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伸びたセーターやニットの戻し方は?洗濯機を使った袖口や襟の縮め方も

更新:2019.06.21

伸びたセーターやニットって、なんだか格好悪いですよね。本来の形ではなくなっているので当然なのですが、可能なら元に戻したいと思いませんか?今回はセーターやニットの、緩んだ袖口や襟元の戻し方を教えます。洗濯機で縮めるなど、身近な道具でも戻すことができますよ。

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セーターやニットが伸びてしまう原因は?

洗濯機で洗ったらセーターやニットが伸びた

セーターやニットが伸びた原因で多いのは、意外なことに洗濯機です。洗濯機に衣類を入れると、どちらかといえば縮んでしまうことのほうが多いでしょう。しかしセーターやニットの場合は逆。水を吸って重くなっているせいか、伸びた状態で固定されてしまい、乾いてもそのままになってしまうんです。

実際にセーターやニットを洗濯した経験がある方なら解ると思いますが、ほかの衣類に比べると、脱水した後でもとても重いですよね。セーター類は構成している毛糸が太く、その分水もたっぷり吸い込んでいるため、洗濯機の脱水機能でも水を絞りにくいんです。

また洗濯機によっては、衣類のダメージを防ぐために、各工程を従来より和らげて行っています。ゆえに縮んでしまうこと自体も軽減されつつあるのですが、それがセーターやニットにとってはマイナスになっているとも言えます。

吊るして乾燥させたら伸びた

伸びた理由としてはまた、ハンガーなどにセーターやニットの衣類を吊るして保管した場合も考えられます。吊るすことで重力が働き、下に伸びた状態になってしまうんですね。さらに洗濯直後の乾燥でハンガーを使うと、水の重さ+重力でより伸びた状態になってしまいます。

セーターは乾いた状態であれば、重くないので伸びる可能性は低くなります。しかし意識せずにハンガーにかけてしまうと、今度は形が崩れる原因に。収納が畳んでしまうのではなくハンガーでクローゼットにかけるタイプならば、下のサイトもチェックして、型崩れを防ぎましょう。

小さなお子さんやペットが引っ張ってしまう場合もある

また小さなお子さんやペットを飼っている家庭では、彼らが遊んだりじゃれたりしたためにセーターやニットが伸びた状態になってしまうこともあります。彼らにとってセーターやニットはちょうど良い遊び道具なんです。悪気は無いのですが、心当たりがあるようなら見つからないようにしまっておきましょう。

セーターやニットはハンガーで吊り下げるような、短時間で思いっきり伸ばしっぱなしにする行為だけでなく、徐々に徐々に伸びた状態になることもあります。お子さんやペットと遊んでいる時に少し引っ張った程度でも、何度も繰り返すようならセーターやニットにとって伸びた状態のほうが普通になってしまうことをお忘れなく。

伸びたセーターやニットを縮める方法・戻し方5選

伸びたセーターやニットは洗濯機に入れる前に縮める

洗濯機で伸びたセーターやニットを戻す方法

  1. セーターやニットに糸を通し、伸びた部分を引き絞って縮めた状態にする
  2. 洗濯機にかけ、普段のモードで洗う
  3. アイロンのスチーム機能を30秒ほどセーターにかける
  4. 冷めたら糸を抜いて完了

まずは洗濯機を活用した戻し方です。セーターやニットの中で、特に伸びた部分に糸を通して縫い、意図的に縮めるようにします。その状態で洗濯機へ入れ(モードはいつもセーターやニットに行っているもの)、乾燥。仕上げにスチームアイロンを施したら、糸を抜いて完了です。

ちなみにアイロンをかける際は、セーターやニットとアイロンが接触しないように注意してください。寄せるだけでも温めることは可能です。また熱の加減を確認する時は、くれぐれも火傷に気をつけてくださいね。

POINT

乾燥機能を使うときは普段の半分の時間で

洗濯機を回す過程で脱水でストップせず、乾燥機能まで使う場合は、普段(セーターやニット用に設定されている時間)の半分で止めましょう。あまり長く乾燥機にかけることも、伸びた状態になりやすい理由です。

洗濯機のタンブラー乾燥機能でセーターを縮める

洗濯機の後にアイロンをかけて、といった戻し方が面倒なら、洗濯機の乾燥機能に注目した方法もあり。主にドラム洗濯機に多いのですが、タンブラー乾燥機能を使うことで、セーターやニットを縮めることが可能です。洗濯機とは別に乾燥機を持っているなら、どちらかにタンブラー機能がないかチェックしてみましょう。

タンブラー乾燥の仕組みは、通常の乾燥機能に加えて熱を衣類に与えること。特にセーターやニットの中でも、ウール地のものは特に縮めることが容易です。もし自宅の洗濯機や乾燥機にタンブラー機能が付いていない場合は、近所のコインランドリーをチェック。

もし洗濯機の買い替え時なら、これを機にタンブラー機能が備わっているものを選ぶのもおすすめです。ドラム式に多いので、以下のページで紹介されているおすすめの洗濯機からチョイスしてみるのも良いですよ。

スチームアイロンを使ったセーターの戻し方

反対に、アイロンのみを使った戻し方もおすすめです。セーターやニットの全体ではなく、袖口や襟、裾など一部分だけ伸びた状態ならば、洗濯機よりも手軽に縮めることができます。

スチームアイロンによる伸びたセーターの戻し方

  1. スチームを伸びた部分に吹きかける
  2. 手で握って縮める
  3. 再びアイロンを当てて形を整える

手順は簡単で、最初にスチームでセーターやニットの伸びた部分を暖めます。湿らせることで洗濯直後のように重さが加わり、形が整いやすくなるため、たた暖めるよりも効果が高いんです。

その後、一旦手で伸びた部分を縮めるようにまとめます。スチームは高温ですから、火傷しないようにある程度覚ますか、手袋などでガードをしましょう。最後にまたアイロンをつけて、伸びた状態になる前の形に近づけたら完成です。細かい手順やコツが気になる方は、以下の動画に沿って行いましょう。

袖口や襟は熱湯からのドライヤー乾燥で縮める


セーターやニットで袖口や襟だけが伸びた状態なら、ドライヤーを使った戻し方もあります。アイロンが自宅にない人にもおすすめです。

ドライヤーと熱湯で行う伸びたセーターの戻し方

  1. 50度ほどの熱湯でセーターの伸びた部分を濡らす
  2. ドライヤーで乾かす

手順はアイロンを使った戻し方よりも簡略化されていますね。その分仕上がりはアイロンに一歩劣るのですが、熱湯は電気ケトルなどを使えば数分とかからずに行えますし、急に着ることとなった伸びたセーターを、急いで縮める時などに役立ちます。

ドライヤーによる戻し方とアイロンとの違いは押さえつけて形を整えることでしょう。言い換えればドライヤーで乾かす間、形を整えながら行うと、多少は良い状態に縮められるかもしれません。

POINT

アクリル系ニットは要注意

アイロンやドライヤーを用いた戻し方は、綿やウールなど天然素材のニットでのみ可能であり、アクリルなど化学繊維のニットには使えないことがあります。

縮めすぎたセーターはトリートメントで戻すことが可能

伸びたセーターやニットを縮める方法は以上の4つですが、もしセーターやニットを縮める際、必要以上に小さくさせてしまったら、ヘアケア用のトリートメントを使った戻し方を活用しましょう。

縮めすぎたセーターを伸ばす方法

  1. トリートメントを15gほど、洗面器いっぱいの水に溶かす
  2. 縮んだセーターやニットを30分ほど浸す
  3. 洗濯機の脱水機能を1分程度使い、乾ききっていない場合は陰干し

洗面器いっぱいの水は、少なくとも縮みすぎたセーターやニットが余裕で浸かるぐらいと思ってください。またトリートメントは普段自分のヘアケアで使っている商品でOKですが、成分表を見て、アモジメチコンの名前が入っていることを確かめてください。

アモジメチコンが含まれていないトリートメントでは、いくら上記の手順を踏んでもセーターやニットが伸びる可能性はほぼありません。

POINT

セーターやニットを伸ばすのはアモジメチコン

トリートメントがセーターやニットを伸ばすのではなく、アモジメチコンという成分があることではじめて伸びることが可能なんです。

伸びた!セーターやニットの伸びない洗濯方法は?

おしゃれ着用などデリケート洗い機能を使って洗濯する

洗濯によってセーターやニットが伸びたのならば、洗濯機の使い方を工夫することで予防することも可能です。例えばおしゃれ着洗いやデリケート洗いのような、衣類をいたわったモードがあります。洗濯機の機種によって細かな違いはありますが、普段着と一緒にまとめて洗っている方は、セーターやニットを別にしてみましょう。

ベストは1枚1枚を個別に洗濯機へかけることですが、そこは水道代・電気代と相談で。普段着の洗濯モードから切り替えるだけでも、セーターやニットが伸びた状態になる可能性はぐっと下がります。

洗剤もおしゃれ着用やニット専用を選択


洗濯機だけでなく、使う洗剤もより衣類をいたわったものに変えましょう。こちらも洗濯機の機能と同じくおしゃれ着用がおすすめですが、もっとこだわってニット専用の洗剤にするのもあり。その場合ニット以外の衣類、少なくとも洗剤に対象と明記されていない服は、一緒に洗わないよう気をつけましょう。

ウール素材のニットはぬるま湯で洗い&すすぎ

ただしウール素材のニットに限っては、洗濯機で使う水に気を使わなくてはいけません。特に温度が肝心で、冷水でも熱湯でもダメ。ぬるま湯で洗いとすすぎまで完了させないと、生地が傷みやすくなり、伸びた状態になってしまいます。

基本的に洗濯機に繋ぐ蛇口は水専用ですから、温度調節可能なもの、少なくともぬるま湯程度にはお湯を出せるものへと変える必要があります。あるいは残り湯が使える洗濯機であれば、残り湯を温めるのもありですね。セーターやニットに残り湯の汚れをつけたくないなら、新しいお湯を浴槽に貯めて使いましょう。

以下の記事はコートですが、ウール生地の洗い方について詳しく書かれています。ニット以外にもウール素材の衣類を好んで集めているなら、改めて正しい洗濯方法を学んでみてはいかがですか?

伸びた!セーターやニットの伸びない干し方は?

脱水後のニットは平らな場所に置いて乾燥させる

ある意味で洗濯機よりセーターやニットを伸びた状態にしているのが、乾燥の仕方です。吊り下げはNGなので、平らな場所へ広げるように置くのがコツ。床に置けない場合は小さなテーブルなどを使いましょう。もし場所を取るようなら、平置きができる台やフック付きの物干しネットを用意しておくと便利です。

ちなみに専用の台やネットを購入するのが手間ならば、下着などの小物を干す際に使うピンチハンガーで代用することもできます。セーターやニットはピンチハンガーの洗濯ばさみに取り付けるのではなく、上に乗っける形で乾かすんです。

ピンチハンガー1つにつきセーター1着しか干せませんが、反対に洗濯ばさみ部分は空いていますから、普段通り下着などを干すことは可能。またピンチハンガーに比べて床に近くなりますが、洗濯カゴを裏返し、その上にセーターやニットを置くことでも平置きが行えますよ。

棒が2本あればセーターは伸びない

平置きの特徴として、要は前後左右の一方に負荷をかけないという特徴があります。負荷をかけてしまった部位ほど伸びやすくなるからです。ゆえに重さを均一に保つ方法があれば、やはり平置き用のアイテムがなくとも、セーターやニットを干すのが容易になります。

実は物干し竿が2本ある家庭なら、既に実行可能。平置きで上に乗っけるという方法を提示しましたが、物干し竿の場合も同様です。ただ2本の竿の間が空中ですから、平置き用の台と違ってしっかりバランスを取りましょう。

セーターは日光に当てず陰干し

さらにセーターやニットは基本陰干し。室内であっても、直射日光が当たる場所は避けましょう。平置きにしていると、余計に日光に当たりやすくなるので、乾燥場所はよく選んでください。日当たりの良い場所が多い家ならば、セーターやニットと日光の間に、別の洗濯物を配置して遮るのも良いですね。

以下の記事でも、セーターやニットの洗濯方法について触れています。今回の予防法と合わせて活用し、再び伸びた状態になるのを防ぎましょう。

伸びたセーターやニットをリメイクする方法は?

伸びたセーターからクッションの中綿にリメイク

伸びたセーターやニットの戻し方があるとは言え、何度も縮める、伸びた状態を繰り返していてはいつか限界も訪れるもの。素材によっては1回伸びた状態になってしまうと、縮めることが不可能なセーターもあります。しかし落ちないシミができたわけでも、大きく裂けたわけでもないなら、捨ててしまうのはもったいないです。

セーターやニットなら、その柔らかさを活かしてクッションの中綿にリメイクしましょう。クッションは自作しても良いですし、面倒ならクッションカバーだけを買ってきて、中にセーターやニットを詰め込むだけでもOK。特別裁縫の技術を持っていなくても、ハンドメイド感覚で楽しめます。カバーを洗う時だけ注意ですね。

アクリル繊維ならたわしに使おう

もしアクリル素材のセーターやニットなら、アクリルたわしとしてリメイクするのもおすすめです。洗浄アイテムですから、ある意味しっかり汚れてから捨てることができますね。たわしはセーターやニットを一旦解いて編み直してから作るとより頑丈になりますが、手頃な大きさにカットするだけでも使用可能です。

編み直しは、アクリルたわしの形があるわけでもなく、解いた毛糸を丸や四角など好きな形に編むだけの簡単なもの。ニット初心者の方や細かい編み方が気になる場合は、以下の動画を参考にしてみてください。

伸びたセーターやニットも元に戻せば素敵コーデ復活!

セーターやニットが1度伸びただけで、「もう着られない!」と嘆くには早いです。上記の戻し方で、再び縮めることができないか試してみましょう。もし成功すれば、セーターやニットで行えていた素敵なコーディネートもまたできるようになりますよ。

ただ戻せるからといって、何度も繰り返してしまえばリメイクに活用するか、最悪捨てるしかなくなります。今後伸びたセーターやニットを作らないよう、洗濯や乾燥時の予防も徹底してあげてくださいね。

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