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「言う」の敬語表現は?

「言う」の尊敬語:「言われる」「おっしゃる」

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尊敬語とは、話題の主や話し手を尊敬する場合に用いる表現です。目上の相手や相手を立てる際に用います。「言う」の尊敬語は、「言われる」「おっしゃる」が基本となっていて、自分よりも上の立場である先輩や上司、取引先の関係者が対象になります。対象となる人を間違えないように配慮しましょう。

「言う」の謙譲語:「申しあげる」「申す」

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謙譲語とは、自分がへりくだることで、相手を高める表現です。自分や自分の身内をへりくだる時に用います。自分よりも目上の人に“言う”行為の謙譲語は、「申しあげる」「申す」になります。先輩や上司からの指示命令や、取引先からの返答をする際など、頻繁に用いられます。

「言う」の丁寧語:「言います」「言ってください」

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丁寧語とは、話し相手に敬意を表し、丁寧に言うことです。相手や内容を問わず、「です」「ます」「ございます」を語尾につける、いわゆるです・ます調の表現となります。ですから「言う」の丁寧語は、「言います」となります。

【状況別】尊敬語「言う」の正しい使い方と例文

「言う」の尊敬語の使い方①:目上の人が「言う」時

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目上の人が「言う」行為を示す表現をする際は、「言われる」「おっしゃる」を用います。例えば、先輩があなたのタスクに対して、何らかのアドバイスをしてくれている場面では...。

例:先輩があなたに対し、アドバイスをしてくれる
  1. 先輩:「このクライアントに対しては、数値的資料をもう少し加えて、視覚的にアピールしてみたらどうかな?」
  2. あなた:「〇〇先輩の言われる通りですね!すぐに資料を訂正して、クライアントが見比べやすいように、昨年度の数値を入れてみます。」
例:上司があなたに対し、指摘してくれる
  1. 上司:「会議室は、次のグループ会議の人たちのためにキチンと整理しておいてくれないか?」
  2. あなた:「はい。〇〇部長のおっしゃる通りです。今後は、確認してから退室するようにします。」

「言う」の尊敬語の使い方②:目上の人が「言ってくれる」時

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新人の頃などは、自分の代わりに先輩や上司などが代弁してくれることがありますね。いわゆる「言ってくれる」という行為がそれにあたります。そんな目上の人が自分の代わりに「言ってくれる」時の表現方法は、どうなるでしょうか?

部長に対し、先輩があなたの代わりに「言ってくれる」時
  1. 先輩:「部長のおっしゃることは、ごもっともです。ただ、〇〇(あなた)の案も新しい風を入れるために、ご一考いただけないでしょうか?」
  2. あなた:「(先輩に対し)〇〇先輩が、部長に言ってくださったので、うれしかったです。」
  3.  もしくは「〇〇先輩が、部長におっしゃってくださって、助かりました。」

「言う」の尊敬語の使い方③:自分の意見を目上の人に「言ってもらう」時

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自分の立場から意見しても、交渉事が成立しそうにない場合、先輩や上司などの助力を頼りたくなりますね。その時には、お願いをしなければいけません。どのように表現すればよいでしょうか?

上司に対して、目上の人に「言ってもらう」ことをお願いする
  1. あなた:「〇〇先輩。もうひと押しあれば、部長からGOサインが出そうなんです。先輩からも、この提案について一言、おっしゃって頂けると助かります。」
取引先がキャンセルを伝えてきた際
  1. あなた:「〇〇様(取引先)。今回のキャンセルについて、ご意見があればおっしゃってください。今後の企画の参考にしたいのです。」

【状況別】謙譲語「言う」の正しい使い方と例文

「言う」の謙譲語の使い方①:自社の関係者に対して「言う」を用いる時

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時代劇・時代物の小説などでは、「申す」「申される」という表現がよく用いられますね。江戸時代までは、丁寧語として解釈されていましたが、時代の変容とともに表現の方法も変わってきています。「拙者、田村と申す」は、現在では「わたくし、田村と申します」となるでしょう。

部下が何かを「言った」行為を他者に伝える場合
  1. あなた:「わたくしの部下である相沢が、〇〇のように申しておりました。」

「言う」の謙譲語の使い方②:外部の関係者に対して「言う」を用いる時

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取引先の担当者に「言った」ことを伝える場合
  1. 取引先:「この案件は、〇〇(担当者)に説明してもらえていますか?」
  2. あなた:「御社の〇〇様に、ご説明申しあげたとおりです。」
  3. 取引先:「詳しく説明してもらえているなら、助かります。では、現場でお待ちしております。」

「言う」の謙譲語の使い方③:対等な立場の自社関係者と外部関係者間で

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自社の代表取締役が話していたことを、他社の代表取締役に伝えなければならない時、対等な【代表取締役】という立場から、あなたは「言う」という行為をどのように伝えていますか?

同じ立場の者同士が話していたことを伝える場合
  • あなた:「弊社の代表が〇〇と申しております。」
  • 他社代表取締役:「その件に関しては、了承いたしましたと申し上げてください。」

あなたから見て、自社の代表取締役は目上の人にあたります。しかし、自社は身内と同等にあるので、へりくだる表現方法の謙譲語を用います。一方で、他者代表取締役はあなたから見て、目上に値しますが、取引先などの敬意を払う相手に対しては、へりくだる表現である謙譲語を用いています。

\ POINT /

「あげる」?「あげない」?

ここでのポイントは、「あげる」か「あげない」かです。特に尊重しなければならない相手や敬意を払うべき相手に対しては、「申す」よりも「申しあげる」と「あげる」をつけた表現方法が適切です。相手が自分の言葉を聞いてくれているという気持ちを表すための言葉が謙譲語なのです。

【状況別】丁寧語「言う」の正しい使い方と例文

「言う」の丁寧語の使い方①:状況を伝える時

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その場にいない人物が何かを発言したことをありのままに誰かに伝える時、「言う」の丁寧語である「言います」を用います。この場合は、過去の出来事になりますので、「言いました」を用いるのが適切でしょう。

誰かの発言を伝える場合
  1. あなた:「佐藤さんが、転んだ時、足首をひねったと言いました。」
  2. 相手:「佐藤さん転んで、足首をひねったの。そのあと、どうしたの?」
  3. あなた:「2~3日は、足がしびれると言ってました。」

この状況において、あなたと佐藤さんは同僚や知人、友人である可能性が非常に高くなっています。もし、敬意を払うべき相手であるならば、「佐藤さんが、転んだ時、足首をひねったと申しておりました。」となるのです。

「言う」の丁寧語の使い方②:リクエストを聞く時

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あなたが相手から何かリクエストや意見を聞きたい場合はどうでしょうか?「言う」の丁寧語を使った例文でレクチャーしておきましょう。

歓迎会などのお店のリクエストを聞いている場合
  1. 相手:「今度の歓迎会の幹事は、〇〇(あなた)にお願いするね。」
  2. あなた:「はい、わかりました。アレルギーなどがあれば言ってくださいね。お店の方に確認しておきますから。」

もちろん、この場合も相手が敬意を払うべき相手であれば、「はい、わかりました。アレルギーなどがあればおっしゃってくださいね。」となりますので、配慮しましょう。

「言う」の丁寧語の使い方③:熱意を伝えたい時

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デキるビジネスパーソンとして、また、戦略の一環として、コミュニケーション能力は非常に価値のあるスキルです。本来であれば、尊敬語もしくは、謙譲語を使い分けていただきたいのですが、あなたの熱い情熱を相手に伝えたい場合においては、かしこまった表現方法よりも、ストレートに相手の心に響くことでしょう。

どうしても理解をとりつけたい場合
  1. 先輩:「この企画は練り直した方がよさそうだな...」
  2. あなた:「先輩!もう一度、わたしから部長に言います!」

「言う」の間違った使い方と例文

「言う」の間違った使い方①:尊敬語

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「言う」の尊敬語である「おっしゃる」ですが、丁寧な表現を意識しすぎるのか「おっしゃられる」と言う方をチラホラお見受けします。これは間違いになります。尊敬語「おっしゃる」+尊敬・助動詞「れる」の二重敬語ですので、シンプルに「おっしゃる」と表現しましょう。丁寧を重ねると返って失礼にあたります。

×「3階フロアに来るようにと社長がおっしゃられております。」
〇「3階フロアに来るようにと社長がおっしゃっております。」

また、表記の方法ですが、「おっしゃる」と「仰る」のどちらを記載しているでしょうか?新聞記事などでは、ひろく一般に「おっしゃる」とひらがな表記されていることが多いようです。社内文書などのオフィシャルな場面では、漢字表記も多く、堅苦しいイメージを与えることもしばしば。ひらがな表記がおすすめです。

「言う」の間違った使い方②:謙譲語

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謙譲語の「申す」は、自分や自分の身内にあたる者に対して、へりくだる表現です。江戸の殿様に「殿!なんと申されるのです!」などのシーンでも耳にすることがあるかとおもいますが、目上の人物の行動に対して、謙譲語を用いるのは間違いです。

×「社長!何を申されるのです?!」
〇「社長!何をおっしゃるのです?!」

「言う」の間違った使い方③:丁寧語

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自分から相手に対して、丁寧に「言う」を用いる際「言います」「言ってください」と言いますが、目上の相手に対して用いるのは間違いです。また、社外からの電話で社内の者に対し「言う」行為を行うことを相手に伝える際、「お伝えします」という表現をするのも間違いです。

×「松本様(社外の者)からお電話があったことを木村(社内の者)にお伝えします。」
〇「松本様(社外の者)からお電話があったことを木村(社内の者)に申し伝えます。」

また、この電話の相手が同僚のご家族(奥様など)であった場合、あなたはどのように受け答えしているでしょうか?この場合、同僚の身内になるので、敬意を表す表現方法をとりましょう。

×「木村(同僚)さんに奥様からお電話があったことを言っておきます。」
〇「木村(同僚)さんに奥様からお電話があったことをお伝えしておきます。」

尊敬語・謙譲語・丁寧語を使い分け『言う』の達人に!

敬語というのは、本来、日本独特の対人表現で相手に対して、敬意を表すために用いられてきました。自分と相手の立場によって使い分けられなければならないため、外国の方が日本語は難しいとのことです。日常会話の中でもすこしずつ、尊敬語・謙譲語・丁寧語を織り交ぜながら会話してみるのも面白いかもしれませんね!

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