家電量販店の社員が語る。安さ比較で大幅値引きしてくれる販売員の特徴
更新:2019.06.21
家電量販店の値引き交渉。他店との安さ比較以外にも、ポイントがあるんです。実演販売で家電量販店を転々とした私が、家電量販店に勤めて15年になる社員の旦那の話も交えて、本当は知られたくない値引き術を教えます。値引きしてくれる販売員の特徴は?安くなる店舗は?安く買うためのポイントをぎゅっと詰めました。
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INDEX
ネット店の方が安さは上?家電量販店との特徴比較
ネット店よりも家電量販店の方が安く買える時がある
価格.comを見ると、家電量販店よりネット店の方が安く感じます。その価格で納得する前に、家電量販店にしか無い要素がある事を思い出してみてください。そう。値引き交渉です。
ネットで「家電量販店 値引き」で検索すると、記事がたくさん出てきました。価格.comより安い値段になったと喜ぶ記事も多かったです。私も家電量販店でオーブンの実演販売をしていた頃、お客様からの値引き交渉を毎日のように受けました。価格.comより安い値段で販売をした事も山ほどあります。
断言します。家電量販店で価格.comより安い価格で購入する事は、ポイントさえ押さえれば可能です。大切なのは「伝え方」「交渉先」「時期」。家電量販店の社員である旦那に聞いた、本当は知られたくない値引き術、特別に教えましょう。
値引き前でもサービス料をあわせると家電量販店がお得
出ている価格を単純に見るとネット店の方が安いです。ところがいざ買おうと画面をスクロールすると、「送料」や「設置料」が異様に高い事が判明…。合計してみたら、家電量販店の方が安かったという話をよく耳にします。
ネット店の中には、返品された物を安く買い取って転売する悪徳業者もあります。私の叔母は価格.comを見てデジタルカメラを買いました。初期不良で画面にノイズがあったので送料をかけて返品。送られてきた代わりのカメラにもまたノイズ。保証書も無かったので修理代も高くつく事がわかり、泣き寝入りしていました。
家電量販店なら、大型家電の送料無料や無料設置サービスもあります。長期保証もつけてくれるので安心ですね。そんな家電量販店で、価格.comよりも安い価格が出せたなら、とってもお得なのは言うまでもありません。
ネット店より家電量販店の方が安くなる伝え方は?
買う物が決まっているならネット店の価格を上手に使う
買う物が決まっている人は価格.comの価格で交渉しましょう。もちろん価格.comの価格に応じない店は多いです。ここで一工夫。「他店で交渉したらこの値段にしてもらえた」と伝えましょう。他店の出した値段となれば話は別です。
ここで重要なのは、「交渉して出た価格」と伝える事です。はじめから価格.comと同値段に設定している店舗はほぼありません。ですが交渉後の価格と言うなら話は別。十分あり得る価格です。私もお客様の値下げ交渉をたくさん受けましたが、私の店舗はこの伝え方だと100%応じてもらえました。
安い物でも値切りの出来るものもある
値切り交渉が出来るのは上位機種が多いですが、下位機種でも値切れるものがあります。ノルマが課せられている商品です。私の担当だったオーブンレンジコーナーも、レンジ機能しかついていない下位機種に大量にノルマが課せられている時がありました。
ノルマが課せられている商品は、課せられていない商品と比べて段違いに値引きしてもらえます。どの機種にノルマが課せられているか知りたい場合、どうしたら良いでしょうか。あまり知られていませんが、すごく簡単な方法があるんです。店員さんに、ある事を伝えるだけです。
おすすめ=ノルマの課せられているものが多い
店員さんに、「おすすめありますか?」と伝えてみてください。おすすめされた商品は、高確率でノルマの課せられた商品です。ノルマ商品はお店にとってどんな手を使ってでも売りたい商品。だから値引きできるんです。
下位機種のノルマ商品なら「予算〇〇円でおすすめありますか?」。一番安いものよりさらに下の値段を言いましょう。そこでおすすめされたものは高確率でノルマ商品。予算オーバーを理由に値切ります。店員さんに交渉を渋られたら、残念ながら下位機種にノルマ商品は無いと考え、店舗や時期を変えて再トライもありです。
上位機種は「予算は(中位機種の価格)でおすすめを」と聞きましょう。最初は予算内のものを案内されますが「他にはないの?」とどんどん聞きます。店員さんが「お値段はしますが…」と上位機種をすすめてきたら高確率でノルマ商品。予算オーバーを理由に値切りましょう。
キャンペーンでおまけがついてくるような物もかなりの確率でノルマ商品です。価格.comの値段を「他店と交渉して出した」と言って伝え、「おまけはいらないから安くして」とだめ押しもできます。おまけを無しにしたところでお店側に得はありませんが、価格に納得してないという強いアピールになります。
このやり方は、買うものが決まっている人には向きません。機種にこだわりが無く、安さ優先の人に向いているやり方です。他機種と比べて圧倒的にお得に買えますよ。
家電量販店の販売員が語る。値引き下手な伝え方特徴
買う気まんまんの人は値引きできない
意外に思うかもしれませんが、買う気まんまんの人は値引きを失敗します。お店からしたら、もう買う事が確定しているのにわざわざ値引きする必要が無いからです。「これを買う事に決めたのですが、もう少し安くなりませんか?」と聞いてくるお客様はとても多いですが、出来てもお気持ち程度の値引きです。
値下げ交渉の成功する人は「これが欲しくて、本当なら今日買って帰りたいんだけど、値段がな~。」と伝えます。今日買いたい、という所もポイントです。せっかく出した価格を他店に持って行かれては大変ですから、即決してくれそうな人の方が販売員も上と掛け合いやすいのです。
具体的な価格を出さない人は値引きできない
「もうちょっと安くならないの?」これも値引き交渉に失敗する言葉です。お店からしたらなるべく値引きしたくないですから、断られるか、出してもお気持ち程度の値引きで納得してもらおうとするでしょう。
「予算は○○円だったんですけど…」と、具体的な価格を伝えましょう。買うのかわからない人には販売員も値引きし辛いですから、ここまでの値段が出せれば即決する事も伝えると良いですね。
横暴な態度の人は値引きできない
販売員の説明を聞いている最中。「ちょっと待って」と、目の前で価格.comを検索して、「この値段にしてよ」。販売員も人間なので、あまりに態度が横暴だと値引き交渉に応じる気も無くなります。価格を出すときに「頑張らせていただきました!」と言うように、値引きは販売員にとって大変な作業です。
値引き交渉のために販売員は、フロアを駆け回り、いろんな人に頭を下げ、本部に電話をし頼み込み、絶対に決めてこいという上からのプレッシャーと一緒に、値引かれた価格を持って帰ってきます。このお客様のために頑張りたいと思ってもらえるかは重要なポイント。謙虚さを大事にしましょう。感謝の気持ちも忘れずに。
交渉先は偉い人を選べは嘘。安さを引き出す店員とは?
偉い人は値引き交渉をかわす達人
「偉い人は値引き交渉をかわすのが一番うまい人だよ」家電量販店の社員である旦那に聞いた話の中で、旦那が一番知られたくないと言っていた情報です。「値引き交渉術でよく、偉い人と交渉しろってあるでしょ?」旦那は言います。偉い人こそ、一番交渉してはいけない相手だと。
偉くなるほど、責任が生まれます。ここで、ただ数をこなせばいいだけの販売員との間に、大きな違いが生まれるんです。利益への責任です。
責任者まで上り詰めた人ですから、トークが上手いです。“極力値引きせず”。かつ、“お客様に得をしたと思わせる”スキルが高いのです。偉い人は他の社員のお手本ともなる人ですから、お店にとって理想的な売り方をします。ギリギリまで値引きをして売る事はしません。偉い人ほど値引き交渉をかわします。
獲物を探すような目でお客様を見渡してる店員は狙い目
では誰と交渉をすればいいか?販売員も人間ですから、ノルマ達成に積極的な人と、そうでない人がいます。まるで獲物を探すようにギラギラとした目でお客様を見渡し、「いらっしゃいませー!」と声を出している人がいたら狙い目です。
その人は高確率でノルマ達成を目指している人です。値引きもかなり頑張ってくれます。逆に、買いたいものが決まっている時はそういう人は避けた方が楽です。ノルマ商品が欲しくなるようにさり気なく誘導してくるので、下調べをしっかりして流されないようにしましょう。
本当の一番の狙い目は、実は新人店員
「これ、あんまり知れ渡ってほしくないんだけど…」家電量販店に勤めて15年の旦那は言いました。「本当にすごい値段出してくるのは、新人だよ」
新人ほど、利益を考えずあり得ない価格で売ってしまう。安くしすぎて利益にならず裏で怒られている姿を何人も見てきたと旦那は言います。価格を下げる権限は偉い人にしか無いと思っている人は多いですが、店舗によっては普通の販売員でも価格を下げられるんです。
価格を下げられない店舗でも、新人には成功体験を積ませてあげたいところ。新人にきらきらした目で「○○が売れそうです!○○円になれば買うそうです!」と言われたら、偉い人も価格を下げてくれます。勤務歴が長くなるほど利益を意識して値引きは控えるよう指導を受けますから、本当の狙い目は、新人なのです。
新人の販売員に案内してもらうなら、なるべく若い販売員を探すのも良いですし、トークの合間に「詳しいですね。もう何年も務められてるんですか?」と聞くのも良いですね。やる気に満ちた若い販売員がいたら迷わず捕まえましょう。
どの家電量販店を交渉先に?値引きのきく店舗の特徴
ヨドバシ?ビック?ヤマダ?そんな比較はナンセンス
いろいろなお店で値引き交渉をして、どこが一番安くなるかを比較検証する記事をときどき目にします。あまり意味の無い比較と言えます。なぜなら、同じお店でも店舗で値引きの方針がかなり変わるからです。
確かにざっくりとした違いはあります。ヨドバシやビックはポイント込みで安く、ケーズは現金値引きだけどあまり安くしない等。それもあくまでざっくりとしたお店の方針でしかないので、信じすぎるとかえって損をします。
活気のある店舗は無茶な値引き交渉にも高確率で応じる
値引きをしてもらいやすい店舗の特徴は、客入りが良く活気のあるところです。お客様の来店数の多い店舗はノルマが高く設定されているという特徴があります。そのくせあまりの忙しさで全てのお客様に対応できずチャンスを逃しやすいですから、販売員はつねに焦っています。
忙しいお店はノルマ商品を売るチャンスをより多くものにするために、薄利多売の回転率重視になります。価格.comよりも下回る無茶な価格をお願いしても聞いてくれる事が多いです。1人でも多くお客様をご案内しなければならないですから、早く買ってもらうために販売員の方から値引きを申し出る事もあるくらいです。
来店数の少ないお店は、売れないから焦っていると思われがちです。ところが、ノルマも来店数にあわせて少なく設定されていますから、そこまで焦っていません。売れないぶん利率を重視するので、お客様1人1人に時間をかけられるぶん値下げ交渉には定価で買ってもらえるようタップリ粘られるでしょう。
家電量販店は雨の日が安いは嘘。おすすめの時期は?
雨の日、平日…お客さんが少ない時は値引きは厳しい
雨の日や平日は人が少なくてノルマ達成に焦っているから狙い目。そう言う人は多いです。実は全くの逆で、土日や連休等、人の多い日こそ狙い目なんです。
来客数の多いお店の方が値引き交渉に応じやすい理屈と同じで、混みやすい日ほどノルマも高めです。お客様を1人でも多くご案内するために、値引きをしてでもどんどん売ります。休日限定でタイムセールをする店舗もあります。混みやすい日こそ値引き交渉に出かけましょう。
月末はノルマ達成に焦ってるから値引きがきくは間違い
月末は店員がノルマ達成に焦っている。たしかにそういう店舗もありますが、そこに出くわせるかどうかは実は運でしかありません。すでに達成して余裕なところもたくさんあります。そういう時に値下げ交渉をしたところで、スルーされてしまいます。月末は避けた方が無難です。
本当の狙い目は商品の入れ替え時期と決済セール
一番安く買える時期があります。商品の入れ替え時期と決済セールです。そこへさらに値下げ交渉をすれば、価格.comの値段と比較しても驚きの安さで手に入るでしょう。
入れ替え時期がおおよそ決まっている商品もあります。だいたい1年周期で新製品が出ますので、時期をチェックしその直前に買いに行けば最低値で買えるというわけです。私の売っていたオーブンも、発売直後は15万近くした物が、入れ替え直前には8万9千円にまで値下げしていました。
決済セールも狙い目です。どの家電量販店も夏と冬にやっていますから、お目当ての店舗の決済はいつか調べてみるとお得に買えます。だいたいその時期はノルマも高めに設定してありますから、価格.comより安さが上回る可能性は高いです。
まとめ
いかがでしたか?家電は決して安くないお買い物。長く使う物だから、出来る事なら長期保証もついて安心の家電量販店で買いたいところ。「伝え方」「交渉先」「時期」に気を付けて、ネット店よりもお得に買えると良いですね。
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