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【時候の挨拶】6月上旬/中旬/下旬の季節の挨拶と季語は?手紙の書き出しも

更新:2019.06.21

お世話になった方や会社のお得意先など、時候の挨拶が欠かせない相手っていますよね。6月を表す季語で真っ先に思いつくのは、梅雨だという方が多いのではないでしょうか。実は、それ以外にも6月を表す言葉は沢山あるんです!そんな季節の挨拶を使った手紙の書き出しと結びも、併せて紹介していきます。

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6月の時候の挨拶と季語は?

6月の時候の挨拶について

手紙とは一般的に、書き出しの言葉である「頭語」で始まり、結びの言葉である「末文」で終わります。結びの言葉は、書き出しの言葉に対応させて書きますので、決まった組み合わせがあります。覚えておくとよいでしょう。そして、送る相手との関係や内容によって、合うものを選択するようにしましょう。

そして、頭語の後に来るのが【時候の挨拶】です。お手紙の中に季節やそれに沿った労いなどを感じさせるものは、頂く側にとってもうれしいもの。ぜひ、皆さんも各月の時候の挨拶を使い分けてみてほしいものです。時候の挨拶には定型句も用いられますが、お相手や内容によってはご自身で考えられたものでも構いません。

手紙の構成

  • 1・前文
  •  ①書き出しの言葉
  •  ②時候の挨拶
  •  ③安否の挨拶:まずは先方の安否を尋ね、次にこちらの様子を書く。お礼やお詫びの言葉を加える場合もこの項に書く。
  • 2・主文:手紙を出す目的と要件を相手に伝わるように書く。
  •  ①書き起こし:例)さて・早速ですが・このたびは・ところで など
  •  ②本文
  • 3・末文
  •  ①結びの挨拶
  •  ②結びの言葉:書き出しの言葉に対応させる。
  • 4・後付け
  •  ①日付
  •  ②署名:自分の名前
  •  ③あて名:相手の名前
  • 5・添え書き:主文に書き忘れたことがある場合に書く。

年間のイベントで6月には「衣替え」や「父の日」「夏越しの祓」があります。離れた土地に住む父親に、普段は言えない感謝の一文を入れて差し上げると喜ばれるでしょう。また天候も梅雨に向かい変わりやすくなってきますので、そういった季節感を盛り込んだ言葉を入れ、受け取り手の気分を高めましょう。

6月の季語について

QUOTE

季語(きご)とは、連歌、俳諧、俳句において用いられる特定の季節を表す言葉を言う。 引用元:wikipedia・季語

6月(水無月)の季語一覧

【時候】 夏至 皐月 田植時 仲夏 梅雨寒 入梅 白夜 半夏生 芒種 六月
【天文】 いなさ 空梅雨 薬降る 黒南風 黄雀風 五月闇 五月雨 五月晴 梅雨 梅雨雷 梅雨曇 梅雨空 梅雨の月梅雨の星 梅雨晴 虎が雨 ながしはえ 夏ぐれ
【地理】 井水増す 植田 五月川 皐月波 五月富士 五月山 梅雨穴 梅雨の山 出水 富士の雪解
【生活】 雨乞 雨休み 漁夫帰る 五月の鏡 菖蒲人形 菖蒲湯 田植 父の日 蛍狩 六日の菖蒲
【行事】 貴船祭 時の記念日 富士詣 
【動物】 牛蛙 蚕蛾 夏蚕 鯰 濁り鮒 蛍 
【植物】 アイリス 青梅 紫陽花 アマリリス 藺 オリーブの花 ガーベラ 南瓜の花 木耳 百日紅 菖蒲 西瓜の花 水芭蕉 百合の花 ラベンダー 若竹 

【上旬編】6月の季語・時候の挨拶・書き出し・結び

【上旬】6月の季語

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6月の上旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうち【小満(しょうまん)】の末候(5/31~6/4頃)にあたります。また【芒種(ぼうしゅ)】の初候(6/5~9頃)でもあります。

6月上旬の季語

  • 初夏の候・初夏のみぎり・初夏の折
  • 芒種の候・芒種のみぎり・芒種の折
  • 時候不順の候・時候不順のみぎり・時候不順の折

【上旬】6月の時候の挨拶


便箋

6月は梅雨に入り、空模様が気になってくる日が多くなる頃です。仕事へのモチベーションや体の調子が上がるような言葉と一緒に、雨だからこそ美しく見える紫陽花の花の様子や合間に見える青空などの情景を取り入れた季節の挨拶文にするとよいでしょう。

【上旬】6月の時候の挨拶を使った季節の挨拶・書き出し

ペン

6月上旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙の例文をご紹介します。礼儀正しい印象を与えたいお相手に手紙を書くときの季節の挨拶文として使うといいでしょう。

【6月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)

  • 初夏の候、貴社におかれましてはますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
  • 芒種のみぎり、先生におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
  • 時候不順の折、貴社の皆様におかれましては、ご壮健のこととお慶び申し上げます。

次に、6月上旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、プライベートなどの親しい方に対してのやさしめの表現のものをいくつかご紹介します。季節の挨拶文の参考にしてくださいね。

【6月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)

  • 梅雨も近づいているようで空気が重たく湿気を帯びているようです。空模様が気になる日々ですが、お元気ですか?
  • 試合が近いのに、ぐずついたお天気で練習する日が少ないのを心配しています。〇〇様には辛い時期ですが、天候など気にせずに頑張っているのでしょうね。
  • 夕暮れが早く虫がたのしげに歌っているかのようです。ご無沙汰しております。

【上旬】6月の時候の挨拶を使った手紙の結び

6月上旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方への改まった表現のものをご紹介します。結びの文章の組み合わせは「季節感のある言葉」+「相手を気遣う(労う)言葉」が基本です。

【6月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)

  • しっとりとした空気に緑の香りが漂う初夏の候にあっても、ますますご繁栄されることをお祈り申し上げます。
  • 天候に負けずにご活躍のこと、結びのご挨拶とさせていただきます。

次に、6月上旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、プライベートなどの親しい方に送るやわらかめの表現のものをご紹介します。気持ちを込めて言葉にするといいですね。

【6月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)

  • 今週の雨が気になるところですが、詳細が決まり次第、ご連絡いたしますね。
  • 空模様が気になり、荷物もひとつ増えてうっとうしい時期ですが、雨上りの空のようにすがすがしい気持ちでお過ごしください。

【中旬編】6月の季語・時候の挨拶・書き出し・結び

【中旬】6月の季語


6月の中旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうちで【芒種(ぼうしゅ)】の次候(6/10~15頃)から末候(6/16~20頃)にあたります。

6月中旬の季語

  • 黴雨(ばいう)の候・黴雨(ばいう)のみぎり・黴雨(ばいう)の折
  • 入梅の候・入梅のみぎり・入梅の折

【中旬】6月の時候の挨拶

梅雨入りと同じくして梅の実が色づいてくる頃です。梅雨というのは梅が熟す雨のことを指します。紫陽花は「万葉集」にも名前が出てくるほど古くから知られ、鎌倉時代に園芸化されて、江戸時代に広まりました。梅雨時を象徴する日本固有の花ですので、時候の挨拶に取り入れていただきたいひとつです。

【中旬】6月の時候の挨拶を使った季節の挨拶・書き出し

6月中旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙の例文をご紹介します。季語では堅苦しいイメージになってしまいそう...。しかし、礼儀正しい印象を与えたいお相手に手紙を書きたい!と、いう時の参考にしてみてくださいね。

【6月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)

  • 梅雨寒の候、貴社におかれましては益々のご発展お慶び申し上げます。
  • 梅の実色づくみぎり、先生におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
  • 紫陽花目に映える折、貴社の皆様におかれましては、ご壮健のこととお慶び申し上げます。

次に、6月中旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、プライベートなどの親しい方に送るやわらかめの表現のものをご紹介します。自分が感じていることに加え、受取り手がどのように感じているかも想像しながら書くとよいでしょう。

【6月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)

  • 雨に映える紫陽花の花も美しく咲き誇っています。お元気でお過ごしですか?
  • 梅雨晴れが清々しい季節ですね。バタバタしていてすっかり連絡が途絶えがちになってしまいましたが、お父さん、お元気ですか?

【中旬】6月の時候の挨拶を使った手紙の結び

6月中旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、改まった表現のものをご紹介します。受取り手の健康への気遣いや社業の繁栄を祈る言葉と共に、季節感を盛り込んだ一言を加えるといいでしょう。

【6月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)

  • 御田植神事の折、スクスクと成長する稲が実りの秋を迎えるような貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
  • 梅雨明けの待たれるみぎり、先生のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

次に、6月中旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、親しい人に送るやわらかめの表現のものをご紹介します。受取り手の癖や特徴を挙げながらも、それらを賞賛したり、気遣う言葉で結ぶと喜ばれるでしょう。

【6月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)

  • 父の日にお会いできなかったのが残念ですが、お盆には帰省しますのでご自愛くださいね。
  • 真っ赤に熟したトマトのようにみずみずしく、健康を保っていてください。

【下旬編】6月の季語・時候の挨拶・書き出し・結び

【下旬】6月の季語

6月の下旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうちで【夏至(げし)】の初候(6/21~25頃)から次候(6/26~30頃)にあたります。

6月下旬の季語

  • 夏至の候・夏至のみぎり・夏至の折
  • 菖蒲の花咲く候・菖蒲の花咲くみぎり・菖蒲の花咲く折

【下旬】6月の時候の挨拶

夏至は、一年のうちで日が長く夜が短くなる頃のことです。この夏至のころから気温はグングンとあがっていきますが、日照時間は冬に向かい短くなっていきます。季節の挨拶に季語として綴るのには最適でしょう。

【下旬】6月の時候の挨拶を使った季節の挨拶・書き出し

6月下旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方への改まった表現のものをご紹介します。受取り手が、6月を感じることができるような言葉を選ぶとよいでしょう。

【6月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)

  • 夏至の候、貴社におかれましては益々のご発展お慶び申し上げます。
  • 菖蒲の花咲くみぎり、先生におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。

次に、6月下旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、プライベートなどの親しい方に対して送るやわらかめの表現のものをご紹介します。受取り手のお住まいの地域に合わせた季語を選ぶと、配慮のできる方だと思われます。天気予報なども活用して、受取り手の生活もイメージしながら気持ちを込めて書くとよいでしょう。

【6月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)

  • あやめの花がつゆに濡れて美しく咲いています。ますます蒸し暑い日が多くなりますのでご自愛くださいませ。

【下旬】6月の時候の挨拶を使った手紙の結び

6月下旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、改まった表現のものをご紹介します。手紙を書くときは、受取り手の体調の変化や日常生活において気にかかることなどを配慮しつつ、気持ちが上向きになる言葉で結びの文章を紡ぐといいでしょう。

【6月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)

  • 御社益々のご繁栄を恵みの雨の感謝と共に想っております。

【6月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)

  • 末筆ながら、長雨なこの季節、皆様のご健康を祈っております。

手紙は「頭語」で始まり「末文」で終わる

頭語と末文の組合せ

せっかく、季語や時候の挨拶が素敵なものであっても「頭語」と「末文」がバラバラでは格好の悪いものです。手紙の前文は書き出しの言葉⇒時候の挨拶⇒安否の挨拶がその一連の流れとなります。また、末文は結びの挨拶⇒結びの言葉となっています。書き出しの言葉と結びの言葉はセットで覚えておきましょう。

書き出しの言葉と結びの言葉の組合せ

書き出しの言葉 拝啓 謹啓  前略(前文を省略するとき) 拝復(返信のとき)
結びの言葉 敬具(拝啓 謹啓 拝復に対応) 草々(前略に対応) かしこ(女性用の結びの言葉)
結びの言葉 敬具(拝啓 謹啓 拝復に対応) 草々(前略に対応) かしこ(女性用の結びの言葉)

風習を織り込んで風流な季語を

父の日

母の日よりも少々、話題に上りにくい父の日ですが、6月の第3日曜日は「父の日」。母の日同様、日ごろはなかなか恥ずかしくて感謝を伝えられないお父さんに、日頃の労いの言葉と感謝を伝えるのも素敵です。また、季語としても使うことで直接的な表現にならずに照れる気持ちも伝わるでしょう。

6月の時候の挨拶を知って上手に手紙を書こう!

時候の挨拶に、季節の言葉となる季語を盛り込まれていると、センスの高さや感受性の豊かさ、教養の深さを感じられるものです。季語は、そう難しく考えなくても、五感で感じた事柄を言葉に載せてみるだけで大丈夫なのです。

それでも、思いつかないと感じられる方は、一覧表の季語に「候」「みぎり」「折」を付け加えてください。改まった語調となるため、取引先や上司、先輩などのビジネスシーンにおいても重宝します。その詳細について関連記事に書かれていますので、併せてお読みくださいね。

それでも急に手紙を書いて!と頼まれる事があるかもしれません。その時、“季語がわからない!”と焦ってしまうことでしょう。そんな時は【時下の候】がオールカバーしてくれます。これはぜひ、覚えておいてくださいね!SNSで気軽になったコミュニケーションの時代で季語のある手紙は素敵ですよ。

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