狼の性格の特徴とは?オオカミの種類・生態・習性・子育ての特徴も
更新:2021.07.29
ここでは、狼の性格や生態を詳しく紹介していきます。動物園の人気者、オオカミ。オオカミのいる場所には常に人がいますよね。日本にも、野生のオオカミが生息していた時もあったんですよ。他にも、オオカミの種類や習性子、育ての特徴についても紹介するので是非参考にしてみて下さいね。
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INDEX
狼(オオカミ)の性格の特徴は?
狼(オオカミ)の性格の特徴①感情豊か
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狼(オオカミ)の性格の特徴1つ目は、「感情豊か性格」です。群れで生活をする野生のオオカミは、ボディーランゲージを使って様々な感情を仲間に伝えています。
犬と同じ祖先を持っているだけあって、嬉しいときは尻尾を思い切り振って喜び、怒ったときや威嚇するときは牙を向いて唸ります。
また、アイコンタクトをすることもあり、警戒したり攻撃を仕掛けようとしている時は相手(敵)の目をじっと見つめ、群れの仲間といるときなど警戒状態にない場合は、相手とわざと視線をずらします。
狼(オオカミ)の性格の特徴②諦めやすい
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狼(オオカミ)の性格の特徴2つ目は、「諦めやすい性格」です。ここでの「諦めやすい」とは、狩りをしている時に途中で追いかけるのをやめることを言います。
オオカミは、リカオンやコヨーテと比べたときに、途中で追いかけることを辞める場合が多いです。「狩れないかな」と感じたら無理に追いかけずにさっさと次の獲物を探すことに集中したり、体力温存のため巣に帰るのです。野生での生活は、「諦めずに獲物を追い続ける」ことが必ずしも正しいとは限らないのですね。
狼(オオカミ)の性格の特徴③面倒見がよい
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狼(オオカミ)の性格の特徴3つ目は、「面倒見がよい性格」です。オオカミは、メスが子供を産みそして巣穴の場所を決めます。しかし、子育てに関しては群れ全体で行う傾向があります。
乳離れし、大人と同じエサを食べるようになるのは生後およそ5週目ですが、その頃になると母親が巣穴から離れている時、群れの他のオオカミが子供のオオカミと共に遊び、社会性を教えていくのです。
狼(オオカミ)の種類は?
狼(オオカミ)の種類①ニホンオオカミ
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狼(オオカミ)の種類1つ目は、「ニホンオオカミ」です。ニホンオオカミは明治時代ごろ、日本の九州や本州、そして四国付近に生息していたオオカミで、「ヤマイヌ」とも呼ばれていました。大きさはおよそ80~110センチ、体重は約15キロほどだったのではないかと言われています。
他の種類のオオカミと比べ比較的小さいニホンオオカミ。犬で言ったら中型犬くらいの大きさです。また、耳も他の種類のオオカミと比べて小さめですね。絶滅した原因としては、海外から入ってきた犬と共に流行したジステンパーや人間による駆除、そして狂犬病だったのではないかと言われています。
また、現在多くの家庭で買われている四国犬は、ニホンオオカミの血を引くという話もありますよね。以下関連記事には、四国犬について紹介しているので是非合わせてご覧ください。
狼(オオカミ)の種類②エゾオオカミ
View this post on Instagram連作より。蝦夷地で人と狼が良い距離感で暮らしていた頃の、最後の記憶。 #エゾオオカミ#蝦夷狼 #藤戸竹喜 #アイヌ彫刻 #札幌芸術の森 #藤戸竹喜の世界 #ainuart #woodcarving
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狼(オオカミ)の種類2つ目は、「エゾオオカミ」です。エゾオオカミは、ニホンオオカミと同じく明治時代に北海道や千島列島、樺太に生息していたオオカミです。
大きさはおよそ120から130センチほど、体重は35から40キロ程あったと言われております。ニホンオオカミと比べたら大きなオオカミですよね。外見はシェパードや北海道犬に似ていると言われていました。
エゾオオカミが主なエサとしていたエゾシカを人間が積極的に狩るようになり、それによってエサが少なくなってしまったエゾオオカミが人里に降り、家畜を狩るようになりました。それを知った人間はエゾオオカミを害獣とし、駆除するようになったのが絶滅した原因となっています。
狼(オオカミ)の種類③ホッキョクオオカミ
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狼(オオカミ)の種類3つ目は「ホッキョクオオカミ」です。ホッキョクオカミは、北極圏に生息しているオオカミで、その真っ白できれいな毛が特徴のオオカミです。一般的なオオカミの顔つきと比べどこか優し気で犬のような雰囲気のあるホッキョクオオカミ。とても美しいオオカミですね。
大きさはだいたい100センチ前後、体重は40から80キロと個体差が大きなオオカミです。また、他の種類のオオカミと比べとても人懐っこく北極圏で出会った人々には積極的に近寄っていくという一面もあります。これは、北極に行く人が少なく、ホッキョクオオカミが人間と会うことがあまりないので警戒心が低いからです。
そんなホッキョクオオカミ、寿命はおよそ10年ほどですが、寿命いっぱ生きられる個体はあまりいません。北極という厳しい環境のもと、エサとなる動物があまりいないので4から6年ほどで死んでしまうオオカミが数多くいるのが現実です。
狼(オオカミ)の種類④アメリカアカオオカミ
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狼(オオカミ)の種類4つ目は「アメリカアカオオカミ」です。アメリカアカオオカミは自然の中では1989年に1度絶滅しており、絶滅前はアメリカフロリダ州からテキサス州にかけて生息していました。現在では外国の動物園で繁殖し、野生に戻す活動が行われています。
大きさは100から140センチほど、体重は20から40キログラムほどです。大きさの割に軽い体重のアメリカアカオオカミですが、どちらかというとキツネやコヨーテ、リカオンのようなシュッとしたスマートなシルエットをしているんです。
他の種類のオオカミと同じく基本的に夜行性ですが、冬になると昼間に活動することもあります。また、リスやウサギなどの哺乳類以外にも、虫を食べることもしばしば。
狼(オオカミ)の種類⑤ハイイロオオカミ
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狼(オオカミ)の種類5つ目は「ハイイロオオカミ」です。一般にオオカミと言えばハイイロオオカミを想像する方も多いのではないでしょうか。ハイイロオオカミは「タイリクオオカミ」とも呼ばれており、ユーラシア大陸などの北半球に生息しているオオカミです。鋭い目つきと賢そうな顔をしているかっこいいオオカミですね。
大きさはおよそ100から160センチあり、体重は30から55キロほどです。足跡も、人間の男性の手のひらの大きさと同じくらいの個体も数多く存在し、現存するイヌ科では最大です。また、生息している地域が多いため、毛の色も様々です。白い毛に黒いラインが入っている個体や、真っ黒の個体もいます。
ハイイロオオカミは、シベリアンハスキーとよく似た見た目をしていますが、「犬とオオカミの違いが気になる!」という方も多くいるのではないでしょうか。以下関連記事には、オオカミと犬の違いを詳しく紹介しているので、是非合わせてご覧ください。
狼(オオカミ)の種類⑥メキシコオオカミ
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狼(オオカミ)の種類6つ目は「メキシコオオカミ」です。メキシコオオカミはアメリカ南部、そしてメキシコに多く生息していましたが、メキシコで個体数が減り、1970年にはアメリカで絶滅の危機に瀕していました。
大きさは150から170センチほどと比較的大きなオオカミですが、体重はおよそ35キロ程しかありません。アメリカアカオオカミのように、コヨーテやキツネ、リカオンと似たようなスマートな体格をしています。細めの顔はどこかはかなげな印象を受けますね。
絶滅寸前になったのち、保護施設で積極的な繁殖活動がなされ、現在では施設におよそ300頭、野生では50頭のメキシコオオカミが生存しています。
狼(オオカミ)の生態の特徴とは?
狼(オオカミ)の生態の特徴①群れで行動する
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狼(オオカミ)の生態の特徴1つ目は、「群れで行動する」です。これは有名な話ですよね。オオカミの群れはつがいのオスとメスを中心とした家族で構成されます。頭数は種類にもよりますがおよそ5から10頭で構成されています。
オスは成長と共に群れを離れつがいとなるメスを見つけて自分の群れを作りますが、メスは元々いる群れから抜ける傾向はあまりありません。
狼(オオカミ)の生態の特徴②序列はを変更することがある
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狼(オオカミ)の生態の特徴2つ目は、「序列を変更することがある」です。「狼(オオカミ)の生態の特徴①」で紹介したように、オオカミは家族でできた群れを作ります。基本的に群れのトップに立つオオカミは母親と父親であるオオカミですが、これは変更されることもあるんです。
肉食獣は基本的に戦った時の力が強い個体や大きな体を持つ個体が群れのリーダーとして君臨するものですが、オオカミの場合は性格や「威嚇の仕方」などの態度できまるのです。これは肉食獣の中でも非常に珍しいケースです。
狼(オオカミ)の生態の特徴③自然界では珍しい一夫一妻制
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狼(オオカミ)の生態の特徴3つ目は、「自然界では珍しい一夫一妻制」です。一夫一妻制、人間ではあたりまえですが、自然界の中ではとても珍しいんです。オオカミは1度つがいになると、人間のように浮気などはせず、ずっと同じパートナーと生涯を共にします。
つがいのうちのどちらかが亡くなってしまうと、残された1頭も元気がなくなり亡くなってしまうことも珍しくありません。亡くならないにしても、その後新しいパートナーと一緒になることはなく、群れを持っていない場合はそのまま1匹で過ごします。すこし切ないですが、オオカミの夫婦はそれだけ仲睦まじいのですね。
狼(オオカミ)の生態の特徴④両親だけでなく群れ全体で行う子育て
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狼(オオカミ)の生態の特徴4つ目は、「両親だけでなく群れ全体で行う子育て」です。オオカミは、子供を産むのはもちろん、巣穴を決めるのはメスの仕事ですが、子育てに関しては母親と父親だけでなく、群れ全体で行います。
「狼(オオカミ)の性格の特徴➂」でも紹介しましたが、オオカミはとても面倒見の良い動物です。母親や父親が留守の際、先に生まれた兄弟のオオカミが、後に生まれた子供のオオカミの面倒を見て、一緒に遊びながら社会性や狩りの方法など様々な生きるすべを教えていくのです。
狼(オオカミ)の生態の特徴⑤威嚇するときは目を合わせる習性をもつ
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狼(オオカミ)の生態の特徴5つ目は、「威嚇するときは目を合わせる習性をもつ」です。犬は親しい犬や飼い主はじめ家族とアイコンタクトをよくとりますが、オオカミがアイコンタクトを行う相手は敵や獲物に対してです。これは犬とは大きく違う真逆の習性ですね。
オオカミのアイコンタクトには、「攻撃するぞ」「近寄るな」という意味があります。逆に家族など親しい相手に対しては、喧嘩の時以外故意に目を合わせることはめったにありません。これは、相手に攻撃する意思がないことを表しています。
狼(オオカミ)の生態の特徴⑥いつもとは違う声で別人に成りすます
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狼(オオカミ)の生態の特徴6つ目は、「いつもとは違う声で別人に成りすます」です。オオカミはボディーランゲージの他に、遠くにいる仲間と遠吠えを使ってコミュニケーションをとります。しかし、この遠吠えによって敵の群れに自分の群れの頭数を把握されてしまう危険があるのです。
そこでいつもとは違う声色を出し、群れの頭数やテリトリーを誤魔化すことがあります。全く違う声をだしても、群れのオオカミには仲間だということがわかります。賢いオオカミだからこそなせる業ですね。
狼(オオカミ)について詳しく学べるおすすめの書籍は?
狼(オオカミ)について詳しく学べる書籍|オオカミたちの隠された生活
狼(オオカミ)について詳しく学べるおすすめの書籍1つ目は、「オオカミたちの隠された生活」です。この本は、筆者たちが6年もの間オオカミの群れと暮らしたことで知った、オオカミの生活を迫力ある写真と共に掛かれています。
普段の生活じゃ知りえないことも記されているのでオオカミについて詳しく知りたい方にはぴったりの書籍ですよ。是非読んでみて下さい。
狼(オオカミ)について詳しく学べる書籍|狼の群れと暮らした男
狼(オオカミ)について詳しく学べるおすすめの書籍2つ目は、「狼の群れと暮らした男」です。この本は、初めてオオカミに群れの一員として認められた人間の実話です。オオカミの群れの成り立ちや愛情などを詳しく知れる1冊で、自然をありのままに描写しています。
狼に関する知識をつけて改めて動物園で見てみよう!
いかがでしたでしょうか。日本の動物園では見られないたくさんの種類のオオカミがいましたね。中には絶滅してしまった種類や絶滅の危機に瀕している種類もたくさんいます。これをきっかけに自然との共存について改めて考えてみるのもいいかもしれません。
群れ全体で行う子育てだったり、親しい仲間とはアイコンタクトをしないなど、狼に関する知識を付けた後に見るオオカミの姿はまた違った姿に映りそうです。狼についてたくさん学んだら、知識と共に動物園に足を運んでみて下さいね。
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