【時候の挨拶】5月上旬/中旬/下旬の季節の挨拶と季語は?手紙の書き出しも
更新:2019.06.21
お手紙で想いを伝えるのは素敵です。頂いた側も手書きのお手紙だと嬉しいものですね。そこで、5月の時候の挨拶とはなにか?季節の挨拶の挨拶とはなにか?季語やその手紙の書き出しはどうしたらよいのか?の疑問を解消しながら、例文を交えご紹介していきたいと思います。
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INDEX
5月の時候の挨拶と季語は?
5月の時候の挨拶について
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手紙とは一般的に、書き出しの言葉である「頭語」で始まり、結びの言葉である「末文」で終わります。結びの言葉は、書き出しの言葉に対応させて書きますので、決まった組み合わせがあります。覚えておくとよいでしょう。そして、送る相手との関係や内容によって、合うものを選択するようにしましょう。
そして、頭語の後に来るのが【時候の挨拶】です。お手紙の中に季節やそれに沿った労いなどを感じさせるものは、頂く側にとってもうれしいもの。ぜひ、皆さんも各月の時候の挨拶を使い分けてみてほしいものです。時候の挨拶には定型句も用いられますが、お相手や内容によってはご自身で考えられたものでも構いません。
手紙の構成
- 1・前文
- ①書き出しの言葉
- ②時候の挨拶
- ③安否の挨拶:まずは先方の安否を尋ね、次にこちらの様子を書く。お礼やお詫びの言葉を加える場合もこの項に書く。
- 2・主文:手紙を出す目的と要件を相手に伝わるように書く。
- ①書き起こし:例)さて・早速ですが・このたびは・ところで など
- ②本文
- 3・末文
- ①結びの挨拶
- ②結びの言葉:書き出しの言葉に対応させる。
- 4・後付け
- ①日付
- ②署名:自分の名前
- ③あて名:相手の名前
- 5・添え書き:主文に書き忘れたことがある場合に書く。
年間のイベントで5月には「こどもの日」があります。お子さんのいるご家庭では健やかな成長を祝う一文を入れて差し上げると喜ばれます。また、天候も過ごしやすくなってくる季節感を盛り込んだ言葉を入れ、受け取り手の気分を高めましょう。
5月の季語について
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QUOTE
季語(きご)とは、連歌、俳諧、俳句において用いられる特定の季節を表す言葉を言う。 引用元:wikipedia・季語
5月(皐月)の季語一覧
【時候】 | 卯月 五月 小満 初夏 清和 夏浅し 夏の朝 夏めく 薄暑 麦の秋 立夏 若夏 |
【天文】 | 卯月曇 卯の花腐し 筍流し 茅花流し 迎へ梅雨 麦の秋風 |
【地理】 | 青葉潮 卯波 代田 |
【生活】 | 袷 柏餅 刈敷 鯉幟 新茶 新麦 筍飯 ダービー 端午 茄子植う 菜種刈 豆飯 繭 身欠鰊 麦扱 麦藁 武者人形 メーデー |
【行事】 | 子供の日 夏場所 母の日 孟夏の旬 |
【動物】 | 蜘蛛の囲 早苗蜻蛉 鹿の袋角 巣立鳥 鷹の塒入 初鰹 松蝉 |
【植物】 | あやめ 苺 カーネーション 馬鈴薯の花 石楠花 芍薬 若楓 若葉 |
【上旬編】5月の季語・時候の挨拶・書き出し・結び
【上旬】5月の季語
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5月の上旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうち【穀雨(こくう)】の末候(4/30~5/4頃)にあたります。また【立夏(りっか)】の初候(5/5~9頃)でもあります。
5月上旬の季語
- 藤花の候・藤花のみぎり・藤花の折
- 新緑の候・新緑のみぎり・新緑の折
- 立夏の候・立夏のみぎり・立夏の折
【上旬】5月の時候の挨拶
桜の花が散り、藤棚の薄紫色が綺麗になってなる頃ですので、仕事へのモチベーションや体の調子が上がるような言葉と共に、新緑の清々しさやカエルの声などを取り入れた季節の挨拶文にするとよいでしょう。
【上旬】5月の時候の挨拶を使った季節の挨拶・書き出し
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5月上旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙の例文をご紹介します。礼儀正しい印象を与えたいお相手に手紙を書くときの季節の挨拶文として使うといいでしょう。
【5月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)
- 新緑の候、貴社におかれましてはますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
- 蛙鳴くみぎり、先生におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
- 立夏の折、貴社の皆様におかれましては、ご壮健のこととお慶び申し上げます。
次に、5月上旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、プライベートなどの親しい方に対してのやさしめの表現のものをいくつかご紹介します。季節の挨拶文の参考にしてくださいね。
【5月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)
- 空に優雅に泳ぐこいのぼりが目を愉しませてくれる季節となりました。お元気ですか?
- 若葉萌える好季節となりました。ご無沙汰しております。
【上旬】5月の時候の挨拶を使った手紙の結び
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5月上旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方への改まった表現のものをご紹介します。結びの文章の組み合わせは「季節感のある言葉」+「相手を気遣う(労う)言葉」が基本です。
【5月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)
- 新緑の折、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
- 風薫る五月の空に鯉のぼりが泳ぐようにいつまでもお元気でお過ごしくださいませ。
- 吹く風も夏めいている好季節。末筆ながら、貴社の皆様のご健康をお祈り申しあげます。
次に、5月上旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、プライベートなどの親しい方に送るやわらかめの表現のものをご紹介します。気持ちを込めて言葉にするといいですね。
【5月上旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)
- タケノコ狩りの詳細を改めてご連絡いたします。
- 入梅の頃にお伺いします。末筆ながら、〇〇様にもくれぐれもよろしくお伝えください。
【中旬編】5月の季語・時候の挨拶・書き出し・結び
【中旬】5月の季語
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5月の中旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうちで【立夏(りっか)】の次候(5/10~14頃)から末候(5/15~19頃)にあたります。
5月中旬の季語
- 若夏の候・若夏のみぎり・若夏の折
- 薄暑の候・薄暑のみぎり・薄暑の折
【中旬】5月の時候の挨拶
5月の中旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうちで【立夏】の次候(5/10~14頃)から末候(5/15~19頃)にあたります。
5月中旬の季語
- 万緑の候・万緑のみぎり・万緑の折
- 青葉の候・青葉のみぎり・青葉の折
- 軽暑の候・軽暑のみぎり・軽暑の折
一年のうちで最も過ごしやすい季節です。海では潮干狩りなども楽しめますし、バーベキューやGWの長期旅行での遊び疲れや、メンタルの不調も感じやすいころですが、日ごと太陽きらびやかな夏へと向かう時期を楽しめる季節の挨拶文を添えると、受け取り手のモチベーションも上がり、喜ぶことでしょう。
【中旬】5月の時候の挨拶を使った季節の挨拶・書き出し
5月中旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙の例文をご紹介します。季語では堅苦しいイメージになってしまいそう...。しかし、礼儀正しい印象を与えたいお相手に手紙を書きたい!と、いう時の参考にしてみてくださいね。
【5月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)
- 青葉若葉の好季節、貴社におかれましては益々のご発展お慶び申し上げます。
- 筍生ずの折、先生におかれましてはご健勝のこととお喜び申し上げます。
- 青空次第に濃く澄み渡る折、貴社の皆様におかれましては、ご壮健のこととお慶び申し上げます。
次に、5月中旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、プライベートなどの親しい方に送るやわらかめの表現のものをご紹介します。自分が感じていることに加え、受取り手がどのように感じているかも想像しながら書くとよいでしょう。
【5月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)
- このところ、青空が高く澄んでとてもきれいです。ご無沙汰しております。
- 母の日も過ぎ、家族はみな元気に過ごしております。〇〇様、お元気でいらっしゃいましたか?
【中旬】5月の時候の挨拶を使った手紙の結び
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5月中旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、改まった表現のものをご紹介します。受取り手の健康への気遣いや社業の繁栄を祈る言葉と共に、季節感を盛り込んだ一言を加えるといいでしょう。
【5月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)
- 若葉萌える好季節、貴社のますますのご繁栄を心よりお祈り申し上げます。
- 吹く風も夏めいてまいりました。貴女様のご活躍、楽しみにして日々を過ごしてまいります。
次に、5月中旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、親しい人に送るやわらかめの表現のものをご紹介します。受取り手の癖や特徴を挙げながらも、それらを賞賛したり、気遣う言葉で結ぶと喜ばれるでしょう。
【5月中旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)
- 青田吹き抜ける風のようなご活躍を祈っております。
- 里山の竹のようにグングンと天空高く成長することを楽しみにしています。
【下旬編】5月の季語・時候の挨拶・書き出し・結び
【下旬】5月の季語
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5月の下旬は二十四節気(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒)のうちで【小満(しょうまん)】の初候(5/20~25頃)から次候(5/26~30頃)にあたります。
5月下旬の季語
- 小満の候・小満のみぎり・小満の折
- 向暑の候・向暑のみぎり・向暑の折
【下旬】5月の時候の挨拶
小満とはあらゆる生命の命が満ち満ちていく頃のこと。太陽の光をたくさん浴びて万物がスクスクと成長していくころです。田んぼには青稲が整然と並び、すばらしい日本の情景をつくりだしています。里山の方たちへの労いの言葉や季節の挨拶に季語として綴るのもよいでしょう。
【下旬】5月の時候の挨拶を使った季節の挨拶・書き出し
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5月下旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方への改まった表現のものをご紹介します。受取り手が、清々しさや成長を感じることができるような言葉を選ぶとよいでしょう。
【5月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)
- 小満の候、貴社におかれましては益々のご発展お慶び申し上げます。
- 強まる陽射しに夏へと向かっている季節を感じる今日この頃。貴社の皆様におかれましてはエネルギーに満ち、ますますご活躍のことと存じます。
次に、5月下旬の時候の挨拶を使った手紙の書き出しで、プライベートなどの親しい方に対して送るやわらかめの表現のものをご紹介します。受取り手のお住まいの地域に合わせた季語を選ぶと、配慮のできる方だと思われます。ニュース情報なども活用して、受取り手の生活もイメージしながら気持ちを込めて書くとよいでしょう。
【5月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の書き出し(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)
- 卯の花に夏を感じる頃となりました。ご無沙汰しております。
- 紅花咲かう折、いかがお過ごしでしょうか?
- 田んぼにも水が入り、五月晴れの爽やかな風で気持ちの良い日々が続いていますね。お元気ですか?
【下旬】5月の時候の挨拶を使った手紙の結び
5月下旬の時候の挨拶を使った手紙の結びで、改まった表現のものをご紹介します。手紙を書くときは、受取り手の体調の変化や日常生活において気にかかることなどを配慮しつつ、気持ちが上向きになる言葉で結びの文章を紡ぐといいでしょう。
【5月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(取引先、上司や先輩、恩師などの目上の方へ改まったお手紙)
- 御社益々のご繁栄を新緑の清々しさの感謝と共に思い願っております。
- 色鮮やかに街路を染める皐月やつつじのように、エネルギッシュにお過ごしくださいませ。
【5月下旬】季節の挨拶を使ったお手紙の結び(プライベートなどの親しい方に対してのお手紙)
- 末筆ながら、五月晴れの好天候なこの季節、皆様のご健康を祈っております。
手紙は「頭語」で始まり「末文」で終わる
頭語と末文の組合せ
せっかく、季語や時候の挨拶が素敵なものであっても「頭語」と「末文」がバラバラでは格好の悪いものです。手紙の前文は書き出しの言葉⇒時候の挨拶⇒安否の挨拶がその一連の流れとなります。また、末文は結びの挨拶⇒結びの言葉となっています。書き出しの言葉と結びの言葉はセットで覚えておきましょう。
書き出しの言葉と結びの言葉の組合せ
書き出しの言葉 | 拝啓 謹啓 | 前略(前文を省略するとき) | 拝復(返信のとき) |
結びの言葉 | 敬具(拝啓 謹啓 拝復に対応) | 草々(前略に対応) | かしこ(女性用の結びの言葉) |
風習を織り込んで風流な季語を
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アメリカで、一人の女性が母親の命日に教会でカーネーションを配ったことから、日本でも5月の第二日曜日は母への感謝の日とされ、習慣となりました。全国的に一般に知られている母の日に贈るカーネーションの花や花言葉などで季語を作ってみてもいいかもしれませんね。
5月の時候の挨拶を知って上手に手紙を書こう!
時候の挨拶に、季節の言葉となる季語を盛り込まれていると、センスの高さや感受性の豊かさ、教養の深さを感じられるものです。季語は、そう難しく考えなくても、五感で感じた事柄を言葉に載せてみるだけで大丈夫なのです。
それでも、思いつかないと感じられる方は、一覧表の季語に「候」「みぎり」「折」を付け加えてください。改まった語調となるため、取引先や上司、先輩などのビジネスシーンにおいても重宝します。その詳細について関連記事に書かれていますので、併せてお読みくださいね。
それでも急に手紙を書いて!と頼まれる事があるかもしれません。その時、“季語がわからない!”と焦ってしまうことでしょう。そんな時は【時下の候】がオールカバーしてくれます。これはぜひ、覚えておいてくださいね!SNSで気軽になったコミュニケーションの時代で季語のある手紙は素敵ですよ。
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