補色とは?
色相関の対面同士の色の組み合わせ
補色とは色相環で対極にある色の事をいいます。余色、対象色と言う名前でも呼ばれます。この二色を特定の割合で混ぜ合わせた時、白、グレー、黒の内のどれかになります。この色はお互いに色を引き立てあい、目立たせるのです。そのため、補色の配置は目への刺激が強くなります。
見続けると目が疲れてしまい、落ち着くことができないのでインテリアに使用する場合は注意が必要です。反対色という言葉もありますが、これは補色と少し異なります。補色は反対側にある1色を示すのに対し、反対色とは補色の両端にある色の事を示します。補色よりも反対色の方が色の範囲が広いのです。
反対色にも補色のように色を引き立てる効果があるので、色の好みで合わせてみると良いでしょう。また、補色では補色残像と言う現象も起こります。これは一定時間ある色を見続けた時、その色が視界からなくなっても補色の色が残像として見えるのです。
補色はアクセントになる
補色は見続けると目が疲れてしまい、落ち着くことができない色の組み合わせでもあります。そのため、インテリアに使用する場合は注意が必要です。ゆったりとしたい部屋のコーディネートに補色を使ってしまうと、ちっともリラックスできません。
しかし、補色も上手に使えばお部屋のワンポイントになります。大きな面積を占める物を補色にしてしまうと目への刺激が強くなるので、面積の小さいクッションなどのアイテムに取り入れてみてください。お部屋のコーディネートにメリハリがついて華やかな印象になります。
洋服のコーディネートにも補色は利用できます。ワントーンコーデでも、差し色が一色はいるだけで華やかさが違います。コーディネートにさし色を取り入れる際は、靴やベルト、カバンなどのアイテムから始めてみてはいかがでしょうか。女性の場合は、アイシャドウやアイラインにさし色を取り入れることもできます。
赤の補色は緑色
クリスマスカラー
赤と緑と聞いてクリスマスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?クリスマスカラーと呼ばれることもある組み合わせは、補色の組み合わせでもあるのです。クリスマスの楽しい雰囲気には、この赤と緑の目を引くカラーが良く似合います。
クリスマスカラーが定着していることもありますが、この補色の組み合わせを見ると冬のわくわくした気分を思い出すことができます。クリスマスカラーの赤はキリスト教のシンボルカラーであり、緑は冬でも枯れない常緑樹を表しているそうです。補色と言うだけではなく、意味のある組み合わせだということが分かります。
また、赤も緑色も食欲を感じさせる色です。写真のようなベリーのタルトもミントが飾られているだけで、フレッシュで明るい印象に変わります。サラダではグリーンリーフやレタスだけではなく、パプリカやトマトが混ざると色鮮やかでおいしそうなサラダになるのです。
ニキビを隠す時には緑のコンシーラーを
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赤く残ってしまったニキビの跡には緑色のコンシーラーを使いましょう。ニキビを隠すためにコンシーラーを塗っているという方もいると思います。ですが、肌色のコンシーラーで隠そうとすると上手に隠れなかったり、厚塗りしたせいで仕上がりに違和感を持つ人も多いでしょう。更に化粧も崩れやすくなってしまいます。
ニキビを隠すときに緑色のコンシーラーがおすすめな理由は補色にあります。赤と緑色は補色の関係にあるので、補色の効果でニキビ跡の赤みを隠すことができるのです。この方法は小鼻の赤みをさえる時にも利用できます。
コントロールカラーの化粧下地を使えば、赤ら顔の悩みも改善することができるのです。面積が広い頬などの赤みが気になる場合は、コンシーラーよりも、化粧下地を使った方が良いでしょう。
コンビニの看板にも
コンビニの看板にも補色が使われていることに気が付いたでしょうか?そのコンビニとはセブンイレブンで、看板に赤と緑を使用しています。この補色を利用することで目を引く看板になっているのでしょう。オレンジは赤と同じ暖色にあたります。色相環でみるとオレンジは、赤のとなりにある色なので緑色を引き立てます。
身近なところにあるコンビニの看板にも補色が使われているので、おでかけの際に見つけたら「これが補色何だなぁ」と思っていただけると思います。難しい言葉では専門的な事に聞こえますが、補色は意外と身近なところにもあるものです。
青の補色はオレンジ系
はっきりした色でパワフルな印象
青とオレンジの組み合わせは、コントラストがはっきりしています。この組み合わせからは元気でパワフルな印象を受ける方も多いでしょう。スポーツメーカーでも使用される配色でもあります。このような配色は日常のコーディネートに取り入れにくいと思われがちですが、小物を使いさし色にするとよいアクセントになります。
青系のカラーで統一したコーディネートに、オレンジ系の靴やカバンをさし色として使用するのです。寒色系のコーディネートは暗い印象になりがちですが、暖色であるオレンジを入れることで明るい印象を与えることができます。
青×マスタードカラーで落ち着いた雰囲気に
青にオレンジの補色を合わせると元気な印象になりますが、少し子供らしい印象になってしまうこともあります。しかし、青にマスタードカラーを合わせると少し落ち着いた印象に変わります。マスタードカラーなら面積の大きいコートで取り入れても良いでしょう。
青とオレンジの組み合わせには夏らしいという印象がありますが、マスタードカラーが入ると一気に秋らしい装いに変わります。カラーコーディネートによって、季節感を演出することもできるのです。黄色く色づいた紅葉の中で写真を撮る時には統計色よりも、補色である青の洋服を着ることで一層きれいな写真が撮れるのです。
青クマを消すにはオレンジのコンシーラーを
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青クマの原因は血行不良から目の下の血色が悪くなることです。近年スマートフォンやPCを使用する時間が長くなってきたことも影響していると言われています。血行を促進することで改善できますが、メイクで隠すこともできるのです。
眼の下にあるクマは、疲れた印象を与えてしまいます。また、見た目年齢を実年齢よりも高くみられることが多いのです。そんな青クマはオレンジ色のコンシーラーで隠してしまいましょう。青とオレンジは補色の関係にあるため、青いクマを隠すことができます。クマがなくなると顔の印象もパッと明るくなります。
黄色の補色は紫
ラプンツェルも黄色と紫
ディズニープリンセスでもあるラプンチェルは、髪の黄色とドレスの紫が補色の関係にあります。元気でハツラツとした印象には色を引き立てあう補色も関係しているのでしょう。
このラプンチェルの着ているドレスは、原色の紫ではありません。淡い菫色のような紫です。原色のように強い色同士を組み合わせると、与えられる印象は強くなります。すこし淡い色を使用することで、女性らしい可愛らしさと柔らかさを演出することができるのです。
パステルカラーのような淡い色は普段のコーディネートにも取り入れやすいと思います。特に女性が着ると、ふんわりとした可愛い印象のコーディネートに仕上げることができます。
ヘアカラーにも利用できる
髪の色を変えておしゃれを楽しむことができますが、このヘアカラーにも補色が利用されています。赤みが強い髪には緑を入れることで打ち消し、黄色が強い髪質であれば紫の色を入れることで色を打ち消すことができます。補色はお互いを引き立てあうだけではなく、打ち消す効果もあるということです。
ヘアカラーでも補色の原理が使われているということを知っていると、美容院で髪を染める時にも話がスムーズに進みそうです。話を聞いても分からないままにカラーリングをうけるより、美容師さんの話が理解できたほうが安心感も得られます。
黄色と黒は危険を表す
黄色には補色である紫よりも、黒と組み合わせて使われているケースが多いです。この組み合わせは警告色と呼ばれており、線路の踏切や道路標識で注意を促すことを目的としています。スポーツでのイエローカードや信号の黄色は注意の意味を持っています。他にも立ち入り禁止などの看板に使用されることが多い配色です。
特に踏切の警告色は色がJIS規格で決められており、黄色、黒、赤の3色しか使用できません。また、動物が本能的に危険を感じる色であるという理由もあります。色の組み合わせは補色だけではなくいくつもの組み合わせがあり、それぞれ効果があるのです。
補色コーディネートをご紹介!
緑×ピンクで可愛らしく
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緑と赤の補色だとクリスマスの印象が強いのですが、パステルカラーになるととても柔らかい印象に変わります。緑とピンクの組み合わせは、可愛らしい花を連想させるためか春らしいコーディネートに仕上がっています。
ピンクは可愛くなりすぎてしまうからと、あまり着ない方もいます。たしかに、ピンク一色でそろえてしまうと子どもっぽい印象になり勝ちです。しかし、パステルグリーンの差し色を使うことで爽やかなコーディネートに仕上げることもできます。
淡い色の方が柔らかい印象を与えるのはピンクと緑だけではありません。青よりも水色、黄色よりもクリーム色の方が柔らかい印象のコーディネートに仕上げることができるのです。
黄色×紫で活発な印象に
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紫を中心としたコーディネートですが、足元にちらりと見える黄色が良いアクセントになっています。紫一色では暗く重たい印象になってしまいますが、少しの差し色が入ることで活発で元気な印象に変化します。
普段は暗い色のワントーンコーデが多いという方もいます。似たような色ばかり買ってしまうから、新しいファッションにもチャレンジしたいと考えている方もいるでしょう。ですが、普段と違うテイストの服を買うのは勇気がいりますよね。
そのような場合は、靴下やカバンを使った差し色からはじめてみてはいかがでしょうか?普段着ないテイストの洋服を買うよりも、靴下やカバンをひとつ購入する方がハードルは低いと思います。また、色が占める面積も小さいので初めて差し色コーデをする方にもおすすめのアイテムです。
補色を上手に活用しよう!
補色とはどのようなものなのかお分かりいただけたでしょうか?お互いを引き立てあう補色は意外と身近なところで利用できます。毎日を過ごす家やファッションのコーディネートも、なんとなくではなく補色を活かしてみてください。
補色はコントラストがしっかりとしているため、取り入れにくいと思っている方も多い組み合わせです。お互いを引き立てあう色ですが、使い方によっては色が浮いているような印象になってい舞います。そのような場合は、色相環でみて真正面の補色ではなく、少し色彩の違う反対色を取り入れてみてください。
コーディネートには服を着ている人の好みが大きく影響します。はっきりした色が好きな人もいれば、淡い色が好きな人もいます。どんな色にも補色があり、補色は色を活かすさし色として使うと良いアクセントになります。自分の好きなコーディネートをワンランクアップさせて毎日のおしゃれを楽しんでください。
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