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和装花嫁で好印象!角隠し&綿帽子の意味とその違い、角隠しの魅力とは

更新:2021.09.15

時代にとらわれない人気を持つ和装結婚式を引き立てるのが、何といっても花嫁の衣装と髪型です。特に角隠しは、清楚なのに華やかで、とても美しい髪型ですが、角隠しには意味があるのを知っていますか?ここでは角隠しとは何か、そこに込められた意味や綿帽子との違い、合わせる着物や角隠しの種類などをご紹介します。

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和装花嫁が引き立つ日本髪!角隠し&綿帽子とは?

角隠しは日本髪に巻く白い布のこと

和装結婚式で、花嫁に人気の髪型、角隠し。角隠しとは、髷(まげ)を高く結った「文金高島田」と呼ばれる日本髪に巻く、帯状で幅の広い、絹でできた白い布のことです。清々しい白に、べっ甲色のかんざしや櫛(くし)が映えて、格調高く、きりっと気品のある印象に仕上がるので、時代を問わず幅広い世代に支持されています。

POINT

かんざしや櫛(くし)は、べっ甲色だけしか使えないの?

角隠しで使われるかんざしや櫛は、一般的にはべっ甲色のものを使いますが、挙式ではべっ甲色、披露宴では角隠しを脱いで華やかな色のかんざしや櫛にチェンジすることがほとんどです。また、あえて角隠しで自分の好きな色のかんざしや櫛を使ったり、生花を挿したりする方もいますので、べっ甲色だけしか使えないということはありません。

綿帽子は頭をすっぽりと覆う白い布のこと

角隠しと同じく和装花嫁に人気なのが、綿帽子。綿帽子とは、一般的に日本髪である「文金高島田」の上から頭をすっぽりと覆うようにかぶる、袋状の白い布のことです。素材にはちりめんや絹が使われますが、中がうっすらと透けて輝くオーガンジーも人気です。その丸みを帯びたフォルムが、淑やかで柔らかな印象を持たせます。

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綿帽子の中は日本髪しかダメなの?

当初は、綿帽子は日本髪の上からかぶるものでしたが、挙式の後の披露宴を洋髪&着物、または洋髪&ウェディングドレスで行う花嫁が多く、現在では洋髪の上からかぶることも多くなっています。

綿帽子は白無垢のみ、角隠しは着物の色を問わず

角隠しと綿帽子の決定的な違い、それは衣装です。綿帽子に合わせることができるのは白無垢だけで、色打掛や振袖を合わせることはできません。角隠しは色打掛や振袖だけでなく、白無垢にも合わせることができて、オールマイティーなスタイルと言えます。

角隠しも綿帽子も、かぶるのは原則挙式のときだけ

チャペルでの挙式でベールアップした後、またベールを下ろした姿で披露宴を行わないのと同様に、角隠しや綿帽子をかぶるのは、原則挙式のときだけです。披露宴の際に角隠しや綿帽子をはずすことで「結婚が成立した」ことを表す意味合いがあるからです。例外的に角隠しについては、かぶったまま披露宴を行うこともあります。


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披露宴で綿帽子をかぶったらダメなの?

特に綿帽子については「挙式が終わる=結婚するまで新郎以外に顔を見られないように」顔を覆うという意味があるため、綿帽子をかぶったまま、結婚した後のお披露目の場である披露宴を行うことはありませんし、ともすると常識外れに思われかねません。どうしても綿帽子姿を披露したい場合は、披露宴のお出迎え時に綿帽子をかぶり、はずしてから入場するなどして、工夫しましょう。

角隠し&綿帽子の歴史と、その深い意味とは?

角隠し&綿帽子の始まりは室町時代!

角隠しと綿帽子の由来は古く、諸説ありますが、室町時代が起源と言われています。この頃の女性は、防寒やホコリ除けの目的で、外出する際に「小袖(こそで)」と呼ばれる着物の原型となった上着の襟を、頭からかぶるように前に下げていました。これが次第に、婚礼の際にも白の小袖を頭から羽織るようになりました。

この風習が、後の江戸時代に、頭を真綿でくるむように覆った綿帽子や、前髪にかぶせた布の両端を髷(まげ)の後ろで留める「揚帽子(あげぼうし)」、今の角隠しへと変化していったのです。

角隠しの意味①「顔の角(スミ)を隠すこと」

昔、女性の長い髪は、不浄(ふじょう)=けがれているものとされ、この不浄を夫の家に持ち込まないために、角隠しをかぶるようになったという説があります。髪の生え際から髪全体を覆い隠すようにかぶるため、顔の角(すみ)を隠す=角(つの)隠しと呼ばれるようになったというのが、角隠しの由来の一つに挙げられます。

角隠しの意味②「夫への従順の証」

かつて、女性は嫁ぐと怒りっぽくなると言われており、角は怒りの象徴でした。そのため、嫁ぐ際に角隠しをかぶってその角を隠すことで、夫や嫁ぎ先の家に対し、これから従順で貞淑な妻になることを誓うという意味が込められていました。妻は夫に従うものとされていた時代、角隠しは重要な意味を持っていたのです。

角隠しの意味③「鬼にならないためのおまじない」

かつて女性は大変嫉妬深いものとされ、女性が過剰な嫉妬心を抱くと鬼になるという俗説がありました。そのため嫁いだ後、女性が嫉妬深く=鬼にならないように、いわゆるおまじないとして、挙式の際に角隠しをかぶるという意味があったようです。夫はどれだけ妻を恐れていたのかと考えると、少しおかしくなりますね。

綿帽子の意味は「初々しさと慎み深さの象徴」


先にあるように、綿帽子には「挙式が終わるまで新郎以外に顔を見られないように」する意味があります。また、その丸くて可愛らしく、顔を控えめに見せるデザインから、初々しさや慎み深さの象徴と言われています。こうしてみると、角隠しにも綿帽子にも、それぞれ様々な意味が込められていることがわかります。

意外に知らない、角隠しの作り方とは?

なるほど!角隠しの作り方

それでは挙式当日、角隠しはどうやって作られるのでしょうか。角隠しを作る上でのポイントは、花嫁の正面から見て、角隠しが富士山の形になるように布を折っていくことです。バランスを見ながら丁寧に、1枚の白い布を折ってピンで留め、美しいラインを作っていきます。

花嫁にとって、結婚式は待ちに待った晴れ舞台。角隠しを作るヘアメイクさんにも、気合が入ります。何よりも、花嫁の幸せを祈り心を込めて、角隠しは作られていきます。

自分の髪でも、角隠しが作れちゃう!?

角隠しではカツラをかぶるもの、と思っていませんか?確かに、角隠しは日本髪である文金高島田のカツラをつけた上から作られていることがほとんどですが、実は地毛でも文金高島田が結えるんです。一般的に肩ぐらいの長さで、鼻下くらいまでの前髪があば、半カツラを使うなどして地毛を活かした結い方をすることができます。

半カツラを使わずすべて地毛で、となると前髪も含め20cm以上の長さが必要です。ただし地毛だけでは、どうしてもカツラより髷の高さや横の広がりが出ないことは否めません。また、すべてのヘアメイクさんが半カツラも含めた地毛結いに対応してくれるとは限りませんので、早めにヘアメイクさんに相談してみましょう。

角隠しにピッタリな着物とは?

角隠しが華を添える!白無垢

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白無垢とは、日本古来の結婚式のために正装のお着物です。 掛け下と呼ばれる白い振り袖に、白い打ち掛けを着て、小物も全てを白で統一します。 白とは日本古来の神聖な色であり、 『生まれたときに着る産着の白』『死者に着せる死装束の白』など 花嫁衣裳の白は花嫁がこの世のものではないことを表しています。 自分が生まれた家の娘としてはいったん死に、そして新たに血を入れて甦り、嫁ぐ家で生きるという考えです。 結婚式は、一生のなかでもとても大切な儀式であり、特に女性にとってはそれが大きいかと思います。 自分できっちりと覚悟を決めて、お嫁に行くという、日本人の心を表したお衣装です。 引用元:京都タガヤ和婚礼


和装花嫁なら一度は着てみたい憧れの的、白無垢。白無垢に綿帽子で、全身白でコーディネートするのはとても魅力的ですが、角隠しを合わせて顔や髪型を見せることで、凛とした清々しい美しさを印象付けます。また、かんざしや髪の色が、白無垢や角隠しの白を一層鮮やかに引き立たせてくれます。

衣装は豪華絢爛、角隠しで上品さをプラス!色打掛

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白無垢だけが正装のお着物というわけではなく、色打掛も立派な正装で着物の中では最高位とされているお着物です。 室町時代末期~江戸時代にかけて、きものの上にもう一枚別の着物を羽織る打掛姿が武家の女性の正装でした。 色打掛はその豪華絢爛な美しさから、やがて裕福な町人や豪農にも広がりました。 引用元:京都タガヤ和婚礼

白無垢と同じくらい、和装花嫁に人気の衣装、色打掛。何といってもその重厚感たっぷりの豪華さときらびやかさが魅力です。その色打掛に角隠しを合わせると、角隠しの白が、全身派手になりがちなところをグッと引き締め、上品さと奥ゆかしさを与えてくれます。色打掛と角隠しは、花嫁の美しさを存分に引き出してくれます。

角隠しで淑やかさ際立つ!黒引き振袖

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引き振袖の黒は色打掛の赤色、白無垢の白色と合わせ、結婚式の定番カラーとしてとても縁起の良い色とされています。 この黒色には他の誰の色にも染まらないという意味があります。 また黒は最も格調が高い色とされ、上品で豪華なイメージも持ち合わせ、更に大人っぽい印象を与えることができます。 引用元:オリフリ

最近特に和装花嫁の人気を集めているのが、この黒引き振袖。その鮮やかな柄と落ち着いた黒が、花嫁の気品を高めてくれます。そこに角隠しを合わせると、黒に白のコントラストが映え、顔立ちが引き締まって見えるとともに、麗しく淑やかな魅力を醸し出します。オリジナル性を高めたい花嫁にピッタリの衣装&髪型です。

もっとおしゃれに!アレンジの効いた角隠しとは?

基本中の基本!真っ白な角隠し

柄や刺繍の入っていない真っ白な角隠しは、和装花嫁の定番です。顔立ちをより引き立たせ、凛としたたたずまいを見せるには、柄などのない角隠しが理想的でしょう。かんざしの色や豪華な形が真っ白な角隠しに映えて、思わず見惚れてしまう美しさです。

ポイントで違いを出そう!赤ラインの入った角隠し

こちらもよく見られる、赤いラインの入った角隠し。白地に赤が少し入るだけで、その白の清らかさがかえって際立つから不思議ですよね。色打掛のほか、同じように裏地やふちに赤を取り入れた白無垢にもピッタリです。

しっとりと上品に!透かし模様の角隠し

真っ白な角隠し、赤いラインの入った角隠しとともに人気なのが、透かし模様の入った角隠し。真っ白に見えて、うっすらと浮き出る透かし模様が、しっとりと淑やかな上品さを演出します。

派手じゃないのに優雅さUP!白刺繍入りの角隠し

純白から外れたくはないけど、個性を出したい!そんな和装花嫁に人気上昇中なのが、白刺繍入りの角隠し。生地と同じ白い糸で刺繍を施すことにより、立体感が生まれます。華美になりすぎず、それでいてひときわ優雅な角隠しとなっています。

オリジナル性抜群!柄入りの角隠し

もっとオリジナリティーを出したい和装花嫁にオススメなのが、色の入った柄入りの角隠し。古典的な和風の柄や洋柄、可愛らしい花柄など、意外に豊富な種類があります。

赤の裏地がうっすらと透けた、一見色付きに見える角隠しもあります。ほかとは違った自分だけの角隠しを探すのも、楽しいかもしれませんね!

角隠しの意味と魅力を知って、愛され花嫁を目指そう!

和装結婚式で思い浮かぶのが、神前式で神社内外を練り歩く「花嫁道中」。筆者も神社に参拝したときに偶然花嫁道中を見て、その美しさに見惚れた経験がありますし、カメラを向ける観光客や外国人の方々も多いです。和の化粧を施した顔と華やかな日本髪やかんざしがはっきり見える角隠しは、花嫁道中を大いに盛り立てます。

長い歴史と伝統、そして意外に知られていない深い意味を持ち、魅力にあふれた角隠し。和装結婚式ならではの花嫁道中でも、角隠し姿の花嫁は大勢の人々を虜にさせ、憧れの的となります。あなたも角隠しを身に着けて、皆から愛されて祝福される、素敵な和装花嫁を目指してみませんか?

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