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膨張色と収縮色とは?寒色暖色と色彩や色の見え方も

更新:2022.02.07

白い色は太って見える、瘦せて見える色は暗い色などと聞いたことがある方は多いでしょう。今回は膨張色や収縮色といった見え方や寒色、暖色の違いなどの色彩についてお伝えします。あまり気にしたことがなかった方も理解できると上手な見せ方ができるようになるので、ぜひ参考にしてください。

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膨張色と収縮色とは?

分類するための3つの要素:明度、彩度、温度

まず、色の種類について分けていきましょう。色は色相、明度、彩度で分けることができますが、膨張色と収縮色について必要なのは上記の明度、彩度、そして色相ではなく温度です。

明度は色の明るさのことを指し、白に近いほど明るい色、黒に近いほど暗い色になります。彩度は色の透明度のことで、澄んだ色になるほど派手な色味に、濁った色になるほど地味な色味になります。

最後の温度ですが、色は見え方の温度によって暖かい色と冷たい色に分けられます。赤を中心として暖かい色に、青を中心として冷たい色に分けられます。

膨張色の分類

膨張、という言葉を聞いて何をイメージするでしょうか?広がる、ふくらむといったようなことが思いつくと思います。その通り、大きく見える色が膨張色になります。目に入る光の割合が大きいので広がって見えると言われています。

温度で分けるなら暖色に当たります。暖かい、熱いものを想像してみてください。炎、太陽の色は赤やオレンジですよね。ゆえに、暖色と呼ばれます。もうひとつ関わっている色相は明るさです。明るい色調のものは大きく見えるので、明るい色味のものも膨張色と呼ばれます。パステルカラーやシャーベットカラーが含まれます。

最後は色の鮮やかさについてですが、彩度の高い色調が膨張して見えるためビビットカラーやビタミンカラーが膨張色と呼ばれます。

収縮色の分類

一方、収縮の方は狭まる、縮む、ということが思いつくと思います。こちらは小さく見える色が収縮色になります。膨張色とは反対に目に入る光が少ないことから縮んで見える色になります。

温度で分けると寒色に当たります。冷たい、寒いと聞いてどんな自然物が思い浮かぶでしょうか?氷、海といったものの色は青や水色ですよね。そのことから青の要素があるものを寒色と呼びます。そして暗い色も小さく見えるため収縮色になります。ネイビーなどのダークトーンやディープトーンの色調がそうです。

そして、色の鮮やかさでいうなら濁った色味のものが収縮色になるので、グレイッシュトーンやダークグレイッシュトーンが該当します。聞きなじみのない方も多いかもしれません。オリーブ、焦げ茶色が代表的な色味です。

POINT

グリーンとパープルは中間色

暖色と寒色に分けない色を中間色と呼びます。色相環はレッドからピンクまでの環になりますが、その中でグリーンの関連色とパープルの関連色は中間色の分類になります。

膨張色の色彩の種類6つ


膨張色に該当する色彩:明るい色の白とベージュ

まず明度の高い2色をご紹介します。白とベージュです。白は一番光をはね返すと言われるほど明るい色味です。ベージュは明るい色とされているため暖色以外でも膨張色と言われます。

膨張色に当たる色彩:暖色とされる4色

次に、暖色に当たる4色を挙げていきます。ピンク、レッド、オレンジ、イエローがそうです。ピンクからイエローの間にある色彩が暖色になるため膨張色となります。見ている人間に高揚感を与える色彩になります。

収縮色の色彩の種類6つ

収縮色に該当する色彩の分類:暗い色の3色

収縮色にはまず暗い色味である焦げ茶色、ネイビー、ブラックが該当します。ちなみにただのブラウンは中間色に分類されます。ネイビーはブルーの属性なので寒色でもあります。ブラックは色彩のなかでは最も暗い色で、光を吸収すると言われています。

収縮色に該当する色彩の分類:寒色とされる3色

次に、寒色に分類される4色を挙げていきます。画像の下側の左から2番目のブルーグリーン、3番目のブルー、4番目のヴァイオレットが該当します。こちらも基本的には青がメインの色相になります。寒色は暖色とは逆に見ている人を沈静化させる効果があります。

POINT

色がない?無彩色

無彩色は色の鮮やかさがない色彩の総称で、ホワイト、グレー、ブラックの3つの色が所属しています。明るさはグレーを真ん中にして上がホワイト、下がブラックになります。

色の見え方|膨張色

上下膨張色:白


ここからは膨張色のコーデの見え方を紹介していきます。こちらは白で上下をまとめたコーディネートです。デザインにゆとりがあるのもそうですが、大きく見えると思いませんか?背が低い、または瘦せ気味の方は上下膨張色だと大きく見えていいかもしれませんね。

足元は黒で収縮色なので引き締まった印象になります。もっと細く見せたいならブラックのベルトをしましょう。白と黒のコントラストで締まって見えます。白は一番膨張して見える色彩なので、組み合わせる際には収縮色を上手に利用しましょう。

ボトムスのみ膨張色:ベージュ

こちらはボトムスのみ膨張色のベージュのコーデ。ベージュの効果で下半身が広がって見えますが、他の色を収縮色でまとめたことにより抑えています。トップスが白なら上半身はかなりのボリュームになっていたでしょう。もしトップスを白にするなら身体に沿うものを選ぶと大きく見えないのでおすすめです。

ベージュの成分についてはグレーがまじったイエローだといわれています。イエローをくすませた色味といえるでしょう。イエローが入っているため明るく、広がって見える色になっています。

トップスが膨張色、ボトムが収縮色:イエロー

こちらはトップスにイエロー、ボトムスにダークグレー系を合わせたコーデ。これは膨張色をうまく使った例です。膨張色がトップスで使われ、おまけに丈が短いので視線を上に集めることができるのです。ボトムスも縦に模様が入っているので太って見えません。

スタイルよく見せたい方はこの画像のような膨張色の使い方をするとよいでしょう。トップスがゆるめのものでもバランスが取れます。

イエローは光を構成するうえで大事な色です。その分明度の高い色になるので膨張して見えやすい色彩になります。組み合わせる色彩のバランスを考えましょう。

上下で色の違う膨張色コーデ:ラヴェンダー

こちらはラヴェンダーのトップス、スカートとパステルカラーでまとめられたコーデ。ぼんやりして見えませんか?薄い色の膨張色は印象がぼやけてしまう効果もあるのです。上下パステルカラーにするなら小物を収縮色にするとコーデに緊張感が与えられます。

パステルカラーはペールトーンと呼ばれる薄い色調になります。似た色調のシャーベットカラーはこれよりさらに薄い色味のものをいいます。弱弱しく見える色調なので、強い色味か暗い色味のものを足すとインパクトを足すことができます。

色の見え方|収縮色

上下とも色の同じ収縮色コーデ:黒


次は収縮のコーデの見え方についてです。こちらはバッグ以外オールブラックの収縮色コーデ。上のホワイトコーデと比べていかがでしょうか。小さく見えると思います。トップスがゆるめなのに大きく見えないのは収縮色だからです。

すべて収縮色のコーデの見え方としては、瘦せて見える反面、重苦しい印象を与えることです。画像のように目立つ柄の膨張色を合わせると軽さが出て色を引き立てます。

ブラックは色彩のなかでは異色の色味です。ホワイト以外の色を混ぜてもブラック以外にならないという色の中では一番濃い色です。収縮色ですが主張の強い色彩になるので、ブラックでまとめるときはどこかに別の色を含ませて中和しましょう。

ボトムのみ収縮色:ブルー

こちらはボトムスのみブルーの収縮色のコーデです。ボトムスの面積が大きいのでより締まって見えます。トップスと小物類が膨張色なので、無地でも寂しい印象になりません。膨張色の色具合が下に向かって濃くなっていくので、重心を上に向けることに成功しています。背が高く見えるので小柄な方に向いたカラーバランスです。

ブルーは三原色と呼ばれる色の基本となる色味です。澄み切った空の色を連想させ、透明感を出すことのできる色でもあります。収縮色を使いたいけど爽やかさを出したいという方はブルーを使用するのがおすすめです。

トップスが収縮色、ボトムスが膨張色:焦げ茶色

こちらはトップスが収縮色、ボトムスが膨張色のコーデ。見え方としては、トップスは長めの丈ですが収縮色なので長すぎないように見えます。ボトムスはワイド幅なのでウエストから出していればとても膨張して見えるところを、見える分量を少なくすることで抑えています。背が高い人に向いています。

焦げ茶色は2番目の暗さの色調に属しています。なので暗くなりすぎず落ち着いた色味になっています。収縮色は寒色の影響もあり冷たい色味が多いのですが、焦げ茶色はオレンジを暗くした色なので暖かみを感じさせます。ナチュラル感が欲しい方におすすめです。

上下で色の違う収縮色:オリーブ

こちらはトップスがダークグレイッシュのオリーブ、ボトムスがブラックの色の違う収縮色のコーデ。パステルカラーコーデと見え方を比べてみると、こちらの方が締まって見えると思います。反面、暗い色なので重たく見えるのが難点です。

そんなときに白の差し色が役に立ちます。白を真ん中にしてクッションを置くことでメリハリを付けるのです。また、下に行くにつれて色が濃くなっていくこともポイント。同じ収縮色同士でも上半身に厚みをもたらすことができます。

ダークグレイッシュカラーは最も暗い色調です。そのため、この色調の色を多く使うと地味になりすぎる傾向があります。白など明るい無彩色に近い色を合わせるとフレッシュに見せることができます。彩度の高いビビットカラーなどとは主張し合ってしまうため相性はよくありません。

色の見え方|寒色&暖色

暖色×暖色:明るいイエロー×鮮やかなピンク

上下をイエローで統一し、足元にビビットピンクを持ってきたコーデ。暖色のなかでは端同士の組み合わせになります。こちらも色の強弱は強めになり、コーデがマンネリになりません。別の暖色同士で組み合わせるとインパクトが強くてまとまらないので、上下を同じ色にして小物に別の暖色を合わせると和らげることができます。

イエローのコーデはこちらで詳しく紹介されています。相性のいい組み合わせが分かれば、合わせるのが難しいという方もうまく着こなせるはずです。

寒色×寒色の見え方:くすんだ水色×濃いブルー

こちらは水色とブルーのグラデーションコーデ。似た色の組み合わせになります。寒色でまとめると寂しい印象になりがちですが、明るい色と暗い色でグラデーションにすることで色の流れが出るのでおすすめです。きれいな色を選ぶことも大事です。ブルーと組み合わせるときにはこちらの記事が参考になります。

寒色×暖色の見え方:痩せて見えるネイビー×主張の強いレッド

トップスにネイビー、ボトムスにレッドを合わせたコーデ。レッドの膨張感をネイビーが中和しています。ネイビーを使うことで、先ほどのベージュとブラックの組み合わせより鮮やかな色味になりますが、青の要素で爽やかさを出すことができます。

ネイビーはブルーより濃い色ですが、ブラックほど重苦しい雰囲気ではないので使い勝手の良い色彩です。ブラックより痩せて見える色といえるかもしれません。悩んだらネイビーを選ぶと間違いないでしょう。ネイビーと相性の良い色彩はこちらの記事で紹介されています。

膨張色と収縮色を使いこなそう!

膨張色と収縮色はポイントごとに使い分けることが大事です。膨張色に収縮色を小物で足して緊張感を与えたり、収縮色に膨張色1色を使ってインパクトを与えたりすることで、収縮色で全てまとめるよりも瘦せて見えます。膨張色と収縮色を上手に利用しましょう。

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