堕天使の意味と種類|天界大戦争で追放されたルシファー理由は?
更新:2021.05.20
皆さんは堕天使って言葉聞いたことありませんか?その中でも有名な堕天使がルシファーです。ルシファーは天界戦争で負けて追放され堕天使となったのですが他にも堕天使になった天使がいました。そこで今回は堕天使の意味、そもそも天界大戦争って?追放された天使とルシファーが追放された理由をまとめたいと思います。
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INDEX
堕天使とは
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堕天使とは元々は天使でしたが色々な理由によって天界を追放されてしまった天使のことです。上に書いたようにキリスト教では追放された天使たちが悪魔になったとされています。天界を追放=堕天となります。
キリスト教「旧約」では堕天使という概念は存在していない
実はキリスト教が旧約と呼んでいる「ヘブライ聖書」というものには堕天使という概念は存在していません。ではいつ、どこで堕天使の概念があらわれたのでしょう。
実は後期のユダヤ教諸派において、後に偽典と呼ばれる文章のひとつである「エノク書」というものにあらわれました。ということは最初から堕天使という概念があったわけではないんですね。
天使が堕天した理由は?
自分の意志
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実は堕天した理由の1つは自分の意志で堕天した天使もいると言われています。神様は元々は自分自身を尊重させるために天使を作ったと言われています。ですがその中には神様の意志に反する自由な意思を持った天使がいたとされています。
ここで面白いのは神様はそれを自分で考えだして作り出していて反する自由の意志を持った天使たちを自発的に神様を崇めさせようという考えがあったのです。なぜならば神様は無の心の中から自分に愛情を芽生えさせることに真価を見出したからだとされています。
ですが自由な意思を持っているわけですから神様に自分から従おうとする服従心はなく、結局その天使たちは天界を追放されたのです。そして堕ちた天使たちは人間になったり、さらに深く堕ちた天使は悪魔になったとされていて、人間と恋に落ちて子供を産ませたりしました。
実は、天界では、人間との恋愛は規則で禁止されているので、規則違反をした天使たちに、神は怒り、天使の地位を剥奪したのでした。
傲慢
傲慢とは例えば「神様より自分の方が強いのではないのか、神様を凌ぐ力があるのでは?」と考えた天使は、自分と同じ考えや味方になってくれる天使を集めて神様に戦いを挑みました。ですが結果的には負けて計画を企てた天使とその味方は堕とされてしまったのでした。
そんなに神様って隙や弱い雰囲気があったのでしょうか。でもよくいますよね!ニコニコしていて弱そうなのに実はすごく強い敵とか…。要するに「能ある鷹は爪を隠す」だったのでしょうかね。
嫉妬
神様は人間に天使以上に愛を注いで優しく見守り、時に戒めていました。ただそれを「素晴らしい」と崇拝する天使だけではありませんでした。
ここで反発したのがベリアルという天使で彼はこう思ったのです。「天使は炎から生み出され、人間は土の塊から創造されている。天使にとって人間は私たち以上の権威もないし、力も無い。なのになぜ私たち天使よりも人間に愛情を注いでいるのだ!」と。嫉妬ですね。
そこで同じ意志を持っている天使たちと一緒に神様に戦いを挑みましたが結果は負けて堕とされてしまいました。神様強いんですね本当に。
その後、堕とされて地上、つまり私たち人間が生きている人間界にまで堕ちたのですがそこでは神様の寵愛の対象である人間に色々な挑戦をしかけてくるようになりました。天使も人間と同じ感情があったのだということはよくわかりました。
天界大戦争(天使戦争)とルシファー
ルシファーとは
ルシファーは「光をもたらす者」を意味していて元々は全ての天使の上に立つトップでした。そしてルシファーとはラテン語で「明けの明星」という意味で、熾天使という偽ディオニシウス・アレオパギタが定めた天使の九階級で最も上とされている天使でもあったんです。
熾天使とは
熾天使とは、三対六枚の翼を持ち、2つで頭を2つで体を隠し残りの2つの翼で羽ばたく天使のことです。神への愛と情熱で体が燃えているので熾(燃えるなどの意味)天使と呼ばれるんだそうです。初めて聞きましたね!それではキリスト教でのルシファーについても書いていきます。
ルシファーとはユダヤ教とキリスト教における神の敵であり、悪魔たちの王である。かつで12枚の羽を持つ天使の長だった。 双葉社
このようにルシファーは天使の長であった過去がありながら、なぜ悪魔たちの王とまで呼ばれる堕天使・悪魔になったのでしょうか。
追放された理由
ルシファーは神からの「土から作られたアダムとイブに仕えよ」という命令に不満を感じました。なぜならば最高の能力と地位、寵愛を神から受けていたのですから、上に書いた嫉妬と同じように「自分より劣る人間になぜ?」という感情があったのでしょう。
そしてルシファーはそれに反発しました。これがきっかけとなり、神と対立することになって、天界を追放されることとなったのです。
天界大戦争を起こしたの張本人
上に書いたように能力もあり地位もあり、神からの寵愛も受けていたルシファーは反発心と傲慢な気持ちから自分に従う天使の軍勢を率いて神に戦いを挑みましたが負けてしまいました。その仲間の天使たちと共に堕天させられて地獄に落とされたと言われています。
QUOTE
だが神に並び立とうと(あるいは出来損ないの人間に服従するのを拒んで)反旗を翻し、天界を二分する大戦争を展開。双子の弟である天使ミカエルの軍勢に破れ、地獄に落とされて悪魔となった 引用元:世界の悪魔ミステリー(双葉社)
このように天界大戦争を引き起こした張本人がルシファーでこれが原因で悪魔になったのです。ルシファーの「こんなに地位があって神からも愛されているのだから、神に自分がなれるのでは?」という傲慢さ、「人間などになぜ?」という嫉妬が招いた出来事だったというわけです。
ルシファーとサタンは別人?同一人物?
皆さんはルシファーとサタン、同じだと思っていませんか?ルシファーとはユダヤ教とキリスト教における神の敵であり、悪魔たちの王である双葉社
というようにキリスト教などでもルシファーとサタンは同一視されているので大半の人はルシファーとサタンは同じと思っているのでは?ですが実はルシファーとサタンは別人だ!いや同一人物!と人によって全く意見が分かれているんです。そこでルシファーはサタン説とルシファーとサタンは別人説の意見をまとめてみました
ルシファーはサタン説
サタンというのは、ルシファーが、約1億2000万年前にまだ大天使だったころ人々を指導するために地上(この世)に生まれた時の名前ですので、同一人物です。 (一般的なキリスト教)では、同じ者と考えられている。 「ルシファー」は神に反逆したとき、神から「サタン(反対者)」というあだ名をつけられました。
ルシファーは神に反逆したとき、神からサタンというあだ名をつけられたというところでは、聖書でイヴにリンゴを食べろと誘った「蛇」という存在があるのですが、この蛇がルシファーまたはサタンなのだと言われています。ちなみにイヴに「木の実」を食べろと誘ったのはルシファーでこの木の実は「科学の書」だそうですよ。
ルシファーとサタンは別人説
サタンは、キリスト教ではなく、ユダヤ教の「サマエル」と言う神であったと言われています。上に書いたイヴにリンゴを…。のくだりの前の時のサタンはユダヤ教のサマエルという名前の神様だったと。
そして聖書にはルシファーはミカエルに負けて地獄に落とされた魔王になったと書いてありました。これを見ると別人?とも思いますよね。
ちなみに、聖書にルシファーという名は出てきません。 聖典と認められないユダヤ神話に出てくるだけだと思います。七つの大罪に対応する悪魔として、憤怒のサタンと、傲慢のルシファーがいる通り、元々は別々である。という意見もあるようです。
サタンというのは,元々は「敵対者」を意味する普通名詞でした。それがいつの頃からか,悪魔の名前となり,これまたいつの頃からか,ルシファーと同一視されるようになったのです。
このようにサタンとルシファーは別人である、そもそも聖書にサタンは出現してもルシファーは出てこない!という意見もありました。このように意見は分かれていてどちらを信じるかは読んだ人次第ですが絶対に同一人物!絶対に違う!とは言い切れない状況ですね。
どちらにせよ、色々な宗教が混ざってしまってルシファーという人物に関してはよくわからない状態なんだという意見もありました。
堕天使となった天使
堕天使となった天使をまとめていきたいと思います。皆さんもゲームやアニメで聞いたことがある名前があると思いますので「あーあのキャラ!」となると思いますよ。
ベリアル
ベリアルという名前は「無価値なもの」「悪」「反逆者」を意味するとされています。燃え上がる戦車に乗って美しい天使の姿で現れますが、召喚した人が生贄をささげないと要求には答えないとされています。とても美しく優雅、権威に満ちていますが堕天使の中で最も淫ら、不埒と言われています。
「自分は80の軍を率いる強大で強力な王であり、ルシファーの次に創造された天使であり、天界ではミカエルよりも尊い位階にあった」と自ら語ると言われています。
ベルゼブブ
ベルゼブブとは「ハエの王」一説では「糞の王」を意味すると言われていて、サタンに次ぐ権力を持ち、実力もサタンより上と言われています。かつでは「バアル・ゼブル」(気高き主)という名前で呼ばれていました。バアルは豊穣神バールから来ていると言われています。
バールは、元々は、天界では最高位の熾天使であったようで、天界大戦争では、ルシファーの側近として戦ったと伝えられています。
イブリース(アル・シャイターン)
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イスラム教では悪魔王とされていて、「アル・シャイターン(唯一なる悪魔)」とも呼ばれていました。神がアダムを創って、ひれ伏せと命じましたが応じることはありませんでした。ですが一部の情報ではアダムを崇拝しなかった理由は神以外を崇拝したくなかったからとも言われます。
アザゼル
アザゼルの名前はヘブライ語が由来で「神が力を与える者」を意味しています。7つの蛇の頭と14の顔、6対の翼を持つと言われています。
アザゼルが堕天使になった理由についてはいくつかの説がありますが、アダムに仕えよと命じましたが絶対に応じず頭をさげなかったという伝説が最も有名でこのアザゼルの行いが原因で天界を追放されたとされています。
アスタロト
ルシファー・ベルゼブブと並ぶ支配者の1人で、ベルゼブブの率いる蠅騎士団の一員であり側近とも言われています。吐き出す息は有毒で耐えがたい悪臭であったので、近くに寄るのは危険であると言われます。
40の軍団の頂点に立つ大公爵で「座天使の公子」とも呼ばれていました。もともとは豊穣の女神であり、古代オリエントの地母神でした。
グザファン
ルシファーが神に謀反を起こしたときルシファーの側にいて天国に火を吹きつけるように提案したと言われています。ですがその提案が実行される前に負けて地獄に落とされたので、グザファンは地獄の釜の炎を吹き続ける罰を与えられたそうな。他にもジェムハザなど結構な数の堕天使がいたんですね!
なぜ堕天使は存在する?
最後に堕天使がなぜ存在したのかについてです。それは神が持つ影の部分を補う存在、とのことでした。神様が人間にとって素晴らしく「光」「愛」ばかり与えていたら神様にもある破壊的な性格はどうする?となります。
だからと言って、神様の感情から破壊的性格をなくすわけにはいかないですし逆に神への感謝や神様の愛の価値観を高める為にも堕天使は必要なんだとされています。困難が大きければ大きい程乗り越えた時の喜びや達成感は大きいですからね。神様は全て見通して全てのものを創り出したということになります。偉大ですね。
まとめ
今回は堕天使についてたっぷりまとめてきました。ルシファーやアスタロト、ベリアルなど皆さんも知っている堕天使もいたのでは?筆者も全ての堕天使の名前を聞いたことがあったので「あの人が・・」と思いましたし、アスタロトの息って…。と新事実に驚きました。
そして神様の頭の良さ!全知全能って本当にすごいなと思いました。堕天使に関することは書いていて凄く興味深かったです。皆さんの周りで「ルシファーとサタンは」と話している人がいたら「はっきりしてないんだよ」と教えてあげてくださいね!
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