いま注目を集める”真言”について
真言とは?
真言とは密教の事です。つまり、真実の言葉で仏様の心理を説いたお経といえば分かりやすいでしょう。密教とは名前の通り、秘密仏教の事ですので、一見、見聞きするだけでは、すぐに理解はできないといっても良いでしょう。
そのため、真言に関する解釈も千差万別といえます。そのため、本来と間違った解釈を広げていってしまい、更に内容が煩雑になってしまっているのが現状といえます。
真言は、僧侶の中でもごく一部の限られた人しか、その内容が理解できないといっても過言でなく、かなりの修業を積んだ僧侶が、師と仰ぐ僧侶より一対一で伝承されるのが、普通なのです。
真言のルーツについて
真言は、仏教が元になっているので、古代インドで発症しています。サンスクリット語で記されており、一見、呪文のように聞こえます。
このサンスクリット文字で記されたものが、中国に渡り、漢文で記されるようになり、日本から中国へ留学の為に渡った僧侶によって日本国内に伝来されてきました。
真言が示す意味とは?
密教の基本は三密の行と言われており、音と体と意識を全てひとつにする、密教の行の事を言います。三密は身体、手で印を結び、口で真言を唱え、そして、心で仏との一体化を強く念ずるというものであり、真言は三密行のうちの1つになります。
真言は魔法の言葉のように言われていますが、ただ唱えればいいのではありません。印を結び、清らかな心で真言を唱えることで、身も心も清められ、宇宙意識と繋がっていくというものです。そうすることで、自身の潜在意識に働きかけていき、精神が研ぎ澄まされていくようになるのです。
何故いま真言が注目されているのか？
真言は、高僧が厳しい修行を重ねていき、その上で、今まで気づかなかった事に気づいていき、悟りを開いていくというものです。そして私たちのような僧侶でも無い人間たちにとっても、この真言は何らかの影響を与えると言われています。
理由は、真言を唱える事によって発せられる音の波動が人間自身が持っている波動を刺激するというものです。音というのは周波があり、この周波数というのは、人間の体にいい意味でも悪い意味でも何らかの影響を及ぼすとされています。
真言というのは、人間に良い影響を与え、その潜在能力にも働きかけ、願い事をかなえたり、困難を達成させる力が秘めていると話題になっているのです。
もちろん、気持ちを真っ白にして、純粋でまっすぐな気持ちで真言を唱えないと、効果は期待されません。ただ、真言を心こめて唱えるのと唱えないのとで、状況が変わるというのであれば、毎日唱えていく習慣をつける事自体は決して損する事はありません。
真言の種類とその意味について
「おんあぼきゃべいろしゃのうまかぼだらまにはんどまじんばらはらばりたやうん」光明真言は、大日如来の真言であり、全ての災難を取り除くといわれる最強の真言といっても過言ではありません。更に先祖供養や、悪い波動を取り除くといった効果もあるといわれます。
あらゆる真言の中でも最強の真言であり、唱えるだけで、霊魂を動かすとも言われています。ゆえに、軽々しく唱えてはならないともされています。
唱える際は、一切の雑念を滅し、先祖供養など、感謝の意をこめて唱えるということが重要です。決して、自分本位な気持ちで唱えることだけは止めるようにしましょう。
光明真言
愛染明王の真言
おんまからぎゃばぞろしゅうにしゃばざらさとばじゃぐうんばんこく 大きく、深い愛情という要素を含んだ真言です。
愛染明王といえば、恋愛関連、つまり男女の仲に関する願望を成就させるというイメージが強いですが、そうではなく、本当の愛、嫉妬や略奪、相手を陥れたり、周りを不幸にさせる愛を成就させるというものではありません。
愛というのは人間の欲の一つでもあります。独占欲、愛欲など、これらに支配されてしまうと、お互い傷つけあうという事態になりかねません。そうではなく、こういった身勝手な愛を戒め、もっとレベルの高い愛情を持てるための真言になります。
また、恋愛だけではなく、家族や兄弟、友人などに対する愛情を持つという事についても大きな力を発揮します。愛情に関係する悩みを持っている方は、ぜひ唱えて欲しい真言です。
不動明王の真言
のうまくさんまんだばざらだんせんだまかろしゃだそわたやうんたらたかんまん 不動明王と聞くと、強い意志、ぶれない心を持ち、逞しさ、力強さをイメージさせます。
この真言を唱えることで、悪を滅し、自分の中にある弱さを滅するという意味合いが込められています。優柔不断で決断力が足りないと感じている人には、特に唱えて欲しい真言です。
また、強い体と心をつくり上げていきますので、今、メンタルが弱っている人、体調がすぐれないという人も積極的に唱えていくといいでしょう。しっかり唱えることで、不動明王のような強靭な心を持てるようにしたいものです。
大日如来の真言
阿弥陀如来の真言
おんあみりたていせいからうん阿弥陀如来は、多くの方が必ず1回は耳にした事がある仏様の名前です。命を持っている全ての生きとしていけるものには上下というものは存在せず、全てが一体のものだという意味合いが込められています。
阿弥陀如来で有名なのが「南無阿弥陀仏」という念仏です。窮地に追い込まれた時に、唱えることで、不思議とピンチから脱する事ができるという大きな力が秘められています。
この「南無阿弥陀仏」は、鎌倉時代に浄土真宗で親鸞が、農民や商人といった、一般人に対して「南無阿弥陀仏」と唱えることで、仏に救われるという説法を唱えています。その名残は現在の世の中においても根強く残っています。
真言で得られる効果とは？
気持ちが穏やかになる
真言を唱えることで、本能的に仏様を感じることができ、宇宙意識と自身の波動がシンクロしていくことによって、心が穏やかになってくるとされています。
その結果、直感力が冴えてきたり、自分にとって悪影響を及ぼすものを遠ざけてくれるという効果が期待されます。心が乱れていると、自分にとって悪い影響を及ぼすものが引き寄せられてきます。
今話題の引き寄せの法則というのは、自分の持っている波動が宇宙意識とシンクロし、その人に合った事象を引き寄せてくるというものになります。
これは望んでいる事いない事関係無く、その人が無意識的に思う事、感じることが引き寄せられるため、マイナス思考がくせになっている人は、悪い事ばかりが引き寄せられてしまいます。そうならないように、良い波動を受け取りやすくするために、真言を唱え、常に穏やかな気持ちで過ごしたいものです。
物事の本質に気付くことができる
真言というのは、仏様が実際に感じたこと、気付いた事、悟りを簡単な言葉で集約させたものです。言葉は短いですが、その短い言葉の中には計り知れない、深い意味が込められているのです。
真言を唱えていくことで、その真言を唱える際に発せられる波動が、宇宙意識に響き渡り、自身と宇宙意識が連動していきます。そうすることで、物事の本質というものが徐々に見えてくるようになるのです。
物事の本質を見抜くことができれば、無駄な努力、労力、時間やお金を消費する事がありません。本質に気付くという事ほど、幸せな事というのは無いのではねいでしょうか。
自分が本来手にしたいものが手に入る
真言を唱え、心を落ち着かせていき、物事の本質に気付いていくことができれば、今度は自分が本当に望んでいる事が現実になっていきます。今、自分が望んでいる事、欲している事というのは、必ずしも、本当に望んでいる事とは限りません。
人間の思考や好みというのは、無意識の間に、周りの人の言動や環境によって影響されています。様々なものを頭の中に取り入れていき、また、経験してきた事を元に、自身の望んでいる事、欲しているものが歪められていくのです。
真言を唱えていくことで、雑念で覆われている自身の本当の望みというものが明るみになってきて、それに気づくことができ、願望が達成しやすくなるのです。
真言はどのようにして唱えていくといい?
隙間時間に真言を唱える
忙しい人は、なかなか落ち着いて真言を唱えるという時間は確保が出来ません。ただ、必ずしも禅を組んで、印を結んでから真言を唱えなければならないというわけではありません。
きちんと心を込めて念じていけば、仏様に通じます。自分本位ではなく、あくまでも、気持ちを落ち着かせるという意味で唱えていくといいです。それだけでも、唱えるのと唱えないのとでは、かなり気持ちの面でも違ってくるものなのです。
瞑想の際に唱える
家で就寝の前に、数分でもいいので、瞑想をして禅を組み、印を結んで真言を唱えるというのもおすすめです。ただ、その際は、印の結び方を誤らないようにしましょう。
仏様へ通じるものなので、印を結ぶ際は、正しい結び型をしましょう。難しいと感じるのであれば、仰向けに寝た状態で真言を唱えるだけでもいいでしょう。
下手に誤った印を結んで真言を唱えるよりは、なるべくリラックスした姿勢で心を真っ白にした状態で真言を唱える方が、よほど宇宙意識と一体化しやすいものなのです。
人気が多いところでは心で念じる
普段人の多いところで過ごす場合、なかなか真言を唱えるというのは勇気がいります。ただ、人混みが多いところこそ、真言を唱えた方が効果的なのです。人にはそれぞれあらゆる波動やオーラーを持っています。
良いオーラーを持っている人もおれば、悪いオーラーを持っている方もいます。そのため、自分が悪いオーラーに影響されないためにも真言を心の中で唱えていくことをおすすめします。
特に災難を、最小限にとどめてくれる効果がある光明真言は、ぜひ人ごみの中を移動する際に、心の中で唱えてみるといいでしょう。
まとめ
真言というのは、難しいように感じますが、最も私たちの身の回りに近いところに関係するものといえます。私たちの周りで起こっている事というのは、全て宇宙から受け取っている事象なのです。
この本質をしっかり押さえているのが真言です。最初はその意味が分からなくても、唱えていくことで、徐々に自分の中で悟りが開かれていきます。今、何かに取り組んでおり、なかなか結果が出せない人、答えが見いだせない人は、真言を唱えてみるといいでしょう。
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