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ビジネスにおける所感の書き方・例文・意味|研修・出張報告書/復命書

更新:2019.06.21

ビジネスにおける所感の書き方・研修・出張報告書および復命書の書き方は、基本的に書かなければならない状況に追い込まれた時に調べて提出をするような方が多いと思います。しかしビジネスの場でこれらの書類は評価に対して非常に重要になります。その例文・意味等も踏まえながら書き方を見て行きましょう。

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所感の意味とは?

所感の意味

ビジネス

所感の意味を考える上では、まずは「何のために所感を書くのか」という意味を考えることが重要になってきます。感想ではだめなのか、所見ではだめなのか。所感だからこそ求められる要素が数多くあります。そして、ビジネスでは所感は確実に相手方から評価されることになり、あなたの今後を左右する意味合いも秘めています。

所感・感想・所見の違い

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感想はただ単に自分が思ったことを述べること、所見は自分が気になる部分を述べることで、所感も本来の意味合いは「心で感じたこと」になります。しかしこれが「ビジネスで求められる所感」は単なる所感だけではなく「今後のビジネスに見たものや感じたもの、得たものをどう生かしていくのか」という視点が求められます。

基本的な所感の書き方としては、物事の経緯、感じたこと、気づいたこと、今後の業務に活かせる部分、それをどう活かすか、今後の目標とプラン(具体的に)、という詳細まで求められるのが「ビジネスで求められる所感」になります。その書き方を知っているとビジネスでは確実にアドバンテージになります。

所感の基本的な書き方は?

ビジネスにおける所感の書き方の基本

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所感の書き方をポイントでまとめます。まず所感で意識していただきたいのが「PDCA」という言葉になります。これは計画(Plan)、実行(Do)、確認(Check)、改善(Act)の略になりますが、物事に対してこの流れを考えながら所感を書くことがビジネス所感の書き方として重要になってきます。

ビジネス所感の書き方で意識すべきは、「ただ単に感想や感じたことを書く」ということではなく、「そのビジネスに関わる一員として、見たものをどのように感じ、それをどう分析して最後にそれを今後どのようにビジネスにつなげていくのか」という視点になります。

序盤から非常に堅苦しいことを書いていますが、このビジネス所感を書く意味をしっかり理解しておけば、自分なりの相手方を納得させる所感を書くことができますが、ここからは詳細なポイントをまとめていきます。


所感を書く上でのポイント

所感を書く上でのポイント①「気付き」を正直に書く

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所感の書き方で非常に大切なことは、感想ではなく「気付き」を書くということです。違いは明確で感想はただ感じたことですが、「気付き」は今まで誰も見えていなかった発見をする、ということになります。大げさかもしれませんが、本当に些細なことで問題ありません。スタートが「気付き」だからこそ、次に繋がるのです。

では感想ではなく「気付き」を書くためにはどうすれば良いのでしょうか。それは、何かを見つける視点でその物事を見つめることです。単なる感想であれば、後からただ感じたことを書けばいいだけですが、例えばそれが研修であったり特定期間の業務である場合、発見をすべく色々な視点で物事を見ようとすることが大切です。

では何に気づけばいいのかという話ですが、それは「課題」であり「問題点」、そして「良い部分」になります。それらを見つけることで、課題や問題点からは改善が見つかり、良い部分からは今後の方向性が見つかります。まずはこのように、何かを見つけようとする「気付き」の視点を書くことが大切になります。

所感を書く上でのポイント②課題と改善策を提案する

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「気付き」を記す次にやるべきことは課題と改善策を提案します。所感がもしも単なる感想であれば、ただ単に感じたことを書いて「良かった」「悪かった」で終わってしまいますが、「ビジネスで求められる所感」については、「次に何をすべきなのか」という具体案になります。

ここまで来ると所感というよりは「議事録」であったり「報告書」という言葉を使った方がしっくり来るのかもしれませんが、会社が求めているのはまさにこの「報告書」の形式になります。つまりただ単に感想を求めているのではなく「その物事を見つめて、次に何をすべきか考えなさい」と、会社はあなたに求めているのです。

ここで大切なことはその物事の問題点を見つけてそれを「課題」として洗い出し、さらにその「課題」を元に「改善策」を見つけ出すという作業をしっかり行うことになります。あなたが再度見直した時に、その「改善策」が報告書を見た上司や先輩が納得するかどうか、その視点が大切になってきます。

所感を書く上でのポイント③改善を実行するプランを提案する

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そしてビジネスにおける所感の着地点としては、改善プランの実行になります。これを5W1Hで提案することができたらベストです。誰が(Who)・いつ(When)・どこで(Where)・何を(What)・どのようにするのか(How)・何故そうするのか(Why)という視点になります。

ここで大切なのは、いつ・どのようにという項目が入っているので、その行動を自分自身が上司や先輩に対してコミット(約束)をすることになりますので、実現可能でかつ実行する価値のあるプランを練ることが大切になります。どちらかの視点が欠けているとせっかく考えても価値が薄れてしまいます。

ここまですごく堅苦しいことを書きましたが、実際にやってみると決して難しくはありませんので安心してください。ここからはシーン別に例文を見ていきながら、実際にビジネスで求められる所感が書けるようにしていきます。

所感の例文・ネタ【シーン別】報告書編

所感の例文・ネタ①一般的な報告書

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一般的な報告書の所感については具体的な改善策の実行プランまでは求められないことが多いと思いますので、文例はその部分には軽く触った形で作成をしました。

ここからどの例文も同じ流れを踏んで所感を書いていく形にしていきたいのですが、①概要②感じたこと③良かったこと④問題点⑤今後のプランに分けて書いていきたいと思います。この5つの手順をしっかり踏むことでフォーマットが単なる原稿用紙であっても、しっかりとした所感を書くことができるようになります。

一般的な報告書の例文

  • ①概要…〇〇様の顧客対応について ・お客様情報のヒアリング ・商品説明 ・見積書作成 ・商品提案 ・質疑応答
  • ②感じたこと…〇〇様は非常に人当たりが良い紳士で、お客様対応は非常にスムーズに進んだ。商品の説明時から質問が多く、弊社の製品に手ごたえを感じてくださっている様子だった。お見積書を作成したところ、予算感もマッチしているとのことだった。
  • ③良かったこと…非常に興味を持って話を聞いてくださっていたので、成約まで持っていくイメージができたことは収穫だった。また私自身に対しても好印象を持っていただいているようなので、その点からも先月入社時よりも営業スキルの向上を実感できている。
  • ④問題点…来週にアポを切れたものの、あれだけ興味を持っていただいていたにも関わらず、本日成約まで持って行けなかった。〇〇様が話をしている時間が長く、自分から〇〇様に合わせた提案をする機会が少なかったものと思われる。
  • ⑤今後のプラン…本日ヒアリングはしっかりできているので、〇〇様に向けた提案書を来週商談までに作成し、そちらを見て頂きながら話を進めることで、提案の時間が十分に取れないリスクを排除していきたい。

商談に関する報告書としていますが、良い部分と悪い部分が明確になっている報告書になります。結果に対する一喜一憂に留まらず、成約ができなかったという部分を厳しく見て成約まで持って行くプランまで提案ができているので、ビジネスで求められる所感になっています。

所感の例文・ネタ②研修報告書

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研修報告書も単に感想に留めず、その研修で何を得たのか、そしてそれを今後どのように繋げていくのかが具体的に見えるように作成をすると上層も「また〇〇には研修を受けさせたい」と思うはずです。上層からそう思ってもらえる研修報告書の例文になります。


研修報告書の例文

  • ①概要… 新しいウォーターサーバーの導入研修 ・製品概要 ・実用および試飲 ・頭販売ロールプレイング ・ディスカッション ・質疑応答
  • ②感じたこと…ウォーターサーバーの需要の高まりと、この市場に対するニーズの向上を感じることができた。ウォーターサーバーはまだまだペットボトル飲料よりも割高で顧客層が限られているが、メリットをしっかり打ち出していくことで、中流層以下の家庭に対しても十分に需要があると感じた。
  • ③良かったこと…今までウォーターサーバーは一定の所得層以上の家庭にしか販売できない商材だと思っていたが、子供の健康等に触れて案内をすることでどの層にも案内ができることに気づけたこと。
  • ④問題点…ロールプレイングでは自分の販売スキルが一番低いと感じた。雑談にばかり走って本題の話が他の人に比べると薄く感じた。また、商材知識の不足も、ロールプレイングの中で実感した。
  • ⑤今後のプラン…来週までに新製品のことで何を聞かれても即答できるくらい勉強をする。また、早く出勤している先輩にお願いして、1日1回でもいいのでロールプレイングをしてもらう。

研修報告書については上記のように、研修の良かった部分やそこで学べたことはしっかり記入し、自分自身がその研修を受けてどうなりたいかを記入すると非常に印象がいい研修報告書になります。また、例文のように今後どのような努力をしていくのかも書けるとベターです。

所感の例文・ネタ③出張報告書

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出張報告書については、出張というものの性質を理解しましょう。出張は、通常の業務コストに加え、会社は出張コストも負担しています。そのコストに見合う内容の出張だったということを報告する必要があります。その観点をしっかり意識することで誰にも負けない出張報告書が書けます。

出張報告書の例文

  • ①概要…札幌支店の視察および社員研修/得意先との商談
  • ②感じたこと…札幌支店は思っていたよりも小さな事務所だったが非常に活気があり、社員研修では活発に質問が飛び交い、予定していた時間を1時間オーバーしてしまった。また商談については正式に弊社製品を卸していただける確約をいただけた。先方の弊社に対する心象は非常に良く、日頃の札幌支店の努力が感じられた。
  • ③良かったこと…研修も1人1人の発言が活発で業務に対するモチベーションが高く、取引先とも良好な関係性を築くことができており、札幌支店メンバーの頑張りを感じることができた。
  • ④問題点…業務が遂行できれば時間軸は関係ないという風土がある。残業が定着しており、研修も最初に時間をアナウンスしていたにも関わらず時間通りに終わらせることができなかった。もっと時間軸を意識して業務を進めることで、札幌支店の業績はさらに上がると思われる。
  • ⑤今後のプラン…札幌支店の支店長には時間軸を意識したフォーマットで日報を日々メールにて共有してもらい、その日報を元に指導を行い業務効率を上げ、半年後で利益率前期比110%以上を目指す。

「札幌の人たちは活発で、凄く頑張っていてよかったです」という感想で終わらせず、利益のコミットまで最後に盛り込んでいます。また、商談成立が自分の大きな成果ですが、それを札幌支店の努力と報告することで好印象を得られます。その観点からも出張費用以上の利益の回収が期待できる出張報告書と言えるでしょう。

所感の例文・ネタ④復命書

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復命書は、報告書と非常に似た性質を持つ書類になりますが、復命書はその行事の流れを記載したり配布された資料を添付したりと所感を記載する余地が報告書よりもやや縮小される形になります。本来であれば復命書は決まったフォーマットがある場合が多いですが、ここでは所感の部分に特に絞って例文を掲載します。

復命書の例文

  • ①概要…介護研修
  • ②感じたこと…現状両親が健在であり、介護について考える機会がなかったが、将来のことを考えるいいきっかけになった。
  • ③良かったこと…介護の現状やその方法を0から知ることができたこと。
  • ④問題点…今までは当たったことがなかったが、今後タクシーに乗車されるお客様でも介護が必要とされる方が増えてくると思われるが、現状のスキルだとそういった方々の介護ができない。
  • ⑤今後のプラン…介護に興味を持って、介助が必要なお客様を積極的に受け入れられるようにする。会社の補助でホームヘルパーの資格が取れると聞いているので、半年以内に資格が取れるようにスケジュールを立てる。

所感の例文・ネタ【シーン別】日常編

所感の例文・ネタ⑤年頭所感

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年頭所感に関しては簡単に言うと1年の抱負になります。それにビジネス感を持たせた例文を記載します。流れは④までの流れとは異なります。年頭所感のポイントは前年の周囲への感謝を述べること、そして抱負は会社への貢献と自己の成長に関わることを述べることで、向上心と協調性をアピールすることができます。

年頭所感の例文

  • 皆様、明けましておめでとうございます。私の年頭所感を発表させていただきます。
  • 昨年は1ヶ月の入院でお休みをいただき皆様にご迷惑をおかけしましたが、現状は体調も回復し、通常通り業務に復帰することができました。
  • このような形で新たな年を迎えることができるのも一重に皆様のおかげと思っております。いつも本当にありがとうございます。
  • 今年は会社に取っても重要な〇〇プロジェクトが本格開始となりますが、私もプロジェクトの成功に尽力し、何としてもプロジェクトを大成功させたいと意気込んでおります。
  • また、個人としては△△の資格取得を年内に叶え、技術者としてのステップアップも目指しております。今年もよろしくお願いいたします。

所感の例文・ネタ⑥朝礼

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朝礼の所感は、要点を簡潔に述べることが大切になります。何故ならあなたが所感を述べている時間に、それを聞いている全員の時間給が発生しているからです。人前で何かを発表する際にはそういった観点をしっかり持つようにしましょう。例文くらいの長さがちょうど良いです。長過ぎるのはよくありません。

朝礼の例文

  • おはようございます。〇月〇日、朝礼になります。本日私は1時間前に出勤したのですが、もちろん誰もいませんでした。
  • 今まで当たり前のことだと思っていたのですが、皆さんデスク周りをしっかり整頓して帰宅されているので、清々しいと感じるくらい綺麗でした。
  • デスク周りの清潔さは業務効率に直結すると言います。机の乱れは心の乱れになりますので、これからも整理整頓をしっかりと心がけていきましょう。

所感の例文・ネタ⑦日報

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日報については、日々の改善と振り返りをしっかり行う場になりますので、自分のためにもしっかりと日々所感をまとめていきましょう。

日報の例文

  • ①概要…訪問販売 マンション200件
  • ②感じたこと…今日行ったマンションは留守が多い
  • ③良かったこと…最大で1日で200件回れることが分かったこと
  • ④問題点…お客様と話をしないと受注がとれない
  • ⑤今後のプラン…明日は今まで回った中で在宅率が最も高かった〇〇マンションを中心に回り、今日の分も合わせて2件受注を取ります。

所感の書き方をマスターしてビジネスパーソンとしてステップアップしよう

所感は相手に対してのアピールでもあり、また自分自身を成長させるためのツールにもなります。所感の書き方をマスターしてビジネスパーソンとしてのステップアップを狙っていきましょう。

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