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「ご愛顧」の意味

「ご愛顧」の意味①:目をかけられる

食事

「ご愛顧」は、もともとは役者や芸人、目下の者に使われた言葉です。「ご愛顧」の「愛」とは「慈しみあう気持ち」「大切に思う気持ち」「いとしいと思う気持ち」など、幸せにと願う温かい心から湧き出る気持ちです。まさに小さな子供を丁寧に育てようという前向きな親心が「ご愛顧」につながっています。

「ご愛顧」の意味②:引き立ててもらう

店内

なんとなく日常に目にする「ご愛顧」という言葉は、現代では商売などのさまざまなビジネスシーンで使われます。社内ではなく、あくまでも販売先であるお取引様、いつもいらしていただくお客様など社外の方に向かって使われる敬語です。「顧」の意味は「顧みる」「思いめぐらす」というように「大切に思う相手」に使います。

「ご愛顧」は敬語として使える?

「ご愛顧」は敬語として使えます

お店2

「ご愛顧」は「ご」が付いてるので分かる通り、単語自体が敬語です。「ご愛顧」を日常の言葉で言い換えるとしたら「いつも気を使ってもらって」ありがとうございます、という感じでしょうか?気軽な友人同士なら「いつもどうもね~!」という言葉の行間にひそむ感謝の気持ちと言えます。

「ご愛顧」の正しい使い方と例文

「ご愛顧」の敬語の使い方①「ご愛顧」のほど

調べる

「変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします」などと、結びの分に使われます。実は「~のほど」という言葉に意味はなく、敬語の固い文章を一呼吸置くことで柔らかい印象を与えるための言葉です。電話や会話で気安く会話していても、最後の「ご愛顧のほど」でTPOをわきまえた信頼感を確固たるものにします。

「皆さま益々ご健勝のことと存じます。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします」と年賀状で使われます。お礼状では「今後とも末永くご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします」と結びます。「これからもしっかりやりますので、どうぞご信頼ください」の決意の意味もあります。

「ご愛顧」の敬語の使い方②「ご愛顧」を賜る

買い物

挨拶の始めに「日頃はご愛顧を賜りまして、まことにありがとうございます」と、結びに「変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます」などと、良く使う敬語です。自社を引き立ててくださることに、大きな感謝の気持ちを込めて「賜る」を選びます。特に目上の立場の方に、自然に口についてでるようにしたいものです。

「ご愛顧を賜る」という敬語は大変丁寧に感謝の気持ちを伝えることができます。この言葉をさらに「ひとかたならぬご愛顧を賜り~」「格別のご愛顧を賜り~」「倍旧のご愛顧を賜り~」などが使わrます。お相手に対して「特別である」という気持ちを念押しする意味があります。

「ご愛顧」の敬語の使い方③「ご愛顧」を感謝する

スイーツ

たとえば、スーパーの半額セールなどのチラシで「日頃のご愛顧に感謝して〇〇%引き!」なんていう文章を目にしたことはありませんか?「ご愛顧に感謝いたします」とは、「ご愛顧を賜り、まことにありがとうございます」という敬語をもっとストレートに伝えた敬語です。電話や対面の会話では使いやすい文言です。

「ご愛顧」を使う時の注意点

「ご愛顧」を使う時の注意点①:プライベートでは使わない

失敗

「ご愛顧」はビジネス用語と言っても差し支えありません。いくら「敬語だから丁寧な言葉だろう」と思っても、めったに会わない親戚関係の方や、パートナーの仕事上の上司などに対して、プライベートで使うのはおかしい敬語です。あくまでも自分のビジネス上で、必要な場合に使う敬語です。

「ご愛顧」を使う時の注意点②:目下の立場のものが使う

会社

仕事上と言っても、対等な立場では使いません。取引上に置いて「使っていただく」「購入していただく」立場にいる側が使用する敬語です。中には「お世話していただく」場合がありますが、同じ「いただく」でも相手は、「仕事上お世話させていただく」立場です。たいていは金銭的なメリットを受ける側が「目下の立場」です。

「ご愛顧」の類語

「ご愛顧」の類語①:お引き立て

お店 3

「日頃は過分なるお引き立てをいただき、ありがとうございます」という風に、「ご愛顧」の意味は長年のお取引がある相手や、大きな実績額があるお客様などに対して使われる敬語です。お取引回数が少なくても、今後の希望や尊敬を込めて「ご愛顧」を使います。「お取引様のおかげで弊社は助けられております」の意味です。

「ご愛顧」の類語②:ごひいき

店 4

「いつもごひいきにしていただきまして感謝いたします」と多少くだけた会話に使われます。お得意様がお店にいらした際に「お引き立て」よりは「ごひいきありがとうございます」の簡単文の方が意味が伝わりやすいものです。「あちらのお店よりもこちらが好き」「やっぱりこの会社の商品でなければ」というのがごひいきです。

「ご愛顧」の類語③:ご厚情

レストラン

ご厚情とは、思いやりや親切にしていただく気持ちの意味です。そのため「先日はお手紙とお餞別を頂戴し、感激いたしました。誠にありがとうございます。皆様のご厚情を無駄にしないよう、勉学に励み、いっそうの努力をする所存でございます」といった、ビジネスではなくプライベートのお付き合いの中で使われます。

「ご愛顧」の類語④:ご高配

会場

ご高配は、ビジネスシーンでのみ使われる敬語です。「ごこうはい」と読みます。「ご愛顧」と同じような意味なので、何度も使用することで、文章がくどくならないように「言い換え」として使われる場合もあります。「高いところに並べる」という言葉ですが、意味するところは「相手を敬っての心配り」です。

たとえば何かの賞をいただいたとします。謝恩会でのスピーチに「これもひとえに皆様のご高配の賜物であると、感謝申し上げます」との一文が入ると、「ご厚情」よりも上品で大人の印象を受けます。ありがたいという感情よりも、より理性的な受け止め方をするのが「ご高配」という敬語です。

「ご愛顧」と間違えやすい単語

「ご愛顧」と間違えやすい単語①ご愛好

くま

「愛好」は字面が似て、読み方も「あいこ」と「あいこう」で間違えやすい単語です。「愛顧」は対象が「店や会社」なのに対して「愛好」の対象は「物や物事」です。「愛好」はともかく好きという意味です。どちらも大切に思う意味に変わりはありませんが、「ご愛好ありがとうございます」と言われた方は一瞬迷うはずです。

「ご愛顧」と間違えやすい単語②ご愛願

まちがい

芸人のダウンタウン・松本人志さんが「ご愛顧」を何度も「ごあいがん」と読み間違えて、しばし話題になったことがありました。「顧」と「願」は漢字のつくりも似ているのと、「哀願(あいがん)」という言葉もありますので、迷ったのかも知れません。ちょっとした勘違いのようです。

「ご愛顧」の電話や会話での使い方

ご愛顧いただきありがとうございます

お店 5

「いらっしゃいませ」「毎度ありがとうございます」とお店でお得意様が商品のどれかをお決めくださった時、またはお買い上げくださる時に使うと丁寧な敬語になります。一般のお客様と違い、こちらは「大事なお客様だとわかっていますよ」という相手への感謝のアピールになります。この敬語でお店との信頼感が増します。

ご愛顧のほどよろしくお願いいたします

レストラン

会社の展示会などの場で、あれこれ目に留めていただいたご様子の方から質問を受けたとします。ご説明の最後には今後のお付き合いを見据えて、結びの挨拶となります。「こちらはいつでもお待ちしております」という新規のお客様の不安を取り除くための意味で使います。「長く良好な関係を築きましょう」というアピールです。

長らくのご愛顧ありがとうございました

残念ながら、お店が閉店することもあります。それまで「お引き立て」「ご配慮」「ご心配」「激励」など、いろんな思いを寄せていただいたことに、感謝の意味を込めます。「ご愛顧」は「長い期間」や「良い所も悪い所もすべて含めて」というよう前提があります。商売をする上では後押しをしてくれる力となったことでしょう。

「ご愛顧」のビジネス文書での使い方

新規開店や新装開店のご挨拶文

引っ越しを含めた新規開店に際し、近隣のごあいさつ回り、お得意様へのお知らせの文書には「ご愛顧」は欠かせない一言です。以下の例文を参考にするとよいでしょう。

「ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。このたび当地に新装開店の運びとなりました。今後は皆様にご満足いただけますよう、一層努力してまいります所存でございます。末永くご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。まずは略儀ながら書中をもちまして、皆様にご挨拶申し上げます」

閉店や休業予定の張り紙告知文

店頭に張り出される紙に書かれた文章は、簡潔で分かりやすいことが肝心です。特別なお客様やお世話になった方々だけでなく、通りすがりの多くの方々も目にします。休業や閉店の日時が記載することは一番大事ですが、その次に大事なのが「感謝を伝える」言葉です。これは近隣の方々も含まれます。

「いつもひとかたならぬご愛顧をいただき、ありがとうございます。当店は本日をもちまして休業(閉店)することとなりました。これまでの皆様のご支援に深く感謝いたします。 店主」

上記のような例文を使うと感謝の気持ちがしっかりと伝わることでしょう。身近な人に感謝を伝える際に覚えておくと良いと思います。

敬語の意味は正しく知ろう!

「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」ということわざがあります。「今さら聞けないこと」は、敬語に限らずたくさんあると思います。敬語もさまざまありますが、「ご愛顧」に関して言えば、使うタイミングはビジネスシーンに限られていて、しかも使われる文章はほとんど定型文のようなものです。

敬語は、日常生活では使う場面が少ないかも知れません。そのため、形から入って意味を後追いした方が近道かもしれませんが、意味を最初に理解した方が、迷った時に恥をかかずに済みます。「知らなくて間違う」のと「知ってるふりをして間違う」のも大きな違いです。この機会に意味をしっかり覚えましょう!

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