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心の機微とは?

心の機微の意味は捉えにくい細微な心の状態

カーテン

「心の機微」とは、表情や会話からはわからない心の揺れ動きや、微妙な変化のことです。「こころのきび」と読みます。一言では言い表せない細やかな心の動きを表す言葉です。

心は複雑で、いつも多くの感情や思いが混じり合っています。ごく一部が表面に現れてきますが、さまざまに揺れ動いています。このような、つかみにくい心の陰影や趣を「心の機微」という言葉で表します。

機微には「心の機微」だけでなく、「感情の機微」や「人生の機微」、「人情の機微」などの言い方があります。簡単には察することのできない経緯や事情も含めて「機微」と表現されます。また、経済や政治の動向など、さまざまな状況の微細な成り行きを表す際にも「機微」という言葉が使われます。

機微の漢字の意味①「機」の意味

機織り

機微の漢字の意味1つ目は「機」についてです。「機」には、細かい動きをするしかけの意味があります。文字の成り立ちは機織(はたおり)から来ています。動きのある物には機を使います。例は洗濯機です。そして動きのない物には器を使います。例は洗面器です。

事が起こるきっかけや物事の要のことも機といいます。「契機」「機会」が熟語例です。また仏教由来で「機」には人の心や心の動きの意味があります。心の動きに関係する熟語例をあげると、「機転」は、とっさに心が動いて物事を好転させることです。「機知」は心を働かせてその場に応じた知恵を働かせることです。

機微の漢字の意味②「微」の意味

クモの糸

機微の漢字の意味2つ目は、「微」についてです。「微」とは、ごく小さいことです。目に見えないほどの細やかさや、形が定まっていないものを表します。漢字文化圏における数の単位でもあり、1以下の分、厘、毛より小さな単位です。「微笑」「微塵」「細微」「顕微」などの極細さを表す熟語があります。

心の機微が使われる場面

心の機微が使われる場面①説明しにくい時

すれ違う二人

心の機微という言葉が使われる場面の1つ目は、心の変化や状態を説明しにくい時です。心は説明しづらく、複雑です。自分の心の状態もわからない時があります。人の心は、喜怒哀楽ではっきり表せる感情ばかりではありませんよね。名状しがたい心の様子を表したい時にこの言葉を使います。

心の機微が使われる場面②人の心が垣間見えた時

ハートが見えるコーヒー

心の機微が使われる場面2つ目は、ふとした折に人の心がほんの少し垣間見えた時です。「心の機微に触れた」「心の機微を感じ取った」「心の機微が伝わった」「心の機微がわかった」などの言い方をします。さりげない心に触れた喜びを伝えたい時に使う言葉です。

心の機微が使われる場面③心を表現した作品やレビュー

映画フィルム

心の機微という言葉が使われる場面、3つ目は文学作品などで心の複雑さを表したい時です。心の状態は芸術作品や随筆のテーマになります。捉えにくいからこそ、その陰影に踏み込むことが芸術や文学のテーマになるわけですね。

また、文学や映画、エッセイなどの作品のレビューなどでもよく使われる言葉です。作品の中では使われていなくても、心の機微を描いた作品であると紹介されたりします。また、心の機微の描き方について、感想が述べられたり、評価されたりします。

心の機微の使い方・例文

心の機微の使い方・例文①心の機微に触れる

手を握る人

心の機微の使い方1つ目は、「心の機微に触れる」です。「心の機微に触れる」とは、外見や表情からはわからなかった人の心の細部を知ることです。ふとしたきっかけで、心の揺れや本心、さりげない思いやりに気づくことがありますよね。それらを「心の機微に触れる」と言います。

「知る」「わかる」ではなく、あえて「触れる」と言うことで、機微の細やかさがより感じられます。ふれたのは機微の全体ではなく、その一端であったとしても、人の心を知った驚きと喜びはかけがえのないものです。

「心の機微に触れる」とは、単に知っただけではなく、発見の驚きや感銘を伝える言葉です。相手の心に寄り添う気持ちも含まれます。

例文:「心の機微に触れる」
  • この歳になってやっと、母の心の機微に触れた思いです。
  • いつも強気の先輩がふっとため息を漏らした時、心の機微に触れた気がした。

心の機微の使い方・例文②機微を捉える

手をつなぐ

心の機微の使い方2つ目は、「心の機微を捉える」です。心の様子を見事に表現することを「心の機微を捉える」と言います。小説や映画など表現の分野で、よく使われます。

また、「機微を捉える」は、物事のなりゆきを見極めることです。変化を察知した上で、対策を講じることまで含めて「機微を捉える」と言うこともあります。的確に捉えるという点で、外交や経済、政治など、心以外の事にも多く使われます。

例文:「心の機微を捉える」「機微を捉える」
  • この作品は、登場人物の心の機微を絶妙に捉える。
  • あの人は外交の機微を捉えるセンスがある。
  • 今まで以上に経済の機微を捉えなければならない

心の機微の使い方・例文③機微にさとい

仲のいい女の子

心の機微の使い方3つ目は、「心の機微にさとい」です。「心の機微にさとい」とは、心の機微に敏感に気づくことです。「さとい」には、「敏い」「聡い」の字が使われます。「心の機微を察する」も、似た意味になります。

心の様子は気づきにくいものですが、繊細な変化を察することの出来る人と、なかなか気づかない人がいます。「心の機微にさとい」の逆を「心の機微に疎い(うとい)」と言います。

例文:「心の機微にさとい」「心の機微を察する」
  • 姉は心の機微にさといけれど、妹は疎いなあ。
  • 私は人の心の機微にさとい方だとは思う。でも、どのように接していいかわからない。
  • あの時に心の機微を察してやればよかった。

心の機微の使い方・例文④機微を穿つ

指摘する人たち

心の機微の使い方の4つ目は、「心の機微を穿つ(うがつ)」です。捉えにくい心の機微を的確に言い当てることを、「心の機微を穿つ」と言います。穿つは、「雨だれが石を穿つ」の言葉のように穴を開ける意味ですが、本質を言い当てることでもあります。

ただし、現実の生活において、むやみに他人の心の機微を穿つのは、必ずしもいいことではありません。そっとしておいた方がいい時に、心をむき出しにしてしまうことにもなりかねません。次の例文のような忠告が言い伝えられてきた所以です。

例文:「心の機微を穿つ」
  • 無暗やたらに人の心の機微を穿つものではないよ。

機微のさまざまな使用例!誤用も

機微のさまざまな使用例①機微情報

十字架

機微のさまざまな使用例について、1つ目は「機微情報」です。機微情報とは、センシティブな情報のことです。企業などの個人情報保護方針には、機微情報の取り扱いに関する条項が記載されています。

個人の名前や住所も慎重に取り扱うべきですが、中でも特に、勝手に漏らすとどんなことになるかわからないデリケートなものが機微情報です。宗教や政治的見解、民族・人種、医療情報や性的嗜好などが含まれます。

機微のさまざまな使用例②機微技術

研究室

機微のさまざまな使用例について、2つ目は「機微技術」です。機微技術とは、安全保障に関わってくる技術のことです。武器関連だけでなく、民間の研究においても、漏洩すると安全保障上のリスクのありそうなものは「機微技術」として厳しく管理されます。

機微のさまざまな使用例③人情の機微

人の集まり

機微のさまざまな使用例の3つ目は、「人情の機微」です。人情の機微は、表からははっきりわからない人の情の細やかさや濃淡を表す言葉です。

些細な心くばりであったり、ぶっきらぼうに見える人の暖かい側面だったり、人の情の裏表に通じることでわかってくる事があります。「人情の機微」は、涙や笑い怒りなど、人間のあらゆる情感が見え隠れする言葉です。

例:「人情の機微」
  • さすが、人情の機微に通じてる人だね。誰かれなしに自由闊達に意見交換ができてる。
  • 指導者は人情の機微を知っていなければならない。
  • 人情の機微を描いた映画としては5本の指に入ると思う。

機微の誤用:機微に富む

分厚い辞書

機微の誤用である「機微に富む」という表現はなく、おそらく「機知」に富むの誤用ではないかと思われます。誤用も広まれば認められて辞書に載ることもありますが、今の段階では使わない方がいいでしょう。

心の機微の類義語

機微の類義語①微妙

微妙な猫の表情

機微の類義語1つ目は、「微妙」です。微妙は、細部まで表現しにくく掴みにくい状態である点で、機微に似た言葉です。「心の機微」は「微妙な心」と言い換えることができます。ただ、「微妙」の方が軽い印象がありますね。

機微の類義語②陰影

月と陰影

機微の類義語2つ目は「陰影」です。陰影は、日の当たらない面を指す言葉です。表に出てこない部分や、形にしにくい状態を表すのに適しています。翳りや趣、含みを表したい時に「心の機微」は、「心の陰影」に言い換えることができます。

機微の類義語③ニュアンス

曖昧なピンクの色彩

機微の類義語3つ目は、「ニュアンス」です。ニュアンスは、感情や調子、色合いなどの、似ていて少し違う感じを表す言葉です。とらえきれない心の様子は、ニュアンスを使って言い換えることができるでしょう。

機微の類義語④デリケート

繊細なコスモス

機微の類義語4つ目は、「デリケート」です。デリケートは、繊細で感受性の強い様子を表します。うかつに踏み込めない心の機微は、デリケートな心の様子だと言えます。「センシティブ」の方が機微の意味に近いですが、日本語としてはデリケートの方がわかりやすいですね。

人を大切にして心の機微にふれよう!

心の機微は、意味を知ると納得しますね。曖昧だけれど、そう言うしかない心の微妙な揺れ動きをお互いに感じながら生きています。「心の機微にふれる」は「行間を読む」行為に少し似ています。人の思いを尊重しながら心に近づいていきましょう!

下記事では、仕事での気配りや気遣いの仕方について説明しています。また、もう一つの記事では、自分の必要性を実感するにはどうすればいいのか、いろいろなヒントが詳しく書かれています。こちらも参考になさって下さい。

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