
絞り染めの簡単なやり方や方法!藍染の模様の種類や絞り方・縫い方とは?
更新:2019.06.21
自宅で藍染はできるのでしょうか?今回は自宅での藍染・絞り染めの歴史や、簡単な輪ゴムを使った絞り方・縫い方で作る模様やグラデーションのやり方をご紹介いたします。自宅にあるものでしたら、小さなハンカチからTシャツまでお好きなものを藍染することができます。
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INDEX
絞り染めや藍染の模様の種類は?
絞り染めとは
絞り染めとは布の一部分を糸でくくったり、縫い込んだり、板で締め付けるなどの方法で圧力をかけてその部分に染料がしみこまないようにして、模様を描く染め方です。その技法は日本では100種類以上と言われています。
生地の凹凸、立体感などの感触、染めた時のぼかし具合など、同じものは一つとしてできません。一人の人が、同じ技法で100枚作ったとしても、それはそれぞれ別の模様になります。これが、絞り染めの特徴といえます。簡単に布を染める方法の一つ「草木染め」については、以下の記事も参照してみましょう!
絞り染めの歴史
View this post on Instagram念願の藍染をついに!模様や色の出し方が色々あって悩む。なんと藍を舐めさせてもらった。 #藍染 #安来 #天野紺屋
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絞り染めの歴史はとても古く、インドから伝わったものとされています。シルクロードを通って日本に伝わった絞り染めは、日本の染色技術に伴い様々な模様が生み出されていきました。
絞り染めの模様の種類
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絞り染めの模様の種類は、「絞り染めとは」で掲載した通り数多くあります。今回は、その中でも代表的なものを七種類簡単にご紹介いたします。このほかにも様々な模様の種類、技法があります。
藍染技法の種類
- 折絞り 折絞りは生地を屏風折など、織った状態で染める方法です。
- 板締め絞り 板締め絞りは、生地を板で挟み強く圧迫する方法です
- 根巻絞り 根巻絞りとは、染めない部分を平縫いしてから引き締め根本を縛る方法です。
- しわしわ絞り しわしわ絞りとは、生地をしわになるように手繰り寄せて染料液には浸けずに上からかける方法です。
- カゴ染め カゴ染めは生地をかごで上下に挟んで染める方法です。
- グラデーション グラデーションは絞らずに端を握って上下させて全体を浸ける方法です。
- 棒絞り 棒絞りとは適当な棒を使い染める方法
【藍染・絞り染め】藍染の色
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藍染は、漬ける時間によって色合いが違くなります。薄い順から順番に色合い下記のリストにてご紹介していきます。基準の時間だけでなく、慣れてきたら色合いを変えてみるのも面白いかもしれません。
藍染の色
- 甕覗き:「ちょっと甕を除いた程度」の時間で浸けた色合い
- 浅葱色:ねぎの葉のような緑が買った青色
- 納戸色:金世の代表的な藍染の色
- 縹色:昔の藍で染めた色の総称
- 濃藍:縹色よりもさらに染めた色。紺色になる少し前の色
- 紺色:さらに繰り返し染めた濃い藍色
- 褐色:黒く見えるほどの濃い色
絞り染めや藍染の下準備
藍染で準備するもの
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準備するもの
- 水またはお湯
- 染料
- Tシャツなどの染める生地
- バケツ
- ゴム手袋
- 新聞紙
- 汚れてもよい服
上記のものをご用意ください。また、絞り染めを室内で行う場合には十分な換気と、バケツの下に新聞紙などを敷いて行ってください。上記のものが用意できたのならば、次は下準備に移ります。
注意点としては、生地の素材で染まりやすいのは、綿や麻、シルクや、ウールといった天然素材です。ポリエステルなどの化学繊維は染まらないので気を付けてください。
藍染の下準備
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染まりやすくするために、用意したTシャツなどの生地を一度水またはお湯にぬらして、きちんと絞ってから始めます。次は、染料の容器に記載されている割合で、染料を水またはお湯に溶かします。
最後に、水と染料を混ぜたものにセスキ炭酸ソーダまたは塩を加えて混ぜます。これは、染料をより染まりやすくするために入れます。これで下準備は完了です。
輪ゴムを使った絞り方|絞り染めの簡単なやり方や方法は?
【絞り染め・輪ゴムを使った絞り方】わっか絞り
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それでは、輪ゴムを使った絞り方をご紹介いたします。一つ目はわっか絞りという染め方です。輪ゴムの他に、スーパーボールまたは、ビー玉など丸いものを用意してください。
用意したら、Tシャツなどの生地の裏側にボールを載せて包み、輪ゴムでしっかりと止めます。この時、輪ゴムがしっかりと止めないと中まで染料が侵入してしまい、きれいな丸模様にならないので注意しましょう。
好きな場所、好きな数のボールを包み、すべてきちんと止め終わったら、染料液に浸けるだけです。染まるまでは、約二時間(染料の量によって時間が変わります)、触らずに放置しておきましょう。綺麗に染まったら、流水ですすいで完成です。染めた後に、新聞紙などに挟んで染料液をよく吸い取るという手法もあります。
【絞り染め・輪ゴムを使った絞り方】折絞り
二つ目は、折絞りという絞り方です。輪ゴムを三つほど用意しましょう。用意できたら、生地を四つに屏風折にします。次に、細長くなった生地をさらに、二等辺三角形の形になるように屏風折にしていきます。その後、輪ゴムで三か所しっかりと止めます。このときの、絞る場所は個人の好きな場所で大丈夫です。
この後は、わっか絞りと同様に染料液に浸ければ完成です。絞る場所や、折り方などで模様はさまざまに変化していきます。自分のオリジナルの柄を作りましょう。
【絞り染め・輪ゴムを使った絞り方】しわしわ絞り
三つめは、しわしわ絞りという絞り方です。用意するものは、輪ゴムの他に割りばしを用意します。割りばしを中心に、端から布をゆっくりと巻いていきます。最後まで巻ききったら、片側ずつ生地を手繰り寄せて、中心に寄せます。
寄せたら、輪ゴムで先をぎゅっと固定します。両端とも固定できたら完成です。後は、染料液で染めると完成します。こちらは、部分的に絞ったり、大きく絞るなどをすると模様が少しずつ変わる様子が楽しめます。
縫って模様を作る際の縫い方|絞り染めの簡単なやり方や方法は?
縫って模様を作る
次は縫う方法や縫い方などをご紹介いたします。縫って作るものは、輪ゴムなどで作るものとは違いある程度自分の好きながらに作れます。例えば、星形やハート型などです。しかし、難しい模様は作れないので、簡単な模様にしましょう。縫う方法で作る際に、上記の用意するものの他に必要なものは、チャコペンと針と糸です。
【藍染・縫い方】作り方①:模様を描く
まず、Tシャツなど、染めたいものにチャコペンで作りたい柄を書きます。この時注意してほしい点は、細かい柄は、絞り染めには不向きなので輪郭がシンプルなものを書きましょう。また、自身が縫いやすい模様にしましょう。
【藍染・縫い方】作り方②:縫う
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模様を描いたら、その上を針と糸で縫っていきます。縫い方は波縫いになります。この時、糸の幅などで、模様の輪郭の線が決まりますので、大きく縫うか小さく縫うかなどの縫い方は自由で大丈夫です。
【藍染・縫い方】作り方③:絞る
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次に、縫った糸をぎゅと引っ張り絞ります。引っ張った上から、チャコペンで書いた線の上にくるようにして、ぐるぐるときつく巻き付けます。この時に糸が緩いと中に染料液に入ってしまい、柄がぼやけてしますので注意しましょう。
【藍染・縫い方】作り方④:染める
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最後に、絞った生地を染料で染めます。輪ゴム染めの際は、初めに生地を水で濡らしましたが、生地を縫って染める場合には、染料で染める直前に水で濡らすと生地が縫いやすいです。染料の染め方は、輪ゴムで染める場合と同じく約二時間(染料の量によって時間が変わります)染料液の中に浸けて最後に流水で洗えば完成です。
藍染のグラデーションや絞り染め以外のやり方
グラデーションのやり方
次は、藍染のグラデーションのやり方をご紹介いたします。グラデーションは、生地の長い面をくしゅくしゅと持てるようにまとめます。持ち手の部分を、取れないように輪ゴムで止め染料液にゆっくりと浸けていきます。途中で、生地を広げると中まできちんと染料が入ります。ある程度まで染めたら、一度引き上げて乾かします。
この工程を、ひたすら繰り返していきます。そうすることで、初めに浸けた部分と後からつけた部分では色の濃度が変わってきます。輪ゴムで止めている部分まで行ったら、輪ゴムを外して持ちます。一番最後は、さっと浸けるだけにします。よく絞ったら完成です。最後の部分を、染めるか染めないかは個人の自由になります。
型染め
View this post on Instagramいろいろ龍の型染め。 京都洛西髙島屋の催事、今日が最終日です。 #GOODWAY横田 #藍染 #龍 #型染め #洛西髙島屋
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藍染には、絞り染めの絞り方や縫い方以外でも様々なやり方があります。その一つは「型染め」です。型染めは、渋紙と呼ばれる和紙に模様を彫った型紙を作ります。生地に型紙を載せ、上から防染のりと呼ばれるものを縫っていきます。こののりを塗ることで、生地に染料がしみこまなくなります。
防染ノリが乾燥したら、染色します。染色が完了したら、のりを洗い落として乾燥させると完成します。この方法は江戸時代から伝わる技法で、絞り染めでは表現できない模様を生み出すことができます。
絞り染め・藍染がおすすめのアイテムは?
【藍染液】藍熊染料株式会社
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こちらの会社では、オンラインショップで染料を買うことが可能です。こちらでは、「大和藍セット」と「簡単インド藍セット」の二種類が買えます。大和藍セットは生地の繊維の種類によって、子ども用や生地の種類別に用途分けされているので、目的や生地の種類が決まっている方には買いやすいシステムです。
藍熊染料株式会社【藍染液】株式会社田中直染料店
View this post on Instagramまるが好き! #天然灰汁発酵建て #藍染 #藍染Tシャツ #まる #夏 #藍染体験 #徳島
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こちらの会社もオンラインショップで染料を買うことができます。藍染に必要なものがすべてセットになって販売されています。ただし、一つ一つの量が多いので注意してください。また、藍染の他にも柿渋や草木染の染料も販売されています。藍染とはまた違った味が楽しめます。興味がありましたら、参考にしてください。
株式会社田中直染料店【初心者向け】藍染キット
View this post on Instagramインジゴ。 板締め絞り。むしょーにしてみたくなって藍染めしてみました。 布によって染まり具合が違うのね。面白い。化学反応すごいね。 #藍染体験#藍染#インジゴ#染め #藍染キット
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ホームセンターでも、藍染のキットを手に入れることができます。中には、藍染の染料とゴム手袋、藍融解剤、絞り方のやり方などが入っています。パッケージには、染料をどのぐらいで溶かせばいいのか等も書いてありますので初心者の方にオススメです。お近くのホームセンターで、確認してみてください。
漂白剤
発想の転換で、白いものを藍色や他の色に染めるのではなく、濃い色から色を抜くというものです。漂白剤を使っても、絞り方や縫い方によっては、藍染の絞り染めと同じようにきれいな模様を作り出すことができます。注意点としては、浸ける時間を見ておかなければ、全て脱色してしまうことがありますので気を付けてください。
また、漂白剤に浸ける生地の色によっては、真っ白にならずにピンクになる可能性が高いので、漂白剤で行う際には確実に脱色するという保証はないので注意してください。また、うまくいく可能性も低いので興味本位でやるのでしたら小さい布などで試してから行ってください。
ハンカチからTシャツまで染めやすいもの
ハンカチからTシャツまで、染めやすさはあまり変わりません。初心者の方には、小さなハンカチから始めるのがオススメです。また、白い生地のものを染めるのが一般的です。
自然素材の中でも特に染めやすいものは、絹やシルクです。木綿生地は、他の草木染では染まりにくいのですが、藍に限っては絹よりも染めやすいという特徴があります。また、ポリエステル繊維が入った生地は染まりにくいので注意してください。また、コーヒーでも染めものができます!以下の記事も参照してみてくださいね。
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いかがでしたでしょうか。今回は自宅でできる藍染、絞り染めをご紹介いたしました。輪ゴムで絞るときには、よく絞ることが大切です。また、縫うものは自身が絞りやすい縫い方にしましょう。着なくなった洋服などをリメイクしてみてはいかがでしょうか。自分だけのオリジナルのものができること間違いなしです。
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