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鶏むね肉がやわらかくなる「ブライン液」とは?

鶏むね肉の食感はどうしてパサパサなの?

100g当たり68円(筆者調べ2017年12月現在)とお手頃価格の鶏むね肉。とっても家計に優しい食材なんですけど、残念なことに調理で火を通すとパサパサになってしまいますよね・・・。鶏むね肉だから当たり前、料理下手だから仕方ない。そんな風に自分をなぐさめて、鶏むね肉の可能性をあきらめていませんか?

鶏もも肉に比べると、鶏むね肉は水分が多く脂肪が少ないのが特徴です。そのため何の下処理もしないで調理すると、水分が抜けて固くパサパサになってしまうんです。ブライン液に漬け込み数時間寝かせるだけで、鶏むね肉がびっくりするほどしっとりと仕上がりますよ。

ブライン液とはなにか?

料理にソースをかける料理人

ブライン液とは、水・塩・砂糖を混ぜ合わせた液体のことです。もともとは「ブライニング」と呼ばれるお肉を焼く時の下処理で使われる塩水を指します。ところで、ブライン液に漬けたお肉は何故やわらかくなるのでしょう?

ブライン液がお肉をやわらかくするメカニズム
  • 1.砂糖が水分を抱え込み、タンパク質と結びついてお肉をやわらかくする。
  • 2.塩がお肉の表面を固め、水分を中に閉じ込める。

お肉の中にどれだけ水分を浸透させ閉じ込めておけるかが、鶏むね肉をおいしく調理するポイントです。調理中に失われる水分は約20~30%といわれます。お肉の水分をギュッと保ってくれるのが、「ブライン液」の役割です。

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ブライン液の保水効果

ブライン液に漬け込み調理するだけで、お肉の中の水分は約15%保たれるといわれます。

家にあるものでOK!「ブライン液」の作り方

基本のブライン液の作り方

ボウルに入った塩
材料
  • 水・・・・100CC(100ml)
  • 砂糖・・・5g
  • 塩・・・・5g

前述の通り、ブライン液の材料は水・塩・砂糖の3つのみ。分量は鶏むね肉の大きさによって変わりますが、基本の作り方は水の量に対し塩と砂糖を5%ずつ混ぜるだけなので簡単ですね!ジップロックやボウルなどの容器に材料を入れ、ブライン液をしっかりと混ぜ込んでからお肉を漬け込みましょう。

ブライン液はお肉全体が漬かるようにたっぷりと注ぎます。精製塩を使うとしょっぱくなるので塩気が濃いと感じたら粗塩を使うか、塩と砂糖の分量を3~4%に減らしてみましょう。コショウを足したり、香り付けにハーブやにんにくを一緒に漬けるのもおすすめですよ。

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ダイエット中の方は

ダイエット中なら砂糖抜きでも大丈夫です。水に5%の塩を入れるだけでもやわらかく仕上がります。

漬け込み時のポイント

もっとおいしくしようと、塩や砂糖の分量をつい増やしたくなりますが、それは逆効果です。ブライン液は濃度が高すぎると浸透圧がどんどん進み、水分や肉汁などの旨みを閉じ込めるどころか、反対に鶏むね肉から抜け出していってしまうんです。パサつきの原因となりますので、ブライン液の濃度は最大5%を目安にしましょう。

長時間漬けすぎるとお肉に塩分が染み込んでしょっぱくなってしまいます。漬け込み時間はお肉の分厚さや大きさにより変わってくるので適宜調節が必要です。

【ブライン液】お肉の漬け込み時間の目安
鶏むね肉1枚(約200g) 1〜4時間
カット肉 1〜4時間
ブロック肉 4時間~ひと晩
丸鶏(約2kg) 4時間~ひと晩
小さい丸鶏 1〜4時間

ブライン液は傷みやすいので常温で置きっぱなしにしないよう注意してください。お肉はブライン液が必ず冷たい状態で漬け込み、冷蔵庫の中で寝かせます。使い切れず、残ってしまったブライン液は再利用せずに捨てましょう。

漬け込んだ鶏むね肉を冷凍保存する時の注意点

冷蔵庫の中身をチェックする女性

水分量が多い鶏肉とブライン液は常温保存には向いていません。常温のまま放置するとバクテリアが繁殖する怖れがあるので必ず冷蔵で保存してください。また、作り置きで冷凍保存する場合は鶏むね肉がしょっぱくなるので、ブライン液ごとの冷凍は避けたほうが無難です。

ブライン液から取り出したお肉は空気に触れないようラップで一つひとつきっちり包み、空気を抜いたフリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存しましょう。お肉を解凍する時は常温での解凍は避け、冷蔵庫に移して自然解凍させるか、電子レンジで加熱します。

\ POINT /

鶏肉を保存する時は

バクテリアが活発に動き出すのは10度前後、35度になると最も繁殖しやすくなります。鶏肉は加熱後や、濃い目の味付けをしても傷みやすさは変わりません。また、常温で解凍すると中心部分にバクテリアが増える可能性があるので気をつけましょう。

鶏むね肉をふっくらジューシーに仕上げるポイント

鶏むね肉全体に穴を開ける

漬け込む前に鶏むね肉にフォークや竹串を使って穴を開けておきましょう。ブライン液に漬けるだけでもやわらかくなりますが、肉全体に穴を開けることで味も染み込みやすくなり、よりふっくらと仕上がります。

ネギや大根を入れて鶏むね肉をさらにやわらかく!

ネギや大根などの野菜を刻んだり、すり下ろしたりして一緒に漬け込むのもおすすめです。野菜に含まれる「プロテアーゼ」と呼ばれるタンパク質分解酵素が鶏むね肉をさらにやわらかくしてくれますよ。お肉の臭みも取ってくれるので一石二鳥ですね。ただし、プロテアーゼは生の状態でなければ効果は期待できません。

その他のプロテアーゼを含む野菜や果物
  • 玉ねぎ
  • 生姜
  • ピーマン
  • ニンニク
  • セロリ
  • パイナップル
  • リンゴ
  • キウイ

鶏むね肉がおいしくなるブライン液の漬け込みレシピ

ブライン液でジューシー!鶏むね肉の唐揚げの作り方

鶏むね肉は火が通り過ぎると固くなるので小さくカットしすぎないようにしましょう。揚げる時は油から浮かし、空気に触れさせるのがコツです。表面の水分が飛んで衣がカラッと揚がります。下味はブライン液に漬け込み、寝かせた後につけましょう。

材料
  • 鶏むね肉・・・1枚
  • しょうゆ・・・大さじ1
  • 生姜・・・・・適量
  • にんにく・・・適量
  • 片栗粉・・・・適量
  • 小麦粉・・・・適量
  • ブライン液
作り方
  1. 1.ブライン液に4時間漬け込んだ鶏むね肉を一口大に切る。
  2. 2.しょうゆ、すりおろしにんにく、すりおろした生姜を入れよく揉み込む。
  3. 3.鶏むね肉に片栗粉と小麦粉をまぶす。
  4. 4.180度の油でキツネ色(約5分)になるまで揚げる。

ほっこりふんわり☆鶏むね肉の甘酢あんかけの作り方

通常の鶏むね肉よりも水分が多いため、外はほっこり、中はふんわりとした食感に出来上がります。あんかけは火が強すぎるとあんがフライパンにこびりつくので手早く調理しましょう。

もし時間がない場合は30分ほど漬けるだけでもOK。ある程度ではありますが、やわらかいお肉になりますよ。ブライン液をお肉にしっかり揉み込むのを忘れないでくださいね。

材料
  • 鶏むね肉・・・1枚
  • 玉ねぎ・・・・中1/2個
  • ピーマン・・・2個
  • パプリカ・・・1個
  • ブライン液・・適量
甘酢あん
  • しょうゆ・・・大さじ1
  • みりん・・・・大さじ1
  • 酢・・・・・・大さじ1/2
  • 砂糖・・・・・大さじ1/2
  • 片栗粉・・・・大さじ1/2
  • 塩コショウ・・適量
作り方
  1. 1.鶏むね肉を一口大に切りブライン液に4時間漬ける。
  2. 2.甘酢あんを合わせよく混ぜておく。
  3. 3.野菜を食べやすい大きさに切る。
  4. 4.ブライン液に入れた肉に片栗粉を振り、全体になじませる。
  5. 5.肉を炒め、色が変わったら野菜を入れて軽く炒める。
  6. 6.全体に火が通ったら一旦火を止め、甘酢あんを入れてかき混ぜる。
  7. 7.とろみが付くまで弱火にかける。

\ POINT /

甘酢あんかけでダマを作らないコツ

甘酢あんを入れたら一旦火を止め、かき混ぜてから再び火をつけるようにするとダマができにくくなります。

忙しい人におすすめ!漬け込み20分の「時短」蒸鶏

こちらでは、おいしい鶏むね肉を食べたいけど、ひと晩寝かせるとかは無理!という人に、18:1:1のブライン液と電子レンジで作れる時短蒸鶏の作り方をご紹介します。漬け込み時間はたったの20分ですが、十分満足できるおいしさですよ!

材料
  • 鶏むね肉・・・1枚
  • 料理酒・・・・大さじ1
  • 長ネギ・・・・青い部分を適量
  • 18:1:1濃度のブライン液・・・水大さじ1:塩2g:砂糖1g
作り方
  • 1.鶏むね肉全体にフォークや竹串で穴を開ける。
  • 2.肉にラップを被せ、麺棒や瓶の底で軽く叩く。
  • 3.ブライン液に肉を20分漬け込む。
  • 4.ラップをして600Wの電子レンジで6分加熱する。
  • 5.3分後一旦取り出し、肉をひっくり返す。
  • 6.ラップをしてさらに3分加熱する。
  • 7.電子レンジから肉を取り出し、触れるようになるまで熱を冷ます。

\ POINT /

肉を叩いてやわらかく

鶏むね肉を叩いて筋切りをすることで、加熱後に肉が縮んで固くなるのを防げます。

冷ました後で鶏むね肉をカットするのは、お肉のパサつきを防ぐためです。プレーンな蒸鶏なので薄く切って市販のタレを絡めたり、バンバンジー風にアレンジすることもできます。細かくほぐしてサラダの具にするのもいいですね。シリコンスチーマーを使う場合は、600Wの電子レンジで4分30秒加熱してください。

鶏むね肉を美味しく頂きましょう!

パサつく食感から敬遠されがちでしたが、ブライン液が知られるようになってから鶏むね肉の人気が高まっているそうです。低カロリー高タンパクな鶏むね肉は疲労回復効果があり、ダイエット食としても注目されています。簡単に作れるので今日からでも試してみてください。

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