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ビスマス結晶とは?美しい人工結晶の作り方と大きい結晶を作るコツは?

更新:2019.06.21

ビスマス結晶はビスマス鉱石を元とする結晶ですが、人工結晶の方が美しいと言われています。なぜ虹彩が生じるのか?などの基本知識を踏まえて、ビスマス結晶の作り方・大きい結晶にするコツ・販売している場所・チップなどの販売形状についてを、ご紹介していきます!

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ビスマス結晶って何?

ビスマス結晶の元になるビスマス鉱石

ビスマス結晶は、ビスマス鉱石として自然界に存在しています。中国・メキシコ・カザフスタンなどで産出され、比較的に産出度が低めのレアメタルです。硫化鉱物の輝蒼鉛鉱(きそうえんこう)に含まれる他、自然蒼鉛として単体産出もされます。

元素の一種としてもビスマス(Bi)の名前があることから、ビスマス鉱石は元素鉱石の類とされます。ビスマス鉱石は英語で「Bismuph」と書きますが、この由来は古ドイツ語で「白い塊」を意味する「wissmuth」とも言われています。しかし諸説あるため、定かではありません。

ビスマス結晶しか見たことが無い場合は「白?」と疑問に思うかもしれませんが、ビスマス鉱石は淡い赤みを帯びた銀白色をしています。淡く赤い銀白色のビスマス鉱石は半金属であり、ナイフで切れるほど柔らかいのが特徴です。また、空気に長く触れると酸化により光沢が落ちます。

ビスマス鉱石には無い多彩は結晶になるとなぜ生じるのか

ビスマス鉱石からビスマス結晶になると、独特かつ美しい多彩な光沢が見られるようになります。この美しい光沢は「酸化膜」によるもので、酸化膜とは「金属を熱することで生じる表面上の膜」のことです。銅鍋などが明るい赤茶色に光って見えるのは、酸化した銅による酸化膜のお陰です。

また、ビスマス結晶には角張った模様のようなものが見られます。これは「骸晶(がいしょう)」と呼ばれるもので、「結晶の面と面が接する角部分に急激成長が起きて面部分が窪んだ結晶」のことを言います。ビスマス結晶は、酸化膜と骸晶によって、独特かつ美しい姿となるのです。

ビスマス以外にも、熱を加えることで美しい姿になる物があります。それは、ビー玉です。ビー玉の原料はあまり知られていませんが、辿っていくと鉱物が含まれています。そんなビー玉はフライパンで焼くと、内部にヒビが入ったクッラクビー玉と呼ばれるものになります。作り方については、以下の記事が参考になります。

ビスマス結晶は人工的なものが美しい

ビスマス結晶は自然界で生成されることもありますが、世に出回る多くは人工的に作られたものになります。なぜか?と言えば、人工的なビスマスの結晶の方が美しいからです。

自然にできるビスマス結晶は酸化膜の生じ方にムラが起きる可能性があり、加えて骸晶に必要な急激成長が起きにくいとされます。そのため、酸化膜と骸晶の急激成長を人工的に起こすことができる人工ビスマス結晶の方が、美しいという結果になるのです。

ビスマス鉱石は世の中のあらゆる場所で用いられており、毒性が低いことから胃腸薬など医薬品にも使用されているケースがあります。しかし、その美しい光沢からコレクターに好まれ、マニアも存在しているため、市場には観賞用として出回ることも少なくありません。

ビスマス結晶の人工結晶作りに必要なものは?


ビスマス結晶の人工結晶作りに必要なもの:ビスマス本体

まず、ビスマス本体が必要です。ビスマス鉱石が産出されたままの状態(一見はただの石に見える状態)で販売されていることはあまり無いので、ビスマス結晶作りにはビスマスのチップかインゴットを使います。また、既にビスマス人工結晶を溶かしても問題ありません。

ビスマス結晶の人工結晶作りに必要なもの:ステンレス製のアイテム

ステンレス製の鍋と、ステンレス製の器を用意してください。鍋は、ビスマスを溶かすために使います。器はビスマス結晶を生成する器として用いるので、溶けて液状化したビスマスが入っても問題の無い形状(正に器と呼べる形状のもの)を選びます。

なぜ「ステンレス製」と材質を限定したのか?その理由は、ステンレス製と同じくらい普及しているアルミ製だと酸化膜ができず、ビスマス結晶作りに失敗するからです。また、本体材質がアルミ製でなく、表面だけがアルミメッキ加工されている鍋や器も失敗の原因になります。

ビスマス結晶を生成する器についてですが、本格的な用具として販売されているものは卵を縦半分に切ったような形をしていることが多いです。それはそれで良いのですが、一般的には本格的な用具を使用しなくても、ただのステンレス製の器で事足ります。ただし、その器は他の用途には使えなくなります。

ビスマス結晶の人工結晶作りに必要なもの:その他にも必要な道具

ビスマスを溶かすために火を使うので、「コンロ」を要します。ガスコンロでも電気コンロでも良いのですが、溶けたビスマスは飛ぶ恐れがあるため、できるかぎり広い空間に持っていける持ち運び可能な小型コンロが理想的です。

溶けたビスマスは飛ぶ恐れがあるということで、人工結晶作りをする人が火傷をしないように「皮手袋」や「目を保護するゴーグル的なメガネ」は必須です。なぜ皮手袋?と言えば、熱に強い手袋であるからです。また、鍋つかみだと指先が不便です。熱くなった生成用器を持つための「ペンチ」もあった方が良いでしょう。

他にも、「ニッパー」や「ラジオペンチ」か「フォーク」があると便利です。なぜなら、「生成の段階で生じる余分な部分を取り除く時に有用」であるからです。出来上がったビスマス結晶を細かく取りたい場合は、「ピンセット」があると取りやすくなります。

ビスマスはどこで販売している?

金属材料ショップで販売している

ビスマスの人工結晶作りに欠かせないビスマス本体は、金属材料ショップで販売されています。値域により店舗数はまばらですが、金属材料ショップで検索をかけてみると販売店が出てくるでしょう。また、Amazonなどネット通販サイトでも見つけることができます。


ビスマスの販売タイプその1:チップタイプ

ビスマスは金属材料として販売される時、「チップ」か「インゴット」で販売されています。ビスマスのチップは、正方形や菱形に薄くカットされた形状をしていることが多いです。薄いと言っても紙のように薄いわけではなく、最低でも一般的な衣類のボタンほどの厚みはあります。

販売の仕方によっては、薄い正方形ではないこともあります。型から外したチョコレートのようなタイプもあれば、それを小型にした感じのタイプも存在します。どちらも溶かしてしまえば同じことですが、販売価格が店舗や量により大分違うので、よく検討しましょう。

ビスマスの販売タイプその2:インゴットタイプ

インゴットとは、日本語で言う「地金」のことです。地金は「金属を貯蔵しやすい形状に固めたもの」を言い、端的に言えば「金属の塊」になります。別名「バー」とも呼ばれ、資産として取引されることがある金塊も地金です。

ビスマスのインゴットも、金属材料ショップやネット通販サイトで販売されています。 チップタイプは販売者により量にかなりの差が生じますが、インゴットは基本何キロ単位の販売になるため、チップタイプよりも高くて重いです。しかし、販売量はチップでもキロ単位があるので、購入の際は量もちゃんと確認しましょう。

ビスマス結晶の作り方

ビスマス結晶の作り方①ビスマスを鍋で溶かす

それでは、ビスマスの作り方をご紹介していきます。ビスマスの作り方、手順1「鍋にビスマスを入れて溶かします」。ビスマスが溶けてきたら、そこから5分ほど加熱を続けます。ビスマス全体が液状になったら、火を止めます。

ビスマスは融点(溶ける温度)は「271.3℃」ですが、ガスコンロや電気コンロといった一般家庭用のコンロでも、この温度に達するので問題はありません。ただし、ビスマスが溶けた=271℃以上になっているということは忘れず、十分に注意してください。

ビスマス結晶の作り方②溶けたビスマスを器に入れる

続いて、作り方の手順2「溶けたビスマスを器に流し込みます」。フチのギリギリまで入れても問題ありませんが、こぼさないように気を付けてください。こぼさないように!を考慮するなら、フチのギリギリから0.5cm〜1cmくらい下まで流し入れるのが良いでしょう。もっと下の位置でも構いません。

安全第一を考える方、子供と一緒に作るなどの事情がある場合は、ギリギリにならない方がこぼれる・こぼれないの件については安心できます。楕円形の容器で半分くらいまで注ぐくらいが安全ですが、「ちゃんと取り出せるのか?」が心配になるかもしれません。しかし、特に心配はいりません。


ビスマス結晶の作り方③ビスマス表面に穴を開ける

作り方の手順その3「器に入れたビスマスの表面が固まってきたら、表面の中央辺りをニッパー・ラジオペンチ・フォークのいずれかでつついて、穴を開けてください」。穴と言っても点々としたものではなく、表面を破くような感じで、中がちゃんと見えるくらい開けます。

工具が無いならフォークが便利ですが、フォークと言っても材質は様々です。プラスチック製や木製なども一般的に多く見かけますが、プラスチック製は熱に弱く、木製も鉱石実験では基本的に用いません。そのため、ステンレス製を用いてください。

ビスマス結晶の作り方④固まっていない部分を出して冷ます

作り方の手順その4「穴を開けたら、ペンチで器を持ち、器の中にある固まっていないビスマスを熱する時に使用した鍋に出します」。固まっていない液状ビスマスを鍋に出し終えたら、器ごと冷めるまで放置します。子供やペット、ビスマス結晶作りの当事者以外などが、熱いビスマス入りの器に触れないよう注意してください。

冷ます理由についでですが、ビスマス結晶の多彩な酸化膜は、結晶が再生された後に冷却することで生じます。そのため、ビスマス結晶を作る際には、冷ます手順は必要不可欠なものとなります。この段階では、まだ器が熱い状態なので、ビスマス結晶作りの当事者になる方も、油断せずに取り組んでください。

大きいビスマス結晶を作る方法には、固まっていない液状ビスマスを外に出す作業が無い場合もあります。大きいビスマス結晶を作りたい場合は、作り方の次にご紹介する「大きいビスマス結晶を作るコツは?」の項目で説明していますので、参考にしてください。

ビスマス結晶の作り方③完全に冷めたら器から外して完成

作り方の手順その5「完全に冷めた状態たら、器を逆さにして、器の底部分を金槌などで軽く叩き、ビスマスを容器から外します」。強く叩くとビスマス結晶が割れてしまうので、気をつけましょう。ここまでの手順で、ビスマス結晶は完成です。

器から外したビスマス結晶は、基本的に大きめの塊となっています。そのため、ビスマス結晶を細かく分けたい場合には、ピンセットを使った望む大きさ・形状に取り外してください。また、ビスマス結晶の出来栄えは時々で異なります。黄・赤・青などが混在した、多色なビスマス結晶の方が美しいとされています。

大きいビスマス結晶を作るコツは?

大きいビスマス結晶を作るコツ①骸晶をつまむタイミングを遅くする

まず、作り方の中に「溶かしたビスマスを器に入れてから表面に生じた膜を破って固まっていないビスマスを外に出す」作業がありました。この作業を「器の中にある固まっていないビスマスを出さずに、生成されてきた骸晶をピンセットでつまむ」という作業にします。

この「ピンセットでつまむタイミングを遅くする」ほど、大きい結晶になると言われています。ただし、固まっていないビスマスがある中での作業になるため、ピンセットで持ち上げたビスマスを落とすと、熱い液状ビスマスが跳ねて危険です。十分に気を付けてください。

あと、単純な原理ですが、ビスマス結晶の生成用器を大きいものにしたり、使用するビスマスの量を多くすれば、その分ビスマス結晶が大きくなる可能性はあります。しかし、熱して冷ます作業が上手くいかなかった場合には、使用量や器のサイズを問わず結晶になりません。また、色が思うように出ない場合もあります。

大きいビスマスの結晶を作るコツ②生成段階で酸素を吹きつける

このコツでは、大きいビスマスと言うよりは、美しいビスマスが作れます。ビスマス結晶の表面部分に酸素を吹きつけると、色が鮮やかになると言われています。酸素濃度が濃いほど鮮やかになるため、酸素ボンベなどを利用した方が良いでしょう。

自分の息を吹きかけても多少の効果はあるかもしれませんが、人間の吐く息には二酸化炭素や水素など酸素以外の元素も含まれているので、ビスマス結晶に違う効果が出てしまったり、美しさが増すということに対する思うような効果が出ない可能性があります。

また、酸素を吹きつけるタイミングは「ビスマス結晶が生じ始めた直後」です。ビスマスがまだ熱い状態である可能性が高い時ですので、息を吹きかけるのは危険とも言えます。また、酸素を吹きつける際もビスマスが跳ねないように・跳ねて問題のないように細心の注意を払いましょう。

大きいビスマスの結晶を作るコツ③しっかり冷ますことがなぜ大切か

以上に2つの大きいビスマスを作るコツをご紹介しましたが、ビスマス結晶作りの基本についてをおさらいします。大きいビスマス結晶を作るためには、基本である「冷ます」作業をしっかりと行う必要があります。もちろん、ビスマス結晶を作る人が余分な火傷をしないためにも大切なことです。

ビスマス結晶を冷ますことで生じるのは「骸晶」であり、これは光沢と色彩を出すものでした。大きいビスマス結晶が作れたとしても、骸晶が上手く生じていないと、美しいビスマス結晶になりません。大きくすることにも基本作業「冷ます」は重要ですが、美しいビスマス結晶を求めるなら「冷ます」ことも大切にしましょう。

自由研究などで子供と共にビスマス結晶作りをする時には、早くビスマス結晶ができてほしい!という思いから気になってしまうかもしれません。しかし、なぜ冷ますのか?なぜ待つのか?ビスマス人工結晶作りにおいて重要な作業であることを大人は諭しましょう。また、待つことが重要であることも学びになるでしょう。

ビスマス結晶は美しい!作る時には熱に十分注意しよう!

ビスマス鉱石は淡い赤を帯びた銀白色の石という非常にシンプルな見た目をしていますが、熱して冷ます作業によって作られたビスマス人工結晶は独特かつ美しい姿をしています。ビスマス人工結晶は家でも作れる!という話が広まってからは、その美しさに惹かれた人たちが自作するようにもなりました。

作り方は簡単ですが、とても熱いものを扱うため、それなりに気を付けないといけません。なぜ光沢を帯びるのか?どうやって作るのか?といった「なぜ?(疑問)」が多いため、子供の自由研究などにとって良い題材となり得ますが、火傷の危険は隣り合わせですので十分に気を付けてください。

ビスマス人工結晶作りにはコンロや火傷対策など諸々の道具を必要としますが、第一にビスマスが無いと作れません。ビスマスはチップやインゴットで販売店で購入可能ですが、Amazonでも手軽に入手できます。大きいビスマス結晶作りのコツも参考にして、なぜ?を考えながら、楽しく安全に!ビスマス結晶を作りましょう。

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