Large thumb shutterstock 535075258

地域別|方言「け」の意味・使い方6選!静岡/秋田/栃木

更新:2019.06.21

方言「け」は静岡や秋田、栃木などで良く使われているようです。しかし、「け」を方言で使っている県の中には、方言だという自覚がない県もあるようです。それらの県では「け」は同じ意味で使われているのでしょうか。今回は、方言「け」の意味や使い方を静岡、秋田、栃木を中心に地域別にご紹介します。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



方言「け」意味は?使う場面・由来(発祥)も

方言「け」の意味・使う場面について!

方言の「け」は、北海道から九州まで全国的に色々なところで使われているようです。方言「け」の使い方を調べてみると、多くの県では語尾に付けて疑問文として使われていることが多いようです。しかし、秋田県では「け」は3つの意味がある単語として使われています。

秋田では「け」のように一語だけで使われる言葉がとても多く、他には「け」を「っけ」にして、「~だった」と過去の意味でも使っています。ある県では、「~したなら」という意味で「っけ」を使っています。他には、「子どもじゃけーなー」のように、「〜けー」を文の途中で「~から」の意味として使う所もあります。

関東近郊でも「そうだっけ?」という言葉がよく使われますが、これは方言ではなく、共通語の終助詞として「っけ」が使われています。ちなみに終助詞とは、文の終わりに付けて、疑問などの意味を表す言葉です。また、北海道でも過去形の動詞の後に「っけ」を付けて、疑問文として多くの若者に使われているようです。

方言「け」の由来・発祥の地について!

方言「け」の由来・発祥の地については、定かではありません。しかし、江戸時代の疑問文で使われていた言葉で、 時代小説にもよく登場する「~かえ?」が、短く「け」に変化したのではないかという説があるようです。調べてみると、「~かえ?」は現在でも東北や近畿、四国の一部で使われているようです。

そのことから、方言「け」は江戸弁「~かえ」が地方に伝わり、その後、短く「け」に変化したとも考えられます。また、変化せずにそのまま残って使われているのが、先ほど言った東北や近畿、四国の一部なのかもしれません。「け」以外でも、実は江戸弁が変化して、方言として地方で使われている言葉があるかもしれませんね?

下の記事は秋田の方言(秋田弁)を徹底解説しています。雪国秋田で頻繁に使われる方言や、キュンとするかわいい方言も紹介しています。女子必見です!


地域別|方言「け」の意味・使い方・用例6選!静岡/秋田/栃木

静岡編|方言「け」の意味・使い方・用例①

方言「け」は静岡では男女、年代問わず幅広く使われている方言です。静岡でも共通語として、「君は高校生だったっけ?」のように使われています。一方、静岡の方言としての「け」は、「っけ」という形で主に静岡県中部で使われています。ちなみの東北の福島でも「っけ」が使われています。

静岡では「 面白いっけ」(面白かった)というように、現在完了・過去・過去完了の時制を持ち、過去の事柄を述べる時に使います。静岡の「っけ」の使い方は、簡単に言うと、振り返りながら感嘆する時に使います。また、静岡の年配の人は、「け」を「き」に代えて、「面白いっき」という言い方をする人もいるようです。

POINT

方言「け」の用例①

美味いっけ(美味しかった)

秋田編|方言「け」の意味・使い方・用例②

方言「け」の秋田での意味は、「食べて」「痒い」「来て」などです。秋田では「け」の一言だけで3つの意味が認識されています。他にも、秋田には「け」以外にも「く」や「ね」などの一語のみで会話が成立する秋田弁があります。秋田弁の「く」は「食べる」という意味があり、「け」は「食べて」という意味です。


秋田の「け」のように、一語のみで会話が成立する短縮言葉は、青森の津軽弁にも見られます。こちらも秋田と同様に3つの意味があります。また、岩手、山形、宮城でも「け」は使われ、こちらは「食べて」という1つだけの意味になります。さらに北海道の海岸部でもそのような短縮方言があるようです。

秋田の方言は、県外の人が聞いても短すぎて難解です。一般的に秋田のような雪国の方言は、「それでどうしてわかるの?」という位短いのが特徴です。まるでスタンプのような「け!」だけで、「おいで!」「食べて!」「痒い!」などの言葉が伝わるのです。

POINT

方言「け」の用例②

先にこれけ!(先にこれを食べて!)

栃木編|方言「け」の意味・使い方・用例③

方言「け」の栃木での使い方も、語尾に付けて疑問文としてよく使われています。例えば、「応援頼んでやっけ?」は「応援を頼んであげようか?」の意味になります。栃木県では「け」の他に、「 べ 」や「 ぺ 」も頻繁に語尾に付けて使われています。栃木弁は尻上がりのイントネーションになるのが特徴です。

また、栃木の方言で「近づいたっけ」というように使い方をする「したっけ」と言う方言があります。これは「~したら」や「~したから」という意味になります。

栃木では一般的に使われている言葉が、方言として違う意味で使われていることがよくあります。例えば、普通に使われている「まさか」は、「いくらなんでも」という意味で使われることが多いです。しかし、栃木では「さすがに」や「やっぱり」という意味で使われています。県外の人だとちょっと伝わりにくいかもしれません。

POINT

方言「け」の用例③

そのボールペン、俺んけ?(そこのボールペンは俺のですか?)

地域別|方言「け」の意味・使い方・用例6選!鹿児島/石川/福井


鹿児島編|方言「け」の意味・使い方・用例④

方言「け」の鹿児島県での使い方は、語尾に付けて疑問文として使います。鹿児島弁は語尾に「け」を付ける習慣があり、「け」は「~だよね?」という意味になります。また、「あや事故で、けしんだちよ」は、「あの人は事故でなくなったそうだよ」という意味があり、動詞の意味を強める接頭語としても使われているようです。

例えば、鹿児島の方言で「けけけけ」と言うと、県外の人はさっぱりわかりませんが、鹿児島では「貝を買いにおいで」という意味になります。「貝」「買い」「~に」「来い」をそれぞれ方言で「け」と言うため、「けけけけ」で1つの文章になるのです。

また、鹿児島弁は、イントネーションが独特で癖があります。例えば、「~だからよ」という方言は、語尾に付けるには特徴的ですよね?これは単に相づちみたいに「だよね~」という意味で使われる方言です。鹿児島の方言は、他県の人にはなかなか難解な方言のようです。

POINT

方言「け」の用例④

明日、大丈夫け?(明日、大丈夫だよね?)

石川編|方言「け」の意味・使い方・用例⑤

方言「け」の石川での使い方は、やはり語尾に付けて疑問文にして使います。「け?」の代わりに「が?」が付くこともあり、「がけ?」を語尾に付けて疑問文で使うこともあります。金沢弁は、近畿方言の影響を受け、主に石川県の金沢市内とその近郊で話されており、かつて旧市街の花街で使われた接客言葉だと言われています。

また、「~ですか?」の意味がある方言「け」は、近畿では男性的で下品な表現とされていますが、金沢などの北陸では男女とも親しみを込めた表現として認識されています。

さらに、石川県では、「げー」という方言があります。これは、「~だよ」や「~のだ」の意味がある、「がや」や「がね」がくだけた言い方です。現在は、さらに「げー」から「げん」に変化して、若い世代を中心に多用されているそうです。

POINT

方言「け」の用例⑤

そうなんけ?(そうなの?)

福井編|方言「け」の意味・使い方・用例⑥

方言「け」の福井での使い方は、やはり語尾に付けて疑問文にします。福井弁は、関西弁に近くのんびりした県民性からか、語尾を伸ばして話します。現在の福井の若者たちの間では、福井弁より共通語を話す傾向が高まっています。福井は北陸3県の中で最も共通語化が進んでいると言われています。

福井県は京都のすぐ隣にあり、京都弁の影響を受けているようですが、京都より訛りが強く感じられ、独特のイントネーションがあります。福井弁は「け」以外にも「~やざ」(~ですよの意味)などがありますが、女子高生も頻繁に使っています。少しくだけた方言に感じますが、優しいニュアンスで話しているのかもしれません。

また、福井弁は多県の方言の融合体と言われていて、方言としてはっきり認識されていません。そのため、福井県民が上京してもなかなか標準語に直せない人が多いそうです。それは自分が話している福井弁の特徴を、いまいち認識できていないからだと言われています

POINT

方言「け」の用例⑥

あやまちしたんけ?(けがしたの?)

下の記事は鹿児島の方言(鹿児島弁)を徹底解説しています。鹿児島で頻繁に使われる方言や、キュンとするかわいい方言も紹介しています。女子必見です!

方言「け」は東北を中心に全国的に使われている方言

方言「け」の意味・使い方6選をご紹介しました。あなたの県では方言の「け」は使われていますか?方言「け」は県民性や土地柄に関係なく、全国的に使われている方言だということがわかりました。「け」は多くの場合、言葉の最後に付けて疑問文として使われていますが、中には「け」のみで会話が成立する県もあるようです。

●商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。