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「これを機に」の意味・使い方・類語|ビジネスメールでの使い方

更新:2019.06.21

日常会話やビジネスシーンでよく耳にする「これを機に」という言葉。何気なく使う言葉ですが、あなたは「これを機に」の正しい意味や使い方をご存じですか。会話だけではなく、メールでも使えるとても便利な言葉です。例文を交えながら、様々な場面での使い方を詳しくみていきましょう。

「これを機に」の意味・一般的な使い方

「これを機に」の意味と役割

草の上で両手を伸ばし広げる女性

「これを機に」とは、ある物事を始めるのにちょうどよいタイミングやチャンスを意味する言葉です。「これをきっかけに」と言い換えることもできるでしょう。

また物事を始めるきっかけとなった出来事を受け、次に続く言葉にその内容を引き継ぐ接続詞的な表現ともいえます。これから起こす行動や考えをより強調して伝える役割を持つ言葉といえるでしょう。きっかけとなる時間軸を表す言葉なので、喜怒哀楽などの感情はこの言葉自体には含まれていません。

使い方としては未来へ向けての前向きな考えを示すことが多く、日常会話に加え人生の転機や節目の場面で使うことが多いでしょう。では、具体的にはどのように使われるのでしょうか。例文も交えて詳しくみていきましょう。

「これを機に」の使い方①相手への意思表示

握手をする二人

「これを機に」の使い方で多いのは、相手に今の自分の考えや思いを伝える意思表示の時でしょう。自分自身に起こった出来事をきっかけとして次の行動を起こそうと思っていることや、その出来事による自分の決意を表せる言葉です。「これを機に」を使うことによって、より強く相手に伝えることができるでしょう。

例えば「先週末に素敵な人と出会ったの。これを機に外国語を勉強しようと思って教室に通い始めたわ」のように、素敵な人に出会ったことを機に(きっかけに)、外国語を勉強しようと思ったことが伝わります。どうしてその行動に至ったかの理由や思いが「これを機に」を使うことによって、より明確に分かるでしょう。

話の内容としては前向きな決定だったり、苦渋の決断だったりと様々です。スポーツ選手や政治家・評論家などが代表的ですが、世間に広く自分の考えを述べる時にも使うことができるでしょう。

例文

  • 舞台を見て感動しました。これを機に私も演劇の勉強を始めます。
  • 先月、退職しました。これを機に語学留学に行く予定です。
  • 試合中に致命的な怪我をしてしまいました。これを機に後進に道を譲ろうと思っています。

「これを機に」の使い方②相手への要求・提案

電話を片手に笑顔の女性

「これを機に」の使い方としては、相手に起きた出来事や状況を知り、相手のことを考えて提案する時にも使うことができます。結果としては、自分の思いや要求を伝えることになるでしょう。家族や友人など身近な間での会話だけではなく、職場関係や組織内など公共の場においても幅広く使える言葉です。

例文

  • 健康診断の結果が悪かったんでしょ。これを機にお酒をやめたほうがいいよ。
  • そろそろ車検だよね。これを機に新しい車に買い替えたら?
  • 常務がセクハラ行為で訴えられたそうですね。これを機に上層部の人事を見直してほしいです。

ビジネスシーンにおいては社内・社外どちらでも使える言葉です。取引先への提案や懇意にしてほしい時の挨拶など様々な場面で使えるでしょう。メールでも使うことが出来る言葉です。ビジネスメールの例文は後述で改めてご紹介していきます。ビジネスでの文書作成はこちらの記事も参考にしてください。

「これを機に」の使い方③自分の中での決意

二つの赤いガラスのハート

相手に対して意思表示するだけではなく、自分の中で決意を表す時にも「これを機に」を使うことができます。ある出来事をきっかけに新たな目標を決めた時や、自分の気持ちを切り替える時など自分自身に向けて使う使い方です。

自分自身に向けて使う時は、自分にとって何か意識を変える出来事があったり環境に大きな変化があったりと、まさに人生の転機や節目の場合が多いでしょう。受験や進学、就職や転職、結婚や離婚など様々な場面が考えられます。その中でも比較的ライトな考えから深刻な決断まで使う状況は人によって異なるでしょう。

自分自身でここから頑張るぞと前を向きたい時や、自分の意識を高め行動に勢いをつけたい時など「これを機に」を使ってみてはいかがでしょうか。

例文

  • 好きな人に告白したら体形のせいでふられた。これを機にダイエットを始めよう。
  • 家内に子供ができた。これを機にタバコをやめよう。

「これを機に」の語源や似た表現について

元の形は「これを機会に」

雑談する三人の男女

「これを機に」の語源は、「これを機会に」です。絶好の機会ともいうように、機会とは都合のよいタイミングや時期を意味する言葉です。日常的に使われるうちに機会の会だけが省略され「これを機に」となりました。

では、なぜ会が省略されたのでしょう。個人的な意見としては、省略された主な理由は、5文字にすることによって語呂がよく言いやすくなることと、相手に与える語感の印象がよくなることの2点があげられると考えます。

「キカイ」と発音するよりも「キ」だけの方が力強く発音することができませんか。簡単にいうと「これを機に」の方が言いやすく、相手によりよい印象や強い印象を与えることができるからといえるでしょう。

「これを機に」「これを期に」どちらが正しい?

たくさんのクエスチョンマークと考える女性

どちらの漢字表記が正しいのか悩まれる方もいらっしゃると思いますが、正しくは「これを機に」です。それぞれの漢字の意味を考えると分かりやすいでしょう。

「期」とは期日や周期と書くように、一瞬ではなくある一定の時間や期間のこと、つまり時間の長さを表す言葉です。一学期や思春期などで考えると分かりやすいですね。

対して「機」は、物事の起こるきっかけや行動するのによい時期・タイミングを表す言葉です。どちらかといえば現時点での今や思い立った瞬間を表しています。したがって瞬間のきっかけを表す「これを機に」が正しい漢字の表記となります。

「これを機に」は敬語なの?

買い物するおばあちゃんと女性

日本語の敬語は相手をうやまう尊敬語・自分がへりくだる謙譲語・「です」「ます」などの丁寧語の三種類に分かれます。「これを機に」は三つのどれにも当てはまらず、敬語とはいえません。

しかし、敬語とセットで使う分には何の問題もないでしょう。丁寧な話し方や文章であれば、目上の方にも問題なく使うことができます。進学や就職、転勤や結婚など環境に変化があり、自分の近況を報告する際などに使うとよいでしょう。敬語を詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

ビジネスメールでの「これを機に」を使用する状況と例文

「これを機に」の例文①チームを元気付ける時

こぶしをあげ喜ぶ人々

仕事をしていると中々思い通りには進まないものですよね。「これを機に」は、取引先との交渉が上手くいかなかったり、手がけていたプランがとん挫したりと、仕事が上手く進まない時に相手を奮起させたり励ます目的でも使うことができます。

主に仕事上のチームや部下などに使うことが多いでしょう。今回はプレゼンの結果を受けてリーダーがチームを元気付ける時の例文をご紹介します。

件名:お疲れ様でした。

  • 営業企画部
  • スタッフ各位
  • 本日のプレゼンお疲れ様でした。
  • 通常業務に加え、毎日遅くまでの準備、本当に感謝しています。
  • 皆の協力のおかげで無事に中間プレゼンを終えることができました。
  • 今回は残念ながら競合他社に押され気味でしたが、提案の内容自体は当社も負けていませんでした。
  • これを機に更にプランをブラッシュアップし、よりA社様のコンセプトに沿うものに仕上げていきましょう。
  • そうすれば、きっとよい結果が得られるはずです。
  • 最終プレゼン後は、ささやかながら慰労会を予定しています。
  • 最後までよろしくお願いします。

落ち込んだり疲れている人にはメールだけではなく、さり気なく気遣いの言葉などもかけてあげるとよいでしょう。疲れている人にかけると喜ばれる言葉は、こちらの記事も参考にしてください。

「これを機に」の例文②新しい提案をする時

パソコンの前でガッツボーズする女性

「これを機に」は、新しい事業や新しいプランなど何かの案件を相手に提案したり、お願いしたりする時にも使うことができるでしょう。例えば社内では、新設備の設置要請や会議の進行・準備の提案など様々な場面で使うことができます。

「これを機に」は、前述したとおりビジネスメールでも社内外問わず使える便利な言葉です。覚えておくとよいでしょう。今回は、新商品を提案する際のビジネスメールの例文をご紹介しておきます。

件名:新商品ご提案の件

  • 株式会社○○
  • 販売部○○様
  • メールでの突然のご連絡失礼いたします。
  • △△株式会社営業企画部の○○と申します。
  • この度、かねてより弊社で研究・開発を進めてまいりました健康サプリ○○が完成いたしました。
  • つきましては、商品のサンプルと資料を送らせていただきたいと思いご連絡をさせていただきました。
  • 御社のユーザーコンセプトにも沿った商品となっておりますので、ぜひご覧いただければと存じます。
  • これを機に、御社とよい関係を築ければ幸いです。
  • ご検討のほど、よろしくお願いいたします。

「これを機に」の例文③新事業などの挨拶の時

パソコンを前にほほ笑む女性

「これを機に」は提案だけではなく、会社の移転や新規事業の起ち上げ・参入の挨拶、個人の転勤・赴任の挨拶などでも使うことができます。また事業の結果を受けての新しい展開や事業拡大、決定事項などを相手先に伝える場面でも使うことができるでしょう。

今回はイベントの結果を受けての事業拡大の挨拶メールを例文としてご紹介します。お礼もかねての社外メールとなっています。上司や目上の方など社内での感謝を伝えるメールをもっと詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

件名:ご参加ありがとうございます

  • 株式会社○○
  • 販売促進部○○様
  • 先日は、弊社のイベントにご参加いただき、誠にありがとうございます。
  • △△株式会社営業企画部の○○です。
  • おかげ様で多くの方にご好評いただき、無事に終えることができました。
  • ○○様には、イベント開催に際し多大なるお力添えを賜り、誠に感謝しております。
  • これまで不定期での開催をしておりました本イベントですが、
  • 5回目を迎えた今回、予想以上の反響をいただき、今まで以上の手ごたえを感じております。
  • これを機に、イベントの規模を拡大し、年二回の開催を目指す運びとなりました。
  • 今後とも変わらぬご支援をいただければ幸いです。
  • よろしくお願いいたします。

「これを機に」の類語3選

「これを機に」の類語①ここぞとばかりに

意味ありげにほほ笑む男女

「これを機に」の類語には、「ここぞとばかりに」があります。ここぞとばかりには、自分にチャンスや好機が巡ってきたと思い、すぐさま動きだす様子を意味しています。これを機にとほぼ同じ意味となります。

注意したい点としては、第三者の様子を表す時の使い方です。動いている本人にとってはチャンスでも、傍から見ている人間からは、少し浅ましい行動に見えることがあります。自分自身の様子を表す時と違い第三者の様子を表す時は、場合によってはよい印象を与えないことも覚えておきましょう。

例文

  • 商品企画部の〇〇さんの案が却下された。××さんはここぞとばかりに新商品を提案した。
  • 好きな洋画の無料配信をたくさんやっていたので、ここぞとばかりに鑑賞した。

「これを機に」の類語②好機と捉えて

席に座ってハイタッチする男女

二つ目の「これを機に」の類語は、「好機と捉えて」です。好機と捉えてとは、自分に起こった出来事が例え困難なことだったとしても、よい機会・チャンスと思って行動に出ることを意味しています。

自分が成長できるよい機会と捉えて前向きに行動している様子ともいえるでしょう。好機とは、物事を行うにはちょうどよいおり、絶好の機会を意味する言葉です。落ち込んでいる相手に対して、励ます意味でも使うことができるでしょう。

例文

  • 今回の課題発表を好機と捉えて、新しい研究内容を盛り込むことにした。
  • このタイミングでオーディションが開催されることを好機と捉えて、急いで準備をすすめた。
  • 試験の結果は残念だったね。だけどこれを好機と捉えて、もっと本気で資格取得に取り組むといいよ。

「これを機に」の類語③これに乗じて

口元にハートのフォトプロップスを当て上目遣いで考える女性

これに乗じてとは、ある出来事や状況を利用して動くこと、この機会をチャンスとして自分に有利になるように行動することを意味しています。

自分から決意して行動を起こすというよりは、突然の事態や状況が自分にプラスになると判断して動く場合に使う言葉です。相手の弱みや不利な状況に付け込む場合に使われることもあります。信頼していた相手に出し抜かれたり裏切られたりしないように、その特徴も抑えておくとよいでしょう。

例文

  • 震災に見舞われ街も人も混乱していた。これに乗じて〇〇が盗みを働いていた。
  • 話の風向きが変わった。これに乗じて今回の議題を押し通すことができた。

「これを機に」はチャンスの言葉!

たくさんの風船を手にジャンプする女性の後ろ姿

いかがでしたか。「これを機に」には、普段の日常会話からビジネスシーンまで色々な使い方ができましたね。しかし「これを機に」を使う際にいずれも共通していえることは、あなたが成長できるチャンスが訪れているということです。あなたの人生において転機や節目を示す大切な言葉だといえるでしょう。

長い人生においては、楽しいだけではなく大変な状況・辛い状況の時が何度も訪れるでしょう。「これを機に」という言葉は、その流れを変えたり、チャンスをつかむための行動力を後押ししてくれるでしょう。

どんな出来事であったとしても、自分自身に「これを機に」を使う機会が巡ってきた際には好機とできるよう、前向きに考え思い切って一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。言葉には力が宿るといいます。大切な場面で適切に使いたいですね。

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