神父・牧師の服装カソック(キャソック)とは?ローマンカラー/ストラ
更新:2022.03.05
みなさんは、神父・牧師が着ているコートのようなカソックがどんな服装かご存じですか。そんなカソックには、複数の決まりが存在します。またソックを着ている神父と牧師にも違いがあります。そんなカソックや神父・牧師のことを詳しく紹介しているので、ぜひ読んでみてください。
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INDEX
神父・牧師の服装カソック(キャソック)とは?
カソック(キャソック)はキリスト教の神父が着ている洋服
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カソックとは、カトリック教会の神父や、聖公会の聖職の人が着ている立襟のコートのような祭服のことになります。そんなカソックの外見は「マオカラースーツ」に似ており、イメージされるのは黒などの色ですが、着る聖職者の位階によって色が変化します。そんなカソックは、別名をキャソックとも呼ばれています。
カソックはカトリック教などの神父の普段着!
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カソックは、神父などが着ているコートのような洋服のことだと紹介しましたが、そんなカソックは、ミサや礼拝でアルバを着る以外で、神父が着ている普段着にあたるため「司祭平服」と呼ばれています。
また一昔前々は、カソックを1日中着ていることが多かった神父ですが、現在では1日中カソックを着ている神父は珍しいです。そのため神父は、教会から外出するときには、一般的な洋服に着替えて出掛ける人が多くなっています。
神父と牧師の違いは?
神父と牧師の違い|教派の違いがある!
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私たちは、神父と牧師は同じ人をさしてるように感じますが、実はこの2つの呼び名をさしている人は違います。そんな牧師と神父の違いは、それぞれが所属している「宗派」になります。まず神父は、「カトリック教会・正教(ギリシャ正教、東方正教会)」などで司祭をしている人のことをさしています。
そしてこの神父という呼び名は、役職名ではなく尊称になっています。それに対して牧師は、「プロテスタント」などの宗派の聖職者の呼び名になり、牧師は役職名になります。そんな神父や、牧師も仕事場は教会になります。
そんな教会を夢でみることがあるとおもいますが、そんなときにはどのような意味があるのでしょうか。夢占いでの教会の意味などを詳しく紹介した記事を下記に付属しているので、ぜひ読んでみてください。
神父と牧師の違い|仕事内容なども違う!
神父と牧師では、所属している宗派が違う紹介しましたが、神父と牧師では仕事内容なども違います。そんな神父の仕事内容は、ミサ・洗礼などの儀式をとりおこない、信徒とは違う権限と地位をもっています。また神父は、信仰する宗派にもよって違いがありますが、一定の階位までは結婚が可能になっている場合もあります。
しかし大半の宗派では、結婚することは難しく一生独身でいる場合が多いです。また神父になれるのは、男性のみで女性がなるのは不可能です。次に牧師について紹介します。牧師は、教区や教会を管理したり、信仰を指導する立場になります。そのため、牧師の立場としては信仰を指導する信徒の代表者という役割になっています。
また牧師は聖職者ではなく、教職者になるため結婚も可能で結婚を推奨している宗派もあります。そんな牧師は、宗派によりますが女性でも牧師になれる場合があります。そんな牧師は「教職者」ですが、神父は「聖職者」になるなどの違いもあります。
神父と牧師の違い|結婚式場にいるのは牧師
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私たち日本人が、結婚式場のチャペルでよく見かける人は、ほぼ「牧師」の人が多いです。牧師が多い理由には、牧師が所属している宗派の違いが大きいです。神父が所属している「キリスト教」は、とても厳しい戒律があります。
そのためキリスト教を、信仰していないカップルの結婚式を執りおこなうことは難しいです。そのため、キリスト教を信仰しており、普段からミサでお世話になっている神父が結婚式を執りおこなうのなら別ですが、一般的な日本のチャペルにいる方は牧師さんが多くなっています。
日本のチャペルにいるのは、神父ではなく牧師が多いと紹介しましたが、そんな大事な結婚式を挙げる式場は、どのように選べばいいのでしょうか。結婚式場の決め方や、見学するときのポイントなどを詳しく紹介している記事を下記で紹介しているので、ぜひ結婚式場探しの参考にしてみてください。
カソックの種類や構造は?
カソックの構造|ローマンカラー(襟)
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牧師と神父の違いなどを紹介しましたが、カソックを着用している人が神父になります。そんな神父が着ているカソックの襟元は、写真のような幅広の襟になっており、「チャイナカラー」に似た形をしているのが特徴的になっています。
また、カソックのような襟のことを「ローマンカラー」と呼んでいます。そんなローマンカラーは、首の後ろから襟を留められるようになっており、そのこともローマンカラーの特徴になります。
カソックの構造|ストラ
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ストラとは、カソックの上からかけているカラフルな長方形の帯状の布になります。そんなストラは、司教・司祭・助祭の3つの位階の方々が礼拝のときに首からかけます。そんなストラの起源は、ミサなどで集まったたくさんの信徒と、教職者を一目で見分けるためにできたものだと言われています。
またその他には、儀式中に聖職者が手を素早く拭くため、首から手拭いをかけていたものが変化したとも言われています。そんなストラは、複数の色があります。そのストラの色は、どんな風に決められているのでしょうか。ストラの色は、その日の「祭色」によって決まります。主に「白・緑・赤・紫」が基本の4色になります。
そんなストラに「白・緑・赤・紫」の基本の4色があります。またそれ以外にも、最近は使われなくなっていますが、葬式で使う黒、聖母をイメージしたピンク、青、金などの色もあります。そんな祭色には意味があり、その意味や典礼暦などを考慮しながら祭色を決めています。そんなストラの色の意味を下記で詳しく紹介します。
色 | 意味 | 使われる日 |
白 | 清さ・命・栄光 | 降誕祭・復活祭・全聖徒・変容・洗礼・三位一体の祝日・葬式 |
緑 | キリストの言葉の成長 | 顕現後・聖霊降臨後の季節 |
赤 | 聖霊の働き・血 | 受難主日からの聖週・聖霊降臨祭・宗教改革日・結婚式 |
紫 | 慎み深さ・悔い改める | 四旬節・待降節・葬式 |
黒 | 深い悲しみ・悔い改め | 四旬節に入る灰の水曜日・聖金曜日受苦日礼拝・葬式 |
バラ色 | 近づいた幸せ | 喜びの主日・歓喜の主日 |
青 | 希望 | 近年は待降節 |
金 | 特別な栄光・大きな祭り | 誕生祭・復活祭 |
カソックの構造|ボタンの数
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神父のコートのような平服であるカソックには、33個のボタンが付いています。そんなカソックに付いているボタンの数には意味があり、そのカソックに付いている33個のボタンの数と、イエス・キリストが地上で生きた年数は同じだと言われています。
しかし最近では、そんなカソックにもボタンが控えめなタイプもあります。またコートのようなカソックを、脱ぎ着しやすいようにとボタンが、スナップボタンに変えられているカソックも存在しています。
カソックの構造|カソックの色
「カソックとは」で紹介したように、神父が着ているカソックというと黒や、濃いグレーなどの色を思い浮かべますが、カソックにはこの2色以外にも色があります。そんなカソックの色は、祭司は黒、司教は赤紫、枢機卿(すうききょう)は赤、教皇は白というように、着ている人の位階によってカソックの色が決められています。
その色別でのカソックの階位や、カソックの色にどんな意味があるのかなどを、下記で詳しく紹介しているので、ぜひ読んでカソックの色について理解を深めてみてください。
カソックの色
カソックの色 | 神父の位階 | 色がもつ意味 |
黒 | 司祭 | 「苦しみ・悲しみ」などを表している。 |
赤紫 | 司教 | 「償い・回心」という意味があり、死者の贖罪と祈りを表す。 |
赤 | 枢機卿 | 「火・愛・殉教」を示すシンポルの色 |
白 | 教皇(ローマ法王) | 「清らかさ・純潔・栄光・喜び・祝福」を表す色になる。 |
神父や牧師にはカソック以外に服装がある?
神父にはカソック以外にコートのような「祭服」がある
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記事のはじめで、神父が着ているコートのようなカソックは、神父の「平服」だと紹介しました。そんな神父が、礼拝の日などの大切な日には、平服のカソックではなく「祭服」を着用します。この祭服は、「アルバ」と呼ばれており、アルバの見た目は、コートのようなローブをよりゆったりとしたシルエットをしています。
そんなアルバの着用の仕方は、腰の辺りをヒモで結んで着ます。そんなアルバの長さは、とても長いのが特徴になり、その長さはくるぶし辺りまであり、見た目はコートに似ています。そしてアルバの上からは、カソックのときと同じように、出席する場面に合せた色のストラをかけています。
そんなストラは、カトリック教会や聖公会では階位によって身に付け方が異なります。そんな階位別での、ストラの身に付け方を下記で詳しくまとめて紹介します。
階位別でのストラの身に付け方
神父の階位 | ストラの身に付け方 |
助祭・執事 | U字型にしたストラを、左肩から右腰にむけて斜めにかける。 |
司祭 | 首にかける。 |
司教・主教 | 司祭と同じような身に付け方だが、その他の服装が司祭と異なる。 |
牧師は宗派によって服装が違う
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牧師が普段身に着けている服装は、基本的に白の詰め襟のようなシャツと、その上からスーツという服装をしていることが多いです。また礼拝のときなどには、普段の服装の上から「黒いガウン」を着ています。
そんな、礼拝のときに着ている黒色のガウンの見た目は、海外の卒業式で学生が着ている黒色のガウンにそっくりになります。その他にも牧師は、聖餐式などのときには「サープラス」と呼ばれている広袖のゆったりとした上着を着ています。
しかしそんな牧師の服装に、絶対的な決まりは存在していません。そのため牧師の服装は、その牧師が信仰している宗派によって異なっています。
カソックは神父が着ている平服のこと!
今回は、神父が着ているカソックについて紹介しました。そんなカソックは、複数の色が存在しており、着用する色によってその神父の階位が決まっていたりします。また神父の服はカソックだけはなく、礼拝などおこなう儀式によっても着用する洋服が違います。またカソックの上からは、ストラを着用することが決まっています。
そんなストラには、複数の決りなどがあり、ストラのかけ方などでも階位が違います。また、同じだとおもわれやすい牧師と、神父には大きな違いがあり、カソックを平服としているのが神父になります。そんな神父のことやカソックのことを、よく知ることで新しい知識を学べます。ぜひ違いを理解して新しい知識を得てください。
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