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ポリエステル素材の特徴とは?乾きやすい服のデメリットとは?

更新:2022.03.05

ポリエステルは素材の服は安価で乾きやすいという特徴があります。しかしポリエステル100パーセントの服は、扱いが難しいことがあります。この記事では、ポリエステルの特徴やデメリット、他の素材との違い、洗濯の仕方などを紹介していきます。

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ポリエステル素材の特徴とは?

ポリエステル素材の特徴①耐久性にすぐれる

たたまれた服

ポリエステル素材の特徴1つ目は、「耐久性にすぐれる」です。ポリエステル素材で出来た製品は強度が高く、濡れても柔らかくならないという特徴があります。ですから洗濯で服が縮んでしまう心配がありませんし、洗濯をくり返しても劣化しにくいのです。

また、合成繊維の中では熱に強いほうですから、アイロンがけができるというメリットがあります。ただし、アイロンをあまりにも高い温度にすると、繊維が溶けてしまう可能性があります。ポリエステルの服にアイロンをかけるときは低温でかけるようにしましょう。

日光の紫外線にも強いですし、雨風や温度変化にも強いですから、普段着として安心して着られるのも、ポリエステル素材の良いところでしょう。

ポリエステル素材の特徴②速乾性がある

洗濯物と洗濯機

ポリエステル素材の特徴2つ目は、「速乾性がある」です。ポリエステル素材は、湿気を吸いにくいという性質があります。そのため水に濡れても水を吸い込まず、乾きやすい「速乾性」があるのが特徴です。暑い季節や運動をするときなど、汗をかきやすい場面にはポリエステル100パーセントの服がオススメです。

ポリエステルは乾きやすいという性質から、ひんぱんに汚してしまう服にも向いています。小学校の体操服などは、ポリエステル100パーセントのものが多いようです。また伸縮性もあるので、頭にピッタリとかぶる体操用の帽子などにも使われています。

ポリエステル素材の特徴③保管が容易

服の入った棚

ポリエステル素材の特徴3つ目は、「保管が容易」です。ポリエステル素材の大きな特徴として、虫害を受けないというものがあります。これはポリエステルが石油由来でできているためです。そのため薬品にも強く、薬品を扱う職場の服などにも使われています。

季節物の服を長い間しまっておくと、カビが生えたり虫食いが心配になりますよね。自然素材の服なら、カビ対策に除湿剤を入れたり、虫よけの防虫剤を入れたりする必要があるでしょう。それに比べて、ポリエステルならカビにも強いですし、虫食いもないので保管がとても楽になります。

ただし、服に皮脂や汗がついていると、その部分を虫に食べられてしまうことがあるようです。保管が容易なポリエステルですが、「保管前にきれいに洗う」などのお手入れはしておきましょう。

ポリエステル素材の特徴④シワになりにくい

服やたくさんの小物

ポリエステル素材の特徴4つ目は、「シワになりにくい」です。ポリエステル素材を触ると「ハリ」がありますよね。このハリやコシが、水に濡れても失われにくいという特徴があります。そのため、洗濯しても服が型崩れしにくく、シワになりにくいのです。

ポリエステル素材の服なら、たとえシワができたとしても、ほとんどの場合すぐに元に戻ります。ですから、洗濯したあとにアイロンをかけなくても、きれいな状態で着ることができるわけです。面倒なアイロンがけがほとんど必要ないのは嬉しいですよね。

ポリエステル素材の特徴⑤プリーツの保持性が高い


スカートの女性の足

ポリエステル素材の特徴5つ目は、「プリーツの保持性が高い」です。ポリエステルは「熱可塑性」のある素材です。熱可塑性とは、熱を加えると柔らかくなって成形しやすくなり、冷えると固くなる性質のことです。常温では形が変わらないので、スカートなどのプリーツ加工によく使われます。

ポリエステル素材の服は、この性質のおかげでプリーツ加工を長く保たせることができます。ですから、ブラウスやプリーツのスカートなどには、ポリエステルがよく使われているようです。

ポリエステルは形状安定性が特に強いですから、洗濯したあとでもプリーツがとれてしまうことはありません。ただし、高温にさらすと折り目が取れてしまうことがあるようです。プリーツ加工の服にアイロンをかけるときは、温度に注意するようにしてくださいね。

ポリエステル素材のデメリットとは?

乾きやすいポリエステル素材のデメリット①静電気が起こりやすい

頭を抱える女性

乾きやすいポリエステル素材のデメリット1つ目は、静電気が起こりやすいことです。ポリエステル素材の服を着用していると、静電気で体にくっついてしまうことがあります。

例えば、スカートの裏地などはよくポリエステル素材が使われますが、裏地がストッキングとこすれてスカートが足にまとわりついてくる、という経験をした女性も多いでしょう。特に、冬場は静電気が起きやすくなります。

静電気が起きると、服がチクチクする感じがしますね。あのチクチクが、肌にダメージを与えてしまいます。人によっては、肌が赤くなってしまうこともあるようです。冬にポリエステルの服を着るなら、綿素材の服を一緒に着れば多少静電気を抑えられるようです。

乾きやすいポリエステル素材のデメリット②毛玉ができやすい

たくさんの服

乾きやすいポリエステル素材のデメリット2つ目は、毛玉ができやすいことです。例えばウール素材の服ならば、毛玉ができても取りやすいですよね。しかし、合成繊維であるポリエステルは強度が高いので、できた毛玉が服表面にしっかりくっついて、取りにくくなってしまいます。

毛玉のできる主な原因は、洗濯のときに起こる服どうしの摩擦です。毛玉ができると、肌が弱い人はこすれて赤くなってしまう心配があります。あまりにも頻繁に洗濯をしていると、取れにくい毛玉ができてしまって、服を処分するしかなくなってしまうでしょう。

ポリエステルの服を連続して着回したりすると、毛玉のせいで服の寿命も短くなる可能性があります。お気に入りの服がポリエステル素材なら、あまり連続着用せずに、大事に着るようにしたほうがよいかもしれませんね。

乾きやすいポリエステル素材のデメリット③吸湿性に乏しい

運動する女性

乾きやすいポリエステル素材のデメリット3つ目は、吸湿性に乏しいことです。ポリエステル素材が水分を吸い取りにくいことは、上で紹介しましたね。そのおかげで乾きやすいわけですが、汗を吸いにくいというデメリットにもなっています。

ポリエステル繊維自体には吸湿や吸汗性能がないので、夏場にポリエステル100パーセントの服を着ると、非常に蒸れやすくなってしまいます。汗をかきやすい場面では、加工されていないポリエステル100パーセントの服は避けたほうが無難です。


速乾性を謳っているポリエステル100パーセントの服ならば、服に加工する段階で水分を吸収する性質を持たせているので、汗もしっかり吸収してくれます。夏にポリエステルの服を着るときは、このような加工をされた服を選ぶようにしましょう。

ポリエステル素材とナイロン素材の違いとは?

ポリエステル素材と違うナイロン素材の特徴①柔軟性がある

ジャケットを着た女性

ポリエステル素材と違うナイロン素材の特徴1つ目は、「柔軟性がある」です。ナイロンが最初に加工された製品は、女性用のストッキングでした。このことからも分かるように、ナイロンは伸びがあって柔軟性があり、ポリエステルよりも柔らかく感じます。

柔軟性があるため生地も薄くて軽く、温度が低くても硬くなりにくい特徴があります。繊維に弾力性があって、シワになりにくく型崩れもしにくくなっています。伸びがあり弾力性にもすぐれることから、衝撃を吸収するために使われることもあるようです。

ポリエステル素材と違うナイロン素材の特徴②発色性にすぐれる

パステルカラーの靴

ポリエステル素材と違うナイロン素材の特徴2つ目は、「発色性にすぐれる」です。ナイロン素材は染色しやすく、色がきれいに発色するという特徴があります。そのため、色の鮮やかなアウターやジャケットにはナイロン製のものが多いようです。

鮮やかな色が付いているナイロン製の服は、洗濯の時に色移りしやすそうで心配になってしまいますよね。でも安心してください。ナイロンは色移りしない素材なので、他の服と一緒に洗濯しても大丈夫なんです。

ただし、色落ちはしませんが、色が褪せることはあるので気をつけましょう。色褪せのほかに、日光にあたったり長期間保存すると、黄色く変色してしまうという欠点もあります。

ポリエステル素材と違うナイロン素材の特徴③強度が高い

ピンクの服を着た女性

ポリエステル素材と違うナイロン素材の特徴3つ目は、「強度が高い」です。ナイロン素材は摩耗、摩擦に強い繊維です。薄くて軽い生地ですが、引っ張る力にも強く、とても丈夫です。また薬品にも耐性があるという、優れた特徴を持っています。

ポリエステルよりも摩擦に強いので、ひんぱんに洗濯をする服に向いています。強度が高い素材なので、工事現場の制服などでもよく使われているようです。このほかにも、ポリエステルと同じように乾きやすい性質で、カビ、虫害にも強い素材となっています。

ポリエステル(合成繊維)と天然素材の違いとは?

ポリエステル(合成繊維)と天然素材の違いは「肌に優しい」

セーターを着た女性

ポリエステル(合成繊維)と天然素材の一番大きな違いは、材料の違いです。ポリエステルなどの合成繊維は人工的に作られていますが、天然素材の繊維は、植物、動物、鉱物などの自然からとれた素材が使われています。


ポリエステルと違う天然素材の優れた特徴は、「肌に優しい」「丈夫で長持ちする」などです。しかし、手入れが大変だったり、価格が高いというデメリットもあります。特に、シワになりやすいため洗濯や服の手入れには気を使う必要があるでしょう。

逆に、天然素材よりポリエステル素材がすぐれている特徴としては、「安価で買える」「シワになりにくい」「乾きやすい」などがあります。

天然素材の種類別の特徴①綿(コットン)

青い服の女性

天然素材の種類別の特徴1つ目は、綿(コットン)についてです。綿は、衣料品のなかで最も多く使われる素材です。肌触りがよく、吸水性にすぐれるという特徴があります。汗を吸収すると、水分を放出するときに気化熱を奪うため、着心地が涼しく感じられます。

綿100パーセントの服は、毛玉ができる心配がほとんどありません。静電気も起きにくいので、冬も安心して着られます。デメリットは、洗濯したときに縮んだり、シワができやすいところです。染色されている場合は、色が落ちてしまう可能性があるので注意してください。

天然素材の種類別の特徴②麻(リネン)

白い服の女性

天然素材の種類別の特徴2つ目は、麻(リネン)についてです。麻は、衣料品に使われる素材の中では最も高い耐久性を持っています。通気性がよく、シャリシャリとした肌触りが涼しさを感じさせます。汗の吸収や発散性にもすぐれているので、春夏物の服に使われることが多いようです。

様々な繊維の中で、最もシワができやすいのが麻です。洗濯すると縮んでしまったり、摩擦で毛羽立ったり、色落ちもしやすいというデメリットもあります。繊維が肌にあたってチクチクすることがあるので、肌の弱い人は麻素材の服を避けたほうがよいでしょう。

天然素材の種類別の特徴③毛(ウール)

白いセーター

天然素材の種類別の特徴3つ目は、毛(ウール)についてです。ウールは一般的に羊のことですが、「毛」という表示のものは、動物の毛全般のことをいいます。ウールは弾力性があり、シワになりにくいという特徴があります。

厚みがあるので暖かく、冬物の服によく使われます。水をはじきますが、汗は吸収するためベタベタしないのも良いところです。しかし毛玉ができやすく、洗濯で縮む、虫害にあいやすいというデメリットもあります。

天然素材の種類別の特徴④絹(シルク)

ピンクのシルク

天然素材の種類別の特徴4つ目は、絹(シルク)についてです。シルクは、日本で生産されている唯一の天然繊維です。蚕の繭からとった糸が原料となっています。軽くてしなやかな手触りと、光沢がある上品なテイストが特徴です。保温性や吸湿性にもすぐれています。

シルクは扱いが難しく、家で洗濯するのは難しい素材です。洗濯で縮みやすく、色落ちもしやすくなっています。日光にあたると黄色く変色する、虫害にあいやすいというデメリットもあるので、シルクの手入れには特に気を使う必要があるでしょう。

ポリエステル素材の服を洗濯する際に気をつけることは?

ポリエステル100パーセントの服を洗濯する際の注意①逆汚染に気をつける

洗濯する女性

ポリエステル100パーセントの服を洗濯する際の注意1つ目は、「逆汚染」に気をつけることです。ポリエステルは、汚れを吸い取ってしまう性質があります。そのため酷く汚れたものと一緒に洗濯してしまうと、汚れが再び付いてしまうのです。これが「逆汚染」となるわけですね。

ポリエステル素材の白い服は、特に逆汚染に注意しなければなりません。色物や、酷い汚れのものと一緒に洗濯するのは避けたほうがよいでしょう。また、洗濯機の容量以上の洗濯物を入れるのも止めましょう。洗剤や水の量が足りなくなると、逆汚染が起きやすくなってしまいます。

ポリエステル100パーセントの服を洗濯する際の注意②摩擦対策をする

洗濯機

ポリエステル100パーセントの服を洗濯する際の注意2つ目は、摩擦対策をすることです。ポリエステル100パーセントの服は毛玉ができやすく、これは洗濯中の衣類同士による摩擦が大きな原因です。洗濯機に洗濯物を詰め込みすぎると、摩擦が起きやすくなってしまいます。

摩擦の対策をするためには、まず洗濯ネットを使って洗濯物どうしがこすれるのを防ぎましょう。このとき、なるべくきついネットに入れて、服が動かないようにしてください。服を裏返して洗うことで、毛玉ができるのを抑えることもできます。摩擦で静電気が起きやすいですから、静電気防止の柔軟剤も使うと安心です。

洗濯ネットを探すなら、100均が便利です。下の関連記事を参考にして、自分の服にぴったり合った洗濯ネットを選んでみてくださいね。

ポリエステル100パーセントの服を洗濯する際の注意③色落ちに気をつける

重ねられた洗濯物

ポリエステル100パーセントの服を洗濯する際の注意3つ目は、色落ちに気をつけることです。ポリエステル100パーセントの服には、デリケートで色落ちしやすいものもあります。そのため、家での洗濯には向かないと思われることも多いようです。

家で洗濯をするなら、洗濯表示タグの絵表示をきちんと確認することが大切です。洗濯表示と色落ちに気をつければ、家でもきちんと洗うことができます。色落ちを調べるには、服の目立たないところに、洗濯洗剤を原液のまま付けてみましょう。しばらく置いたあとに拭き取って、色落ちしていないか確認してください

洗濯洗剤を拭いたときに色落ちしていたり、水洗いNGの絵表示がついていたなら、無理に家で洗濯するのは止めましょう。素直にクリーニングに出したほうが安心です。

ポリエステル素材の服を上手に手入れして長持ちさせよう!

いかがでしたでしょうか。ポリエステルの服は安く買えますし、耐久性があって乾きやすいので手入れも楽なところがメリットです。上手な手入れの仕方を知って、お気に入りの服を長持ちさせましょう。

服を長持ちさせるには、きちんと服を収納することも大切です。下の関連記事で、洗濯物のたたみ方や収納方法を読んで、活用してみてくださいね。

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