男はそんなときこそ頼れる存在です。事実だけを見て分析し、的確な判断をします。ときには情に流され痛手を負うこともありますが、それで恨むことはありません。自分で決めたことだとわかっているからです。

そこから何かを学びとり、気持ちの切り替えをして前に進みます。また、前向きなので、新しいことも取り入れてチャレンジしていきます。そういう意味では好奇心旺盛とも言えるでしょう。年齢や性別に関わらず、その姿勢は自然と人を惹きつけます。

粋な男の特徴④自信がある

ビジネス

粋な男の特徴4つ目は、自信があるということです。それは根拠のある自信です。粋に感じる男は見えないところでも努力しています。知識をつけるため本を読んだり、会話の中でもよく人の話を聞いて、自分を磨くことを怠りません。そういう裏付けがあってこその自信です。これは日々の積み重ねがあるからこそです。

自分のための学びは後々の財産になります。納得して自分を磨いているのですから、その生活は充実していると言えるでしょう。充実した気持ちは心に余裕が生まれます。心に余裕があるから、まわりへの気配りができるようになるのです。

江戸っ子な粋な女の特徴4つ

粋な女の特徴①機転がきく

女性

粋な女の特徴1つ目は、機転がきくということです。粋な男の特徴でもふれましたが、気配りができているから、想定外のことに気付けるのです。そして考え方が柔軟なので、いろいろな方法を提案してくれます。いざというとき、頼りになる女性です。

粋な女の特徴②頭がいい

女性

粋な女の特徴2つ目は、頭がいいことです。それは学歴だけではありません。頭の回転が速く、相手の言うことや状況をすばやく理解できるということです。そしてその場の空気を察するので、でしゃばった行動はしません。


また、頭のいい女性は人の意見をも素直に聞きます。自分と人とは、考え方も受け止め方も違うことを理解しているからです。考え方が違うからといって頭ごなしに否定していては、そこから先の話しは出来なくなります。その意味で、頭のいい女性はきちんと空気を読みますから、冷静に受け止めることが出来ます。

粋な女の特徴③明るい

女性

粋な女の特徴3つ目は、明るいということです。自分自身嫌なことがあっても、まわりまで巻き込むことはありません。それはそれでと、自分の中に留めておけます。自分に合ったストレスの解消法を知っているからです。不満や悪口などはもってのほかです。一緒にいると元気になったり明るい気持ちにさせるが粋な女です。

笑顔には笑顔が返ってきます。落ち込んでる相手にはまず寄り添い、最後には笑顔になるように話しをきいてあげる、聞き上手な面も兼ね備えています。下記の「聞き上手になる方法やメリット14選!」も参考になさってください。

粋な女の特徴④包容力がある

母

粋な女の特徴4つ目は、包容力です。包容力とは相手を許し、寛大な気持ちで受け止めることです。この言葉は男性に対してよく使われますが、女性にももちろんあります。女性には母性があるので、少しくらいのことは受け流す心があるのです。

こちらに非があっても、「仕方がないでしょ」と許してくれるのはとてもありがたいことです。そして、どうしたらよいのか・どうしたいのかなどを一緒に考えて意見をくれます。責めない・尾を引かない・恨まないのは粋に感じる女です。

粋に感じるおすすめの伝統工芸品4つ

粋に感じる伝統工芸品①東京小紋

東京小紋は江戸小紋とも呼ばれています。着物は一見無地に見えますが、近くで見ると細かな模様がほどこされています。「かみしも」を上に着るので、ほとんどその柄は目立ちませんでした。派手や贅沢を禁じられていた武士たちの隠れたおしゃれは現代でも粋に感じます。

東京染小紋

粋に感じる伝統工芸品②うちわ

夏の風物詩のうちわは、私たち日本人にとってなじみの深いものです。ここでご紹介するのは、東京松屋という創業300年を誇る紙問屋のうちわです。江戸からかみという江戸時代の模様を刷り上げております。「千鳥形うちわ」は、榾(ほね)に90本の竹材を使用し、柄(え)が千鳥の形になっています。

「千鳥形うちわ」は、榾(ほね)に90本の竹材を使用し、柄(え)が千鳥の形になっています。「丸うちわ」は柄が細長いのが特徴で、柄の種類は40種類以上あります。

江戸からかみ うちわ

粋に感じる伝統工芸品③下駄

粋な伝統工芸品3つ目は、静岡県の駿河塗下駄です。漆塗・蒔絵という独特の技法は、江戸時代の終わった明治の初期に始まりました。その美しさは履物というより装飾品といえるでしょう。下駄を脱いだときにそれがわかるのは、なんとも粋な計らいです。

駿河塗下駄

粋に感じる伝統工芸品④銀器

伝統工芸品4つ目は、東京銀器の商品です。古来から銀は、様々な日用品として用いられましたが、江戸時代中期に銀師(しろがねし)という銀職人によって、洗練された粋に感じる銀器になりました。今では食器などの日用品だけでなく、アクセサリーでも人気があります。

東京銀器

粋な男と粋な女

江戸時代でも現代でも、粋な人は自分に似合うもの・見合うものを知っています。そして前向きに新しいことにチャレンジするさまは、人を引き付ける力があります。ですから自然とリーダー的な存在になる方も多いようです。また、まわりに対しての気配りや、笑って許せる包容力を持っています。

ブレなければ人に左右されて余裕がなくなることもないですし、多少の間違いも笑って許せるようになります。粋とは心に余裕があるから生まれるものなのでしょう。誰でも粋の要素は持っています。ここでお伝えした、粋だなと思う瞬間を見つけてみてははいかがでしょうか。きっと自分の中のかっこよさに気づくことでしょう。

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