Large thumb shutterstock 24304516

承知しました・かしこまりましたの違いは?意味と使用例10選

更新:2019.06.21

「承知しました」「かしこまりました」はビジネスの場でよく使われる敬語表現になりますが、あまり使い分けを考える機会はないと思います。今日はその違いを見ていきながら再度意味を確認し、使用文例10選を交えながら、実践で使い分けができるように見ていきましょう。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



承知しましたの意味と使い方|かしこまりましたとの違いは?

「承知しました」の意味ー「かしこまりました」との違い

ビジネス

「承知しました」の意味は、「わかりました」と同等の意味合いになりますが、「わかりました」に比べると相手を敬う要素が入ってくるため、敬語として使えるワードになっています。「わかりました」という言葉をフォーマルにした言葉遣いが「承知しました」という言葉になります。

またもっとかみ砕いて言うならば「理解いたしました」という意味合いになります。これは相手方が自分自身に対して何かを指示した場合、あるいは説明をした場合にその内容を承服したという意味合いになり、この要素が強いか弱いかで類語の「かしこまりました」との違いが生まれ、使い分けを判断することになります。

承知しましたは目上の人に使う敬語表現

ビジネス

「承知しました」は「承知いたしました」とも言い換えることができ、承服したことを相手方に伝える時の敬語にあたる言葉遣いになります。そのため、「承知しました」「承知いたしました」はいずれも目上の方に対して使用する言葉になります。相手が目上の方であれば当然にビジネスの場では「承知しました」を使います。

「承知しました」「承知いたしました」は敬語表現になるため、この言葉を積極的に使うことで相手に対しての敬意が伝わる言葉になります。特にビジネスの場でもメールや文書等では必ず「わかりました」ではなく「承知しました」「承知いたしました」を使うようにすべきです。なぜならメール文書は形に残るからです。

敬語ゆえに目下の人に使うのは不自然

ビジネス

「承知しました」「承知いたしました」は敬語であることを上述しましたが、一方でこのような敬語は目下の人、例えば会社で部下に当たる人に使うと不自然な表現になってしまうことは頭の片隅に置いておく必要があります。

近年、上司部下関係なく職場で敬語を使う人が増えてきており、そのような人は特に目下の人に対して非常に丁寧な印象を与えます。しかしながらこのような状況でも目下の人に対して「承知しました」「承知いたしました」という言葉を使ってしまうと非常に不自然な印象を与えてしまいます。

行き過ぎた敬語は相手に対して逆に馬鹿にしているような悪印象を与えたり、目下の人に対して丁寧なのはとてもいいことなのですが、遜り過ぎると丁寧というよりも頼りない印象を強めてしまう結果にもなりかねませんので、少なくとも「承知しました」「承知いたしました」は目下の人に対しては使わない方が良いでしょう。

かしこまりましたの意味と使い方|承知しましたとの違いは?

「かしこまりました」の意味ーわかりましたの敬語表現


ビジネス

「かしこまりました」についても「承知しました」同様、「わかりました」の敬語表現になります。若干ニュアンスに違いはありますが、「承知しました」「かしこまりました」のどちらの表現を使うことも可能になります。「承知しました」「かしこまりました」のどちらも相手に対する敬意が込められた言葉になります。

「かしこまりました」については特に「仰せつかりました」と言い換えることもでき、例えば目上の方の指示に対して「畏まった」「仰せつかった」というニュアンスになりますのでその指示に該当する行動をさせていただくというニュアンスが色濃くなる部分が「承知しました」との違いになります。

「承知しました」「畏まりました」が意味する部分が同じ場合が多くありますが、違いを出すとするならば「承知しました」は「理解した」というニュアンスを色濃く伝える敬語で、「かしこまりました」は「仰せつかった」というニュアンスを色濃く伝える敬語であることを頭の片隅に入れておくとベターでしょう。

承知しましたとの違いーよりさらに丁寧な表現をしたい時に使う

ビジネス

ちなみに「承知しました」と「かしこまりました」は「かしこまりました」の方がより丁寧な表現であるということができます。それは上述している通り目上の方の指示に対して「畏まる」「仰せつかる」ニュアンスが強い言葉が「かしこまりました」で、「承知しました」はそれよりも「理解した」という意味合いが強いからです。

ただし「承知しました」「かしこまりました」の、敬意の度合いはわずかになります。明確に「かしこまりました」の方が上というわけではありませんので、何か多くの指示が出た場合に「かしこまりました」を連発するよりは、そのような場合は「承知しました」も織り交ぜて回答した方がより丁寧な印象になることでしょう。

承知しました(承知致しました)の使用例5選

承知しました(承知致しました)の使用例5選①社内

ビジネス

「承知しました(承知致しました)」は社内で使用することが可能です。直属の上司に対してはこの言葉遣いが最も適当と思われます。

「承知しました(承知致しました)」の文例①

  • ・承知いたしました。明日までに再提出いたします。
  • ・承知しました。本日は直帰させていただきます。ご配慮いただきましてありがとうございます。

承知しました(承知致しました)の使用例5選②取引先との商談

ビジネス

「承知しました(承知致しました)」は商談の席でも使用が可能となります。商談の席ではその商談のポイントではない、ちょっとしたやり取りの回答として使うのが良いでしょう。

「承知しました(承知致しました)」の文例②

  • ・そうなんですね(左様でございますか)。承知いたしました。
  • ・承知いたしました。

承知しました(承知致しました)の使用例5選③目上の人に対して

ビジネス

目上の方(特にここでは年上の方を指します)に対して「承知しました(承知致しました)」を使うことで、フォーマルで畏まった印象を与えることができます。

「承知しました(承知致しました)」の文例③

  • ・承知いたしました。ご指摘ありがとうございます。
  • ・来週月曜にお会いする旨、承知いたしました。

承知しました(承知致しました)の使用例5選④ビジネスメール

ビジネス

「承知しました(承知致しました)」は「かしこまりました」よりもメールで使う頻度は多くなるかと思われます。文例では社内・社外、それぞれのパターンを見ていきましょう。

「承知しました(承知致しました)」の文例④

  • (社外)いつもお世話になっております。株式会社〇〇の▲▲でございます。商談の日程につきまして承知致しました。お忙しい中ご連絡をいただきましてありがとうございます。何卒、よろしくお願い致します。
  • (社内)お疲れ様です。プロジェクトの件、承知いたしました。いただいた資料を確認させていただき、不明点がありましたら質問をさせていただけたらと考えております。よろしくお願い致します。

最近ではLINEやメッセンジャー、Skypeでグループを作成しその中でやり取りをするケースも、社内外問わず増えているようですが、関係性ができていれば上記のような形ではなくシンプルに「承知しました」だけでもいいかもしれません。しかし、関係性が希薄な間は上記文例のような形式ばった文章が最低限必要です。

承知しました(承知致しました)の使用例5選⑤「承知しました」を使いたい

ビジネス

特に「承知しました(承知致しました)」を使うケースとしては、指示内容よりも主旨に理解を示したことを表現する場合になります。「承知しました(承知致しました)」は、「理解した」ことを強く示す言葉であることをもう一度確認しておきましょう。「かしこまりました」との大きな違いになります。

「承知しました(承知致しました)」の文例⑤

  • ・次回会議での議事内容につきまして承知致しました。私の方でもプレゼンテーション資料をしっかりまとめた上で参加をさせていただきたく存じます。よろしくお願い致します。
  • ・ご指示の内容、承知致しました。〇〇様には▲▲の方から失礼があったことを丁重にお詫びした上で今後私に担当が変わり、弊社とのより良い関係性を今後もご継続いただけるよう尽力して参ります。次回打合せにつきましては口頭にてご報告をさせていただき、問題があればご相談をさせていただけたらありがたく存じます。よろしくお願い致します。

上記文例のように、自分として指示があったことをどのように理解し、どのように行動するのかを記載することで、相手に理解度を示すことにもなりますので、上記文例のようなシチュエーションの場合は「承知しました(承知致しました)」が適当であると言えるでしょう。

かしこまりましたの使用例5選

かしこまりましたの使用例5選①社内

ビジネス

社内で「かしこまりました」を使う場合は、直属ではなく2つ上の上司や社長等、普段あまり直接関わりのない上司に使用したり、直属の上司に「承知いたしました」で返答した後に、さらに上の敬意をその上の上司に対して示すために、敢えて使い分ける場合が挙げられます。

「かしこまりました」の文例①

  • ・かしこまりました。部長にご参加いただける17:00に打合せの時間を変更させていただきます。
  • ・かしこまりました。直接ご指導をいただきましてありがとうございます。

かしこまりましたの使用例5選②取引先との商談

ビジネス

取引先との商談で「かしこまりました」を使う場合は、商談のポイントとなるような部分を確認する際に使い、その他は「承知いたしました」を使うとベターです。

「かしこまりました」の文例②

  • ・かしこまりました。旧製品との違いは、麻製ではなく絹製になっている部分で相違はございませんでしょうか。
  • ・かしこまりました。卸値はスライドで、今後は輸送費のみが追加になる旨、弊社の総務に報告させていただきます。ご配慮いただきましてありがとうございます。

かしこまりましたの使用例5選③目上の人に対して

ビジネス

目上の人に「かしこまりました」を使う場合は、その話の中で一番のポイントと思われる部分に限定しましょう。「承知いたしました」と「かしこまりました」、それぞれをそのように使い分けることで相手方はあなたがしっかり内容を理解していると安心することができるでしょう。

「かしこまりました」の文例③

  • ・かしこまりました。今後は議事録を毎回作成いたします。
  • ・かしこまりました。コミッション率の引き上げを取引先に周知いたします。

かしこまりましたの使用例5選④ビジネスメール

ビジネス

ビジネスメールでは「承知しました」を使う場合が多いかと思いますが、目上の方に対してのパターンと同様にここぞというポイントで「かしこまりました」を使うと、相手方に安心感を与えることができます。

「かしこまりました」の文例④

  • ・かしこまりました。明日9時から打合せの方、よろしくお願いいたします。
  • ・かしこまりました。その点を企画書に追加いたします。

かしこまりましたの使用例5選⑤「かしこまりました」を使いたい

ビジネス

承知しました」は「〇〇の旨、承知しました」と前に確認事項を持ってくることができますが、「かしこまりました」はそれを一文で完結させてから、新しい文章で確認事項を伝えることとなります。そのため、改めて大事なことを確認したい際には「かしこまりました」を使うことで「承知しました」よりも丁寧な印象になります。

「かしこまりました」の文例⑤

  • ①かしこまりました。ご高配に心より感謝申し上げます。
  • ①〇〇の旨、承知いたしました。ありがとうございます。
  • ②かしこまりました。いただいたご指摘を再度盛り込んで、企画書を再提出させていただきますので、お手数ですがご確認をお願い致します。
  • ②ご指摘の旨、承知いたしました。再提出させていただきます。

①②はそれぞれ「かしこまりました」と「承知しました」を同じ内容で使い分けています。一旦「かしこまりました」で切ってから内容を確認する、あるいは感謝を伝える等した方が、相手方にとても丁寧な印象を与えることができます。

了解しました・承知しました・かしこまりましたの違いは?

了解しましたはカジュアルな言い回し

ビジネス

「了解」自体が「かしこまりました」「承知しました」に比べるととてもカジュアルな言い回しになります。それは「了解」「了解です」「了解しました」「了解いたしました」と、それ自体をどれだけ丁寧な言い回しにしてもカジュアルなニュアンスはぬぐえない言葉になります。

了解しましたを使うと失礼にあたる場合がある

ビジネス

それ故にビジネスの場で「了解しました」「了解いたしました」と使うと、「この人はビジネスマナーを知らない人なんだな」と思われてしまうことがあるので、ビジネスの場で「了解」を使うことは避けた方が無難でしょう。

ただし最近では「了解いたしました」は敬語と認識する人も増えていて公然と「ビジネスの場で了解しましたという言葉遣いをするなんて、ビジネスマナーがなっていない」等と注意をしてしまうと、たとえ日本語のルールや慣習としては合っていても、周囲の反感を買う可能性があるご時勢になっているようです。注意しましょう。

承知しました・かしこまりましたを使ってビジネスを有利に進めよう

文例でも示した通り、「承知した内容」「かしこまった(承った)内容」を付記することもビジネス上でこれらの言葉を使いこなす重要なポイントであると言えます。「承知しました」「かしこまりました」ひいては「了解しました」、これらをしっかり使いこなしてビジネスの場を有利に進めていきましょう。

●商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。