中抜きの意味とは?派遣会社における中抜きの意味や中抜き現象の意味も
更新:2021.04.19
ビジネスにおける中抜きの意味とはどのようなものを表すのでしょうか?この言葉にいいイメージを持たない人も多いかと思います。ピンハネ業者や虚業といったネガティブなものが思い浮かぶ人も少なくないかと思います。しかし、中抜きという言葉を理解することで、ビジネスの流れが理解できます。ビジネスパーソン必見です!
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INDEX
ビジネス上における「中抜き」の意味とは?
ビジネス上における「中抜き」の意味①客と業者の間を仲介する
ビジネス上における「中抜き」の意味として、客と業者の間を仲介することが挙げらられます。「中抜き」という言葉はビジネスにおいて、ポジティブな意味合いでもネガティブな意味合いでも、どちらでとられる場合もあります。その上で他の言葉に置き換えるなら「仲介」という言葉が一番しっくりくるでしょう。
世の中で仲介という言葉を使うのは「不動産」が有名ですが、旅行代理店もまさに旅行の仲介をしている会社と言えます。客とホテル、飛行機、そしてガイド等を仲介しているのです。旅行代理店は基本的に自社で提供している、旅行に関するサービスはありません。すべてパッケージを作り、客と企業を仲介しているのです。
また、流通においては仲卸問屋がこの「仲介」に当たります。生産者は直接消費者へ商品を流すラインを持たない場合が多いので、生産者は仲卸問屋を通すことで、様々な流通経路で、自分たちが生産した商品を最大限流通させ、利益を上げることができるのです。
ビジネス上における「中抜き」の意味②業務を下請けに丸投げしてピンハネ
ビジネス上における「中抜き」の意味として、業務を下請けに丸投げしてピンハネすることが挙げられます。世の名において先述した「仲介」する仕事は非常に大事なポジションを占めています。しかし、最初にそのきっかけを作る努力をするだけであとはその利益の一部をそのまま懐に入れてしまう手抜きの仲介も存在します。
その手抜きの仲介のことを「ピンハネ」と言います。確かに客と企業が両方とも利が出るようにコントロールする働きをしているのであれば、それは仲介と言えるのですが、その仕事をまったくしなくなってしまったら、それは周囲から「ピンハネ」と言われてしまうのです。
ビジネス上における「中抜き」の意味③中間業者をとばして直で会社と交渉
ビジネス上における「中抜き」の意味として、中間業者をとばして直で会社と交渉することが挙げられます。これは先述している中抜きの意味とは少し異なってきます。例えば仲介業者がピンハネをしている状況であれば、この意味合いでの中抜きを考えることでしょう。
例えば生産者は仲卸を通すよりも、直接小売店に卸すことができればその分小売店は安く仕入れることができますし、生産者も多くの利を得ることができます。仲卸が仲介の仕事をしていないなら、このような中抜きが起こることはあり得るでしょう。
しかしながら、ここからこの記事で論じていく「中抜き」は、「仲介」を表す意味合いだと認識しておいてください。世の中で中抜きという言葉は、仲介を意味する場合の方が圧倒的に多いので、ここからはその意味合いを前提として中抜きという言葉の説明をしていきたいと思います。
派遣会社における中抜きとは?
派遣会社における中抜きとは紹介先の会社から紹介料をもらうこと
派遣会社における中抜きとは、紹介先の会社から紹介料をもらうことになります。派遣会社は仕事をしたい人と、働く人が欲しい会社を繋ぐ役割を担っています。そのため、派遣会社は紹介先の企業から派遣した人の分の給料を受け取り、自分たちの中間マージンを差し引いた金額を労働者に支払っています。
これが派遣会社の仕組みであり、企業側としては派遣会社に条件を伝えておくだけで必要な人材や人数を確保することができますし、労働者側も派遣登録をしておくことで収入や働き方に合った企業を紹介してもらえますし、派遣先の企業に直接言いづらいことも、派遣会社に気軽に言えるメリットがあります。
派遣会社を虚業だという偏見
派遣会社を虚業だという偏見があります。実は私自身も派遣社員として登録をしていた時にこういう偏見を持っていました。派遣会社はピンハネをしているだけで何も仕事をしていないと思ったので派遣先にこっそり直接雇用して欲しいとお願いをしたこともありました。しかしながら結果的には最後まで派遣社員として働きました。
同じ仕事でも派遣会社によって、同じ会社の同じ仕事でも給料が違うということを知り、派遣会社を変えたのです。移った先の派遣会社は同じ仕事でも給料が高く、また様々な相談にも乗ってくれたので、直雇用よりもメリットがあると感じました。最初は派遣会社って虚業だな、と思っていた印象が変わりました。
派遣会社における中抜きの意味はいい人材を紹介した報酬なので虚業ではない
派遣会社の中には、私が最初に働いていた会社のように、ピンハネしか考えていない虚業だとしか見ることのできない会社もありますが、2番目の会社のようにしっかり仲介の仕事をした上で中抜きをしている会社もあります。派遣会社が虚業だと言い切るにはそれぞれの会社の中身を見る必要があります。
このように中抜きを生業とする会社は、そのやり方によって仲介なのかピンハネ(虚業)なのかに分かれます。顧客側、あるいは企業側のどちらか一方にでも、ピンハネだと思われないように、しっかりと中抜きの仕事をする必要がありますし、仲介をしてもらう場合はきちんと仕事をしているのか見極める目を持つことが必要です。
中抜き現象とは?
ビジネスにおける中抜き現象①代理店契約
ビジネスにおける中抜き現象として、代理店契約があります。代理店契約とは、自分の会社の商品を他の会社に売ってもらう代わりに、見返りとしてその売上の決まったパーセンテージをお礼として渡すビジネスモデルです。
ビジネスにおける中抜き現象②派遣会社
ビジネスにおける中抜き現象として、派遣会社が挙げられます。派遣会社は先述した通り、人手が欲しい企業と働きたい労働者を仲介して中抜きをするビジネスモデルです。今では、日本人の働き方の大きな一つのカテゴリとして定着しています。
ちなみに契約社員については一つの仕事について一旦の契約期間が設けられることが多いため、契約社員と一括りにされる場合もあります。下記の関連記事は正社員と契約社員との違いを分かりやすく紹介していますので、是非併せて読んでみてください。契約社員や有機派遣契約のメリットやデメリットが理解できる内容です。
ビジネスにおける中抜き現象③仲卸問屋
ビジネスにおける中抜き現象として、仲卸問屋が挙げられます。これは昔ながらの中抜き手法の代表格とされているビジネスモデルです。流通業者に関しては時代を追うごとに多様化していますが、まだまだ現代においても多くの仲卸業者が存在しています。
ビジネスにおける中抜き現象④不動産業
ビジネスにおける中抜き現象として、不動産業が挙げられます。不動産業は、物件を仲介することで仲介料を得ることで収益を得ている、代表的な中抜きを生業としたビジネスモデルです。
ちなみに不動産屋に行って賃貸物件を見ると、何もない部屋に案内されることが少なくないのですが、部屋のレイアウトについてイメージがあると掘り出し物の部屋が見つかりやすいものです。下記の関連記事はそんな部屋のレイアウトが分かりやすく紹介されていますので、一緒にチェックしてみてください。
ビジネスにおける中抜き現象⑤せどり
ビジネスにおける中抜き現象には、せどりがあります。せどりはネットショッピングにおいて、注文が来てから仕入れて商品を売る無在庫転売のモデルで、近年誰でも気軽にはじめられる副業として注目されているビジネスモデルです。中抜きが、個人にも浸透してきていることを示す現象であるとも言えるでしょう。
中抜き以外に知っておきたいビジネスにおいて重要な用語は?
中抜き以外に知っておきたい重要なビジネス用語①中間マージン
中抜き以外に知っておきたい重要なビジネス用語には「中間マージン」があります。これは、ビジネスにおいて何かを仲介する時に利益の何%かを抜いて相手に渡すことを指します。この抜いた部分のことを「中間マージン」と言います。契約というよりは、仕組みとして抜き分が発生する場合にこの言葉を使います。
中抜き以外に知っておきたい重要なビジネス用語②コミッション
中抜き以外に知っておきたい重要なビジネス用語には「コミッション」があります。「中間マージン」とよく混同されて使われますが、「中間マージン」は仕組みの中で発生する収入なので双方の取り分の取り決めがない状況も含めるのに対して、「コミッション」は契約においてその取り分が明確にされたものを指します。
例えばAという商品をを100円で仕入れた場合それを200円で売るか1000円で売るかで中間マージンは変わってきます。それに対してコミッションは事前の契約によって、定価10000円の物を売った時にその売上げから3000円を中抜きしても良いとあらかじめ決めておくので、商品の卸先に7000円を払うのです。
中抜き以外に知っておきたい重要なビジネス用語③代理店
中抜き以外に知っておきたい重要なビジネス用語には「代理店」があります。代理店は中抜きを生業とする会社を幅広く意味する言葉になります。旅行代理店が代表的なものですが、営業の仕事は何らかの代理店契約を請け負っている場合がほとんどになりますので、世の中には無数の代理店が存在していることになります。
中抜きをピンハネと区別してビジネスの流れを理解しよう!
中抜きはきちんと仲介の仕事をしていれば、当然の権利と言えますが、仕事をしていなければピンハネになってしまいます。そして自分自身がその仲介に入る場合だけではなく、仲介される立場になった時に相手がしている中抜きが「仲介」なのか「ピンハネ」なのかを見極める必要があります。
中抜きが意味するところをしっかり理解することで、社会人としてひとつ上の段階に進むことができると言っても過言ではないでしょう。この言葉をしっかり人に説明できるくらいまで理解して、ビジネスが有利に進められるようになるといいですね!
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